12 / 34
3.犬耳の奴隷少女
11.奴隷ショップにて
しおりを挟む
「おはよう、シバタ。飯は出来てるぞ」
二度寝から目が覚めると、トゥリンが台所で何か鍋をかき混ぜていた。
「あれ、鍋買ったのか」
「台所にあった。野菜と肉は買ってきた」
いつの間に外出していたんだろう。全く気づかなかった。
「近くに沢山店があるぞ。後で見に行ってみよう」
「ああ」
そしてキノコと鶏肉、野菜の沢山入った鍋で体を温めたあと、俺たちは外に買出しに出かけた。
「まずはちゃんとした地図だな。マルザ村長の地図は分かりにくい。それから武器にポーションに」
「着替えも必要じゃないか? あとは食器とか」
「なるほど。日用品の方が先かな」
手始めに予備の服を購入する。
驚くことに、予備の服やロープ、寝袋、カンテラなどを買っても全部で銅貨5枚くらい。驚くほど物価が安い。
「エルフの村の店よりも安いな」
「ああ。エルフの店は山奥だから」
つまり、あそこで買い物をしなければ次いつ買い物できるか分からない。だから高い金を出しても買い物をする客が多く値段が下がらないということか。
「逆に都会の方が競争原理が働くから安くなるんだな」
それにしても、俺の服なんて上下合わせても銅貨2枚。
銅貨10枚で銀貨1枚、銀貨10枚で金貨1枚と同じ。
ということは、金貨2枚の首輪を付けてるサブローさんは俺の服の100倍の値段の首輪を付けている事になる。
「贅沢な犬だな~お前は」
「わふ~ん」
俺がサブローさんの首の毛をモシャモシャしていると、いきなり背後から声をかけられた。
「もし、そこのお方」
「へっ? 俺?」
振り返ると、そこに居たのはでっぷりと太り、ちょび髭を生やした胡散臭いおじさんだった。
「お兄さん、随分と変わった獣を連れてますね。オオカミとも違うし、キツネとも違う」
ニコニコとサブローさんを指さすおじさん。
「ウウゥ……」
サブローさんは鼻に皺を寄せ、歯をむきだしにした。
「こら、サブローさんダメだろ!」
「いやいや、お気になさらず」
相変わらずニコニコと胡散臭い笑を浮かべるおじさん。
「この子は何という獣なんですか?」
「イヌだ」
「イヌ――」
男は、舌の上で転がすように発音した。
「そうなんですか。この辺ではあまり見ないもので。実はですね、うちにも一匹いるんですよ、その子と似たような獣が」
「何っ!?」
「で、ですね、もしよろしければ、同じ獣かどうか見てほしいのですが」
「シバタ、こいつ、奴隷商人だ」
トゥリンが小さい声で俺の袖を引っ張る。
奴隷。この世界には奴隷が存在するのか。
男は、トゥリンにも目を向けた。
ビクッと身震いするトゥリン。
「おやまぁ、なんと小さいエルフだ。なるほど、小さいのがお好みですか? でしたら、同じくらいの年のダークエルフもうちでは扱っていますよ? 二人並べたらきっと可愛いはずです」
「いらん」
ピシャリと言う。
「イヌだけ見せてくれ」
「かしこまりました」
ニタリと笑う男。
俺とトゥリンは、男について奴隷ショップへとやってきた。
「本当にこんな所に犬が?」
大きな瓦屋根の屋敷を見上げる。
「騙されてるんじゃないのか? きっと高い値で奴隷を売りつける気なんだ」
トゥリンは顔をしかめる。
「売りつけられそうになったら逃げるよ」
そう言って門を潜ると、突然声が響いた。
ウウーーーー!!
アオォォーーーン!!
