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第参譚
0028:元スピカたちの慰労会
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ーーここは、フィックスド家のお屋敷内にある食堂。ーー
ーーパトリック殿下が目覚めて三日目の午後のこと。ーー
「隊長、全員揃いました‼︎(ワクワクノア)」
「よしっ! では、始めるぞ‼︎ …………パトリック、何か言いたいことはあるか?(生真面目サネユキ)」
「……そうだね、とりあえず皆、お疲れ様! 乾杯‼︎」
「「「「「「「かんぱーい‼︎」」」」」」」
ーー元スピカ員達の慰労会が始まった‼︎ーー
「モグモグ……美味しいですわ。(舌鼓を打つマリア嬢)」
「マリア様、たくさん食べて食べて‼︎(次から次へとマリア嬢の前にご馳走を持っていくパトリック殿下)」
「…………パトリック様、あの、……こんなに食べてしまったら、私、太ってしまいますわ。(モジモジ)」
「大丈夫だよ、マリア様。丸くなったマリア様も美しいから! 遠慮しないでもっと食べて‼︎(生暖かい目でマリア嬢を見つめる殿下)」
「…………。(複雑な心境ですわ……。)」
皆様こんにちは。マリア・ラーズベルトでございます。私たちは現在、みんなの先輩であるノア様のお屋敷にて、今いる元スピカ員だけで、ひっそりと、慰労会を行っているところですわ。
「着ぐるみのお姉ちゃん、ガリ細でちゅからもっと食べた方がいいでちゅよー。僕ちんの分のにんじんもどうぞでちゅ。(殿下に隠れたつもりで、コソコソとマリア嬢のお皿に、人参をのせるアルト)」
「………………。(じいいっとアルトを見てる殿下)」
「お姉ちゃん、セロリとかも好きそうでちゅねー。仕方がないなー。今日はお祝いでちゅからね、セロリもあげるでちゅよー。(セロリも嫌いなアルト)」
ーー殿下は無言でアルトの首根っこを引っ掴んだ‼︎ーー
「ーーっ⁉︎ ぴぎゃー、ぴぎゃー‼︎(びっくりアルト)」
「アルトちゃん⁉︎(唖然マリア嬢)」
「……マリア様に餌付けしていいのは、僕だけなんだよ。……わかったかな? アルト君?(ブラック殿下)」
「ふえ、ふええ、ふえーーん‼︎(ギャン泣きアルト)」
「アルト、どうしたの⁉︎(大皿を運んでた途中でアルトの泣き声に気づいてやって来たオリビア)」
「魔王しゃまが、ふえ、いつもの魔王しゃまで……ふええええん‼︎(オリビアに縋り付くアルト)」
「ああ、いつものことですわね。殿下、マリア様、いつもアルトがすみません。……アルト、一緒にご飯食べようね。(殿下達にお辞儀をして大皿とアルトを抱き抱えて歩き出すオリビア)」
「ふえ、ふええ、だいちゅきなエビさん食べるでちゅ。」
「そうねー、……エビさん最近数が少なくていないみたいだから、ポテトを食べましょうねー。(アルトをあやしながらノアの隣に座るオリビア)」
「あっ、あー!(アルト、いつもズルいよ‼︎)」
「ひっく、うん? アリスちんもセロリ食べたいのでちゅね。いいでちゅよー。たくさん食べて大きるなるんでちゅ!(目をぱちくりさせて通常運転に戻るアルト)」
「あうっあ!(あたしもセロリ嫌いなのだ!)」
「ほんと二人は仲がいいわねー。(ほへーなオリビア)」
「アルトとアリスは心の兄弟だからね。(微笑みノア)」
「あっうーあ!(父上、これは腐れ縁ってやつなのだ!)」
「なるほど。……唯一無二だって言いたいんだね、アリス。(全然的外れなノア)」
「うーっあ!(父上がポンコツすぎてつらたん!)」
