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7 捕捉
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「ねえゴル、皆でケムの実の砂糖煮食べに行こうよ」
「夕飯前に食べ過ぎるなよ」
「うん、別腹だから大丈夫」
「兄さんも行こうよ。男の人も来てるよ」
「俺とゴルが並んで砂糖煮食ってたら周りに引かれないか」
「大丈夫、熊みたいな連中も多いから」
ーーーーー
偶然だった、色々な変装を想定して五十二枚もの人相書きが配られているのだが、信じられないことにアムネリウス姫が堂々と歩いていた。
正体を隠す気がまるで無い様子で、白髪を背に流して風の白衣を纏っていた。
本国からの指示で秘密裏にアムネリウス姫の追跡を開始したのが約三ヶ月前、ムルナス国の同意が得られていなので二国間協定に違反した行為だったが秘密裏に行われた。
隊長の説明によると貴族院からの強い圧力があり執行部が抗しきれなかったらしい。
魔法の痕跡の糸を手繰って追跡を開始したが、山道の途中で突然消えて無くなった。
魔法による隠蔽の形跡もなく途方に暮れてしまった。
そんな時、隊長の元に本国から隼便による指示が送られて来た。
隼便だ!、本国で余程の緊急事態が発生したらしい。
「アムネリウス姫殿下の捕縛命令は取り消された」
んん?先程までアムネリウスと呼び捨てにしていたのだが。
そして次の言葉は本国への撤収命令と思っていた。
「そして我々の新たな任務は姫殿下を速やかにお探しする事だ」
んん?今までの任務と変わらない気がする。
「発見しても接触は禁止、敵対行動は国の存亡に係わるので厳禁だ。万が一、他国が姫の捕獲の動きを見せたならば命に代えてもお守りしろとの命令だ」
頭が混乱する、数時間前までの捕縛対象が何故急に保護対象に変わるのだろうか、気紛れにも程がある。
「我々の隊はこれからケロニサロンへ向かう。名目は観光だ。そこで虱潰しに姫殿下をお探しする、以上だ。副長、通行札の手配を頼む」
「了解であります」
私の部隊は二十五人の小隊だ。
確かに優秀な魔道部隊ではあるが、たった二十五人で二千万人の中にいる一人を探す?本当にケロニサロンに向かったのか判らないのに。
私の不満を余所に、とりあえず担当するブロックを割り振ってから二人一組で私達は町に散った。
「ねえ、ニーサ。百五十万枚の銅貨から銅メッキの銀貨探せと言われたらどうする」
「そーね、片っ端から重さを確かめるかな」
「一分間に六枚確かめるとすると、一日十二時間働いて一年か。まあ可能な数字か」
「ええ、一人ずつ並ばせて身体検査が可能ならばね」
私達はやっと先日一つ目の町の調査を終えて、次の町に移って来たのだ。
想像以上に捗らなかった。
昼間は住民を調べ、夕刻に迷宮から戻る冒険者を調べた。
子供の冒険者は数が少ないからと楽観していたのだが、身体の小さな女性の冒険者は意外に多かった。
しかも一人一人後を追跡し、宿での生活を観察し確認する。
この作業が大変で手間取ってしまったのだ。
私達のノルマの町は二十個所、一つの町に三月掛かると五年超だ。
しかも冒険者は結構町間を移動するのだ。
銅貨に混じる銀貨を探すのならば多少楽だったのだが、銅メッキした銀貨じゃ堪らない。
明日から頑張る積もりで、ニーサと評判の甘味を楽しんで、愚痴を互いに溢しあっていた。
なので顔が引き攣ってしまった。
銀貨が歩いて来て私達の後ろの席に座ったのだ。
「ミラ、どうした」
「ニーサ、化粧が崩れてるわよ。はい、鏡」
「ああ、ありがとう?・・・!」
