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異世界放浪篇
第19話 砕け散った夢
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店主から錬金術師の居場所を聞いたシノアとフィリアはさっそく、錬金術師がやっているという薬屋にやってきていた。
「ここが錬金術師がいるという…」
「うーん、どっからどう見ても普通の薬屋さんだよね…」
期待に胸膨らませるシノアとは対照的にフィリアは冷めた様子だ。あのまま宿屋で昼を食べようと思っていたため、少しばかり不機嫌なのだ。
「し、失礼しまーす」
緊張した面持ちで扉を開けるシノア。“ギイィィ…”とホラー染みた音を出しながら開く。
「あ、あのーここに錬金術に精通した方がいると聞いてきたのですがー…」
少し薄暗い室内にシノアの声が響く。そこら中に薬草やキノコ、怪しげな薬品が置かれており常人なら足を踏み入れることを躊躇しそうだ。
だが、いたいけな少年に部屋の汚さなど関係ない。
「すみませーん」
再びシノアの声が響く。するとカウンターらしき場所から手が出てくる。
「ほいほーい、いつでもどこでもお薬お届け、ライデン・ゾーシモスはここですよー」
手と共になんとも腑抜けた声がシノアとフィリアの耳に届く。
「おおおお!!は、はじめましてライデンさん!シノアです!!」
カウンターから出ている手を握りしめ自己紹介をするシノア。フィリアも、しょうがないなぁ、といった様子でシノアの後を追う。
「おお?ずいぶん元気なお客さんっすねぇ…」
カウンターから姿を現したのは立派な猫耳を持った猫人族だった。
「ね、ねこ…」
「ありゃ、猫人族を見るのは初めてっすか?語尾がニャンじゃなくてがっかりしたっすか?」
面食らったシノアに悪戯染みた笑みを浮かべるのはこの店の店主であり、錬金術師のライデン・ゾーシモスだ。薄茶色のふさふさした毛を生やした耳は時折、ぴこぴこと動き場を和ませる。
「は、はい、世間知らずなもので…」
「いやいや気にしないでいいっすよ。よくいらっしゃいますからねぇ~」
猫耳を手でぽりぽりとかきながら笑うライデン。そこでシノアが“ドンッ!”と効果音が聞こえてきそうなほど勢い立った様子でライデンに疑問をぶつける。
「あ、あの!ライデンさんは錬金術師さんなんですか?!」
「え?あ、そっすよ。ていうか知らないのになんでここに来たんすか?」
その返答に既にキラキラしている目をさらに輝かせるシノア。もうすぐ目がハートマークになりそうだ。
「おおお!そ、それじゃあ、実際に錬金術を使ってるところを見せてほしいんですが!」
「ほ、ほぉ、なんとも変な人っすね。ていうかよく見たらあんた男っすか…」
「え?はい、男です。別に隠してはいませんでしたが…」
「いやいや、その髪の長さにその顔は反則っすね。人生交換してほしいっす」
大きなため息をつきながらカウンターにもたれかかるライデン。そう、店主であるライデンは女性だ。顔立ちは若干幼いがそれは頭に生えた猫耳が原因でもある、のかもしれない。
「あはは…シノア、たしかに髪伸びちゃってるもんね」
「お、ずいぶんきれいな人っすね~こんなとこ女性なんて来ないんでうれしいっすよ。あと顔とその二つの山をよこしてほしいっす」
「…お、面白い人だねシノア…」
殺気すら感じさせる目でフィリアを見つめるライデン。その目が“巨乳…敵っすね!”と雄弁に語っていた。
余談だが、彼女は今年で29だ。見た目的には10代後半でも通りそうだが、亜人族は成長が遅いことが多く、彼女のように年齢と見た目が一致しないことも珍しくない。
さらに余談だが、彼女の胸のサイズは男の娘もびっくりのAA――
「ふんす!」
「あ、あのライデンさん、どうして誰もいないところに本を投げつけたりするんですか?」
「…いや、なんか不穏な気配を感じたっす。さてはライバル錬金術師どもの密偵っすね」
「そ、そんなのを差し向けてくる人がいるんですか…大変なんですね…」
…話を戻そう。
シノアがライデンの攻撃―ではなくて、奇行に驚いていると、ライデンがここに来た目的を尋ねる。
「ところで、こんなとこに何の御用っすか。見たところ薬が必要にもみえないし…まさか本当に錬金術を見たいっていうもの好きっすか?」
その言葉で我に帰ったシノアはここに来た目的を告げる。
