R18の乙女ゲーに男として転生したら攻略者たちに好かれてしまいました

やの有麻

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高年期[一学期編]

文化祭最終日③

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商売繁盛!千客万来!満員御礼!ムフフ~これで優勝確定だぁーーー!!!!・・・多分。いや、この状況で優勝しなかったらおかしいよ!





今は流依兄さんにエスコートしてもらいながら色んなクラスに足を運んでいる所です。エスコートといっても僕がハイヒール履いてコケないよう兄さんの腕にしがみついてる感じなんだけどね。兄さん許してくれたしその方が支えやすいと言われた。




・・・流依兄さんは今、僕とお揃いの猫耳着けてくれてます。うん、チョー僕のクラスの宣伝になってます。有難う。




流依兄さんの教室はお化け屋敷なわけで、学校へは制服で来ている。何故か乗り気で執事服を着て僕のエスコートをしてくれている。・・・兄さん、メチャクチャ上機嫌です。




「ふふっ。楽しいね兄さん!あ~1日目からゆっくり見て回りたかったなぁ~」

「そうだね。薫風が楽しいなら僕も楽しいよ。次は何処へ行きたい?」

「えっと・・・あ、じゃあ1ーCに行きたいな。」

「ん?・・・確か可武伊さんの弟がいるクラスだね。そうだね顔出しに行こうか。」

「確かゲーム?をして勝てば商品がもらえるとか?カードやチェスとかいろんなゲームができるみたいだよ?」

「そっか。うん、鳳くんを指名してやってみようか!」





そうと決まれば1ーCへ!・・・その間にいろんな一般人に話しかけられた・・・うん、宣伝。宣伝。てか、ごめんね僕は微笑み返してるだけで全て兄さん任せ。凄く甘えてます。そして話しかけてきた人たちは僕のクラスへ。また優勝へと一歩前進。うんうん。







「ようこそ~・・・って、流依さんじゃないですか?」

「やあ克典くん。遊びに来たよ。薫風が顔をだしたいと言ってきたからね。」

「姉さんの出産ぶりですね克典さん。」

「うわぁ~・・・よく見たら薫風か?凄い格好だな~・・・」




そうそう、なんか克典くんってめんどくさそうな態度が全面に出てる人なんだよね。可武伊さんとは真逆な性格みたい。ボケ~っとしていて気だるそうにしているんだよね。




「今からカードで克典くんと勝負したいんだけど、どうかな?」

「いいですよ~・・・受付とか面倒だったんで。」

「僕は観戦してるよ。どちらも頑張って。」

「商品はどうしましょ~?えっと・・・おもに装飾品なんですが・・・」

「それは薫風に任せるよ。」

「え、よろしいのですか?」

「薫風、宝石とか好きだろ?よく眺めてるし。」

「うっ・・・」




そうなのだ。元女性とあって宝石みたいなキラキラした物は好きだ。流石に今の僕が身に付けるのはどうかと思い付けてない。それを兄さんが気付き、贅沢に宝石で作った猫のオブジェを誕生日に貰ったのだ。あれは僕の宝物だ。





さてさて話は戻り、トランプポーカーで勝負することになった。なんともゴージャスな机と椅子が用意されていたので2人はゆっくり腰かけた。僕は兄さんの斜め後ろに立った。




・・・な、何故か注目の的に。まぁそうだよね、イケメン2人が真剣勝負して、更に美女?が隣にいればねぇ~・・・


仲裁する生徒がカードを混ぜ5枚ずつ配る。・・・おっ、ハートのマークが揃っている。フラッシュ完成してる・・・兄さんどうするかな?ストレート・スラッシュ狙えるけど賭けだよねぇ・・・



克典くんの方は・・・う~ん、表情からは何も読み取れないなぁ~






・・・結果、なんと流依兄さんが負けてしまった。何度かカードをチェンジしたのが悪かったようで克典くんの方が上手く回したらしい。





「残念。克典くん強いね。のんびりしてそうな顔でよくやるよ。」

「・・・褒め言葉として受け止めときます。」

「残念でしたね流依兄さん。・・・では克典さん、観ていて楽しかったです。また今度鳳家に行った時に私と対戦してください。」

「あ~・・・はい。喜んで。」





負けてしまったのは残念だが観戦してた僕にとっては楽しかったなぁ。






『只今より3ーAの出し物、演劇が開催されます。ご興味のある方は第3体育館へお越し下さい。』






おっ、丁度新くんのクラスの演劇が始まるみたい。兄さんに目で合図してみると微笑み返され体育館へと移動を開始した。





途中、僕のクラスが通りにあるので顔をだそうとする。





・・・うん、出そうとしたんだが無理だった。・・・繁盛し過ぎて顔を出したら捕まえられそうだった。う、うん・・・クラス長が笑顔で接客してたが汗だくだったなぁ~。うん頑張って。






体育館へ着くと・・・うん、満員だった。体育館といっても第3体育館は劇場をする為に改造されていて、年に何回か有名な劇団を呼んで観賞する時がある。・・・そのための体育館なのだ。




「・・・八乙女薫風さんですね?」

「・・・は?」




急に後ろから声をかけられ、振り向くと2人の・・・仮想した男性が立っていた。え、何?





何も言わず僕が八乙女薫風だと判断され両腕をホールドされズルズルと裏方へと引っ張られた・・・え?え?




兄さんも何故か当然の様に後ろから付いてきた。・・・え、理解不能。




「薫風、きてくれたんだね。じゃあ衣装係さん、宜しくね。」

「「「はーい!」」」





ん?猫かぶり新くんが現れニッコリ微笑まれ、今度はメイドさん?に連れていかれ衣装部屋へと通された。





「まぁまぁなんとお綺麗な方なんでしょう・・・化粧は軽く直す程度で・・・この耳飾りはそのまま付けておきたい程お似合いですわねぇ・・・」

「でも今日の演劇ではこの耳飾りは不要ですわ。あぁ勿体ないですわ・・・」

「今着ている衣装も上品で素晴らしいですわ・・・あぁ脱がすのが勿体ない・・・」

「・・・ちょっと・・・何を言ってるの?僕は何故ここに連れて来られたのかな?」

「「「・・・男性?」」」






・・・は?何?・・・誰か説明求む。切に。

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