67 / 89
Ⅱ 王都にて
41 王城にて2
しおりを挟む
翔・・・主人公、高1十五歳
彩音・・主人公の妹、中1十三歳
ファネル・・・元公爵の御婆ちゃん、翔の骨董仲間でこの国の実力者
アリア・・・ファネルさんの館のメイド長
ケスラ・・・彩音の治療魔法の師匠、彩音の勤め先の治療院の経営者兼院長
セーラ(セフィラネリア)・・・正王妃、ファネルさんの娘
ハーネス・・・・公爵、ファネルの息子
アムネリア・・・公爵夫人
ーーーーー
(カケル)
翌朝、俺自身も疲れていたようで、少し寝過ごした。
なので、朝に弱いファネルさんと一緒に朝食の食卓を囲んだ。
ご夫妻は、夜明けと同時に王室へ仕事をしに行ったらしい、祭りの期間、王室は逆に忙しいらしい。
ファネルさんに昨日の晩に感じた違和感を伝える。
「まあ、まあ、まあ、それって何処か解る」
紙と筆を借りて、昨日感じた場所の地図を描く、火を伝って調べたので、王城の間取りはほぼ全て把握している。
判り易い様にと、なるべく正確に描いて、問題の場所を指摘した。
「まあ、まあ、まあ、カケルちゃん。この能力は人に言っちゃだめよ」
「えっ、何故ですか」
「王城の地図を描くと犯罪だから牢屋に入れられちゃうのよ」
「・・・・」
「それでどこが変なの」
「たぶん呪いだと思うんです、呪いの遺物と感触が一緒だったんで」
「でも呪いなら王室にも優れた魔道士が詰めてるから解る筈よ」
「ここの呪いの濃い部分だけなら直ぐに判ると思います。でもこの部屋を中心とした広域に薄い呪いを仕掛けて徐々に呪いを濃くして行ってるんです。だからこの部屋に辿り着いた時には感覚が麻痺して判らなくなってるんじゃないでしょうか。臭いと一緒ですよ」
「カケルちゃんはその部屋に行けば呪いの場所が判るの」
「はい、大体検討は付いてますが、蝋燭の火でもご用意頂ければ確実です」
「ええと、アヤちゃんって治療師さんなのよね」
「うぷ、はい」
行き成り聞かれて彩音がパンを喉に詰まらせそうになる、あわててミルクで流し込んでいる。
「アヤちゃんは上手なの」
「はい、ケスラさんの治療院の副長を務めてます」
まだ、咳き込んでいる彩音に替わって俺が答える。
「まあ、まあ、まあ、それなら資格十分ね。じゃっ、ちょっと私と一緒に演技して貰えるかしら」
「?はい」
「勿論カケルちゃんも一緒よ」
「へっ?」
「アリア」
「はい、奥様」
ファネルさんが王城泊となったので、館から出向いて今朝も朝食の給仕などをしている。
王城のメイドさん達の表情が昨日よりもうんと硬い。
「二人に衣装を用意して頂戴」
「はい」
三十分後、彩音は上級治療師服を纏い、俺は魔道士服を纏ってファネルさんの後ろに付いて呪われた場所に向かっている。
何ヶ所か検問の様な場所を通ったが、段々と人数が増えて行くので、王城の中心に向かって歩いている事は理解できた。
呪われた場所が女性の居室らしい事は判っているのだが、そこの住人が誰なのかはまだファネルさんから教わっていない。
目的地に着いた、魔道士服を着た男性三名と治療師服を着た女性三名がその部屋の前で控えていた、何か俺達を物凄く睨み付けている。
「これはファネル様、ようこそいらっしゃました。王妃様の御病気の確認に外部の魔道士と治療師を伴うとのお届け頂きましたので、我ら王妃様の治療を担当する者といたしましても、後学の為に御同行を許されたく参上つかまつりました」
「ええ、勿論結構よ。ほら、この人達って若いでしょ、だから間違った事言ったらどんどん指摘して頂戴」
呪いを掛けられていたのは、王妃様の様だ、これは思っていた以上に大事だ。
六人が唇の端を持ち上げて、背後から黒いオーラ漂いそうな物凄い怖い笑みを浮かべて俺達を見ている、うん、怨霊を相手にしている様で何だか怖い。
扉の前の兵士達に武器の携帯を確認され、その後部屋の中に招き入れられた。
部屋の中央の長椅子にガウンを着た綺麗な女性が座っていた。