ーー一方、サネユキは…………。ーー
「……みんな、家族や恋人と一緒にいられて羨ましすぎる。私も、ジョナサンと慰労会したい。(会えないジョナサンを思い出して、より一層寂しくなるサネユキ)」
「(コソコソっとサネユキの背後に回った、とある青年)……隊長、本日偵察班が全員帰ってきました。」
「……うん、ありがとう。帰ってきたみんなを厚く労っておいてくれ。私も慰労会が終わったら、すぐに行くから。」
「御意。……あと、隊長の奥方から小包です。」
「なに⁉︎ ジョナサンがか⁉︎(びっくりサネユキ)」
「はい。……これを。(サネユキに中箱を渡す青年)」
「……ありがとう。もう下がっていいぞ。シグレも、ゆっくり休んでくれ。(若干気力が戻ったサネユキ)」
「承知。(シュパパッといなくなる青年)」
「どれどれ………。(丁寧に中箱を開けるサネユキ)」
ーー箱の中には、一振りの鈴と手紙が入っていた‼︎ーー
「……鈴?(それも、儀式に使うやつか?)」
『隊長へ
大お婆様に天啓が降って、
鈴が今から必要になるから
持って行けと言われました。
急げとのことなので、その鈴は
シグレさんに渡しました。
僕は現在、隊長の班の人達と一緒に
先輩のお屋敷に向かっています。
その鈴、失くさないでくださいね。
ジョナサンより』
「ーーーーっ‼︎(ジョナサンが帰ってくるのか‼︎)」
「うん? どうしたの、サネユキ?(ひょっこり殿下)」
「もうすぐジョナサンが来るらしい!」
「へえ、そうなんだ。……うん?(鈴を見る殿下)」
「お二人共、どうしたのですか?(ひょっこりマリア嬢)」
「マリア様、ジョナサンがそろそろ帰ってくるみたいだよ。(さりげなく鈴に蓋をする殿下)」
「そうなのですか‼︎(嬉しいですわ!)」
「うん、また賑やかになるね。(にっこり殿下)」
「楽しみですわ‼︎(顔を綻ばせるマリア嬢)」
「さあ、もっともっと食べて英気を養うよ、マリア様!」
「そうですわね‼︎(タタタッと席に戻るマリア嬢)」
「サネユキ、……今すぐノアに金庫を借りて、この鈴を保管しておいてくれない?」
「それはいいが、……どうしたのだ?」
「……僕の嫌な予感が当たらなかったらいいんだけどね。」
「………………?(きょとんサネユキ)」
「まあいいや。……サネユキ、至急頼むよー。」
ーー殿下はシュパパッとマリア嬢の元へ駆けた‼︎ーー
「……パトリックの予感ってよく当たるからな。……ノア、ちょっといいか?(トコトコ歩くサネユキ)」
「はい、隊長、どうされました?(モグモグノア)」
「金庫をお借りしたいのだが……。」
「いいですよ! こっちです。(歩き出すノア)」
「助かるよ、ノア……。(ノアに続くサネユキ。)」
ーーサネユキとノアは、金庫部屋へ向かった‼︎ーー
◇ ◇ ◇
ーー慰労会とその片付けを終えて。ーー
ーーここは、パトリック殿下とマリア嬢の控え室。ーー
「パトリック様、ちょっとこちらに。(ソファーにいる)」
「うん? どうしたの?(シュパパッと殿下)」
ふっふっふっ。やっとこの日がやってきましたわ。……約二週間前に、マーキュリー殿下からいきなり魔法というものを教わり、パトリック様に対して奴隷紋という魔術を一生懸命頑張った結果、ギリギリ奇跡的に成功させることができました。マーキュリー殿下曰く、大体三日経てば、奴隷紋を解除しても大丈夫とのこと。……今までは、パトリック様の安全のために仕方がなく奴隷紋で拘束してしまっていましたが、今日で解放して差し上げられるのです‼︎
「パトリック様、やっと、本日で、奴隷紋を解除出来ますわよ‼︎(喜んでくださいまし‼︎)」
