今日もBL営業カフェで働いています!?

卵丸

文字の大きさ
12 / 21
ノンケの僕がBL営業!?

連絡交換

しおりを挟む
菜月side

『動画のコメント見たけれど、アンタの行動について賛否両論って感じだね。』
「あ~やっぱり、そうですよねぇ。まぁ、相手もBLネタ探して有名になったし、良かった思いますけどね。」
『アンタ、いい性格してるじゃないか。』
「ありがとうございます。」
『褒めてないよ。』

和枝さんの呆れた声に苦笑を零していると、ドアをトントンと叩く控えめな音が聞こえてきた。

『誰か菜月に用があるんだね。じゃあ、私は切るからね。』
「はい、今日はお越しいただきありがとうございました。」
『また、推し達を見に行くよ。』

和枝さんの電話を切り、「どうぞ」と言うと、ドアが控えめに開いた瞬間、目を泳がせて左手にスマホを持った篤君が現れた。

「しっ失礼します。」
「篤君。今日もお疲れ様。」
「店長もお疲れ様でした。・・・・・・あの、烏滸がましいかもしれませんが、LINE交換出来ませんか?」
「LINE?交換してなかったっけ?」
「あっはい、お店の方のLINEは入れてますが店長自身のを貰ってませんので宜しければ・・・・・。」

まさかの気になっている子からのLINE交換の提案が来るなんて思ってもいなかったので、表情はいつも通りの笑顔で接していたけど、頭の中ではボクは青い空の下で野花が綺麗に彩る草原をヤギ達と一緒に軽やかにスキップをして浮かれていた。

(やった!嬉しい!夢じゃない!!!)
「もちろん構わないよ。QRコードを読み取るからスマホ貸して?」
「はっはい!どうぞ!!」

篤君は嬉しそうな朗らかな笑顔が可愛くて、変に口角を上げないように何とか維持を保ってLINE交換をすると、彼は画面を忙しそうに指を動かした。数秒後、篤君からピコンとメッセージが届いた。

『これからも、よろしくお願いします。』
「・・・・・・一応、確認で送りましたが届きましたね。」

絵文字も無い普通の言葉、照れくさそうに笑う篤君にボクの心は温かく満たされて悶えたいのを我慢しながらボクも篤君に言葉と三毛猫が親指を立てているスタンプを送った。

『こちらこそ、よろしくね!』
「ネコのスタンプ可愛いですね!」
「でしょ?勤君に貰ったんだ。」
「勤君って・・・・・まだ貰ってないですね。・・・・・・まだいるか分かりませんが大林さんを探しに行きます!失礼致しました!!」

篤君が頬を紅潮させながら、お辞儀をした後に慌てた様子で事務室から出て行ってしまった・・・・・・。ボクは文章を送ったり、勤君と連絡交換してなくて俯きながら手に顎を乗せて考えている仕草の篤君の可愛らしさに密かに胸が高鳴った。

「本当に可愛い子だな・・・・・・。」

***

僕は「居てますように」と、願掛けしながら廊下を歩いてたら、丁度いいタイミングで更衣室から、紺色のリュックを背負った大林さんが出てきた。

「大林さん!お疲れ様です。」
「あっ篤殿!お疲れ様です。」
「あっあの、宜しければLINE交換しませんか?」
「あぁ、確かにしてませんでしたな!いいですぞ。」

大林さんは快く受け入れてくれて、リュックからスマホを出そうとしたその時、更衣室のドアが開いて龍輝さんと愛羅さんが続けて出てきた。

「おいっ勤、邪魔になってんぞ。」
「あぁっ龍輝殿、申し訳ない。」
「二人は何してんの?」
「篤殿とLINE交換しようと思いまして・・・・・。」
「へぇ~あっちゃん。オレともLINE交換しようよ!」
「えっいいですか?」
「もちろん!龍輝のもね。」
「勝手に決めんなよ!・・・・・最後でいいから。」

龍輝さんは渋々、黒色のスカジャンのポケットからスマホを取りだした。
僕は大林さん、愛羅さん、龍輝さんの順にLINE交換をした。その場で白くて丸いキャラが頭を下げてるスタンプを全員に送ると二人は「届いたよ」と普通に教えてくれたけど、龍輝さんは画面を見せてくれた。

「ありがとうございました。」

僕は三人に頭を下げた後、アパートに帰宅した。
畳の上で胡座をかき、緊張して指が震えながら笹原さんにLINEを送った。

『急に申し訳ごさいませんが笹原さんの好きな食べ物はありますか?』

物でも良かったけれど、馴れ馴れしい気がして、無難に食べ物をさりげなく聞いてみた。スマホを充電した後に浴室に向かい、お風呂の湯を入れるのも面倒くさくて(ブラック企業で働いたせいで大体シャワーで済ませていた。)シャワーで頭と身体を丁寧に洗い、パジャマに着替えて居間の畳に座りスマホを取ると、笹原さんから返事が来ていたので、鼓動が高鳴り、想像以上に早く来て嬉しかった。僕は早速アプリを開くとすぐに笹原さんの大福みたいな三毛猫のアイコンをタップした。

