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第8章 ずっと一緒にいられる方法
8-4 ずっと一緒にいたい
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「よろしくお願いします、っと」
送信ボタンをクリックすると、はぁーっと一気に気が抜ける。
いいのか悪いのか、ここのところ例の郵便を忘れていたくてがんがん執筆していたら、驚くべきスピードで原稿はあがった。
私史上、最速だったといってもいい。
「これで急ぎの仕事はなくなったし、しばらくはあっちに取りかかれるかな……?」
原稿も送ったし、ほかの作品の締め切りはまだずっと先。
とりあえずは一段落といったところだ。
「さてと」
窓の外は日が暮れはじめている。
時間的にそろそろ、松岡くんがあれを持ってくる時間。
しかも今日は金曜日で……気が重い。
「郵便が届いておりました」
はぁーっと重いため息を吐いたところで、松岡くんがふすまを開けた。
「あれ、……ある?」
「……はい」
松岡くんが差し出す封筒はやはり、分厚い。
毎回、自分の本がずたぼろにされて送られてくるのは非常に嫌だが、買ってくれているわけだから売り上げに貢献してくれてありがとうと、前向きに考えるようにした。
そうでもしていないとやっていけない。
いや、古書店で買っている可能性もあるけれど、それは考えないことにした。
緊張して鋏を持つ手が震える。
中から出てきたのはやはり今週の定番、ぼろぼろにされた私の本。
「今回は変化がない……?」
いままでの法則からいって、金曜日の郵便はエスカレートするはずなのだ。
けれど、昨日までと同じ状態の本のみ。
ただ、心なしかごわごわしている気がする。
「ネタが尽きた、とか?」
そっと本を開いてみると、なにかが剥げるペリペリとした音がした。
――ヒュッ。
開いたページを見て、喉が変な音を立てて息を吐き出す。
手の中から本は滑り落ちていった。
「紅夏?」
なにか言おうとするが、うまく声にならない。
それ以前に、呼吸の仕方がわからない。
「紅夏?」
松岡くんの顔が、滲んでいってよく見えない。
必死に呼吸をしようと口を開くが、ただただ苦しい。
「紅夏!」
いきなり肩を叩かれ、驚いて息を吸い込んだ。
そのままゆっくりと抜けていく。
「……まつ、おか、くん?」
のろのろと視線を上げる。
目があうより早く、松岡くんから抱きしめられた。
「いいからゆっくり息しろ」
とん、とん、とゆっくり背中を叩く彼の手にあわせて呼吸する。
おかげで、ずいぶん楽になった。
「ちょっと待ってろ」
軽く松岡くんの手が、私のあたまをぽんぽんする。
そのまま彼は部屋を出て行った。
少しして、カップを片手に戻ってきた。
「落ち着くから」
「……ありがとう」
優しい香りの紅茶のおかげで、少しだけ落ち着けた。
「……ひでーな」
床から本を拾い上げ、松岡くんがページをめくるたび、ペリ、ペリ、と乾いた音がする。
それもそうだろう、多くのページが血塗られていたから。
「……怖い」
膝を抱いて椅子の上で丸くなる。
犯人はなにを考えてこんなことをしているのだろう。
私が怯えているの想像して楽しんでいるのだろうか。
「俺が絶対に、紅夏へ手を出させねーから」
目のあった松岡くんが、力強く頷いた。
それだけでなぜか、泣きたくなる。
「う、うん。
頼んだ」
涙が出てきて膝の中に顔をうずめた。
泣いている私の髪を、松岡くんが撫でてくれる。
「絶対に俺が、守るから。
だから、安心していい」
「うん、うん」
きっと、彼にできることはほとんどない。
それでも、そう言ってくれることが嬉しくてたまらなかった。
「じゃあこれ、横井さんに渡しておく」
「うん、お願いね」
フリーザーパックに入れた封筒と本を、松岡くんが少しだけ掲げてみせる。
彼が帰る段階になると、また心細くなってきた。
「そんな顔するなって。
帰りたくなくなるだろ」
安心させるように、松岡くんは私をぎゅっと抱きしめた。
「……それとも、泊まった方がいいか」
耳元で囁かれ、途端にぼふっと顔が火を噴く。
「や、それは……」
あたまの中をよぎっていくのは、いつも書いているTLノベル的展開。
「……なあ。
さっきからなに考えてんの」
やめて!
甘いバリトンボイスで囁きながら、私の頬を撫でないで!
「……ねぇって」
ちゅっ、耳元に落とされる口付け。
瞬間、身体から力が抜けた。
「あぶねっ」
倒れそうになった私を慌てて松岡くんが支えてくれる。
「わるい、ちょっとからかいすぎた」
「……う、うん」
心臓の鼓動が、全力疾走でもしたかのように速い。
松岡くんの手を借りて、そろそろと立ち直す。
「でも泊まるのはありだよな。
……あー、でも、業務違反になるし……」
真剣に悩んでいる彼がおかしくて、不安な気持ちは晴れた。
「大丈夫だよ。
戸締まり、ちゃんとする。
なんかあったらすぐに連絡する。
それにセバスチャンもいるし」
「にゃー」
松岡くんのお見送りに出てきたセバスチャンが、任せとけって鳴いた。
「わかった。
夜中でも仕事中でもすぐに連絡しろ。
いいな」
「うん」
ちゅっ、松岡くんの唇が私の額に触れる。
「じゃ、帰るけど。
戸締まり、しろよ?
連絡も」
「うん、わかった」
「にゃー」
「ほら、セバスチャンも大丈夫だって」
足下にいたセバスチャンを抱き上げ、にっこりと笑ってみせる。
「そうだな」
松岡くんもセバスチャンのあたまを撫でてようやく笑ってくれた。
「じゃあ、おやすみ、紅夏」
「おやすみ」
私の頬に口付けし、がらがらと玄関を開ける。
けれどなにかを思い出したかのように勢いよく振り返った。
「あ、一応、立川の奴にも連絡しとけよ」
「わかった」
わざわざ一歩戻ってきて、また私の頬に松岡くんは口付けした。
離れるときはなぜか、わざとのようにゆっくりと。
「……ほんとは。
帰りたくない」
「……うん」
「心配なのもあるけど、ずっと紅夏と一緒にいたい」
「えっ、あっ」
つま先から熱い血流が新幹線になってあたまのてっぺんまで登ってくる。
「じゃあ、紅夏。
月曜日」
「う、うん。
月曜日」
今度こそ松岡くんは帰っていった。
自転車の音が聞こえなくなり、鍵をかけながらも身体が熱い。
……ずっと一緒にいたい、か。
猛烈にあたまの中で、毎日松岡くんが雇えないか計算している自分がいる。
でも多少の余裕があったから週二の午後遅くから家政婦さんをお願いできただけで、毎日――それも朝から晩までなんて無理。
「なに莫迦なこと、考えてるんだろう……」
家の中へ戻っていくセバスチャンのあとを追う。
だいたい、松岡くんは業務規定すれすれで私の仮彼氏をしてくれている。
毎日来てもらうようになったって、それが変わるわけじゃない。
「本当に傍にいてもらうには……」
思い浮かぶのはひとつしかない。
家政婦契約を解約し、仮彼氏から――本当の彼氏になってもらう。
それしかないのはわかっているのに、二の足を踏んでしまう自分がいる。
自分に――全く自信がないから。
人付き合いが苦手でほぼひきこもり、やっていることといえば家で一日、小説を書いている。
しかも、自分では誇りにすら思っているが、世間の評価は女性向けエロ小説。
そのうえ家事は誰かに頼まなければ、崩れてきた物で部屋に閉じ込められるレベル。
そんな女が好きなんて男がいるのだろうか。
いや、いない。
断じていない。
大事なことなので二度言いました。
なのに松岡くんは私が可愛い、可愛いと可愛がってくる。
あれがそもそも、理解できない。
――いや、男に、それも銀縁眼鏡で執事服が似合うような男にそんなことを言われると嬉しいけど。
たまに、あれは私をからかって楽しんでいるだけなんじゃないかとか思ったりもする。
けれどあれだけ私を心配する彼が、まさか演技をしているなんて思えない。
本当はわかっているのだ、松岡くんが本気で私を好きだって。
でも自信のない私は信じ切ることができない。
どこかで疑っていないと、心の均等が保てない。
きっと、あと一歩。
なにか、自信に繋がるようなことがあれば、素直に松岡くんが好きだと認めることができる。
仕事部屋に戻り、デジタルメモを立ち上げる。
書くのは例の小説。
きっと、この小説が書き上がり、世間からそれなりの評価を受けたならば。
――私は素直になれる。