「ほえっ? ……いや、外さなくていいけど。」
「な、ん、で、す、と⁉︎(嫌じゃないのですか⁉︎)」
「だって、マリア様と一緒に生きたいし、死にたいから。むしろ、ついてると安心するので、外さないでほしいです。(微笑み殿下)」
「…………そ、そうですか。(ど、どうしましょう⁉︎)」
私は、とても外したいのですが。
「あっ! もしかしてマリア様も、僕のマークが欲しいのですか? ……嬉しいな。お互いにお互いのマークを付けるって、なんだかロマンチックですよね?(にっこり殿下)」
「そ、そうでしょうか?(汗をダラダラ流すマリア嬢)」
「そうですよ! ねっ、マリア様、……僕にも、奴隷紋の付け方、教えてくれますよね。(瞳孔ピカッ)」
「…………。(虚ろな瞳で口をパクパクさせるマリア嬢)」
「ふんふん、…………わかったよ! ありがとね、マリア様! …………『マリア様は僕だけのマリア様だからね!』(瞳孔ピカッ)」
ーー殿下は奴隷紋の術式をマリア嬢にかけた‼︎ーー
「…………はえ?(な、なんだか額が熱いですわ。)」
なぜでしょう? じーんとくる温もりが額から全身にかけて広がってきますわ。
「(手鏡を取り出して)はい、マリア様、見てごらん。」
「(手鏡を覗いて)ーーーーっ⁉︎(ま、マークが⁉︎)」
ーーマリア嬢の額には殿下の家紋が浮き出ていた‼︎ーー
「ありがとう、マリア様。これで僕達、一生離れられないね‼︎(力の加減を忘れてマリア様を抱きしめる殿下)」
「く、くるちいーー⁉︎(息絶え絶えマリア嬢)」
……よくわかりませんが、いつの間にか、私にも、奴隷紋が着いてしまいました。パトリック様、覚えてなさい。……いつか、この奴隷紋、外してみせますわよー‼︎(トホホ)
ーー王城の舞踏会まであと四日‼︎ーー
ーーパトリック殿下が目覚めて三日目の午後のこと。ーー
「隊長、全員揃いました‼︎(ワクワクノア)」
「よしっ! では、始めるぞ‼︎ …………パトリック、何か言いたいことはあるか?(生真面目サネユキ)」
「……そうだね、とりあえず皆、お疲れ様! 乾杯‼︎」
「「「「「「「かんぱーい‼︎」」」」」」」
ーー元スピカ員達の慰労会が始まった‼︎ーー
「モグモグ……美味しいですわ。(舌鼓を打つマリア嬢)」
「マリア様、たくさん食べて食べて‼︎(次から次へとマリア嬢の前にご馳走を持っていくパトリック殿下)」
「…………パトリック様、あの、……こんなに食べてしまったら、私、太ってしまいますわ。(モジモジ)」
「大丈夫だよ、マリア様。丸くなったマリア様も美しいから! 遠慮しないでもっと食べて‼︎(生暖かい目でマリア嬢を見つめる殿下)」
「…………。(複雑な心境ですわ……。)」
皆様こんにちは。マリア・ラーズベルトでございます。私たちは現在、みんなの先輩であるノア様のお屋敷にて、今いる元スピカ員だけで、ひっそりと、慰労会を行っているところですわ。
「着ぐるみのお姉ちゃん、ガリ細でちゅからもっと食べた方がいいでちゅよー。僕ちんの分のにんじんもどうぞでちゅ。(殿下に隠れたつもりで、コソコソとマリア嬢のお皿に、人参をのせるアルト)」
「………………。(じいいっとアルトを見てる殿下)」
「お姉ちゃん、セロリとかも好きそうでちゅねー。仕方がないなー。今日はお祝いでちゅからね、セロリもあげるでちゅよー。(セロリも嫌いなアルト)」
ーー殿下は無言でアルトの首根っこを引っ掴んだ‼︎ーー
「ーーっ⁉︎ ぴぎゃー、ぴぎゃー‼︎(びっくりアルト)」
「アルトちゃん⁉︎(唖然マリア嬢)」
「……マリア様に餌付けしていいのは、僕だけなんだよ。……わかったかな? アルト君?(ブラック殿下)」