ニーサの顔にも驚愕が浮かぶ。
ニーサも私も一回だけ姫の護衛任務に従事したことがある。
勿論遠い場所からの陰護衛だったが顔は見ている。
ニーサも指文字で肯定した、間違い無い。
見事な銀髪の貴族の娘二人と楽しそうに話している。
厳つい顔の護衛の男が二人、その一人に姫が時々気を許した自然な笑い顔を向け、貴族の娘と一緒に笑い転げている。
姫のこんなに楽しげな笑い顔は、宮廷では見た事がない。
高価な風の白衣を纏っている。
我々が知らされていない資金援助者が存在するのだろうか。
不自然に見えないようにニーサと会話を続ける。
顔に無理矢理笑みを貼り付けているが、緊張で背中から汗が滴り落ちている。
店を出た姫の後を慎重に距離を開けて追跡する。
見失う事は無い、白髪に白い衣、その衣には風に棚引くカラフルな羽衣がデザインされている、登旗を立てて歩いている様なものだ。
人目を警戒して地味な服装で潜んでいると予想して、地道に探索を続けて来た私達が馬鹿みたいだ。
姫は護衛の男とじゃれ合うように全く無警戒に歩いている。
あの男、平民のくせに姫様に馴れ馴れし過ぎる。
追跡中でなければ、クナイでもぶち込んでるとこだ。
ログハウスの宿に入って行った。
宿泊している部屋を確認し、向かいの宿の屋根裏に部屋を確保した。
ニーサが見張りとして残り、私は隊長の元へと走った。
「間違いは無いか」
「二人で面合しましたが姫でした」
拠点で隊長を呼び出して貰う、一時間ほど待たされたが、無事隊長との繋ぎは付いた。
私の報告に隊長は驚愕し、正体を隠す気が無いとの報告には深く考え込んでいた。
何故か護衛の男について詳しく聞かれたが、見たままを答えておいた。
何故平民の男を気にするのだろう。
隊員全員に集合命令が出され、私達はニーサの待つ宿へ向かう。
町は青く暮れ始めており、闇に紛れて走るにはよい時間帯だった。
隊員達の影が夜空に踊り、四方より続々と集まって来る。
今私達は屋根の上を走っている。
「隊長、あの平民の男を排除して宜しいでしょうか」
「どうした、ニーサ」
「あの下郎、口論した挙げ句、姫様の頭に拳を押し当て脅しておりました。幸い姫様が腕に噛みついて撃退しましたが不敬です。しかも今恐れ多いことに同衾してます」
「・・・・、ふむ、仲は宜しいようだな」
「えっ!、隊長」
「あの方は姫様の伴侶だ。一応王族の扱いになるから攻撃はするな」
「えっ、あの下郎がですか」
「ああ、決して敵対行動はとるな、命令だ」
「はっ、了解しました」
ーーーーー
俺に向かっていた殺意が突然消えた、だが気配が急に増えている。
「アム」
「なんじゃ、その気になったか。ほれ、そこに土下座して頼め」
「見張られている」
「!!」
アムを強く抱きしめる。
「動くな、悟られる。気配の消し方が上手い、相当な手練れだ。闇の中で戦えば奴らの方が有利だ。幸い殺意は消えたから今夜は襲って来ないだろう。だから今は動かない。明日の昼、荷物を纏めてこの宿を出る」
「その後は」
「迷宮に入る。中で変装してから外に出る」
「ばれないか」
「ばれても出口が二カ所ある。少なくとも敵を半分に分散できる」
「ああ、了解した」
「だから今日は体力を温存しろ」
「ああ、童は今が楽しい、だから生に執着しておる。なんとか生き延びさせてくれ」
「ああ、解った」
そしてアムは俺の鼓動を聞きながら寝入った。
ーーーーー
ネリウス国の間者に糸を張り付かせておいて正解だった。
情報は入っていたが、親子の冒険者と言う誤報に惑わされていた。
幸いな事に奴らの情報伝達経路は押さえてある。
早急にアムネリウス王女を排除したいのだが命の鎖を結んであるとの情報がある。