送信ボタンをクリックすると、はぁーっと一気に気が抜ける。
いいのか悪いのか、ここのところ例の郵便を忘れていたくてがんがん執筆していたら、驚くべきスピードで原稿はあがった。
私史上、最速だったといってもいい。
「これで急ぎの仕事はなくなったし、しばらくはあっちに取りかかれるかな……?」
原稿も送ったし、ほかの作品の締め切りはまだずっと先。
とりあえずは一段落といったところだ。
「さてと」
窓の外は日が暮れはじめている。
時間的にそろそろ、松岡くんがあれを持ってくる時間。
しかも今日は金曜日で……気が重い。
「郵便が届いておりました」
はぁーっと重いため息を吐いたところで、松岡くんがふすまを開けた。
「あれ、……ある?」
「……はい」
松岡くんが差し出す封筒はやはり、分厚い。
毎回、自分の本がずたぼろにされて送られてくるのは非常に嫌だが、買ってくれているわけだから売り上げに貢献してくれてありがとうと、前向きに考えるようにした。
そうでもしていないとやっていけない。
いや、古書店で買っている可能性もあるけれど、それは考えないことにした。
緊張して鋏を持つ手が震える。
中から出てきたのはやはり今週の定番、ぼろぼろにされた私の本。
「今回は変化がない……?」
いままでの法則からいって、金曜日の郵便はエスカレートするはずなのだ。
けれど、昨日までと同じ状態の本のみ。
ただ、心なしかごわごわしている気がする。
「ネタが尽きた、とか?」
そっと本を開いてみると、なにかが剥げるペリペリとした音がした。
――ヒュッ。
開いたページを見て、喉が変な音を立てて息を吐き出す。
手の中から本は滑り落ちていった。
「紅夏?」
なにか言おうとするが、うまく声にならない。
それ以前に、呼吸の仕方がわからない。
「紅夏?」
松岡くんの顔が、滲んでいってよく見えない。
必死に呼吸をしようと口を開くが、ただただ苦しい。
「紅夏!」
いきなり肩を叩かれ、驚いて息を吸い込んだ。
そのままゆっくりと抜けていく。
「……まつ、おか、くん?」
のろのろと視線を上げる。
目があうより早く、松岡くんから抱きしめられた。
「いいからゆっくり息しろ」
とん、とん、とゆっくり背中を叩く彼の手にあわせて呼吸する。
おかげで、ずいぶん楽になった。
「ちょっと待ってろ」
軽く松岡くんの手が、私のあたまをぽんぽんする。
そのまま彼は部屋を出て行った。
少しして、カップを片手に戻ってきた。
「落ち着くから」
「……ありがとう」
優しい香りの紅茶のおかげで、少しだけ落ち着けた。
「……ひでーな」
床から本を拾い上げ、松岡くんがページをめくるたび、ペリ、ペリ、と乾いた音がする。
それもそうだろう、多くのページが血塗られていたから。
「……怖い」
膝を抱いて椅子の上で丸くなる。
犯人はなにを考えてこんなことをしているのだろう。
私が怯えているの想像して楽しんでいるのだろうか。
「俺が絶対に、紅夏へ手を出させねーから」
目のあった松岡くんが、力強く頷いた。
それだけでなぜか、泣きたくなる。
「う、うん。
頼んだ」
涙が出てきて膝の中に顔をうずめた。
泣いている私の髪を、松岡くんが撫でてくれる。
「絶対に俺が、守るから。
だから、安心していい」
「うん、うん」
きっと、彼にできることはほとんどない。
それでも、そう言ってくれることが嬉しくてたまらなかった。
「じゃあこれ、横井さんに渡しておく」
「うん、お願いね」
フリーザーパックに入れた封筒と本を、松岡くんが少しだけ掲げてみせる。
彼が帰る段階になると、また心細くなってきた。
「そんな顔するなって。
帰りたくなくなるだろ」
安心させるように、松岡くんは私をぎゅっと抱きしめた。
「……それとも、泊まった方がいいか」
耳元で囁かれ、途端にぼふっと顔が火を噴く。
「や、それは……」
あたまの中をよぎっていくのは、いつも書いているTLノベル的展開。
「……なあ。
さっきからなに考えてんの」
やめて!
甘いバリトンボイスで囁きながら、私の頬を撫でないで!
