R18の乙女ゲーに男として転生したら攻略者たちに好かれてしまいました

やの有麻

文字の大きさ
227 / 313
高年期[二学期・前編]

さあさあ作戦を練ろう!

しおりを挟む


そうそう、攻略に成功した人への褒美。


沢山ハチマキを取った人、そして一つでも王族の腕輪を取った人に褒美がもらえる。・・・それは前回同様、今回は攻略対象の学年の中限定で誰でも指名できて1日お付き合いが出来る特権がもらえる。



指名された者は勿論、拒否権はない。どーしても拒否する場合・・・





「・・・は?屋上で全生徒の前で際どい質問に答える?黙秘権なし?・・・それ、大丈夫なの?」

「あーそれ兄さんに聞いたー・・・エグいよねぇ~。」

「・・・際どい質問って?一体どんな質問があったんだい?」

「・・・まず簡単な質問から『婚約者はいるか』から始まり、『好きな人はいるか』、『経験人数は』、『相手に何を求めるか』、『自分のスリーサイズは』などなど・・・みたいですわ。」

「それ、際どいどころじゃないんじゃないかな?」

「そーだねー・・・俺なら薫風に『奥の何処が気持ちいいか』を聞きたいな~・・・って!」

「克典・・・いい加減にしろよ。そんな質問答える筋合いはない。」






・・・おい陽南さん、いや陽南!そこでニヤニヤするな!万純くんのようにスルーするところだぞ。



グーで手加減なしに克典の頭を叩いた。・・・痛かったのか痛くなかったのか苦笑いされた。そして何故か腕に力を込められギュ~っと抱き締められた。





「・・・まぁそんな辱しめを受けるなら1日付き合う方がマシだと言う人が大多数ですので、拒否した方は手で数えて余る程の人数しかいませんわ。」

「それは僕もお断りだなぁ~。ま、僕を指名する物好きな奴はいないと思うけどねぇ~。」

「いや負けたら万純くんも指名される可能性あると思うよ。幸か不幸か、僕といるせいか万純くんの認知度高いよ?」

「えっ?そうなの?」

「そうですわよぉ~?八乙女の唯一の親友として好感度が高いんですのよ。きっと八乙女が認めらる良い奴なんだって感じですわねぇ~。」

「うわぁ~それは嬉しいなぁ!こんな所でも薫風くんの恩恵をもらえるとはね~!」





うん、間違いないよ万純くん。君は良い奴だよ。周りへの配慮も抜群だし話しやすいし、とにかく一緒にいて疲れないよね!・・・なぜ万純くんが入学早々僕に構ってきたのかわからないけどね。なにがきっかけだったんだろうねぇ~?





それから空がオレンジ色に染まるまで4人で話し合った。・・・うん、学生の醍醐味だよね。楽しいよぉ~!