俺達を見ると振ら付きながら立ち上がって出迎えた。
やつれているが、品の有る女性で、この人がたぶん王妃様なのだろう。
えっ!ファネルさんに抱き付いた。
「お母さん、心配掛けてごめんなさい。それでもこの者達が一生懸命治療してくれるから最近は少し体調が良いのよ」
「大丈夫よセーラ、心配しなくても。この子達が治してくれるから」
魔道士達と治療師達が顔を真っ赤にして拳を震わせている、ファネルさんが相手じゃなきゃ殴られているところだろう。
「紹介しておくわ、若いけどこの子がケスラの貧民治療院の副長のアヤネさんよ」
「まあ、ケスラの治療院の、噂はお聞きしていますよ」
「ありがとうございます」
治療師達が悔しそうに下を向いている、ケスラさんの治療院のレベルは相当高いらしい。
「そしてこの子がカケルちゃん、あなたも噂を聞いた事があると思うけど東部下マナ原の討伐指揮者よ」
魔道士達が目を剥いている。
「あら、まあ、まあ、色々な噂をお聞きしていたので一度お会いしたいと思ってたの、うれしいわ」
「初めまして、カケルです。・・・・すいません、噂は出鱈目ばかりですから、単なるファネルさん骨董仲間で無理やり引っ張ってこられました」
後半は、ゴニョゴニョと耳打ちした。
「そうなの、まあ、ふふははははは」
何か陰気な雰囲気を漂わせていたが、元来陽気な女性の様で笑い転げている。
メイドさん達にほっとしたような気配が流れ、部屋の呪いとの間に気流が生じている。
「それじゃカケルちゃん、調べて貰える」
「はい、それじゃ足台替わりの箱を用意して下さい」
守備兵達が物置に走って行った。
「ほら、これです、ここの模様の縦の線、触って見て下さい。虐待した犬の脳に呪いを染み込ませ、その脳を油漬けにして抽出したエキスを絵具に溶かし込んだんです」
「成程、指揮者殿、確かに呪いの波動を感じます。キース、お前達も上がって来て触って見ろ、実地で経験出来る貴重な機会なんて滅多に無いぞ。それでは指揮者殿焼却処分は私が引き受けます」
調べ始めて三時間、王室魔道士が噂を聞いて集まって来た、実地の経験に飢えていたらしく熱心に協力してくれている。
一メートル角の箱を持って、部屋の中を魔道士達が大勢ウロウロしている、
王妃様は着替えてファネルさんと長椅子で談笑している、周囲の部屋から呪いが消えて、彩音の治療も良かったらしく、顔色もだいぶ良くなった。
彩音は目を三角にして王室の治療師達を指導している。
最初王妃に処方していた薬のチェックから始めたのだが、これが駄目出しの連続だった。
直ぐに結果を求められる立場の所為も有るのだが、症状の緩和を目的にした処方が多すぎて、悪戯に病を長引かせて体力を奪ってしまっていたのだ。
そのため体力を増進する処方を追加し、この薬で弱った胃を治す薬、この薬の副作用を抑える薬等薬漬けになっていたのだ。
これに彩音が怒って王室治療師相手に説教を初めてしまったのだ。
別室で王妃の診察をを始め、戻って来た時には王室治療師達は項垂れていた。
その後、訓練で兵士が十数人大怪我をしたとの連絡が入った時に手伝いに行って戻って来たら、絶対服従状態になっていた。
そして、処方の根本的な見直しを王室治療師相手に指導している。
周囲の部屋の呪いの解除が終わり、俺は最後の大物、寝室の寝台の解呪に取り掛かることにした。
「うわー、これは何ですか、何故こんなに強い呪いに気が付かなかったんでしょう」
「施呪者はこの部屋に入るまでに感覚を麻痺させる罠として周囲の呪いを配置したんでしょう。それにこの寝台に仕掛けられた呪いには数人の人が贄に使われています。安易に触らないで下さい、呪いが跳ね返ってきます」
彩音・・主人公の妹、中1十三歳
ファネル・・・元公爵の御婆ちゃん、翔の骨董仲間でこの国の実力者
アリア・・・ファネルさんの館のメイド長
ケスラ・・・彩音の治療魔法の師匠、彩音の勤め先の治療院の経営者兼院長