「そのまさかです!僕…錬金術にすごくあこがれてて…一度目の前で見てみたいんです!」
「ま、まじっすか。変な人っすね。まぁ…減るもんじゃないですし、いいっすけど…じゃ、ちょっとお待ちくださいねーっと」
そういうと店の奥へ消えていった。するとフィリアが唐突に一人での行動を提案する。
「シノア、ここ一人でも大丈夫だよね?」
「え、はい、大丈夫ですけど…どうしてですか?」
「うん、おなかすいたからお昼食べれるとこ探してこようと思って。なにか希望ある?」
「いえ!とくにはないです!フィリアさんにおまかせします」
「了解。それじゃ、楽しんでね」
手を振りながら苦笑いをして店から出ていくフィリアを見届けたシノアは、初の錬金術をいまかいまかと待ち望んでいた。
しばらくするとライデンが薬研とこね鉢、そして素材を持って現れる。それらを床に置くと汗をぬぐう。
「よいしょっと。とりあえず、依頼が入ってた解熱剤を作ろうと思ってるんすけど、なにか希望あるっすか?」
「………」
「あの、大丈夫っすか?」
「え?あ、はい!すみません。お願いします」
「ほいほい、それじゃ始めるっすよ」
薬研に材料を入れ、両足で抑えるとごりごりと削り始める。30回ほど前後に動かし、削った材料をこね鉢に移す。今度はそれらを丁寧にさらに細かい粉状にする。
「よし、できたっす」
「え?終わりですか?」
「そうっすよ。あとはこれを包んで届けるだけっす」
「おう、のう…」
今まで自分が考えていた錬金術とあまりにもかけ離れていたため、絶望の表情となるシノア。
「あの、大丈夫っすか?人生オワタ、みたいな顔してるっすけど」
「い、いえ…思ってた錬金術と違ったので…」
「思ってた?」
「はい…こう、錬成陣を描いて手をのせて、そしたら錬成陣が光って、こうぴかーっと…」
シノアのぼんやりとした説明に納得するライデン。
「あーあれっすね。錬成士と錬金術師を間違えてるんすね」
「?なにか違うんですか?」
「違うっすよーむしろ違いしかないっすよ」
そういうとライデンはシノアに錬成士と錬金術師の違いを説き始めた。
「いいっすか?まず、私は錬金術師っす。これは別名薬屋っても呼ばれてて、まぁ薬草とかで病気に効く薬を作ったり、毒を作ったりする職業っす」
うんうん、とうなずくシノア。
「で、錬成士ってのは土属性に適性のある魔術師のことっす。土属性に適性がありながら攻撃に用いず、工事とか建設とかに役立てようっていう考え方してる人たちのことっすね」
そういうとライデンは懐から正方形の紙を取り出し、床に置いた。そのうえに本を何冊か置くと、目を閉じ集中し始める。よく見ると紙には錬成陣が描かれており、シノアの目がかすかに輝く。
「“物質創造、万物神授、創造を司る神よ、我に変換の力を、物質互換」
ライデンの詠唱に応えるように錬成陣が輝き出し、重ねておかれた本が分解される。
分解された本は螺旋を描きながら錬成陣の上を飛び回るとだんだんと失速し始め、元の場所に戻るころには木でできた彫像になっていた。
「おおおぉぉぉ!!すごい!これですこれ!錬金術!」
思わず、興奮の声をあげるシノア。対するライデンは冷静に間違えを指摘する。
「いや、だからこれは錬成だって…錬金術とは違うっすよ?」
その言葉に再びしょぼん、とするシノア。そんなシノアが哀れになったのかライデンは本棚から分厚い本を取り出すと―
「これ、錬金術の基本と始まり、それから錬成との違いが書かれてるっす。興味あるなら読むっすか?」
シノアに差し出した。その本は題名に堂々と“三日で覚える錬金術入門!これであなたもホーエンハイム!”と書かれており、少し…いやかなり怪しさ満載だった。
ちなみにホーエンハイムとは最初に錬金術を発見したとされる偉人だ。
「い、いいんですか?」
「正直、売れないしそのうち素材にしようと思ってたっすから」
「ありがとうございます!もっと勉強します…間違えてすみませんでした…」
「いやいや、気にすることないっすよ」
けらけらと笑うライデン。猫耳がぴこぴこと揺れ非常に愛くるしい。
そんなとき、“きゅるきゅるきゅる”という可愛げな音が響く。
「ん?なんすか?ネズミでもわいたっすかね」
あたりを見渡すライデンだったが辺りにネズミの気配はない。
するとシノアが少し頬を染めながらぼそぼそと告げる。
「す、すみません…その、僕のおなかの音です…お恥ずかしい…」
ライデンは戦慄した。目の前の男は見た目だけじゃなく身体の構造上も乙女なのか、と。
両膝を地面に付き、両手で頭を押さえると―
「ふ、ふびょうどうすぎる…なんて世の中っすか…自分の出生を恨むっす…」
彼女が現実に戻るまでしばらくの時間を要したことは言うまでもないだろう。
「ここが錬金術師がいるという…」
「うーん、どっからどう見ても普通の薬屋さんだよね…」
期待に胸膨らませるシノアとは対照的にフィリアは冷めた様子だ。あのまま宿屋で昼を食べようと思っていたため、少しばかり不機嫌なのだ。
「し、失礼しまーす」
緊張した面持ちで扉を開けるシノア。“ギイィィ…”とホラー染みた音を出しながら開く。
「あ、あのーここに錬金術に精通した方がいると聞いてきたのですがー…」
少し薄暗い室内にシノアの声が響く。そこら中に薬草やキノコ、怪しげな薬品が置かれており常人なら足を踏み入れることを躊躇しそうだ。
だが、いたいけな少年に部屋の汚さなど関係ない。
「すみませーん」
再びシノアの声が響く。するとカウンターらしき場所から手が出てくる。
「ほいほーい、いつでもどこでもお薬お届け、ライデン・ゾーシモスはここですよー」
手と共になんとも腑抜けた声がシノアとフィリアの耳に届く。
「おおおお!!は、はじめましてライデンさん!シノアです!!」
カウンターから出ている手を握りしめ自己紹介をするシノア。フィリアも、しょうがないなぁ、といった様子でシノアの後を追う。
「おお?ずいぶん元気なお客さんっすねぇ…」
カウンターから姿を現したのは立派な猫耳を持った猫人族だった。
「ね、ねこ…」
「ありゃ、猫人族を見るのは初めてっすか?語尾がニャンじゃなくてがっかりしたっすか?」
面食らったシノアに悪戯染みた笑みを浮かべるのはこの店の店主であり、錬金術師のライデン・ゾーシモスだ。薄茶色のふさふさした毛を生やした耳は時折、ぴこぴこと動き場を和ませる。
「は、はい、世間知らずなもので…」
「いやいや気にしないでいいっすよ。よくいらっしゃいますからねぇ~」
猫耳を手でぽりぽりとかきながら笑うライデン。そこでシノアが“ドンッ!”と効果音が聞こえてきそうなほど勢い立った様子でライデンに疑問をぶつける。
「あ、あの!ライデンさんは錬金術師さんなんですか?!」
「え?あ、そっすよ。ていうか知らないのになんでここに来たんすか?」
その返答に既にキラキラしている目をさらに輝かせるシノア。もうすぐ目がハートマークになりそうだ。
「おおお!そ、それじゃあ、実際に錬金術を使ってるところを見せてほしいんですが!」
「ほ、ほぉ、なんとも変な人っすね。ていうかよく見たらあんた男っすか…」
「え?はい、男です。別に隠してはいませんでしたが…」
「いやいや、その髪の長さにその顔は反則っすね。人生交換してほしいっす」
大きなため息をつきながらカウンターにもたれかかるライデン。そう、店主であるライデンは女性だ。顔立ちは若干幼いがそれは頭に生えた猫耳が原因でもある、のかもしれない。
「あはは…シノア、たしかに髪伸びちゃってるもんね」
「お、ずいぶんきれいな人っすね~こんなとこ女性なんて来ないんでうれしいっすよ。あと顔とその二つの山をよこしてほしいっす」
「…お、面白い人だねシノア…」
殺気すら感じさせる目でフィリアを見つめるライデン。その目が“巨乳…敵っすね!”と雄弁に語っていた。
余談だが、彼女は今年で29だ。見た目的には10代後半でも通りそうだが、亜人族は成長が遅いことが多く、彼女のように年齢と見た目が一致しないことも珍しくない。
さらに余談だが、彼女の胸のサイズは男の娘もびっくりのAA――
「ふんす!」
「あ、あのライデンさん、どうして誰もいないところに本を投げつけたりするんですか?」
「…いや、なんか不穏な気配を感じたっす。さてはライバル錬金術師どもの密偵っすね」
「そ、そんなのを差し向けてくる人がいるんですか…大変なんですね…」
…話を戻そう。
シノアがライデンの攻撃―ではなくて、奇行に驚いていると、ライデンがここに来た目的を尋ねる。
「ところで、こんなとこに何の御用っすか。見たところ薬が必要にもみえないし…まさか本当に錬金術を見たいっていうもの好きっすか?」
その言葉で我に帰ったシノアはここに来た目的を告げる。
「そのまさかです!僕…錬金術にすごくあこがれてて…一度目の前で見てみたいんです!」
「ま、まじっすか。変な人っすね。まぁ…減るもんじゃないですし、いいっすけど…じゃ、ちょっとお待ちくださいねーっと」
そういうと店の奥へ消えていった。するとフィリアが唐突に一人での行動を提案する。
「シノア、ここ一人でも大丈夫だよね?」
「え、はい、大丈夫ですけど…どうしてですか?」
「うん、おなかすいたからお昼食べれるとこ探してこようと思って。なにか希望ある?」
「いえ!とくにはないです!フィリアさんにおまかせします」
「了解。それじゃ、楽しんでね」
手を振りながら苦笑いをして店から出ていくフィリアを見届けたシノアは、初の錬金術をいまかいまかと待ち望んでいた。
しばらくするとライデンが薬研とこね鉢、そして素材を持って現れる。それらを床に置くと汗をぬぐう。
「よいしょっと。とりあえず、依頼が入ってた解熱剤を作ろうと思ってるんすけど、なにか希望あるっすか?」
「………」
「あの、大丈夫っすか?」
「え?あ、はい!すみません。お願いします」
「ほいほい、それじゃ始めるっすよ」
薬研に材料を入れ、両足で抑えるとごりごりと削り始める。30回ほど前後に動かし、削った材料をこね鉢に移す。今度はそれらを丁寧にさらに細かい粉状にする。
「よし、できたっす」
「え?終わりですか?」
「そうっすよ。あとはこれを包んで届けるだけっす」
「おう、のう…」
今まで自分が考えていた錬金術とあまりにもかけ離れていたため、絶望の表情となるシノア。
「あの、大丈夫っすか?人生オワタ、みたいな顔してるっすけど」
「い、いえ…思ってた錬金術と違ったので…」
「思ってた?」
「はい…こう、錬成陣を描いて手をのせて、そしたら錬成陣が光って、こうぴかーっと…」
シノアのぼんやりとした説明に納得するライデン。
「あーあれっすね。錬成士と錬金術師を間違えてるんすね」
「?なにか違うんですか?」
「違うっすよーむしろ違いしかないっすよ」
そういうとライデンはシノアに錬成士と錬金術師の違いを説き始めた。
「いいっすか?まず、私は錬金術師っす。これは別名薬屋っても呼ばれてて、まぁ薬草とかで病気に効く薬を作ったり、毒を作ったりする職業っす」
うんうん、とうなずくシノア。
「で、錬成士ってのは土属性に適性のある魔術師のことっす。土属性に適性がありながら攻撃に用いず、工事とか建設とかに役立てようっていう考え方してる人たちのことっすね」
そういうとライデンは懐から正方形の紙を取り出し、床に置いた。そのうえに本を何冊か置くと、目を閉じ集中し始める。よく見ると紙には錬成陣が描かれており、シノアの目がかすかに輝く。
「“物質創造、万物神授、創造を司る神よ、我に変換の力を、物質互換」
ライデンの詠唱に応えるように錬成陣が輝き出し、重ねておかれた本が分解される。
分解された本は螺旋を描きながら錬成陣の上を飛び回るとだんだんと失速し始め、元の場所に戻るころには木でできた彫像になっていた。
「おおおぉぉぉ!!すごい!これですこれ!錬金術!」
思わず、興奮の声をあげるシノア。対するライデンは冷静に間違えを指摘する。
「いや、だからこれは錬成だって…錬金術とは違うっすよ?」
その言葉に再びしょぼん、とするシノア。そんなシノアが哀れになったのかライデンは本棚から分厚い本を取り出すと―
「これ、錬金術の基本と始まり、それから錬成との違いが書かれてるっす。興味あるなら読むっすか?」
シノアに差し出した。その本は題名に堂々と“三日で覚える錬金術入門!これであなたもホーエンハイム!”と書かれており、少し…いやかなり怪しさ満載だった。
ちなみにホーエンハイムとは最初に錬金術を発見したとされる偉人だ。
「い、いいんですか?」
「正直、売れないしそのうち素材にしようと思ってたっすから」
「ありがとうございます!もっと勉強します…間違えてすみませんでした…」
「いやいや、気にすることないっすよ」
けらけらと笑うライデン。猫耳がぴこぴこと揺れ非常に愛くるしい。
そんなとき、“きゅるきゅるきゅる”という可愛げな音が響く。
「ん?なんすか?ネズミでもわいたっすかね」
あたりを見渡すライデンだったが辺りにネズミの気配はない。
するとシノアが少し頬を染めながらぼそぼそと告げる。
「す、すみません…その、僕のおなかの音です…お恥ずかしい…」
ライデンは戦慄した。目の前の男は見た目だけじゃなく身体の構造上も乙女なのか、と。
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