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マジカルテキスト4
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授業が終わり、教室を出た凪は、少しだけ足取りが重かった。
「凪くん、どうしたの? さっきから元気ないけど」
あくあが心配そうに覗き込む。
デスくんも、珍しく眠そうな目をしながらこちらを見ていた。
「……なあ」
凪は少し迷ってから、口を開いた。
「さっきの話、聞いてたよな。ティーチャーって……役職じゃなくて、総称だって」
「うん」
「聞いてたデス」
凪は、胸の奥に溜まっていた息を、ゆっくり吐き出す。
「俺さ……ここに来た理由、ティーチャーを探すためだったんだ」
二人の視線が集まる。
「小さい頃、命を助けてもらったんだ。名前も知らない魔法使いで……ただ“ティーチャー”って名乗っててさ」
一度、言葉を切る。
「だから、ヒューリーワールドに来れば、会えると思ってた」
沈黙が落ちた。
あくあは何か言おうとして、言葉を探すように口を閉じる。
デスくんは腕を組み、少しだけ真面目な顔になった。
「……でも」
凪は苦笑した。
「探し方、完全に一からやり直しだよな。
ティーチャーなんて、ここに何人もいるんだから」
その言葉は、事実だった。
同時に、凪自身が一番痛感している現実でもあった。
しばらくして、凪は顔を上げる。
その目には、もう迷いはなかった。
「だからさ……目標、変えることにした」
「目標?」と、あくあ。
凪は、はっきりと言った。
「助けてくれたティーチャーを探すんじゃなくて、
助けてくれたティーチャーみたいになる」
二人は、少し驚いた顔をした。
「ティーチャーは、マジカルテキストを使える者の総称なんだろ?
だったら――」
凪は、胸に抱えた古い魔法書を見下ろす。
「俺も、ティーチャーになる。
そうすれば、いつか必ず分かるはずなんだ。
あの人が、どんな存在だったのか」
しばらくの沈黙のあと、あくあがふっと笑った。
「……いいじゃん、それ」
「え?」
「探すより、ずっと凪くんらしいと思う」
デスくんも、うんうんと頷く。
「助けたティーチャーも、きっと喜ぶデス」
その言葉に、凪は少しだけ照れたように視線を逸らした。
「……まだ、何も始まってないけどな」
「それでもいいんだよ」
あくあは、真っ直ぐ言った。
「同級生だし、これから一緒にティーチャー目指すんでしょ?」
凪は一瞬だけ驚き、そして笑った。
「ああ。よろしくな」
「よろしく!」
「よろしくデス!」
こうして、凪の目的は形を変えた。
人探しは、振り出しに戻った。
だが、その代わりに――
進むべき道は、はっきりと定まった。
実技授業は、広い演習場で行われた。
床一面に描かれた魔法陣の上に、新入生たちが等間隔に立つ。
教師が前に出て、淡々と説明を始めた。
「これから、各自のマジカルテキストを使い、基本術式を起動してもらう。
難しいことはない。テキストを開き、魔力を流すだけだ」
次々と、生徒たちの魔法書が淡く光り始める。
風が生まれ、水が揺れ、火花が散る。
「おお……」
凪は息を呑みながら、自分の番を待っていた。
――大丈夫。
――きっと、使える。
胸に抱えた古い魔法書を開き、言われた通りに魔力を込める。
……。
何も起きない。
(……あれ?)
もう一度、深く息を吸い、集中する。
魔力は、確かに流れている感覚があった。
だが――
ページは沈黙したままだった。
「……?」
周囲では、次々と魔法が成功していく。
凪だけが、取り残されたように立ち尽くしていた。
(なんで……?)
