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高年期[二学期・前編]
始業式ですよぉ~!
しおりを挟む風間くん家に約10日程お世話になり学校が始まる前日に我が家へ帰宅しました。流依兄さんの顔がもう呆れ顔をして出迎えてくれました・・・はい、すみません。
更に1ヶ月という期間限定で風間くんと付き合う事も話した。「薫風が選んだんなら」と言ってどこか寂しそうな顔をして自室へと入っていった。・・・あれ?兄さん?
そして始業式
「おはよう薫風くん!久しぶりだね~。」
「ごきげんよう薫風さん。あれから残りの休みはどうお過ごししたのですか?」
「ごきげんよう。八乙女さんのお陰で有意義な休みを過ごさせていただきました。」
「おはようみなさん。あ~僕は休みの後半は風間理事長の家にお邪魔してたよ。あと花火大会へ行ったな。」
「へぇ~ほんと薫風くんは顔が広いなぁ~。今度またみんなで出掛けたいね!」
「そうだね。僕はまたハーブ園に行きたいなぁ・・・あそこで売ってるハーブ茶は美味しかったよ。」
「まぁそうですの?興味がありますわ。」
いつもの4人で談笑する。それから始業式が速やかに始まり風間くんが軽く話をして校長の話を聞いて終った。
・・・あれ?風間くんの耳に光るものが・・・?まさか風間くんもピアスを!?ど、どんだけ僕に執着してんだよ。よく見れば黒い宝石だが、僕が付けてるピアスみたく黒に僕の瞳の色が混ざってるように見える。・・・風間くんは左耳に付けてるし!・・・はぁ、僕は「守られる側」で風間くんは「守る側」ってか。はぁぁぁぁ~・・・
バッチリ目が合ってニヤリと笑われたし。うん、確信犯。・・・もう一発殴っておけば良かったかな?
目敏い女性は何やらキャアキャア騒いでるし。やっぱり女の子はこーいうジンクス?的なの好きだよね~。・・・ん?なんか陽南さんがこちらをみてニヤニヤしてる。・・・また変な妄想してるな・・・腹が立つ。
______
「愛翔さん!」
「ああ、薫風久しぶりだね。」
始業式が終わり後は帰るだけになるので園庭へと行く。出口前に愛翔さんを見つけ飛び付いた。もちろん愛翔さん受け止めてくれました。
花壇には夏休み入る前と変わってて驚いた。色とりどりで秋に咲く花が植えられていた。・・・鬼龍院さん凄いなぁ~
「よぉ!薫風やないか~久しいなぁ。」
「蛭間さん、それに鬼龍院さんお久しぶりです。」
「・・・ああ。薫風も元気そうだな。少し肌が焼けたな。」
「はい。海やプールへ行きましたから。」
「そかぁ~楽しんでたようやなぁ~!」
蛭間さんは相変わらずのテンションでなんだか懐かしい。
途中、流依兄さんが迎えにきたけどそのまま5人で談笑した。あ、なんか楽しい。
しばらくして流依兄さんと自宅へと帰る。・・・なんだか兄さんが変なのが気になるのだけど・・・
「兄さん、どうしたの?」
「なにがだい?」
「なんか・・・変じゃない?無理矢理笑ってるような・・・」
「・・・そんな事ないよ。少し疲れてるかな。」
「・・・そう?」
なんか凄く気になるんだけど・・・なんか壁を感じるというか近寄りがたくなったような雰囲気?・・・ど、どうしたんだろう?
夜になり兄さんの部屋を訪れた。・・・中へ入れてもらえたが終始無言状態・・・え、どうしたんだろう?
「に、兄さん・・・?」
「・・・ん?なんだい?」
「あの・・・何か怒ってる?」
「どうして?」
「勝手に風間先輩と付き合う事になったから・・・」
「薫風が誰と付き合うのは本人次第だから、僕がどうこう言う筋合いはないよ。ただ・・・寂しいかな。」
「に、兄さん・・・」
あー・・・そ、そうだよね。独身貴族になりたいとずっと言ってたもんね。それなのに期間を儲けてると言っても恋人をつくることになったんだから・・・うん、戸惑うよね。僕が逆の立場だったら裏切り~とまではいかないけど、なんか、戸惑うかもしれない。
「兄さん・・・1ヶ月だけだから・・・お試しだし。それに僕は兄さんから離れないよ?兄弟なんだから。それに風間先輩の事が好きだとか、そんな感情は今の所もってないし。」
「!そうだね・・・なんだか薫風に心配させてしまったね。ごめんね薫風。」
「ううん。僕が誰とも付き合いたくないって、僕を一番理解してるの兄さんだもんね。・・・なんか裏切るような事をしてごめんなさい。」
「いいんだよ。僕は誰とも付き合うななんて言ってないんだから、薫風の好きなようにしなよ。ただ・・・急に言われたから戸惑っただけだよ。」
「うん・・・ねぇ兄さん、今日はこっちで寝ていい?」
「ああ、いいよ。でも僕はもう少しやる事があるから先にベッドに入ってなよ。」
「わかった。」
はぁ・・・やはり急すぎたよね。あんなに兄さんに大切にされてたんだから僕すこし薄情な事した感じがするよ。
でもさっき兄さんと話して、兄さんが元の優しい兄さんに戻った気がするから安心したな。はぁ~・・・僕は兄さんに嫌われたくないもんね。離れたくないし。
でも、これって我が儘かな?流依兄さんに依存してる?・・・うーん
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