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閑話3
不幸な元冒険者1
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それは王族を除けばこの国で3本の指に入る裕福なお屋敷での出来事だった。
「スライムのペットがほしい」
屋敷で坊ちゃんが今日のわがままを言い始める。
それはこの屋敷では日常とも言えるものだった。
「スライムは飽きたと言ってペットのスライムを半年前に殺したばかりだろ?」
珍しくも屋敷の主人であり、坊ちゃんの父親がたしなめる。
「あんな弱くて地味なスライムじゃなくて、今度はもっと珍しいスライムがほしいのぉ~!」
坊ちゃんのわがままがとどまる所を知りません。
「先月買ったゴブリンが居るだろう?」
そういえばあのゴブリンを、ここ数日見かけていない。
「あれなら3日前に殺したよ?」
この年頃の子は残酷だというが、この坊ちゃんは特に残酷だよな。
「そういえばそのゴブリンも少しは役に立ったんだよ?殺した時に僕のレベルが上がったんだ」
ペットでレベル上げるとか、こいつ頭おかしいだろ?
「おお!すごいじゃないか。確かこれでレベル10か?」
喜ぶなよ!親なら生命の大切さとか教えなくて良いのか?
魔物は生命なら問題ないってことですか?そうですね・・・・・
まさか俺のたち使用人の生命すら軽んじられてないだろうな?
「そうだよ!だから僕は今レベルと年齢が同じなんだよ」
「そうかそうか。ならばお祝いしなければならないな」
レベル上がっただけで祝うなよ!
坊ちゃんには定期的に俺が捕らえた魔物にとどめをさせているから同年代に比べればレベル高いけどレベル10程度で祝うなよ。
冒険者ならレベル15で半人前、レベル20でやっと一人前だぞ?
「だからお祝いにスライムを頂戴」
だからじゃないよ!スライムとか簡単に言ってくれるよなぁ~
この国でペットとして許可されてるスライムはミニスライムだけだぞ?
無害で珍しいスライムなんて居るわけないだろ?
「・・・バル!冒険者ギルドで該当するスライムが居ないか調べてきてくれ」
やっぱりこの無茶に付き合わされるのは俺かよ・・・・しかも俺の名前はヴァルドだよ!
せめてヴァルにしてくれよ。バルとかダサイじゃんか・・・・
「難しいと思いますが、お坊ちゃんのためにギルドに問い合わせてみましょう」
お金持ちが俺みたいな元冒険者を使用人として雇うのはギルドとのツテを頼るために決まってるよな。
俺の元E級冒険者としての腕とかじゃなくて冒険者ギルドとのツテを頼りに雇われたんだと後になって気がついたんが・・・・・・・
「はぁ~」
やっぱりギルドに行った振りだけじゃまずいよな?
どうせ無理だけど調べないとだめだよなぁ~
大体からしてツテって言うのはただってわけじゃないんだぞ?
あの親子は絶対わかってない!
ただ単に金がかかるとかじゃないんだ。
一応経費として金は出してくれるからな・・・・
問題なのはたびたび坊ちゃんの無茶振りをギルドにお願いしてるせいで最近はギルド内で俺の信頼とかが徐々に下がっているってことだ。
10年以上コツコツまじめに依頼や魔物討伐を積み重ねて築き上げたギルド内での俺の信頼が屋敷に雇われたこの数年で無くなりかけてるんだよ・・・・
まぁ信頼がなくてもギルドに少しでも顔が利く俺に屋敷の仕事は無くならないだろう・・・・
「おやっさん!珍しいスライムの情報とかってあるか?」
どうせ無いだろうけど聞くだけ聞いたって事が大事だからな。
「おいバル!何処からその情報を仕入れた?」
ぇ?
「引退したお前があのスライムを狩るとか言い出す気じゃないだろうな?ただでさえ最近のお前の評判が悪いんだから、初心者のために現れたような変異スライムを横から奪うようなまねはやめろよ?」
やはり俺の信頼は地に落ちているのが今の言い方でもわかる。
「ちげぇよ!いつもの坊ちゃんのわがままだよ」
変異スライムだと?このタイミングで現れるとか坊ちゃんにばれたら面倒なことになるぞ?
「そうか・・・まぁ近場に居るバーンのグループが向かうって噂だから、今から向かっても無駄だろうけどな」
なら言うなよ!
「一応報告とかする必要があるだろうから、そのスライムの情報を教えてくれ」
お仕事はきっちりこなさなきゃね。
「スライムの森付近の狩場にHP1で経験値100のスライムが発見されたんだとよ」
HP1なのに経験値100だと?