「ふえ、ふええ、ふえーーん‼︎(ギャン泣きアルト)」
「アルト、どうしたの⁉︎(大皿を運んでた途中でアルトの泣き声に気づいてやって来たオリビア)」
「魔王しゃまが、ふえ、いつもの魔王しゃまで……ふええええん‼︎(オリビアに縋り付くアルト)」
「ああ、いつものことですわね。殿下、マリア様、いつもアルトがすみません。……アルト、一緒にご飯食べようね。(殿下達にお辞儀をして大皿とアルトを抱き抱えて歩き出すオリビア)」
「ふえ、ふええ、だいちゅきなエビさん食べるでちゅ。」
「そうねー、……エビさん最近数が少なくていないみたいだから、ポテトを食べましょうねー。(アルトをあやしながらノアの隣に座るオリビア)」
「あっ、あー!(アルト、いつもズルいよ‼︎)」
「ひっく、うん? アリスちんもセロリ食べたいのでちゅね。いいでちゅよー。たくさん食べて大きるなるんでちゅ!(目をぱちくりさせて通常運転に戻るアルト)」
「あうっあ!(あたしもセロリ嫌いなのだ!)」
「ほんと二人は仲がいいわねー。(ほへーなオリビア)」
「アルトとアリスは心の兄弟だからね。(微笑みノア)」
「あっうーあ!(父上、これは腐れ縁ってやつなのだ!)」
「なるほど。……唯一無二だって言いたいんだね、アリス。(全然的外れなノア)」
「うーっあ!(父上がポンコツすぎてつらたん!)」
ーー一方、サネユキは…………。ーー
「……みんな、家族や恋人と一緒にいられて羨ましすぎる。私も、ジョナサンと慰労会したい。(会えないジョナサンを思い出して、より一層寂しくなるサネユキ)」
「(コソコソっとサネユキの背後に回った、とある青年)……隊長、本日偵察班が全員帰ってきました。」
「……うん、ありがとう。帰ってきたみんなを厚く労っておいてくれ。私も慰労会が終わったら、すぐに行くから。」
「御意。……あと、隊長の奥方から小包です。」
「なに⁉︎ ジョナサンがか⁉︎(びっくりサネユキ)」
「はい。……これを。(サネユキに中箱を渡す青年)」
「……ありがとう。もう下がっていいぞ。シグレも、ゆっくり休んでくれ。(若干気力が戻ったサネユキ)」
「承知。(シュパパッといなくなる青年)」
「どれどれ………。(丁寧に中箱を開けるサネユキ)」
ーー箱の中には、一振りの鈴と手紙が入っていた‼︎ーー
「……鈴?(それも、儀式に使うやつか?)」
『隊長へ
大お婆様に天啓が降って、
鈴が今から必要になるから
持って行けと言われました。
急げとのことなので、その鈴は
シグレさんに渡しました。
僕は現在、隊長の班の人達と一緒に
先輩のお屋敷に向かっています。
その鈴、失くさないでくださいね。
ジョナサンより』
「ーーーーっ‼︎(ジョナサンが帰ってくるのか‼︎)」
「うん? どうしたの、サネユキ?(ひょっこり殿下)」
「もうすぐジョナサンが来るらしい!」
「へえ、そうなんだ。……うん?(鈴を見る殿下)」
「お二人共、どうしたのですか?(ひょっこりマリア嬢)」
「マリア様、ジョナサンがそろそろ帰ってくるみたいだよ。(さりげなく鈴に蓋をする殿下)」
「そうなのですか‼︎(嬉しいですわ!)」
「うん、また賑やかになるね。(にっこり殿下)」
「楽しみですわ‼︎(顔を綻ばせるマリア嬢)」
「さあ、もっともっと食べて英気を養うよ、マリア様!」
「そうですわね‼︎(タタタッと席に戻るマリア嬢)」
「サネユキ、……今すぐノアに金庫を借りて、この鈴を保管しておいてくれない?」
「それはいいが、……どうしたのだ?」
「……僕の嫌な予感が当たらなかったらいいんだけどね。」
