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幼少期
閑話休題...僕の大切な弟
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~こちらは八乙女流依視点で書いてます~
__________
僕は八乙女流依。
侯爵の家に長男として生まれた。
身分が上なだけあって何不自由なく生活している。
僕はおっとりとした母親に似ていて中性的といえば聞こえは良いが、いわゆる女顔だ。
髪が肩まで伸びると女の子と間違われてしまう。でもまだ小さかった僕は気にはならなかった。
・・・
僕が2つの時に弟が生まれた。僕は弟が生まれた事によろこんだ。
名前は薫風。女の子っぽい名前だったが、薫風の顔を見ると似合ってると思えた。
・・・
「にーたま、これはー?」
「これはラベンダー。良い匂いがするねー。」
「にーたま、これはー?」
「ん?・・・これはミミズという生き物だよ。触っちゃメだよ。」
「んー・・・あっにーたま、あれは?」
「ん?ああ、これ?これは・・・」
僕が4歳、薫風が2歳になると、言葉を覚え始め、とても好奇心旺盛でいつも明るかった。
幼稚園から帰るといつも僕に付いてくる。可愛くて仕方がなかった。
何故か姉さんより僕の方にいつも来るのだ。
・・・特にうっとうしいとか嫌な感情が無かったため僕に寄ってきたらいつも対応していた。
頭を撫でれば子犬の様に喜んで、質問に答えると目を輝かせて僕をみてくる。
そして夜になり、父さんが帰ってくると急かさず父さんに飛び付いていく。
パパ大好きっ子だった。僕も父さんのことは素直に尊敬してるので、その光景を微笑ましくみていた。
・・・
それから1年後の僕が5歳の時、事件が起きた。
僕が幼稚園から帰ると、薫風が木から落ちて頭を打ったと侍女が慌てて騒いでいた。
僕は一気に血の気が引いた。
無邪気で可愛い僕の弟が怪我をしたと聞いて居ても立ってもいられず薫風の部屋をうろつく。
まだ意識が戻らず絶対安静の為、薫風に会う事ができなかった。
。・゜゜(ノД`)
そして事故から1週間。やっと目が覚めた薫風にすぐ会いに行った。
だが無邪気な明るい活発的な薫風はそこにはいなかった・・・
雰囲気がまるで違う。
そして何より瞳の色が変わってしまっている。あの茶色い瞳が深い青色をしていた。
父親いわく先祖がこの青色の目をしていたと説明していた。どこかの神経が刺激され茶色の色素が失われ代わりに濃い青色が浮き出てきたらしい。
めずらしい事だが、事例が過去にもあるらしく、まだ目が覚めたばかりの薫風に負担になるかもしれないから聞かれたら答えるだけにしろと父さんに言われた。
まぁ失明してるわけではないみたいなので安心した。
・・・
そして薫風の見舞いに姉と妹と一緒に行き、薫風を抱き締めた。
薫風は頭を打ってから、男性にとても抵抗感を示してると侍女たちが話してるのを聞いていたが、僕にだけ抵抗せず普通に接してくれる。
可哀想な事に執事や父親を避けられているらしい。我が家に住まう男性陣は皆ダメだったらしく、嘆く声がひっきりなしに聞こえた・・・
うん、僕も否定されてたら、あそこの一員になってたんだろうなぁ~
特にいつも薫風の世話をしていた執事が特に可哀想な程落ち込んでいた(笑)・・・御愁傷様です。
(*^ー^)ノ♪
僕は毎日、まだ身体が完全回復してない薫風の見舞いに行くと、いつも花が咲いたように明るく笑って招いてくれる。
なんだろう・・・この独占的感覚。優越感、そしてなにより僕に対する信頼感。
・・・胸が熱くなった。
薫風を独占したい。兄弟であってもずっと側にいたい。結婚してもいい位・・・
僕は薫風に夢中になった。頭を打つ前の明るさはなくなったが、とても素直で感情が顔に現れ、なにより薫風の容姿があの青い目に合っている。
素直に美しい。そして可愛い。
家族である限りずっと一緒にいられる。
_________
幼稚園に上がる頃、薫風は平民の年上の子や同い年の子たちと、よく昼休みに遊んでる姿をみた。
それは別に構わなかった。薫風はあれから少し引っ込み思案だったから、他の子と仲良くするのは良い事だ。
「あの3人しつこい・・・好きじゃない」
あらら~嫌ってたの?(笑)
仲良しのように見えたけどなぁ・・・
幼稚園から帰ると僕の背中に衝撃を受ける。
薫風が「エネルギー補充!」とか変な事を言っていたが、僕の背中に頭をグリグリ擦って甘えてくるその仕草に可愛いと思い、いつも甘やかす。
・・・うん。可愛い。
・・・たまに、いや、しょっちゅう父さんが羨ましそうな目で僕をみてくる。普通にお話はできるが以前のように飛び付いたりしてこないので、それに不満があるらしい・・・
・・・僕ではなく薫風の意思の問題なんだから仕方ないよね・・・父さんも御愁傷様です。
ちなみに執事の方は父さんと違い笑顔で会話したり手を繋いで外を散策したりしてるので元に戻ったかな?
