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高年期[二学期・後編]
体育祭②仮装レース&障害物レース
しおりを挟む「え・・・マジでこれ着なきゃならないの・・・?」
試着室?の中には・・・着ぐるみ?しかもこの形は・・・ヒツジ?何故?そして何故か短足。あ、これ走りずらそう。早く着替えようか。
体操着を脱いで前開きでモフモフ、いやモコモコな毛皮の中に小さなボタンで止められてて、それを一つ一つ取り外しモコモコを着ていく。あ、これ冬の寝間着に欲しい・・・
帽子には小さな耳に丸くネジ曲がった角がついている。あ、角柔らかい。・・・自分の姿見てみたいな・・・なんか、これは女性が着る物じゃない?てかマジ短足!これ膝は極力曲げずチョコチョコ走らなきゃビリッといきそう・・・
シャッ!とカーテンを開けトラックへと出る。すると・・・
「キャーーーーーー!!!!!」
「うぉぉぉぉぉーーーー!!!!」
!?
なんか黄色い声援と図太い声援が響き渡ったんですが・・・え、怖っ!?
周りを見渡したらまだ皆着替え中らしく僕が一番に試着室?からでてきたらしい。・・・いーや、とりあえず走るか。・・・あ、案外走りやすい。見た目と違って大股で歩いても衣装が邪魔になることはない。よし、これなら走れるわ!
数秒遅れて今度は大爆笑が響いた。振り向いたらムチムチなマッチョ男子が学校の制服(女性用)を着て恥ずかしそうに俯きながら走り出した。・・・あれ、罰ゲーム並の辛さがあるよね。僕もあの衣装当てられたら泣くわ。
普通の令嬢が来ていれば膝下まであるスカートがムチムチ男子が着たらパンツ見えそうな位短い物となっていた。・・・あ、それは体育祭仕様ですか。うわぁ・・・
他、全員が試着室?から出てきて走り出した。・・・うん、まともだったのは僕だけみたい。いかにも「文系」って感じの男子には、チャイナドレスみたいな足の所は横開きになっている衣装だったり、まぁお決まりのメイド服の衣装の人もいた。・・・うわぁ~としか言えない。
はい、もちろん僕一位とりました。やったね~。
・・・後に天野くんと二階堂くん、それに神泉先輩も仮装レースに出ていた。なんと天野くんもキツネの着ぐるみを着て走ってた。うん可愛いね。二階堂くんは・・・ブフッ!不思議の国のアリスのアリス衣装だった。ちゃんとカチューシャ付けて青いドレスにエプロンしてました。いやぁ~似合ってますよ二階堂くん(笑)
そして神泉先輩・・・うん、着ぐるみ着てたけど僕と天野くんのとは違って、遊園地などのイベントで風船を渡したりしている、あのプックリしたマスコット型の着ぐるみを着ていた。うん、可愛かったけど走りずらかったらしくビリだった。仕方ないね。あれは走れないよ。油断したら足が縺れて受け身とれず顔面からズササーとコケそうだし。
「先輩、残念でしたね。」
「姫ぇ~・・・その衣装凄く似合ってるねぇ!ごめんねチームに貢献できなかったぁ~」
「大丈夫ですよ。僕以外にも紫組の人たちが一位取ってますから!」
「うう~俺も姫とお揃いの着ぐるみ着たかったぁ~着ぐるみでも種類が違うぅ~・・・」
「確かに・・・この衣装は大変ですよね。」
・・・そうそう、今更ですが僕たちのチームの色は「紫色」です。他は赤色と白色に黒色と普通の体育祭に使われている色ではなかった。黒・・・ちょっと格好良くて羨ましかった。まぁ後2年あるんだから黒組になれるかもしれないな。
ちなみに二階堂くん、子鷹狩くんは黒組。愛翔さん、猫屋敷先輩、克典は赤組、天野くんは白組だった。・・・あれ?赤組強くない?