焦りが、胸を締めつける。
その様子に気づいた教師が、ゆっくりと近づいてきた。
「……君」
凪は、はっと顔を上げる。
「そのテキストを、少し見せてもらえるか」
差し出すと、教師は慎重に受け取り、表紙と装丁をじっと観察した。
次第に、その表情が変わっていく。
「……今日は、ここまでだ」
突然の宣言に、生徒たちがざわめく。
「臨時で授業を終了する。各自、解散」
凪は、何が起きているのか分からないまま、
教師に促されるように演習場を後にした。
---
向かった先は、ヒューリーワールドの最奥部。
重厚な扉の向こうにある、学長室だった。
「学長、この生徒のテキストですが……」
教師が差し出すと、学長は一目見ただけで静かに目を細めた。
「……なるほど」
学長は、凪に視線を向ける。
「君、このテキストはどこで手に入れた?」
凪は、正直に答えた。
「……おじいちゃんからです。
家に代々、受け継がれてきたものだって」
その瞬間、室内の空気が変わった。
学長は深く息をつき、ゆっくりと言葉を選ぶ。
「君が持っているそのマジカルテキストは……
あまりにも古すぎる」
凪の胸が、嫌な音を立てて鳴った。
「およそ、千年前に作られたものだ」
「……千年前?」
「しかも」
学長は、はっきりと言った。
「現在使われているすべてのマジカルテキストの基礎となった
初版本だ」
凪は、言葉を失った。
「現代の術式や魔力回路とは、根本的に構造が違う。
反応しないのも、無理はない」
しばらくの沈黙の後、学長は続ける。
「このテキストは、危険かつ貴重だ。
保管という名目で、大型図書室の重要テキスト項目に認定する」
教師が、静かに頷いた。
凪は、思わず一歩前に出る。
「……それって」
学長は、穏やかだが揺るがない声で告げた。
「君自身も、今後このテキストに触れることはできない」
その言葉は、凪の胸に深く突き刺さった。
魔法書が、遠ざかる。
自分の手から、引き剥がされていく感覚。
(……なんでだよ)
学長は、しばらく初版本――否、凪の持っていた魔法書から目を離さなかった。
やがて、低く告げる。
「……このテキストは、通常の重要指定では足りない」
教師が、静かに息を呑む。
学長は、棚から一枚の認定札を取り出し、魔法書の表紙に重ねた。
そこに浮かび上がった文字を、凪ははっきりと見てしまう。
――禁断の書。
「この書は、禁忌指定とする」
その言葉は、淡々としていたが、重かった。
「理由は伏せる。
だが一つだけ言えるのは――」
学長は、凪を真っ直ぐに見据える。
「今の君が扱えるものではない」
教師が無言で頷き、魔法陣を展開する。
禁断の書は、幾重にも封印を施され、光の檻に包まれていった。
「大型図書室最深部にて、厳重保管する」
光が収束し、書は消えた。
凪は、何も言えなかった。
胸の奥にあった“確かなもの”が、
音もなく奪われていく感覚だけが残る。
---
「……凪」
学長は、机の引き出しから一冊のテキストを取り出した。
真新しい表紙。
どこにでもある、ありふれた魔法書。
「君には、他の新入生と同じ
**初級マジカルテキスト『初めの書』**を渡す」
凪は、それを受け取った。
軽い。
あまりにも、軽い。
「今日は、これ以上の処分はない」
学長は続ける。
「クラスに戻りなさい。
君は、まだヒューリーワールドの生徒だ」
それは、救いの言葉だったはずなのに――
凪の胸は、少しも晴れなかった。
「……はい」
そう答えるのが、精一杯だった。
---
廊下を歩きながら、凪は何度も『初めの書』を見つめた。
(これで……いいんだよな)
みんなと同じ。
同じスタートライン。
それは、安心のはずだった。
けれど――
(さっきまで、俺は“禁断の書”を持ってたんだ)
理由も、意味も、何も知らされないまま。
ただ「触れてはいけない」と言われ、
遠ざけられた。
凪は、無意識に拳を握りしめていた。
――いつか。
なぜか、そう思った。
――いつか、あの書が必要になる時が来る。
理由は分からない。
だが、不思議と確信だけはあった。
---
演習場に戻ると、あくあとデスくんが待っていた。
「凪くん! 大丈夫だった!?」
「呼び出されてから全然戻ってこなかったデス」
凪は、一瞬だけ言葉に詰まり、それから苦笑した。
「……色々あってさ」
胸に抱えた『初めの書』を、二人に見せる。
「とりあえず、これ使うことになった」
あくあは、少しだけ不安そうに眉をひそめたが、
すぐに笑顔を作った。
「そっか。じゃあ、また一緒に頑張ろ」
「初級からやり直しデスね」
その言葉に、凪は頷いた。
「ああ」
一度、全部失った。
それでも、歩くことは許された。
凪は、心の奥で静かに誓う。
――俺は、ティーチャーになる。
――そして、いつか必ず、あの書の意味を知る。
それが、
誰かを救うためだとしても。
「凪くん、どうしたの? さっきから元気ないけど」
あくあが心配そうに覗き込む。
デスくんも、珍しく眠そうな目をしながらこちらを見ていた。
「……なあ」
凪は少し迷ってから、口を開いた。
「さっきの話、聞いてたよな。ティーチャーって……役職じゃなくて、総称だって」
「うん」
「聞いてたデス」
凪は、胸の奥に溜まっていた息を、ゆっくり吐き出す。
「俺さ……ここに来た理由、ティーチャーを探すためだったんだ」
二人の視線が集まる。
「小さい頃、命を助けてもらったんだ。名前も知らない魔法使いで……ただ“ティーチャー”って名乗っててさ」
一度、言葉を切る。
「だから、ヒューリーワールドに来れば、会えると思ってた」
沈黙が落ちた。
あくあは何か言おうとして、言葉を探すように口を閉じる。
デスくんは腕を組み、少しだけ真面目な顔になった。
「……でも」
凪は苦笑した。
「探し方、完全に一からやり直しだよな。
ティーチャーなんて、ここに何人もいるんだから」
その言葉は、事実だった。
同時に、凪自身が一番痛感している現実でもあった。
しばらくして、凪は顔を上げる。
その目には、もう迷いはなかった。
「だからさ……目標、変えることにした」
「目標?」と、あくあ。
凪は、はっきりと言った。
「助けてくれたティーチャーを探すんじゃなくて、
助けてくれたティーチャーみたいになる」
二人は、少し驚いた顔をした。
「ティーチャーは、マジカルテキストを使える者の総称なんだろ?