・・・執事さんデレデレしてるから元に戻ったんだろうね。良かったね。
父さんと執事さんの違いは、一緒にいる時間が長いか短いか、それの違いじゃないかな?もう少し薫風が成長すれば大丈夫になるよ。それまで辛抱しなよ父さん・・・頑張ってね。
__________
僕は八乙女流依。
侯爵の家に長男として生まれた。
身分が上なだけあって何不自由なく生活している。
僕はおっとりとした母親に似ていて中性的といえば聞こえは良いが、いわゆる女顔だ。
髪が肩まで伸びると女の子と間違われてしまう。でもまだ小さかった僕は気にはならなかった。
・・・
僕が2つの時に弟が生まれた。僕は弟が生まれた事によろこんだ。
名前は薫風。女の子っぽい名前だったが、薫風の顔を見ると似合ってると思えた。
・・・
「にーたま、これはー?」
「これはラベンダー。良い匂いがするねー。」
「にーたま、これはー?」
「ん?・・・これはミミズという生き物だよ。触っちゃメだよ。」
「んー・・・あっにーたま、あれは?」
「ん?ああ、これ?これは・・・」
僕が4歳、薫風が2歳になると、言葉を覚え始め、とても好奇心旺盛でいつも明るかった。
幼稚園から帰るといつも僕に付いてくる。可愛くて仕方がなかった。
何故か姉さんより僕の方にいつも来るのだ。
・・・特にうっとうしいとか嫌な感情が無かったため僕に寄ってきたらいつも対応していた。
頭を撫でれば子犬の様に喜んで、質問に答えると目を輝かせて僕をみてくる。
そして夜になり、父さんが帰ってくると急かさず父さんに飛び付いていく。
パパ大好きっ子だった。僕も父さんのことは素直に尊敬してるので、その光景を微笑ましくみていた。
・・・
それから1年後の僕が5歳の時、事件が起きた。
僕が幼稚園から帰ると、薫風が木から落ちて頭を打ったと侍女が慌てて騒いでいた。
僕は一気に血の気が引いた。
無邪気で可愛い僕の弟が怪我をしたと聞いて居ても立ってもいられず薫風の部屋をうろつく。
まだ意識が戻らず絶対安静の為、薫風に会う事ができなかった。
。・゜゜(ノД`)
そして事故から1週間。やっと目が覚めた薫風にすぐ会いに行った。
だが無邪気な明るい活発的な薫風はそこにはいなかった・・・
雰囲気がまるで違う。
そして何より瞳の色が変わってしまっている。あの茶色い瞳が深い青色をしていた。
父親いわく先祖がこの青色の目をしていたと説明していた。どこかの神経が刺激され茶色の色素が失われ代わりに濃い青色が浮き出てきたらしい。
めずらしい事だが、事例が過去にもあるらしく、まだ目が覚めたばかりの薫風に負担になるかもしれないから聞かれたら答えるだけにしろと父さんに言われた。
まぁ失明してるわけではないみたいなので安心した。
・・・
そして薫風の見舞いに姉と妹と一緒に行き、薫風を抱き締めた。
薫風は頭を打ってから、男性にとても抵抗感を示してると侍女たちが話してるのを聞いていたが、僕にだけ抵抗せず普通に接してくれる。
可哀想な事に執事や父親を避けられているらしい。我が家に住まう男性陣は皆ダメだったらしく、嘆く声がひっきりなしに聞こえた・・・
うん、僕も否定されてたら、あそこの一員になってたんだろうなぁ~
特にいつも薫風の世話をしていた執事が特に可哀想な程落ち込んでいた(笑)・・・御愁傷様です。
(*^ー^)ノ♪
僕は毎日、まだ身体が完全回復してない薫風の見舞いに行くと、いつも花が咲いたように明るく笑って招いてくれる。
なんだろう・・・この独占的感覚。優越感、そしてなにより僕に対する信頼感。
・・・胸が熱くなった。
薫風を独占したい。兄弟であってもずっと側にいたい。結婚してもいい位・・・
僕は薫風に夢中になった。頭を打つ前の明るさはなくなったが、とても素直で感情が顔に現れ、なにより薫風の容姿があの青い目に合っている。
素直に美しい。そして可愛い。
家族である限りずっと一緒にいられる。
_________
幼稚園に上がる頃、薫風は平民の年上の子や同い年の子たちと、よく昼休みに遊んでる姿をみた。
それは別に構わなかった。薫風はあれから少し引っ込み思案だったから、他の子と仲良くするのは良い事だ。
「あの3人しつこい・・・好きじゃない」
あらら~嫌ってたの?(笑)
仲良しのように見えたけどなぁ・・・
幼稚園から帰ると僕の背中に衝撃を受ける。
薫風が「エネルギー補充!」とか変な事を言っていたが、僕の背中に頭をグリグリ擦って甘えてくるその仕草に可愛いと思い、いつも甘やかす。
・・・うん。可愛い。
・・・たまに、いや、しょっちゅう父さんが羨ましそうな目で僕をみてくる。普通にお話はできるが以前のように飛び付いたりしてこないので、それに不満があるらしい・・・
・・・僕ではなく薫風の意思の問題なんだから仕方ないよね・・・父さんも御愁傷様です。
ちなみに執事の方は父さんと違い笑顔で会話したり手を繋いで外を散策したりしてるので元に戻ったかな?
・・・執事さんデレデレしてるから元に戻ったんだろうね。良かったね。
父さんと執事さんの違いは、一緒にいる時間が長いか短いか、それの違いじゃないかな?もう少し薫風が成長すれば大丈夫になるよ。それまで辛抱しなよ父さん・・・頑張ってね。
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