「障害物レースの次は二人三脚ですね。あんなに練習したんですから一位狙って頑張りましょう!」
「姫は沢山出るみたいだねぇ~・・・二人三脚、頑張ろう!はぁ~これで次週からあまり姫に会えなくなるのかぁ~・・・」
「ふふ、同じ学校なんですからいつでも会えますよ。それに今度の集会に僕も連れてってくれるんですよね?」
「もっちろ~ん!皆に内緒にして驚かせよ~ね!」
「はい!」
うん、僕も集会楽しみにしてますよ~。どんな顔触れが集まるのやら・・・あ、その前に早く着替えないと。
「薫風~」
「ぐえっ!?」
「あ、モコモコだねーこれ。」
急いで更衣室へと向かった所に克典が背中から抱き着いてきた。・・・フード被ったままだったから気付かなかった。不便だな。
「克典・・・着替えるからどいて。」
「あー薫風たくさん出番あるよねー。・・・もー少しこの格好堪能したいなー」
「なんでだよ!?暑いよ、早く体操着に着替え・・・あれ?」
「んー?どーしたのー?」
あれ?体操着が・・・ない?
試着室?からちゃんと持ってきたよね?・・・んん?
「・・・あーまぁいいか。予備に着替えるか・・・」
「なにー?さっき着てた体操着を無くしたの?」
「うーん・・・どうやらそうみたいなんだ。えっと・・・どこやったかなぁー」
「・・・」
すぐ手渡されて・・・神泉先輩と少し話して・・・トイレ行って・・・?手を、洗って・・・?あれ?
「・・・忘れてきた?でも誰もいなかったんだけどなぁ・・・」
「ふーん・・・ま、早く着替えたら?なんか放送流れてるし。」
「えっ!?は、早く着替えないと・・・!」
次は障害物レースだ・・・はぁ、なんかもう疲れちゃったよ・・・
「・・・」
__________
さて遅れて列に並びました。もう始まってたが僕の番はまた最後になりました。
「あー姫だあ!」
「!?・・・え?」
「あ、急に声かけてゴメンねー。僕は2ーBの柳瀬三弦ってゆーの。姫の親衛隊だよー。」
「!」
障害物レースは学年関係なく順番が決められるので僕の前には2年生がいた。・・・へぇ、親衛隊でしたか。すみません中心の僕は先輩の事は知りませんでした。
「あ・・・八乙女薫風です。いつもお世話になってます。」
「・・・姫って本当に面白いよね。」
「・・・すみません。咄嗟にでた言葉が挨拶でした。」
何言っちゃってんの自分ー!親衛隊なら僕の名前知ってて当然なのに僕が初対面だから咄嗟に挨拶しちゃったよー!・・・あ~恥ぃ
「姫ってほんっと~観察しがいがあるんだよねぇ~!入学式の頃からずっと見てたよぉ~!それで親衛隊に誘われて~今に至るかなぁ。あ、クッキー有難う!今度はもっと沢山食べたいなぁ~」
「お口にあったようで何よりです。勿論、今度はもっと沢山作ってきますね。」
「うん!期待してま~す!」
なんかこの柳瀬先輩、人懐っこいなぁ。・・・でも敵意はないけど信用できない感じ。この人、何考えてるんだろう?
「姫って足早いよねぇ~。同じ組で良かったよ!他の組だったら大変そうだし~。」
「柳瀬先輩も順番が後ろの方ですから足が速いのではないですか?」
「う~ん、自慢じゃないけど運動神経は良いと思うよ~?しかも障害物ありだからねぇ~。器用じゃないと足が早くても上位狙えないからねぇ~。」
「そうですか。・・・あ、そろそろ出番みたいですね。頑張ってください。」
「おー姫直々に声援をもらえるなんて!幹部に自慢したら羨ましがりそう!あ、幹部達は隊長以外は他の組になっちゃってるかや皆凹んでたよ。」
「あ、そうなんですね。・・・自慢、ですか。僕が応援すれば自慢になるんですか?」
「そりゃそーだよ!なんで親衛隊に入ったと思ってんの?みーんな姫の事好きだからだよー!好きな人から目の前で応援されたら・・・嬉しいに決まってるし、自慢話になるよ!」
「・・・そうですか。では柳瀬先輩の後ろで応援します。」
「!・・・ありがとー!僕頑張るよー!」
親衛隊の皆は僕の事が好き、か・・・リセット後でも好きでいてくれたんだろうか・・・?
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お気に入り1700越えました!どんどん増えてってるのを見て嬉しく思います。いつも読んでいただき有難うございます。
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