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高年期[夏休み編]

やってきました海!

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約束の日までのんびりしているとあっという間に時は過ぎ、朝から荷物の整理でバタバタしている。





父さんに前もって許可を得て別荘を使わせてもらえる事になった。2泊3日となった。そこにいつもの3人と流依兄さんと陽南さん、そして真菜の友達。・・・さらに何処からか話を聞き付けたのか克典も参加する事になった。・・・まぁ義兄弟だから構わないけどね。あ、克典の友達も来たいとの事でかなりの人数になった。・・・みんなご貴族様だから問題事は起こさないだろうから別にいいか。






兄さんと待ち合わせ場所まで行く。・・・やはり皆集まってて僕たちが最後に到着した。まぁそれには理由があるけどね。





まず荷物。2泊も泊まるので各それぞれ荷物は大量にある。それを持って海なんて行けない。だから僕たちが最後に合流して、来た車に荷物を乗せ別荘へ運ばせるのだ。これは招待した者の役目であり、本来は一人一人我が家が車で出迎えていくのが普通なのだが何故か皆断ったのだ。・・・何故?



だから現地集合になり、そこで荷物も置いてもらい、僕らが載ってきた車に詰め込むという手筈になってしまったのだ。






「それじゃ行こうか!」

「楽しみだなぁ~海。万純くんビーチバレーしよう!」

「いいよ~!負けないからね薫風くん!」

「あそこにスペースが空いてますわ。ではあそこでパラソルを準備しましょう!」

「薫風兄様!私も一緒にやりたいですわ!」

「じゃあ真菜は僕とやろうか。万純くんは・・・」

「あ、あの・・・私もご一緒してもよろしいですか?」

莉美りみちゃんだね!うん、じゃあ僕と一緒にやろっか!」

「は、はい~・・・」






ん?これってもしや・・・?




チラッと真菜を見たら僕の視線に気付いてフフっと笑った。・・・あ、なーる!青春ですな。万純くんは唯一信頼できる男だから応援するよ!




真菜の友達の莉美ちゃんはプールの時にも居て万純くんが何かと面倒みてくれてたんだよね。万純くんの優しさに惚れたかな?





僕達の他は海へ泳ぎに行ったりパラソルの下で観察したりと人それぞれ行動しだした。女性だけにならないよう流依兄さんや克典達が気を利かせ見守るためバラバラに行動しだした。・・・さすが万能の二人だ。



克典の友達は・・・うーん、多分すれ違ったりして顔は朧に覚えてるが話した事がないので、ほぼ初対面だ。





「八乙女くんと一緒に夏休み過ごせるなんて光栄だよ!しかも別荘まで招待してもらえて・・・みんなに自慢ができる!」

「そうだな。八乙女くんは有名人だからな。みんな羨ましがるだろうな。」

「・・・その前に俺が仕方なく呼んだからな。ご令嬢たちの護衛しっかりしろよ。」

「「こんな令嬢たちとの出会いも感謝!」」

「・・・」





克典が呼んだ友達とやらは2人。どう見てもモブキャラで平凡な感じだった。でもまぁ砕けた口調で話してるから悪い奴らではない事は確かだね。・・・・ちょっとチャラ・・・ケフン、お気楽な感じだけど。まぁ大人しめな人よりはいいけどね。






・・・という事でネットを張ってビーチバレーを開始!あ、今更ですが着替えは済ませてます。てゆーか皆家で着替えてから待ち合わせの場所にきてます。もちろん僕もプールの時と同じくサーフパンツにパーカー着てますよ。皆も似たような感じで泳ぐ人はパーカー上着脱いでパラソルの下に置いてますが。






「それ!」

「ほい!」

「真菜よろしく!」

「はい!・・・お兄様!」

「はっ!」

「うわっ!?・・・あ~薫風くん強い!次は頑張ろう莉美ちゃん!」

「はい!」









あー楽しい~ビーチバレー!砂に足を取られるけどスマッシュ決まれば確実に点がとれます!そして真菜とのコンビネーションは完璧です!さすが我が妹!




万純くんの方も莉美ちゃんと気が合うようで良い勝負だ。単なる遊びでやってるので10点ワンセットで勝負をしている。ビーチバレーだけで時間が過ぎそうだからね。






・・・結果は僕たちの勝ちー!まぁ仕方ないよね初めてタッグで組んだ人とやれば気を使うし息合わせなきゃならないしね。体力と精神を使うからね。





「あー楽しかった。今度は薫風くんと組んでやりたいなぁ。」

「構わないけど相手がねぇ。」

「お兄様も万純様もお上手ですので相手がおりませんわ。」

「そうですわね。薫風様の俊敏さに万純様の先に読む洞察力は素晴らしいですわ。」

「「うん、二人とも有難う。」」





うん、随分と仲良くなったね。万純くんはともかく、真菜はあまり構ってられなかったし莉美ちゃんともプールの時もあまり話せなかったからね。こーゆーのも良いよねぇ~。






「さて、もう少し休憩したら海に泳ぎに行こうか。せっかく海に来たのに泳がないのは野暮だよね!」

「そうだね。真菜も莉美ちゃんも大丈夫かな?」

「「大丈夫ですわ。」」





よしよし。可愛いな2人とも。





それから水分補給してパーカーを脱ぎ海へいざ行かん!・・・あ、紫音さんと麗華さん見っけ。他の皆もいるね~。ビーチボールで遊んでるな。克典の友達も混ざって遊んでるし。・・・あれ?流依兄さんと克典は?





「あー克典と八乙女さんはあそこ・・・」

「・・・全く、モテるってのは羨ましいな。」

「・・・なんか克典は満更でもなさそうだな。兄さんは凄く嫌そうにしてるのに。」

「え、何言ってるの八乙女くん。あれ、もうすぐキレる兆しだよ?」

「・・・は?」

「初めは無表情で、次に面倒くさそうにして、次に笑顔になって、最終的にはあの顔。あれ、キレる前兆。あ、八乙女くん、あいつの事助けに行ってくれる?キレたら暫く面倒くさい事になるから・・・」






ナニソレ怖いんですが・・・まぁ、キレられたらどうなるか大体の予想はつくが面倒になるのは確かだから助けに行こうか。その取り巻く女性たちの方をね・・・

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