『お疲れ様。ぼくはお茶漬けが好きだよ。篤君の好きな食べ物は?』
『僕はビールとチータラですかね(笑)』

僕はすぐに返信を返して、スマホの画面を閉じた。

「・・・・・・よしっ高級お茶漬けを買おう!!」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

その首輪は、弟の牙でしか外せない。

ゆずまめ鯉
BL
養子ゆえに、王位継承権を持たないオメガで長男のレイン(24)は、国家騎士団として秘密裏に働き、ただ義弟たちを守るためだけに生きてきた。 第一継承権を持つアルファで次男のリオール(19)は、そんな兄に「ごく潰し」と陰口を叩く連中を許せなかった。自分を犠牲にしてまで守る価値はないと思っていた。なにかと怪我の多い国家騎士団を辞めさせたかった。 初めて訪れた発情期のとき。約束をすっぽかされたリオールが不審に思い、兄の部屋へ行くと、国家騎士団の同僚──グウェンソード(28)に押し倒されるところを目撃して激高する。 「今すぐ部屋から出ろ!」 独占欲をあらわにしたリオールは、グウェンソードを部屋から追い出し、兄であるレインを欲望のままに抱いた。 翌朝、差し出されたのは特注の首輪──外せるのはリオールのみ。 「俺以外に触らせるな」 そう囁かれたレインは、何年も首輪と弟の執着に縛られ続けてきた。 弟には婚約者がいるのに、こんな関係を続けてもいいのか。 本当にこのままでもいいのか。 ひたすら執着して独占したがる弟と、罪悪感に苛まれる兄。 その首輪は、いつか弟の牙で血に染まるのか──。 どうにかしてレインを落としたいリオールと、弟との関係に悩むレインのオメガバースです。 リオール・グランケット(19)×レイン・グランケット(24) ※この作品は2015年頃に本文を書き、2017年頃にオメガバースに改稿、さらに2026年に手直しした作品になります。読みにくいかもしれません。ご了承ください。 三人称ですが攻めだったり受けだったり視点がよくかわります。攻め視点多めです。

異世界転移をした俺は文通相手の家にお世話になることになりました

陽花紫
BL
異世界転移をしたハルトには、週に一度の楽しみがあった。 それは、文通であった。ハルトの身を受け入れてくれた老人ハンスが、文字の練習のためにと勧めたのだ。 文通相手は、年上のセラ。 手紙の上では”ハル”と名乗り、多くのやりとりを重ねていた。 ある日、ハンスが亡くなってしまう。見知らぬ世界で一人となったハルトの唯一の心の支えは、セラだけであった。 シリアスほのぼの、最終的にはハッピーエンドになる予定です。 ハルトとセラ、視点が交互に変わって話が進んでいきます。 小説家になろうにも掲載中です。

総長の彼氏が俺にだけ優しい

桜子あんこ
BL
ビビりな俺が付き合っている彼氏は、 関東で最強の暴走族の総長。 みんなからは恐れられ冷酷で悪魔と噂されるそんな俺の彼氏は何故か俺にだけ甘々で優しい。 そんな日常を描いた話である。

メインキャラ達の様子がおかしい件について

白鳩 唯斗
BL
 前世で遊んでいた乙女ゲームの世界に転生した。  サポートキャラとして、攻略対象キャラたちと過ごしていたフィンレーだが・・・・・・。  どうも攻略対象キャラ達の様子がおかしい。  ヒロインが登場しても、興味を示されないのだ。  世界を救うためにも、僕としては皆さん仲良くされて欲しいのですが・・・。  どうして僕の周りにメインキャラ達が集まるんですかっ!!  主人公が老若男女問わず好かれる話です。  登場キャラは全員闇を抱えています。  精神的に重めの描写、残酷な描写などがあります。  BL作品ですが、舞台が乙女ゲームなので、女性キャラも登場します。  恋愛というよりも、執着や依存といった重めの感情を主人公が向けられる作品となっております。

俺は夜、社長の猫になる

衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。 ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。 言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。 タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。 けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。

アイドルくん、俺の前では生活能力ゼロの甘えん坊でした。~俺の住み込みバイト先は後輩の高校生アイドルくんでした。

天音ねる(旧:えんとっぷ)
BL
家計を助けるため、住み込み家政婦バイトを始めた高校生・桜井智也。豪邸の家主は、寝癖頭によれよれTシャツの青年…と思いきや、その正体は学校の後輩でキラキラ王子様アイドル・橘圭吾だった!? 学校では完璧、家では生活能力ゼロ。そんな圭吾のギャップに振り回されながらも、世話を焼く日々にやりがいを感じる智也。 ステージの上では完璧な王子様なのに、家ではカップ麺すら作れない究極のポンコツ男子。 智也の作る温かい手料理に胃袋を掴まれた圭吾は、次第に心を許し、子犬のように懐いてくる。 「先輩、お腹すいた」「どこにも行かないで」 無防備な素顔と時折見せる寂しげな表情に、智也の心は絆されていく。 住む世界が違うはずの二人。秘密の契約から始まる、甘くて美味しい青春ラブストーリー!

神様は身バレに気づかない!

みわ
BL
異世界ファンタジーBL 「神様、身バレしてますよ?」 ――暇を持て余した神様、現在お忍び異世界生活中。 貴族の令息として“普通”に暮らしているつもりのようですが、 その振る舞い、力、言動、すべてが神様クオリティ。 ……気づかれていないと思っているのは、本人だけ。 けれど誰も問いただせません。 もし“正体がバレた”と気づかれたら―― 神様は天へ帰ってしまうかもしれないから。 だから今日も皆、知らないふりを続けます。 そんな神様に、突然舞い込む婚約話。 お相手は、聡明で誠実……なのにシオンにだけは甘すぎる第一王子!? 「溺愛王子×お忍び(になってない)神様」 正体バレバレの異世界転生コメディ、ここに開幕!

処理中です...