「……ねぇって」
ちゅっ、耳元に落とされる口付け。
瞬間、身体から力が抜けた。
「あぶねっ」
倒れそうになった私を慌てて松岡くんが支えてくれる。
「わるい、ちょっとからかいすぎた」
「……う、うん」
心臓の鼓動が、全力疾走でもしたかのように速い。
松岡くんの手を借りて、そろそろと立ち直す。
「でも泊まるのはありだよな。
……あー、でも、業務違反になるし……」
真剣に悩んでいる彼がおかしくて、不安な気持ちは晴れた。
「大丈夫だよ。
戸締まり、ちゃんとする。
なんかあったらすぐに連絡する。
それにセバスチャンもいるし」
「にゃー」
松岡くんのお見送りに出てきたセバスチャンが、任せとけって鳴いた。
「わかった。
夜中でも仕事中でもすぐに連絡しろ。
いいな」
「うん」
ちゅっ、松岡くんの唇が私の額に触れる。
「じゃ、帰るけど。
戸締まり、しろよ?
連絡も」
「うん、わかった」
「にゃー」
「ほら、セバスチャンも大丈夫だって」
足下にいたセバスチャンを抱き上げ、にっこりと笑ってみせる。
「そうだな」
松岡くんもセバスチャンのあたまを撫でてようやく笑ってくれた。
「じゃあ、おやすみ、紅夏」
「おやすみ」
私の頬に口付けし、がらがらと玄関を開ける。
けれどなにかを思い出したかのように勢いよく振り返った。
「あ、一応、立川の奴にも連絡しとけよ」
「わかった」
わざわざ一歩戻ってきて、また私の頬に松岡くんは口付けした。
離れるときはなぜか、わざとのようにゆっくりと。
「……ほんとは。
帰りたくない」
「……うん」
「心配なのもあるけど、ずっと紅夏と一緒にいたい」
「えっ、あっ」
つま先から熱い血流が新幹線になってあたまのてっぺんまで登ってくる。
「じゃあ、紅夏。
月曜日」
「う、うん。
月曜日」
今度こそ松岡くんは帰っていった。
自転車の音が聞こえなくなり、鍵をかけながらも身体が熱い。
……ずっと一緒にいたい、か。
猛烈にあたまの中で、毎日松岡くんが雇えないか計算している自分がいる。
でも多少の余裕があったから週二の午後遅くから家政婦さんをお願いできただけで、毎日――それも朝から晩までなんて無理。
「なに莫迦なこと、考えてるんだろう……」
家の中へ戻っていくセバスチャンのあとを追う。
だいたい、松岡くんは業務規定すれすれで私の仮彼氏をしてくれている。
毎日来てもらうようになったって、それが変わるわけじゃない。
「本当に傍にいてもらうには……」
思い浮かぶのはひとつしかない。
家政婦契約を解約し、仮彼氏から――本当の彼氏になってもらう。
それしかないのはわかっているのに、二の足を踏んでしまう自分がいる。
自分に――全く自信がないから。
人付き合いが苦手でほぼひきこもり、やっていることといえば家で一日、小説を書いている。
しかも、自分では誇りにすら思っているが、世間の評価は女性向けエロ小説。
そのうえ家事は誰かに頼まなければ、崩れてきた物で部屋に閉じ込められるレベル。
そんな女が好きなんて男がいるのだろうか。
いや、いない。
断じていない。
大事なことなので二度言いました。
なのに松岡くんは私が可愛い、可愛いと可愛がってくる。
あれがそもそも、理解できない。
――いや、男に、それも銀縁眼鏡で執事服が似合うような男にそんなことを言われると嬉しいけど。
たまに、あれは私をからかって楽しんでいるだけなんじゃないかとか思ったりもする。
けれどあれだけ私を心配する彼が、まさか演技をしているなんて思えない。
本当はわかっているのだ、松岡くんが本気で私を好きだって。
でも自信のない私は信じ切ることができない。
どこかで疑っていないと、心の均等が保てない。
きっと、あと一歩。
なにか、自信に繋がるようなことがあれば、素直に松岡くんが好きだと認めることができる。
仕事部屋に戻り、デジタルメモを立ち上げる。
書くのは例の小説。
きっと、この小説が書き上がり、世間からそれなりの評価を受けたならば。
――私は素直になれる。
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