それからイベント開始まで余り無い猶予の中、ちゃくちゃくと各クラスに対策の話をして準備を進めていく。





「あ~・・・僕も騎士になりたかったなぁ。」

「それも良かったんだけどね、薫風くん以外、適任がいなかったんだよ。それは諦めなよ。」

「はぁ・・・まぁ宰相は無敵だからやりたいようにするよ。とにかくハチマキを取ればいいんだよね。」

「そうですわね!頑張りましょう!修学旅行の為に!」

「俺は~・・・まぁ薫風に守ってもらえるだけでいいかなぁ~?」

「・・・呑気な。」





王族はまぁ形だけでもいいだろう。王妃様はあまり前へでてきてほしくないから僕たちでガードするしかないよね。





「王は一番奥の教室で待機してもらって・・・隣の教室で・・・」

「(ねぇ薫風くん、物語的に勝つはずですが・・・たしか裏切り者がいるんでしたわよね?)」

「(あぁ・・・確か二階堂くんを密かに想ってるインテリ眼鏡が・・・)」

「(ええ・・・でも残念な事に私、顔を覚えてないんですの。モブキャラですので詳しく載ってませんの。簡単な説明文しかなくて・・・どうしましょうか?)」

「(うーん・・・)」

「ねぇ2人とも聞いてるかい?さっきから2人で内緒話かい?」

「あ、ああ・・・いや、ちゃんと聞いてるよ。とにかく階段のバリケードをしっかりしないと速攻で没落しちゃうからね。」

「そうだね。色々と準備しないとね。・・・次の休みに買い物へ行かないかい?必要最低限の物は実費で用意可能なんだよね?」

「そうですわね。・・・ええ、次の休み・・・ですわね。」

「うん?花塚さんは用があるのかい?」

「っ!あ、いいえ・・・大丈夫ですわ!話を進めましょう。」

「・・・」






・・・そう、このイベントの垣間にルートが存在する。買い物へ行くによって出会う攻略対象者によって勝敗が別れやすいのだ。・・・まぁ、大丈夫かな?そんな偶然・・・ 






「・・・どうかしら?」

「そこ!僕の考えてる事を読まないでくれるっ!?」

「ふふ・・・私も同じ事を考えてましたの。でも今回はイベント通り・・・・・・事が進んでますので・・・どうなるかわかりませんわ。」

「・・・だよね。」





そう、イベント通りに進んでいる。つまりヒロインが攻略対象者の好感度に関係があるという事になる。



今の陽南さんの状況は複雑。というか陽南さん攻略する気持ちがないと言っていい程進んでないのだ。




そうなると・・・、・・・?・・・どうなる?




僕基準に話が進む?ん~・・・僕の場合、ほぼ対象者が好感度100%な気がするんだけど?






イベント準備中、買い物へ行くと攻略対象者の誰かと出会う。そこで助言をもらえるのだ。その内容によって流れが変わる。






となると、あの生徒会3人と出会い助言を貰うってのが無難かなぁ?それか先生とか?ん~・・・





とりあえず流れに身を任せるしかないね。考えても無駄だし、助言をそのまま聞かなくても大丈夫だろうからね。こちらはもう内容バッチリ覚えてるからね!





まぁそこで補正が入りトラブルが起こらない限り勝てるだろう。






_____






「陽南さん、買い物リストはあるのかい?」

「ええ、ありますわよ。・・・では買い物開始ですわ!」






休みの日、ホームセンターのような場所で皆と待ち合わせ、各自買う物を分担し、執事と一緒に買い物を開始する。








「・・・柔らかいボール・・・瞬間接着剤・・・石鹸?・・・ああ、液体の衣類洗剤でいいかな。」

「・・・薫風様、これは一体・・・?」

「学校行事に使うものなんだよ。探そうか。」

「承りました。効率よく順番に買いましょう。どこにあるか把握しておりますので案内致します。」

「頼もしいね鞍馬!じゃあ、お願いね。」

「はい薫風様。・・・では。」






僕はいつも世話になってる執事・鞍馬を呼んで買い物にきている。やはり執事はなんでも知ってるねー。





・・・でも洗剤、使って大丈夫なのかな?あれでしょ?・・・床にばら蒔いてツルツルにするかんじ。令嬢とか大丈夫なのか?・・・ああ!アンラッキー狙い?いやいや!侵略妨害目的です!





・・・うん、この時、保健室の先生は大変だろうね。怪我人多数でるだろうし。まぁ酷い怪我は負わせないよ?まぁでも体育祭同様、怪我をしようが自己責任となっている。



まぁ、流石に大怪我しそうな仕掛けをした場合は先生がストップをかける。・・・大抵は黙認するけど(笑)





さあさあ買い物を済ませてまた作戦会議ですよー!






・・・ん?あの後ろ姿は?


しおりを挟む
感想 263

あなたにおすすめの小説

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった

cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。 一途なシオンと、皇帝のお話。 ※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

飼われる側って案外良いらしい。

なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。 向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。 「まあ何も変わらない、はず…」 ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。 ほんとに。ほんとうに。 紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22) ブラック企業で働く最下層の男。顔立ちは悪くないが、不摂生で見る影もない。 変化を嫌い、現状維持を好む。 タルア=ミース(347) 職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。 最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…? 2025/09/12 1000 Thank_You!!

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!

ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。 牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。 牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。 そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。 ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー 母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。 そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー 「え?僕のお乳が飲みたいの?」 「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」 「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」 そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー 昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!! 「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」 * 総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。 いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><) 誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

処理中です...