ありえない・・・・なんだかいやな予感がしやがる。
とにかくその変異スライムの情報を報告するために屋敷に戻るか。
「HP1と言うことは無害と言えるんじゃないか?」
っち!やっぱりか・・・素人はこれだから駄目なんだ。
HP1なのに経験値100ってことはそのスライムには何かあるってことだよ。
もちろん楽に経験値を手に入れるチャンスかもしれないが坊ちゃんの要望は捕獲だ。
HP1じゃ下手に弱らせることすらできやしない。
どんな攻撃手段などがあるかわからないのにリスクを考えろよ。
「HP1でも無害とは言い切れませんし、バーンという冒険者グループが既に討伐に向かっているらしく、今からでは無駄足になるでしょう」
バーンのグループはグループとしてのランクはCランク上位だ。
変異スライムと言えどHP1のスライムを取り逃がすとは思えない。
「そうか・・・今回は縁が無かったと思うしかないか」
このとき俺は変異スライムの件は終わったと思っていたんだ・・・・
「スライムのペットがほしい」
屋敷で坊ちゃんが今日のわがままを言い始める。
それはこの屋敷では日常とも言えるものだった。
「スライムは飽きたと言ってペットのスライムを半年前に殺したばかりだろ?」
珍しくも屋敷の主人であり、坊ちゃんの父親がたしなめる。
「あんな弱くて地味なスライムじゃなくて、今度はもっと珍しいスライムがほしいのぉ~!」
坊ちゃんのわがままがとどまる所を知りません。
「先月買ったゴブリンが居るだろう?」
そういえばあのゴブリンを、ここ数日見かけていない。
「あれなら3日前に殺したよ?」
この年頃の子は残酷だというが、この坊ちゃんは特に残酷だよな。
「そういえばそのゴブリンも少しは役に立ったんだよ?殺した時に僕のレベルが上がったんだ」
ペットでレベル上げるとか、こいつ頭おかしいだろ?
「おお!すごいじゃないか。確かこれでレベル10か?」
喜ぶなよ!親なら生命の大切さとか教えなくて良いのか?
魔物は生命なら問題ないってことですか?そうですね・・・・・
まさか俺のたち使用人の生命すら軽んじられてないだろうな?
「そうだよ!だから僕は今レベルと年齢が同じなんだよ」
「そうかそうか。ならばお祝いしなければならないな」
レベル上がっただけで祝うなよ!
坊ちゃんには定期的に俺が捕らえた魔物にとどめをさせているから同年代に比べればレベル高いけどレベル10程度で祝うなよ。
冒険者ならレベル15で半人前、レベル20でやっと一人前だぞ?
「だからお祝いにスライムを頂戴」
だからじゃないよ!スライムとか簡単に言ってくれるよなぁ~
この国でペットとして許可されてるスライムはミニスライムだけだぞ?
無害で珍しいスライムなんて居るわけないだろ?
「・・・バル!冒険者ギルドで該当するスライムが居ないか調べてきてくれ」
やっぱりこの無茶に付き合わされるのは俺かよ・・・・しかも俺の名前はヴァルドだよ!
せめてヴァルにしてくれよ。バルとかダサイじゃんか・・・・
「難しいと思いますが、お坊ちゃんのためにギルドに問い合わせてみましょう」
お金持ちが俺みたいな元冒険者を使用人として雇うのはギルドとのツテを頼るために決まってるよな。
俺の元E級冒険者としての腕とかじゃなくて冒険者ギルドとのツテを頼りに雇われたんだと後になって気がついたんが・・・・・・・
「はぁ~」
やっぱりギルドに行った振りだけじゃまずいよな?
どうせ無理だけど調べないとだめだよなぁ~
大体からしてツテって言うのはただってわけじゃないんだぞ?
あの親子は絶対わかってない!
ただ単に金がかかるとかじゃないんだ。
一応経費として金は出してくれるからな・・・・
問題なのはたびたび坊ちゃんの無茶振りをギルドにお願いしてるせいで最近はギルド内で俺の信頼とかが徐々に下がっているってことだ。
10年以上コツコツまじめに依頼や魔物討伐を積み重ねて築き上げたギルド内での俺の信頼が屋敷に雇われたこの数年で無くなりかけてるんだよ・・・・
まぁ信頼がなくてもギルドに少しでも顔が利く俺に屋敷の仕事は無くならないだろう・・・・
「おやっさん!珍しいスライムの情報とかってあるか?」
どうせ無いだろうけど聞くだけ聞いたって事が大事だからな。
「おいバル!何処からその情報を仕入れた?」
ぇ?
「引退したお前があのスライムを狩るとか言い出す気じゃないだろうな?ただでさえ最近のお前の評判が悪いんだから、初心者のために現れたような変異スライムを横から奪うようなまねはやめろよ?」
やはり俺の信頼は地に落ちているのが今の言い方でもわかる。
「ちげぇよ!いつもの坊ちゃんのわがままだよ」
変異スライムだと?このタイミングで現れるとか坊ちゃんにばれたら面倒なことになるぞ?
「そうか・・・まぁ近場に居るバーンのグループが向かうって噂だから、今から向かっても無駄だろうけどな」
なら言うなよ!
「一応報告とかする必要があるだろうから、そのスライムの情報を教えてくれ」
お仕事はきっちりこなさなきゃね。
「スライムの森付近の狩場にHP1で経験値100のスライムが発見されたんだとよ」
HP1なのに経験値100だと?
ありえない・・・・なんだかいやな予感がしやがる。
とにかくその変異スライムの情報を報告するために屋敷に戻るか。
「HP1と言うことは無害と言えるんじゃないか?」
っち!やっぱりか・・・素人はこれだから駄目なんだ。
HP1なのに経験値100ってことはそのスライムには何かあるってことだよ。
もちろん楽に経験値を手に入れるチャンスかもしれないが坊ちゃんの要望は捕獲だ。
HP1じゃ下手に弱らせることすらできやしない。
どんな攻撃手段などがあるかわからないのにリスクを考えろよ。
「HP1でも無害とは言い切れませんし、バーンという冒険者グループが既に討伐に向かっているらしく、今からでは無駄足になるでしょう」
バーンのグループはグループとしてのランクはCランク上位だ。
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