セーラ(セフィラネリア)・・・正王妃、ファネルさんの娘
ハーネス・・・・公爵、ファネルの息子
アムネリア・・・公爵夫人
ーーーーー
(カケル)
翌朝、俺自身も疲れていたようで、少し寝過ごした。
なので、朝に弱いファネルさんと一緒に朝食の食卓を囲んだ。
ご夫妻は、夜明けと同時に王室へ仕事をしに行ったらしい、祭りの期間、王室は逆に忙しいらしい。
ファネルさんに昨日の晩に感じた違和感を伝える。
「まあ、まあ、まあ、それって何処か解る」
紙と筆を借りて、昨日感じた場所の地図を描く、火を伝って調べたので、王城の間取りはほぼ全て把握している。
判り易い様にと、なるべく正確に描いて、問題の場所を指摘した。
「まあ、まあ、まあ、カケルちゃん。この能力は人に言っちゃだめよ」
「えっ、何故ですか」
「王城の地図を描くと犯罪だから牢屋に入れられちゃうのよ」
「・・・・」
「それでどこが変なの」
「たぶん呪いだと思うんです、呪いの遺物と感触が一緒だったんで」
「でも呪いなら王室にも優れた魔道士が詰めてるから解る筈よ」
「ここの呪いの濃い部分だけなら直ぐに判ると思います。でもこの部屋を中心とした広域に薄い呪いを仕掛けて徐々に呪いを濃くして行ってるんです。だからこの部屋に辿り着いた時には感覚が麻痺して判らなくなってるんじゃないでしょうか。臭いと一緒ですよ」
「カケルちゃんはその部屋に行けば呪いの場所が判るの」
「はい、大体検討は付いてますが、蝋燭の火でもご用意頂ければ確実です」
「ええと、アヤちゃんって治療師さんなのよね」
「うぷ、はい」
行き成り聞かれて彩音がパンを喉に詰まらせそうになる、あわててミルクで流し込んでいる。
「アヤちゃんは上手なの」
「はい、ケスラさんの治療院の副長を務めてます」
まだ、咳き込んでいる彩音に替わって俺が答える。
「まあ、まあ、まあ、それなら資格十分ね。じゃっ、ちょっと私と一緒に演技して貰えるかしら」
「?はい」
「勿論カケルちゃんも一緒よ」
「へっ?」
「アリア」
「はい、奥様」
ファネルさんが王城泊となったので、館から出向いて今朝も朝食の給仕などをしている。
王城のメイドさん達の表情が昨日よりもうんと硬い。
「二人に衣装を用意して頂戴」
「はい」
三十分後、彩音は上級治療師服を纏い、俺は魔道士服を纏ってファネルさんの後ろに付いて呪われた場所に向かっている。
何ヶ所か検問の様な場所を通ったが、段々と人数が増えて行くので、王城の中心に向かって歩いている事は理解できた。
呪われた場所が女性の居室らしい事は判っているのだが、そこの住人が誰なのかはまだファネルさんから教わっていない。
目的地に着いた、魔道士服を着た男性三名と治療師服を着た女性三名がその部屋の前で控えていた、何か俺達を物凄く睨み付けている。
「これはファネル様、ようこそいらっしゃました。王妃様の御病気の確認に外部の魔道士と治療師を伴うとのお届け頂きましたので、我ら王妃様の治療を担当する者といたしましても、後学の為に御同行を許されたく参上つかまつりました」
「ええ、勿論結構よ。ほら、この人達って若いでしょ、だから間違った事言ったらどんどん指摘して頂戴」
呪いを掛けられていたのは、王妃様の様だ、これは思っていた以上に大事だ。
六人が唇の端を持ち上げて、背後から黒いオーラ漂いそうな物凄い怖い笑みを浮かべて俺達を見ている、うん、怨霊を相手にしている様で何だか怖い。
扉の前の兵士達に武器の携帯を確認され、その後部屋の中に招き入れられた。
部屋の中央の長椅子にガウンを着た綺麗な女性が座っていた。
俺達を見ると振ら付きながら立ち上がって出迎えた。
やつれているが、品の有る女性で、この人がたぶん王妃様なのだろう。
えっ!ファネルさんに抱き付いた。
「お母さん、心配掛けてごめんなさい。それでもこの者達が一生懸命治療してくれるから最近は少し体調が良いのよ」
