いつかあなたに食べられる日まで~元社畜女子はもふもふに癒やされる~

霧内杳/眼鏡のさきっぽ

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第7章 郊外にある村 *

8.……もう、一緒にいられないな *

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「……チハル」

「……ん」

首筋を舐められるだけで、さっき中途半端に終わったのもあって身体は潤いだす。

「……さっきの続き、からで、……いい、ので」

「わかった」

足を開かせ、そこへレオンが口をつける。
少し舐めて濡らしたあと、舌が入ってきた。

「はぁっ、レオン……胎内なか、気持ちいい……」

彼の後ろあたまへ手を添え、そっと誘導するように押さえた。
舌が奥へと侵入するたび、彼の鼻が花芽を押し潰し、ビリビリととした感覚が背筋を暴れ回る。

「レオン、もういいから……きて」

できるのかなんて自信はない。
でも、さっきから分身をビクビクさせてタイミングを待っている彼を、楽にさせてあげたい。

レオンの立派なモノが、私のぬかるんだ入り口へとあてがわれる。
バックからがいいんだろうか、とか考えていたけれど、正常位で大丈夫らしい。

「ひさしぶり、だから。
ゆっくりでお願いします」

「わかった」

私を気遣いながら、少しずつレオンが腰を進める。

「あっ、んんっ」

レオンの舌がかなり緩めてくれたとはいえ、狭くなっていた花筒に大きなレオンのモノを迎えるのは、かなり苦しい。

「チハル、締めないでくれ」

苦しげにレオンが息を吐きだす。
わかっているのだが、どうしても身体に力が入ってしまう。

「レオン、……キス、して」

舌を出したら、すぐにレオンの舌が触れた。
触れあうそれに意識を集中し、手を伸ばしてレオンの身体に触れる。
すぐに意図に気づいたのか、再びレオンが腰を進めだした。
少しして、こつんとレオンのモノが最奥に当たった感触がした。

「……はぁーっ。
チハルの胎内、気持ちいい……」

レオンがため息ともつかない深い息をついた。
圧迫感はあるが、痛みはない。
それよりも、こんなにみっちりとレオンが私の胎内を満たしているのが嬉しい。

「レオン。
……好き」

「俺も好きだ」

ちゅっ、と鼻先に口付けを落としてくれるだけでもう、天にも昇りそうだ。

「その。
……動いてもいいか?
もう我慢が……」

ぽりぽりと照れくさそうに頬を掻くレオンの雄槍は、みっちり嵌まった隘路でいまにも暴発しそうにピクピクしていた。

「いいですよ。
少しくらい激しくても大丈夫ですから」

私が抱きつくのを合図に、レオンが動きだす。

「あっ、……ああっ、あっ、気持ちいい、……のっ!」

凶暴な、焼けた鉄の棒がいたいけな媚壁を擦り、歓喜の涙を流した。

「はっ、はっ」

レオンの口から熱のこもった息が、短く吐きだされる。

「ああっ、いい、……あっ、……ああっ」

たったそれだけのことで、蜜道は蠢き、ぎゅうぎゅうに彼を締め付けた。

「レオン、レオン……!」

顔の上に、滴がぱたぱた落ちてくる。

……汗?

けれどそれの正体を知った瞬間、叫びにも似た声が出た。

「レオン!!」

はっ、と我に返った彼が、慌てて口を閉じる。
と、同時に。

「うっ」

レオンが一声上げ、どぴゅっ、どぴゅっ、と勢いよく、お腹の中へと精を吐きだした。

「その。
……すまん。
俺だけひとりで、勝手にイって」

「いいですよ。
初めて、だったんだし」

みるみる萎れていく彼に笑顔を向けながらも、どうしてもぎこちなくなってしまう。
だって、さっきのレオンは。

身体を洗いたいだろ、とレオンは浴槽にお湯を張ってくれた。
さらには香草まで。

「レオンと結ばれたのはよかった、……けど」

アプリコットさんの忠告が蘇る。
草食獣とセックス中の肉食獣は興奮により眠っていた本能が呼び起こされ、相手が食べたくなる。
顔の上に落ちてきていたのは汗ではなく、――涎だった。
レオンは本能に突き動かされ、私を食べようとしていた?

「でも。
……でも」

アプリコットさんから聞いていながらどこかで、でもレオンはそんなことないよ、なんて過信していた。
しかし、あれは。

「これから抱かれるたびに、命の危機ということですか……」

なら、プラトニックな関係ならいいんだろうか。
けれど一度、レオンに抱かれる喜びを知ってしまった身体が、それで満足できるとは思えない。

「どーしたらいいんだろう……」

食べられるのは怖い。
わかっているのに、この期におよんでもまだ、レオンと一緒にいられる手段を考えていた。

ベッドには一緒に入ったものの、レオンは私と距離を取っている。
自分でもさっきのあれに気づいているのだろう。
なかなか寝付けなかったが、それでも今日は一日、動き回ったのもあって、そのうち眠りに落ちた。

「……」

真夜中、髪を触られる感触で目を覚ました。
月明かりの中、起き上がって私の髪を撫でながら、レオンは思い詰めた顔をしている。

「……もう、一緒にはいられないな」

ぽつりと呟かれた声は酷く重くて。
声をかけることもできずに、だまってまた目を閉じた。
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