王女の”転移者”を奪われまいとする必死さが伝わって来る。
メニーサ国でも動きが有るようだ、我々も候補の姫の選抜を急がねば。
「夕飯前に食べ過ぎるなよ」
「うん、別腹だから大丈夫」
「兄さんも行こうよ。男の人も来てるよ」
「俺とゴルが並んで砂糖煮食ってたら周りに引かれないか」
「大丈夫、熊みたいな連中も多いから」
ーーーーー
偶然だった、色々な変装を想定して五十二枚もの人相書きが配られているのだが、信じられないことにアムネリウス姫が堂々と歩いていた。
正体を隠す気がまるで無い様子で、白髪を背に流して風の白衣を纏っていた。
本国からの指示で秘密裏にアムネリウス姫の追跡を開始したのが約三ヶ月前、ムルナス国の同意が得られていなので二国間協定に違反した行為だったが秘密裏に行われた。
隊長の説明によると貴族院からの強い圧力があり執行部が抗しきれなかったらしい。
魔法の痕跡の糸を手繰って追跡を開始したが、山道の途中で突然消えて無くなった。
魔法による隠蔽の形跡もなく途方に暮れてしまった。
そんな時、隊長の元に本国から隼便による指示が送られて来た。
隼便だ!、本国で余程の緊急事態が発生したらしい。
「アムネリウス姫殿下の捕縛命令は取り消された」
んん?先程までアムネリウスと呼び捨てにしていたのだが。
そして次の言葉は本国への撤収命令と思っていた。
「そして我々の新たな任務は姫殿下を速やかにお探しする事だ」
んん?今までの任務と変わらない気がする。
「発見しても接触は禁止、敵対行動は国の存亡に係わるので厳禁だ。万が一、他国が姫の捕獲の動きを見せたならば命に代えてもお守りしろとの命令だ」
頭が混乱する、数時間前までの捕縛対象が何故急に保護対象に変わるのだろうか、気紛れにも程がある。
「我々の隊はこれからケロニサロンへ向かう。名目は観光だ。そこで虱潰しに姫殿下をお探しする、以上だ。副長、通行札の手配を頼む」
「了解であります」
私の部隊は二十五人の小隊だ。
確かに優秀な魔道部隊ではあるが、たった二十五人で二千万人の中にいる一人を探す?本当にケロニサロンに向かったのか判らないのに。
私の不満を余所に、とりあえず担当するブロックを割り振ってから二人一組で私達は町に散った。
「ねえ、ニーサ。百五十万枚の銅貨から銅メッキの銀貨探せと言われたらどうする」
「そーね、片っ端から重さを確かめるかな」
「一分間に六枚確かめるとすると、一日十二時間働いて一年か。まあ可能な数字か」
「ええ、一人ずつ並ばせて身体検査が可能ならばね」
私達はやっと先日一つ目の町の調査を終えて、次の町に移って来たのだ。
想像以上に捗らなかった。
昼間は住民を調べ、夕刻に迷宮から戻る冒険者を調べた。
子供の冒険者は数が少ないからと楽観していたのだが、身体の小さな女性の冒険者は意外に多かった。
しかも一人一人後を追跡し、宿での生活を観察し確認する。
この作業が大変で手間取ってしまったのだ。
私達のノルマの町は二十個所、一つの町に三月掛かると五年超だ。
しかも冒険者は結構町間を移動するのだ。
銅貨に混じる銀貨を探すのならば多少楽だったのだが、銅メッキした銀貨じゃ堪らない。
明日から頑張る積もりで、ニーサと評判の甘味を楽しんで、愚痴を互いに溢しあっていた。
なので顔が引き攣ってしまった。
銀貨が歩いて来て私達の後ろの席に座ったのだ。
「ミラ、どうした」
「ニーサ、化粧が崩れてるわよ。はい、鏡」
「ああ、ありがとう?・・・!」
ニーサの顔にも驚愕が浮かぶ。
ニーサも私も一回だけ姫の護衛任務に従事したことがある。
勿論遠い場所からの陰護衛だったが顔は見ている。
ニーサも指文字で肯定した、間違い無い。
