R18の乙女ゲーに男として転生したら攻略者たちに好かれてしまいました

やの有麻

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高年期[一学期編]

出し物の準備

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「な、何で僕の衣装がこれなんだ~!!!」

「まぁ・・・お似合いですよ薫風さん。」

「うんうん、これ着て宣伝すればうちが売上1番になるよ!頑張れ薫風くん!」

「いや・・・そこはクラス長、否定して!何で男がスカート掃かなきゃならないんだ!?」

「うふふ~、ちゃんとウィッグも準備してますわ。さぁ!早速試着しましょう!」

「ちょ、え?な、なんか女子の目が怖いんですけど・・・?く、クラス長!?」

「ご武運を・・・薫風くん、僕たち男子の生け贄になってくれ。」

「このっ・・・う、裏切り者~!!!」






うぅぅ・・・両手に花もとい紫音さんと陽南さんにホールドされ更衣室へと連行されてしまった。しかも女子の更衣室へ・・・




そこには数人の同クラスの女子たちが待ち構えていた。そう、待ち構えていたのだ!こ、怖ぇぇ・・・






「え・・・ちょっと?待ってくれるかな紫音さん。」

「ふふ、いつもの薫風さんらしくないですね。・・・さぁ、まず衣装を試着してくださいませ。」

「そうだよ薫風くん、薫風くんなら絶対に似合うと思うの!」

「も、もう一度考え直そ?ねぇ・・・それが僕に似合うわけないよね?」





更衣室には一体のマネキンに、よくメイド喫茶でお見掛けする女性用・・・の制服が着せられていた。




・・・あ、あんなフリフリのを僕が着るの!?え、冗談だと誰か言って?




前世でもこんなフリフリのゴスロリみたいな服装、着たことないよ?あ、鳥肌が・・・





「ね、陽南さん?僕ね、何回か男性に襲われたの。こんな服着たら「襲ってください」と言ってるようなもんだよ!?」

「大丈夫ですわ!いつも薫風くんの側に私たちがいますから!それに薫風くんは護身術が得意だとか。それに・・・何かあっても強靭なナイト様がいるじゃないですか~!」




強靭なナイト?・・・まさか兄さんや風間くんの事を言ってるんじゃないよね?






っていつの間にか服を脱がされてるし・・・女子怖っ!!




「「「「「・・・・・・っ。」」」」」

「な、何?」

「薫風くん・・・いい体してるわね。」

「は?」

「それに甘い良い匂いがしますわ・・・薫風さん、何か香水でも付けてますか?」

「え?」

「八乙女さん、とても魅力的ですわ・・・ああ、嫁ぐ前に男性の裸を・・・」

「薫風さん・・・とても美しいですわ・・・はぁ」






おいおいおい!な、なんだか女子の目が怖いんですがー⁉鳥肌どころか寒気が・・・





「さあ、薫風さん、まずはこれを・・・あら、サイズは丁度良いみたいですわね。薫風さん、もう少し肥えた方が宜しくて?」

「・・・ちゃんと食べてますよ。昼はクラスで食べてるんだから僕が食べる量はわかってるよね?」

「では太らない体なんですね。あぁ~なんて羨ましい体!私なんて食べるだけ肥えてゆくのに・・・」

「僕は欠かさず鍛えてるからね。ちょっと失礼、紫音さん。」

「えっ、きゃあ!!」




すぐ側にいた紫音さんをすかさずヒョイと横抱きする。・・・うん、軽いな。





「ほら、僕だって細身に見えがちだろうが力はあるんだからね。全く・・・ん?」

「薫風くん・・・そろそろ紫音さんを解放してあげないと失神してしまいますよ?」

「あ、ご、ごめんね紫音さん。嫌だったよね。」

「・・・。」





うわ、顔真っ赤にして俯いちゃってる。・・・そんなに担がれるの嫌だったかな?





「・・・鈍いわね。紫音さんは薫風くんに抱っこされて嬉しい余り失神しそうになったってのに。」

「ん?何か言った?陽南さん?」

「いいえ・・・では試着の続きを・・・」






しばらく棒立ちしていた女子たちが陽南さんの言葉でハッと我に帰り、せっせと僕に制服を着せていく。・・・みんな頬を赤らめてるんですが大丈夫か?





間。








「・・・僕、鹿の耳じゃなかったっけ?」

「3日とも同じ耳にするわけないですわ。薫風くんは鹿、ウサギ、猫の耳を付けてもらいますわ。」

「・・・は?何で勝手に決まってるの?」

「それは皆さん一致しておりますの。覚悟を決めてください薫風さん。」

「・・・当日、休もうかな。」

「「「「「ダメです。」」」」」

「・・・」






女性のその一致団結力は凄まじいです。・・・これは逃げられないな。はぁ・・・





衣装を着せられカツラを被せられ鏡の前に立たされた。






「・・・別人だな。」

「ええ・・・とても達成感がありますわ!そして、ウィッグがあるせいか知らない人が見たら薫風さんだとはわからりませんわ。・・・予想外ですわ。素敵です!」

「・・・まぁ、これなら前髪分けて瞳を晒しても大丈夫かな。・・・はぁ、強制らしいし、もうこれで良いよ。」

「諦めが肝心ですわ薫風くん!本番では軽く化粧しますわね。そして主に看板娘として宣伝してくださいね!」

「・・・え?宣伝なんてしないよ?裏方に・・・」

「・・・薫風くん?そんな事、誰も許しませんよ?」

「・・・ハイ。」






ううう・・・僕の人生、オワタ・・・







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