「大丈夫よセーラ、心配しなくても。この子達が治してくれるから」
魔道士達と治療師達が顔を真っ赤にして拳を震わせている、ファネルさんが相手じゃなきゃ殴られているところだろう。
「紹介しておくわ、若いけどこの子がケスラの貧民治療院の副長のアヤネさんよ」
「まあ、ケスラの治療院の、噂はお聞きしていますよ」
「ありがとうございます」
治療師達が悔しそうに下を向いている、ケスラさんの治療院のレベルは相当高いらしい。
「そしてこの子がカケルちゃん、あなたも噂を聞いた事があると思うけど東部下マナ原の討伐指揮者よ」
魔道士達が目を剥いている。
「あら、まあ、まあ、色々な噂をお聞きしていたので一度お会いしたいと思ってたの、うれしいわ」
「初めまして、カケルです。・・・・すいません、噂は出鱈目ばかりですから、単なるファネルさん骨董仲間で無理やり引っ張ってこられました」
後半は、ゴニョゴニョと耳打ちした。
「そうなの、まあ、ふふははははは」
何か陰気な雰囲気を漂わせていたが、元来陽気な女性の様で笑い転げている。
メイドさん達にほっとしたような気配が流れ、部屋の呪いとの間に気流が生じている。
「それじゃカケルちゃん、調べて貰える」
「はい、それじゃ足台替わりの箱を用意して下さい」
守備兵達が物置に走って行った。
「ほら、これです、ここの模様の縦の線、触って見て下さい。虐待した犬の脳に呪いを染み込ませ、その脳を油漬けにして抽出したエキスを絵具に溶かし込んだんです」
「成程、指揮者殿、確かに呪いの波動を感じます。キース、お前達も上がって来て触って見ろ、実地で経験出来る貴重な機会なんて滅多に無いぞ。それでは指揮者殿焼却処分は私が引き受けます」
調べ始めて三時間、王室魔道士が噂を聞いて集まって来た、実地の経験に飢えていたらしく熱心に協力してくれている。
一メートル角の箱を持って、部屋の中を魔道士達が大勢ウロウロしている、
王妃様は着替えてファネルさんと長椅子で談笑している、周囲の部屋から呪いが消えて、彩音の治療も良かったらしく、顔色もだいぶ良くなった。
彩音は目を三角にして王室の治療師達を指導している。
最初王妃に処方していた薬のチェックから始めたのだが、これが駄目出しの連続だった。
直ぐに結果を求められる立場の所為も有るのだが、症状の緩和を目的にした処方が多すぎて、悪戯に病を長引かせて体力を奪ってしまっていたのだ。
そのため体力を増進する処方を追加し、この薬で弱った胃を治す薬、この薬の副作用を抑える薬等薬漬けになっていたのだ。
これに彩音が怒って王室治療師相手に説教を初めてしまったのだ。
別室で王妃の診察をを始め、戻って来た時には王室治療師達は項垂れていた。
その後、訓練で兵士が十数人大怪我をしたとの連絡が入った時に手伝いに行って戻って来たら、絶対服従状態になっていた。
そして、処方の根本的な見直しを王室治療師相手に指導している。
周囲の部屋の呪いの解除が終わり、俺は最後の大物、寝室の寝台の解呪に取り掛かることにした。
「うわー、これは何ですか、何故こんなに強い呪いに気が付かなかったんでしょう」
「施呪者はこの部屋に入るまでに感覚を麻痺させる罠として周囲の呪いを配置したんでしょう。それにこの寝台に仕掛けられた呪いには数人の人が贄に使われています。安易に触らないで下さい、呪いが跳ね返ってきます」
22
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
俺の伯爵家大掃除
satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。
弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると…
というお話です。
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる