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嵐の国の章
決起
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「お父様! どこをほっつき歩いてらっしゃったのですか!」
パニックになっているアリアウェットとダンカンに見せたこともない剣幕で掴みかかるオルウェンの背後から、兵士長が悔しそうにダンカンに状況を報告した。
「申し訳ございません、ディアン様、ダンカン様。夕刻にルナル様が突然お見えになられ、オルウェン殿に挨拶をとの名目で城内に立ち入り、そのままぷーさん殿と消え去りました」
兵士長の報告にダンカンはやられたという表情となり、ディアンは眉をひそめた。
「ルナル殿とは?」
「現王の側室であり、処刑姫の教師だ」
ディアンの問いに吐き捨てるように答えたダンカンは、苦々しげな表情で兵士長に詰め寄った。
「俺は誰も城に入れるなと、貴様に命じたはずだ」
しかしダンカンの怒気を兵士長は直立不動で正面から受け止めた。
「申し訳ございません。全ては私の判断ミスであります」
その後も彼はひたすら自身のミスだと繰り返すだけだ。
その覚悟を決めた表情に、ダンカンはため息で答えた。
「そうか、貴様なりに考えた上の結果ということだな」
続けてダンカンはディアンに振り向いた。
「かくなる上は、全てを話そう」
「決起するだと!」
驚きのディアンに構わずダンカンは進めていく。
「ああ、実は準備は殆ど終わっていてな。後はタイミングを図るだけだったのだが、運がよいのか悪いのか、このタイミングでの聖水牛騒動だ」
彼らの計画は次の通りである。
まず、王城でダンカン側、すなわち反王派の貴族が決起宣言を行う。
その後、彼らは速やかにダンカンの砦方面に撤退。
そこでダンカン軍と合流し、追ってくるであろう王軍を迎撃する。
迎撃後は返す刀でそのまま再度王城に進軍し、王と処刑姫を逮捕。
続けて緊急裁判を開き、王、処刑姫、そして反乱の首謀者であるダンカン将軍も同時に裁く。
最後は王位継承権順に従い、オルウェンが新王に即位するというものだ。
「この計画を王側に漏らさないために、女魔術師に対しても平時と同様の対応を取る必要があった。こやつがルナルを城に通したのは、そうした判断からだ。すまなかったな。ディアン、アリアウェット殿」
「女魔術師は、まだ街に潜んでいるのではないか?」
ディアンの疑問は的を射ている。
通常転移の到達範囲は、馬車で一日程度の距離までに限られている。
砦から王城までは数日の距離がある。
なので、途中の街や村での中継が必要となるであろう。
また、転移はかなりの魔力を消耗する。
この魔法は本来、魔術師が自身の身を守るための最終手段として用いられるものなのだ。
なのでディアンは、まだ女魔術師が近くにいるのではないかと推測したのだ。
しかしダンカンはあきらめの表情で頭を振った。
「女魔術師の魔力は異常なのだ、残念ながら多分今頃は既に王城に到達しているであろう」
「なら私達も王城に行きましょう!」
そう訴えるアリアウェットをなだめながら、ディアンは現在の状況を分析した。
ここから飛翔でアリアウェットとともに王城に向かい、魔法を乱打してぷーさんを取り返してくることは可能ではある。
しかしその後が続かない。
そんなことをすればダンカンの計画が台無しになってしまう。
最悪の場合、処刑姫と女魔術師はダンカンを「聖水牛隠匿」の罪で告発する恐れもある。
ダンカンが罪人だと告発された後での決起では意味が無い。
当然ながら王側はダンカンが告発をあいまいにするために私利私欲で決起したと喧伝するだろう。
そうなると王派と反王派のバランスが崩れてしまう恐れは十分に考えられる。
やはりディアンにとって気になるのは女魔術師の存在だ。
彼やアリアウェットが遅れを取ることはなかろうが、ダンカンたちにとっては十分に脅威であろう。
「ぷーさんが聖水牛だと喧伝されたらアウトだな」
ディアンはダンカンに決起への協力を申し出た。
反王派の決起後、ダンカン軍が王軍を迎え撃つタイミングでディアンとアリアウェットはピンポイントで女魔術師を遊撃し、ぷーさんを救い出す。
その後、可能であれば王と処刑姫の身柄も確保し、ダンカンに引き渡す。
「それは心強い」
ディアンの計画にダンカンは感謝を述べた。
処刑姫の目的が聖水牛の入手なら、ぷーさんがすぐにどうこうされることはないだろう。
しかしディアンが立案した計画は、後に彼へ後悔をもたらすものになる。
「姫様、よく聞け」
ディアンはアリアウェットの両肩を掴みながら、ぷーさん救出計画を説明した。
まずは反王派の決起を待ち、進軍に歩調を合わせながらぷーさんの奪還と女魔術師の無力化を図る。
アリアウェットは今すぐぷーさんを救いにいかないことに不満気であったが、ぷーさんは王城で大事にされているだろうからというディアンの説得に、しぶしぶ頷いた。
ダンカンは反王派の魔術師と魔法で連絡を取り、王城に詰めている仲間に「明日の朝決起」と伝えさせた。
続けて砦の兵たちにも進軍の準備をさせる。
底無の湿地から帰還中の兵たちには、そのまま砦の守備隊として街に残るよう、早馬で指示を出す。
「出発!」
翌朝、ダンカン軍は砦を出発した。
オルウェンはその両脇をディアンとアリアウェットに固められながら、軍の最後尾に位置を取っている。
一方の女魔術師は一回目の転移で、砦内に設けた魔法陣に飛んでいた。
そこで何が起きたかわからないような表情できゅーきゅー鳴いている牛のぬいぐるみに睡眠を唱え、おとなしくさせてから胸に抱え直す。
そこから彼女は苦もなく転移を何度も重ねていく。
砦から中継地の魔法陣へ。
中継地から王都外れの魔法陣へ。
そしてもう一度。
最後に彼女は王城内の自身の居室に、ぬいぐるみとともに到着した。
彼女はその足で処刑姫の謁見部屋に向かった。
さらなる「恐怖」の流布に胸を躍らせながら。
パニックになっているアリアウェットとダンカンに見せたこともない剣幕で掴みかかるオルウェンの背後から、兵士長が悔しそうにダンカンに状況を報告した。
「申し訳ございません、ディアン様、ダンカン様。夕刻にルナル様が突然お見えになられ、オルウェン殿に挨拶をとの名目で城内に立ち入り、そのままぷーさん殿と消え去りました」
兵士長の報告にダンカンはやられたという表情となり、ディアンは眉をひそめた。
「ルナル殿とは?」
「現王の側室であり、処刑姫の教師だ」
ディアンの問いに吐き捨てるように答えたダンカンは、苦々しげな表情で兵士長に詰め寄った。
「俺は誰も城に入れるなと、貴様に命じたはずだ」
しかしダンカンの怒気を兵士長は直立不動で正面から受け止めた。
「申し訳ございません。全ては私の判断ミスであります」
その後も彼はひたすら自身のミスだと繰り返すだけだ。
その覚悟を決めた表情に、ダンカンはため息で答えた。
「そうか、貴様なりに考えた上の結果ということだな」
続けてダンカンはディアンに振り向いた。
「かくなる上は、全てを話そう」
「決起するだと!」
驚きのディアンに構わずダンカンは進めていく。
「ああ、実は準備は殆ど終わっていてな。後はタイミングを図るだけだったのだが、運がよいのか悪いのか、このタイミングでの聖水牛騒動だ」
彼らの計画は次の通りである。
まず、王城でダンカン側、すなわち反王派の貴族が決起宣言を行う。
その後、彼らは速やかにダンカンの砦方面に撤退。
そこでダンカン軍と合流し、追ってくるであろう王軍を迎撃する。
迎撃後は返す刀でそのまま再度王城に進軍し、王と処刑姫を逮捕。
続けて緊急裁判を開き、王、処刑姫、そして反乱の首謀者であるダンカン将軍も同時に裁く。
最後は王位継承権順に従い、オルウェンが新王に即位するというものだ。
「この計画を王側に漏らさないために、女魔術師に対しても平時と同様の対応を取る必要があった。こやつがルナルを城に通したのは、そうした判断からだ。すまなかったな。ディアン、アリアウェット殿」
「女魔術師は、まだ街に潜んでいるのではないか?」
ディアンの疑問は的を射ている。
通常転移の到達範囲は、馬車で一日程度の距離までに限られている。
砦から王城までは数日の距離がある。
なので、途中の街や村での中継が必要となるであろう。
また、転移はかなりの魔力を消耗する。
この魔法は本来、魔術師が自身の身を守るための最終手段として用いられるものなのだ。
なのでディアンは、まだ女魔術師が近くにいるのではないかと推測したのだ。
しかしダンカンはあきらめの表情で頭を振った。
「女魔術師の魔力は異常なのだ、残念ながら多分今頃は既に王城に到達しているであろう」
「なら私達も王城に行きましょう!」
そう訴えるアリアウェットをなだめながら、ディアンは現在の状況を分析した。
ここから飛翔でアリアウェットとともに王城に向かい、魔法を乱打してぷーさんを取り返してくることは可能ではある。
しかしその後が続かない。
そんなことをすればダンカンの計画が台無しになってしまう。
最悪の場合、処刑姫と女魔術師はダンカンを「聖水牛隠匿」の罪で告発する恐れもある。
ダンカンが罪人だと告発された後での決起では意味が無い。
当然ながら王側はダンカンが告発をあいまいにするために私利私欲で決起したと喧伝するだろう。
そうなると王派と反王派のバランスが崩れてしまう恐れは十分に考えられる。
やはりディアンにとって気になるのは女魔術師の存在だ。
彼やアリアウェットが遅れを取ることはなかろうが、ダンカンたちにとっては十分に脅威であろう。
「ぷーさんが聖水牛だと喧伝されたらアウトだな」
ディアンはダンカンに決起への協力を申し出た。
反王派の決起後、ダンカン軍が王軍を迎え撃つタイミングでディアンとアリアウェットはピンポイントで女魔術師を遊撃し、ぷーさんを救い出す。
その後、可能であれば王と処刑姫の身柄も確保し、ダンカンに引き渡す。
「それは心強い」
ディアンの計画にダンカンは感謝を述べた。
処刑姫の目的が聖水牛の入手なら、ぷーさんがすぐにどうこうされることはないだろう。
しかしディアンが立案した計画は、後に彼へ後悔をもたらすものになる。
「姫様、よく聞け」
ディアンはアリアウェットの両肩を掴みながら、ぷーさん救出計画を説明した。
まずは反王派の決起を待ち、進軍に歩調を合わせながらぷーさんの奪還と女魔術師の無力化を図る。
アリアウェットは今すぐぷーさんを救いにいかないことに不満気であったが、ぷーさんは王城で大事にされているだろうからというディアンの説得に、しぶしぶ頷いた。
ダンカンは反王派の魔術師と魔法で連絡を取り、王城に詰めている仲間に「明日の朝決起」と伝えさせた。
続けて砦の兵たちにも進軍の準備をさせる。
底無の湿地から帰還中の兵たちには、そのまま砦の守備隊として街に残るよう、早馬で指示を出す。
「出発!」
翌朝、ダンカン軍は砦を出発した。
オルウェンはその両脇をディアンとアリアウェットに固められながら、軍の最後尾に位置を取っている。
一方の女魔術師は一回目の転移で、砦内に設けた魔法陣に飛んでいた。
そこで何が起きたかわからないような表情できゅーきゅー鳴いている牛のぬいぐるみに睡眠を唱え、おとなしくさせてから胸に抱え直す。
そこから彼女は苦もなく転移を何度も重ねていく。
砦から中継地の魔法陣へ。
中継地から王都外れの魔法陣へ。
そしてもう一度。
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