見事な銀髪の貴族の娘二人と楽しそうに話している。
厳つい顔の護衛の男が二人、その一人に姫が時々気を許した自然な笑い顔を向け、貴族の娘と一緒に笑い転げている。
姫のこんなに楽しげな笑い顔は、宮廷では見た事がない。
高価な風の白衣を纏っている。
我々が知らされていない資金援助者が存在するのだろうか。
不自然に見えないようにニーサと会話を続ける。
顔に無理矢理笑みを貼り付けているが、緊張で背中から汗が滴り落ちている。
店を出た姫の後を慎重に距離を開けて追跡する。
見失う事は無い、白髪に白い衣、その衣には風に棚引くカラフルな羽衣がデザインされている、登旗を立てて歩いている様なものだ。
人目を警戒して地味な服装で潜んでいると予想して、地道に探索を続けて来た私達が馬鹿みたいだ。
姫は護衛の男とじゃれ合うように全く無警戒に歩いている。
あの男、平民のくせに姫様に馴れ馴れし過ぎる。
追跡中でなければ、クナイでもぶち込んでるとこだ。
ログハウスの宿に入って行った。
宿泊している部屋を確認し、向かいの宿の屋根裏に部屋を確保した。
ニーサが見張りとして残り、私は隊長の元へと走った。
「間違いは無いか」
「二人で面合しましたが姫でした」
拠点で隊長を呼び出して貰う、一時間ほど待たされたが、無事隊長との繋ぎは付いた。
私の報告に隊長は驚愕し、正体を隠す気が無いとの報告には深く考え込んでいた。
何故か護衛の男について詳しく聞かれたが、見たままを答えておいた。
何故平民の男を気にするのだろう。
隊員全員に集合命令が出され、私達はニーサの待つ宿へ向かう。
町は青く暮れ始めており、闇に紛れて走るにはよい時間帯だった。
隊員達の影が夜空に踊り、四方より続々と集まって来る。
今私達は屋根の上を走っている。
「隊長、あの平民の男を排除して宜しいでしょうか」
「どうした、ニーサ」
「あの下郎、口論した挙げ句、姫様の頭に拳を押し当て脅しておりました。幸い姫様が腕に噛みついて撃退しましたが不敬です。しかも今恐れ多いことに同衾してます」
「・・・・、ふむ、仲は宜しいようだな」
「えっ!、隊長」
「あの方は姫様の伴侶だ。一応王族の扱いになるから攻撃はするな」
「えっ、あの下郎がですか」
「ああ、決して敵対行動はとるな、命令だ」
「はっ、了解しました」
ーーーーー
俺に向かっていた殺意が突然消えた、だが気配が急に増えている。
「アム」
「なんじゃ、その気になったか。ほれ、そこに土下座して頼め」
「見張られている」
「!!」
アムを強く抱きしめる。
「動くな、悟られる。気配の消し方が上手い、相当な手練れだ。闇の中で戦えば奴らの方が有利だ。幸い殺意は消えたから今夜は襲って来ないだろう。だから今は動かない。明日の昼、荷物を纏めてこの宿を出る」
「その後は」
「迷宮に入る。中で変装してから外に出る」
「ばれないか」
「ばれても出口が二カ所ある。少なくとも敵を半分に分散できる」
「ああ、了解した」
「だから今日は体力を温存しろ」
「ああ、童は今が楽しい、だから生に執着しておる。なんとか生き延びさせてくれ」
「ああ、解った」
そしてアムは俺の鼓動を聞きながら寝入った。
ーーーーー
ネリウス国の間者に糸を張り付かせておいて正解だった。
情報は入っていたが、親子の冒険者と言う誤報に惑わされていた。
幸いな事に奴らの情報伝達経路は押さえてある。
早急にアムネリウス王女を排除したいのだが命の鎖を結んであるとの情報がある。
王女の”転移者”を奪われまいとする必死さが伝わって来る。
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