建物の中から響く遠吠えのような声。
「なっ……オオカミ!?」
動揺するトゥリン。
「あおーーん」
すると突然、サブローさんも鼻を上に上げて遠吠えし始めた。
「どうしたんだサブローさん」
「サブローさんは、他の犬が遠吠えしてるとつられて遠吠えすることがあるんだ」
ちなみに他の犬の遠吠え以外にも、救急車や竿竹屋、石焼き芋、選挙カーにも反応する。
これは犬の遠吠えとマイクの周波数が近いためだ。
「ふふ、仲間の声に反応しているようですね。さあ行きましょう」
奴隷ショップの中に入る。
中には、人間やエルフ、角や羽、尻尾のついた人間が牢の中に繋がれていた。
俺は思わずサブローさんがいた犬の保護シェルターを思い出した。あそこの方がまだ広くて綺麗でマシに思える。
「きゅん……」
小さく震えるサブローさんを、俺はギュッと抱きしめた。
「大丈夫だ」
「さて、着きましたよ、ここです」
一番奥の部屋を指さす男。
そこには、白い毛に黒の模様が入ったオオカミのような生き物が横たわっていた。
「モモ、お客さんだよ!」
男が呼びかけると、モモと呼ばれたその獣はピクリと耳を動かすと、ゆっくりと身を起こした。
体はサブローさんと同じくらいの大きさだが、顔つきは幼く、まだ幼獣のように見える。
トゥリンが眉をひそめる。
「なんだ、ただのオオカミの子供じゃないか」
「いや」
俺はその獣をじっと見つめた。
確かに、見た目はハイイロオオカミに似ている。
けど――
「ワン」
モモはサブローさんを見ると、びっくりした顔で小さく吠えた。
「こら!」
途端、奴隷商の男はモモをバシリと鞭で叩く。
「きゅん」
モモは丸まってビクビクと震えた。
「すみませんねぇ、まだ子供なので、躾がなっていないんですよ」
「いえ」
俺はサブローさんをトゥリンに預けると、モモにゆっくりと近寄りその体をじっと観察した。
いや、狼じゃない。
「イヌだ。子犬だな。シベリアンハスキーだろうか」
異世界の犬種はよく分からないから、もしかすると全く未知の犬種かもしれないが、どちらにせよこいつは犬だ。俺は確信した。
「そうですか! 実はこの子、中々人に慣れなくて引き取り手が居ないんです。銀貨5枚でお譲りしますがどうでしょう?」
揉み手をしながら嬉しそうに奴隷商は言う。
俺は即答した。
「いいだろう」
「ちょっと、シバタ!!」
わなわなと震え出すトゥリン。
「この子を飼うのに何か手続きは必要なのか?」
「いえ、特に獣を飼育するのに届け出は必要ありませんよ」
「そうか」
ぐい、とトゥリンが俺の腕を引っ張る。
「どうすんだ、うちにはサブローさんも居るんだぞ」
「一匹も二匹もそんなに変わらん」
「ええ……」
俺は問答無用で支払いを済ませ、モモの鎖を引っ張った。
「見ろ、鎖も首輪もついてる。なんてお得なんだ」
「は、はあ」
「ケージとかは必要かな? トイレシーツとかこの世界にあるのかな。そもそもトイレトレーニングは」
ブツブツ呟く俺に、トゥリンは大きなため息をついた。
「勝手にしてくれ」
--------------------------
◇柴田犬司《しばたけんじ》 18歳
職業:勇者
所持金:銀貨5枚、銅貨4枚
通常スキル:言語適応、血統書開示《ステータス・オープン》
特殊スキル:なし
装備:柴犬、猟師のブーツ
持ち物:レッドドラゴンの首輪 散歩用綱、黄金のウ〇チシャベル、麻のウ〇チ袋
仲間:トゥリン (エルフ) 、 モモ (犬?)new
--------------------------
「シバター、晩御飯出来たぞ」
トゥリンの声で目を覚ます。
どうやら買い物の後ベッドで少し横になるつもりがいつの間にか寝てしまったようだ。
「ああ、今行く」
俺はベッドから起き上がろうとした。
が、その時異変に気づく。
「起きたですか、ご主人」
見知らぬ女の子の声。
恐る恐る横を見る。すると――
俺の横には、犬の耳と尻尾が生えた、見知らぬ裸の女の子が寝ていた。
メッシュみたいにところどころ黒い毛の混じった銀色の長い髪。
ピンと立った獣の耳にフサフサの尻尾――そして人間の体。
「ごはんですか、ご主人。早く行きましょう!」
女の子はパタパタと尻尾を振ると、ニコリと笑った。
え? 何これ?
--------------------------
◇柴田のわんわんメモ🐾
◼飼い主登録
・犬が生後91日をすぎたら、狂犬病の予防接種を病院でうける必要がある。その時に病院からもらう、「注射済証明書」を持って30日以内に市区町村役場か保健所で飼い犬登録をしよう。狂犬病の予防接種をした時に、病院が犬の登録を代行してくれることもある
◼シベリアンハスキー
・白地に黒、茶色などの毛。オオカミに似たも外見の大型犬。シベリア北部で先住民が犬ぞりを引く犬として飼育していた
・かつて『動物のお医者さん』に出てくる犬として大ブームを巻き起こしたものの、捨て犬が続出するという悲劇に見舞われた
二度寝から目が覚めると、トゥリンが台所で何か鍋をかき混ぜていた。
「あれ、鍋買ったのか」
「台所にあった。野菜と肉は買ってきた」
いつの間に外出していたんだろう。全く気づかなかった。
「近くに沢山店があるぞ。後で見に行ってみよう」
「ああ」
そしてキノコと鶏肉、野菜の沢山入った鍋で体を温めたあと、俺たちは外に買出しに出かけた。
「まずはちゃんとした地図だな。マルザ村長の地図は分かりにくい。それから武器にポーションに」
「着替えも必要じゃないか? あとは食器とか」
「なるほど。日用品の方が先かな」
手始めに予備の服を購入する。
驚くことに、予備の服やロープ、寝袋、カンテラなどを買っても全部で銅貨5枚くらい。驚くほど物価が安い。
「エルフの村の店よりも安いな」
「ああ。エルフの店は山奥だから」
つまり、あそこで買い物をしなければ次いつ買い物できるか分からない。だから高い金を出しても買い物をする客が多く値段が下がらないということか。
「逆に都会の方が競争原理が働くから安くなるんだな」
それにしても、俺の服なんて上下合わせても銅貨2枚。
銅貨10枚で銀貨1枚、銀貨10枚で金貨1枚と同じ。
ということは、金貨2枚の首輪を付けてるサブローさんは俺の服の100倍の値段の首輪を付けている事になる。
「贅沢な犬だな~お前は」
「わふ~ん」
俺がサブローさんの首の毛をモシャモシャしていると、いきなり背後から声をかけられた。
「もし、そこのお方」
「へっ? 俺?」
振り返ると、そこに居たのはでっぷりと太り、ちょび髭を生やした胡散臭いおじさんだった。
「お兄さん、随分と変わった獣を連れてますね。オオカミとも違うし、キツネとも違う」
ニコニコとサブローさんを指さすおじさん。
「ウウゥ……」
サブローさんは鼻に皺を寄せ、歯をむきだしにした。
「こら、サブローさんダメだろ!」
「いやいや、お気になさらず」
相変わらずニコニコと胡散臭い笑を浮かべるおじさん。
「この子は何という獣なんですか?」
「イヌだ」
「イヌ――」
男は、舌の上で転がすように発音した。
「そうなんですか。この辺ではあまり見ないもので。実はですね、うちにも一匹いるんですよ、その子と似たような獣が」
「何っ!?」
「で、ですね、もしよろしければ、同じ獣かどうか見てほしいのですが」
「シバタ、こいつ、奴隷商人だ」
トゥリンが小さい声で俺の袖を引っ張る。
奴隷。この世界には奴隷が存在するのか。
男は、トゥリンにも目を向けた。
ビクッと身震いするトゥリン。
「おやまぁ、なんと小さいエルフだ。なるほど、小さいのがお好みですか? でしたら、同じくらいの年のダークエルフもうちでは扱っていますよ? 二人並べたらきっと可愛いはずです」
「いらん」
ピシャリと言う。
「イヌだけ見せてくれ」
「かしこまりました」
ニタリと笑う男。
俺とトゥリンは、男について奴隷ショップへとやってきた。
「本当にこんな所に犬が?」
大きな瓦屋根の屋敷を見上げる。
「騙されてるんじゃないのか? きっと高い値で奴隷を売りつける気なんだ」
トゥリンは顔をしかめる。
「売りつけられそうになったら逃げるよ」
そう言って門を潜ると、突然声が響いた。
ウウーーーー!!
アオォォーーーン!!
建物の中から響く遠吠えのような声。
「なっ……オオカミ!?」
動揺するトゥリン。
「あおーーん」
すると突然、サブローさんも鼻を上に上げて遠吠えし始めた。
「どうしたんだサブローさん」
「サブローさんは、他の犬が遠吠えしてるとつられて遠吠えすることがあるんだ」
ちなみに他の犬の遠吠え以外にも、救急車や竿竹屋、石焼き芋、選挙カーにも反応する。
これは犬の遠吠えとマイクの周波数が近いためだ。
「ふふ、仲間の声に反応しているようですね。さあ行きましょう」
奴隷ショップの中に入る。
中には、人間やエルフ、角や羽、尻尾のついた人間が牢の中に繋がれていた。
俺は思わずサブローさんがいた犬の保護シェルターを思い出した。あそこの方がまだ広くて綺麗でマシに思える。
「きゅん……」
小さく震えるサブローさんを、俺はギュッと抱きしめた。
「大丈夫だ」
「さて、着きましたよ、ここです」
一番奥の部屋を指さす男。
そこには、白い毛に黒の模様が入ったオオカミのような生き物が横たわっていた。
「モモ、お客さんだよ!」
男が呼びかけると、モモと呼ばれたその獣はピクリと耳を動かすと、ゆっくりと身を起こした。
体はサブローさんと同じくらいの大きさだが、顔つきは幼く、まだ幼獣のように見える。
トゥリンが眉をひそめる。
「なんだ、ただのオオカミの子供じゃないか」
「いや」
俺はその獣をじっと見つめた。
確かに、見た目はハイイロオオカミに似ている。
けど――
「ワン」
モモはサブローさんを見ると、びっくりした顔で小さく吠えた。
「こら!」
途端、奴隷商の男はモモをバシリと鞭で叩く。
「きゅん」
モモは丸まってビクビクと震えた。
「すみませんねぇ、まだ子供なので、躾がなっていないんですよ」
「いえ」
俺はサブローさんをトゥリンに預けると、モモにゆっくりと近寄りその体をじっと観察した。
いや、狼じゃない。
「イヌだ。子犬だな。シベリアンハスキーだろうか」
異世界の犬種はよく分からないから、もしかすると全く未知の犬種かもしれないが、どちらにせよこいつは犬だ。俺は確信した。
「そうですか! 実はこの子、中々人に慣れなくて引き取り手が居ないんです。銀貨5枚でお譲りしますがどうでしょう?」
揉み手をしながら嬉しそうに奴隷商は言う。
俺は即答した。
「いいだろう」
「ちょっと、シバタ!!」
わなわなと震え出すトゥリン。
「この子を飼うのに何か手続きは必要なのか?」
「いえ、特に獣を飼育するのに届け出は必要ありませんよ」
「そうか」
ぐい、とトゥリンが俺の腕を引っ張る。
「どうすんだ、うちにはサブローさんも居るんだぞ」
「一匹も二匹もそんなに変わらん」
「ええ……」
俺は問答無用で支払いを済ませ、モモの鎖を引っ張った。
「見ろ、鎖も首輪もついてる。なんてお得なんだ」
「は、はあ」
「ケージとかは必要かな? トイレシーツとかこの世界にあるのかな。そもそもトイレトレーニングは」
ブツブツ呟く俺に、トゥリンは大きなため息をついた。
「勝手にしてくれ」
--------------------------
◇柴田犬司《しばたけんじ》 18歳
職業:勇者
所持金:銀貨5枚、銅貨4枚
通常スキル:言語適応、血統書開示《ステータス・オープン》
特殊スキル:なし
装備:柴犬、猟師のブーツ
持ち物:レッドドラゴンの首輪 散歩用綱、黄金のウ〇チシャベル、麻のウ〇チ袋
仲間:トゥリン (エルフ) 、 モモ (犬?)new
--------------------------
「シバター、晩御飯出来たぞ」
トゥリンの声で目を覚ます。
どうやら買い物の後ベッドで少し横になるつもりがいつの間にか寝てしまったようだ。
「ああ、今行く」
俺はベッドから起き上がろうとした。
が、その時異変に気づく。
「起きたですか、ご主人」
見知らぬ女の子の声。
恐る恐る横を見る。すると――
俺の横には、犬の耳と尻尾が生えた、見知らぬ裸の女の子が寝ていた。
メッシュみたいにところどころ黒い毛の混じった銀色の長い髪。
ピンと立った獣の耳にフサフサの尻尾――そして人間の体。
「ごはんですか、ご主人。早く行きましょう!」
女の子はパタパタと尻尾を振ると、ニコリと笑った。
え? 何これ?
--------------------------
◇柴田のわんわんメモ🐾
◼飼い主登録
・犬が生後91日をすぎたら、狂犬病の予防接種を病院でうける必要がある。その時に病院からもらう、「注射済証明書」を持って30日以内に市区町村役場か保健所で飼い犬登録をしよう。狂犬病の予防接種をした時に、病院が犬の登録を代行してくれることもある
◼シベリアンハスキー
・白地に黒、茶色などの毛。オオカミに似たも外見の大型犬。シベリア北部で先住民が犬ぞりを引く犬として飼育していた
・かつて『動物のお医者さん』に出てくる犬として大ブームを巻き起こしたものの、捨て犬が続出するという悲劇に見舞われた
0
あなたにおすすめの小説
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~
ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。
休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。
啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。
異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。
これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる