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しおりを挟むside 京弥
このフロアで最も奥まったところにある縞さんがいる部屋から海と陸がいるリビングへと向かう。
2人は僕を見守っている、と思っているが協力してくれるところや僕の作った事務所をそのまま使っているあたり彼らもどこかおかしいのだ。
出なければ類は友を呼ぶなんて諺生まれていないでしょ?
僕は自分を異常だとは思っていないけれど、海と陸がたまに怯えや焦りを含んだ目でこちらを見てくることがあったから少し変なんだなって自覚した。
昔から人の感情や心情を読み取るのは得意だから。
「碓氷さん、どう?」
「んー?かわいいよ?
今は死にたい方へベクトルが動いているけれどそれって生きることに執着しているってことだからね。」
このまま僕と縞さんの世界を縞さんが認めてくれれば満点だ。
「……碓氷さんがああなってしまう前に京の運命はもう他につがいを作っていないって告げていればこうせずとも碓氷さんを手に入れられたんじゃないのか?
……わざわざ碓氷さんに運命のαをまた引き合わせなくてもよかっただろう?」
……甘いよなぁ。
「縞さんは運命に一度捨てられたせいで余計に運命を意識しているんだよ?
縞さんの元々の気質なんだろうなぁ。
とことん健気でいじらしい。
だからこそ自ら運命なんかいらないって思ってもらわなきゃいけないの。
そのためには一度すべて壊して創り直した方がいいでしょ?
……でもまぁあそこまでするとは思わなかったなぁ。
そこに関しては自分を許せないよ。」
縞さんの運命を探し出してαという面倒な種の面倒なプライドをつついて少しずつ少しずつ裏から唆して縞さんと引き合わせた。
縞さんがあのβと運命が結婚した事実を知れば壊れてくれると思っていたけれど、まさかあのαがあそこまでするのは計算外だった。
でもまぁ、αだからと驕っているαほど扱いやすいものはないよねぇ。
考えが表情に出ていたのだろうか、2人の顔が強張り始めたのでいつものように振る舞った。
縞さん、早く僕の元へ堕ちておいで。
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