君は僕の大切なおもちゃ【R18】

エピローグ

そしてずっと

「パパ、早くー」

「慌てる必要はない」

駆けて行く子供を追う、悠生の背中を微笑ましく見ていた。

……悠生の大事なおもちゃはふたつに増え。
私は“唯一特別”から“唯二特別”へ。
そしてもうすぐ“唯三特別”になる。

「なに笑ってるんだ」

「いいパパになったなーって」

「うるさい」

悠生が赤くなってふいっと視線を逸らす。

「今度は女？男？」

「あのねー、」

「……やっぱり言うな。
聞かずにおいた方が楽しみが増える」

ちゅっと唇がふれて離れる。
視線を感じてみると……息子がじーっと見ていた。

「パパとママ、ちゅーしてるー」

「なんか文句があるのか？」

「ラブラブだね、ラブラブ。
ラブラブー」

「だからなんだと言うんだ」

みるみる間に悠生が赤くなる。

……ツンデレ体質はいまだに健在。

というか、最近、息子に逆手に取られてからかわれているように見るのは、気のせいでしょうか？

「龍介りゅうすけは妹と弟、どっち欲しい？」

「弟！」

即答した息子に、悠生は複雑な顔。

……知っていますよ、実は娘が欲しいこと。
今度生まれるのはね……。



【終】