「………………?(きょとんサネユキ)」
「まあいいや。……サネユキ、至急頼むよー。」
ーー殿下はシュパパッとマリア嬢の元へ駆けた‼︎ーー
「……パトリックの予感ってよく当たるからな。……ノア、ちょっといいか?(トコトコ歩くサネユキ)」
「はい、隊長、どうされました?(モグモグノア)」
「金庫をお借りしたいのだが……。」
「いいですよ! こっちです。(歩き出すノア)」
「助かるよ、ノア……。(ノアに続くサネユキ。)」
ーーサネユキとノアは、金庫部屋へ向かった‼︎ーー
◇ ◇ ◇
ーー慰労会とその片付けを終えて。ーー
ーーここは、パトリック殿下とマリア嬢の控え室。ーー
「パトリック様、ちょっとこちらに。(ソファーにいる)」
「うん? どうしたの?(シュパパッと殿下)」
ふっふっふっ。やっとこの日がやってきましたわ。……約二週間前に、マーキュリー殿下からいきなり魔法というものを教わり、パトリック様に対して奴隷紋という魔術を一生懸命頑張った結果、ギリギリ奇跡的に成功させることができました。マーキュリー殿下曰く、大体三日経てば、奴隷紋を解除しても大丈夫とのこと。……今までは、パトリック様の安全のために仕方がなく奴隷紋で拘束してしまっていましたが、今日で解放して差し上げられるのです‼︎
「パトリック様、やっと、本日で、奴隷紋を解除出来ますわよ‼︎(喜んでくださいまし‼︎)」
「ほえっ? ……いや、外さなくていいけど。」
「な、ん、で、す、と⁉︎(嫌じゃないのですか⁉︎)」
「だって、マリア様と一緒に生きたいし、死にたいから。むしろ、ついてると安心するので、外さないでほしいです。(微笑み殿下)」
「…………そ、そうですか。(ど、どうしましょう⁉︎)」
私は、とても外したいのですが。
「あっ! もしかしてマリア様も、僕のマークが欲しいのですか? ……嬉しいな。お互いにお互いのマークを付けるって、なんだかロマンチックですよね?(にっこり殿下)」
「そ、そうでしょうか?(汗をダラダラ流すマリア嬢)」
「そうですよ! ねっ、マリア様、……僕にも、奴隷紋の付け方、教えてくれますよね。(瞳孔ピカッ)」
「…………。(虚ろな瞳で口をパクパクさせるマリア嬢)」
「ふんふん、…………わかったよ! ありがとね、マリア様! …………『マリア様は僕だけのマリア様だからね!』(瞳孔ピカッ)」
ーー殿下は奴隷紋の術式をマリア嬢にかけた‼︎ーー
「…………はえ?(な、なんだか額が熱いですわ。)」
なぜでしょう? じーんとくる温もりが額から全身にかけて広がってきますわ。
「(手鏡を取り出して)はい、マリア様、見てごらん。」
「(手鏡を覗いて)ーーーーっ⁉︎(ま、マークが⁉︎)」
ーーマリア嬢の額には殿下の家紋が浮き出ていた‼︎ーー
「ありがとう、マリア様。これで僕達、一生離れられないね‼︎(力の加減を忘れてマリア様を抱きしめる殿下)」
「く、くるちいーー⁉︎(息絶え絶えマリア嬢)」
……よくわかりませんが、いつの間にか、私にも、奴隷紋が着いてしまいました。パトリック様、覚えてなさい。……いつか、この奴隷紋、外してみせますわよー‼︎(トホホ)
ーー王城の舞踏会まであと四日‼︎ーー
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※1ページの文字数は少な目です。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
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