だったら――」
凪は、胸に抱えた古い魔法書を見下ろす。
「俺も、ティーチャーになる。
そうすれば、いつか必ず分かるはずなんだ。
あの人が、どんな存在だったのか」
しばらくの沈黙のあと、あくあがふっと笑った。
「……いいじゃん、それ」
「え?」
「探すより、ずっと凪くんらしいと思う」
デスくんも、うんうんと頷く。
「助けたティーチャーも、きっと喜ぶデス」
その言葉に、凪は少しだけ照れたように視線を逸らした。
「……まだ、何も始まってないけどな」
「それでもいいんだよ」
あくあは、真っ直ぐ言った。
「同級生だし、これから一緒にティーチャー目指すんでしょ?」
凪は一瞬だけ驚き、そして笑った。
「ああ。よろしくな」
「よろしく!」
「よろしくデス!」
こうして、凪の目的は形を変えた。
人探しは、振り出しに戻った。
だが、その代わりに――
進むべき道は、はっきりと定まった。
実技授業は、広い演習場で行われた。
床一面に描かれた魔法陣の上に、新入生たちが等間隔に立つ。
教師が前に出て、淡々と説明を始めた。
「これから、各自のマジカルテキストを使い、基本術式を起動してもらう。
難しいことはない。テキストを開き、魔力を流すだけだ」
次々と、生徒たちの魔法書が淡く光り始める。
風が生まれ、水が揺れ、火花が散る。
「おお……」
凪は息を呑みながら、自分の番を待っていた。
――大丈夫。
――きっと、使える。
胸に抱えた古い魔法書を開き、言われた通りに魔力を込める。
……。
何も起きない。
(……あれ?)
もう一度、深く息を吸い、集中する。
魔力は、確かに流れている感覚があった。
だが――
ページは沈黙したままだった。
「……?」
周囲では、次々と魔法が成功していく。
凪だけが、取り残されたように立ち尽くしていた。
(なんで……?)
焦りが、胸を締めつける。
その様子に気づいた教師が、ゆっくりと近づいてきた。
「……君」
凪は、はっと顔を上げる。
「そのテキストを、少し見せてもらえるか」
差し出すと、教師は慎重に受け取り、表紙と装丁をじっと観察した。
次第に、その表情が変わっていく。
「……今日は、ここまでだ」
突然の宣言に、生徒たちがざわめく。
「臨時で授業を終了する。各自、解散」
凪は、何が起きているのか分からないまま、
教師に促されるように演習場を後にした。
---
向かった先は、ヒューリーワールドの最奥部。
重厚な扉の向こうにある、学長室だった。
「学長、この生徒のテキストですが……」
教師が差し出すと、学長は一目見ただけで静かに目を細めた。
「……なるほど」
学長は、凪に視線を向ける。
「君、このテキストはどこで手に入れた?」
凪は、正直に答えた。
「……おじいちゃんからです。
家に代々、受け継がれてきたものだって」
その瞬間、室内の空気が変わった。
学長は深く息をつき、ゆっくりと言葉を選ぶ。
「君が持っているそのマジカルテキストは……
あまりにも古すぎる」
凪の胸が、嫌な音を立てて鳴った。
「およそ、千年前に作られたものだ」
「……千年前?」
「しかも」
学長は、はっきりと言った。
「現在使われているすべてのマジカルテキストの基礎となった
初版本だ」
凪は、言葉を失った。
「現代の術式や魔力回路とは、根本的に構造が違う。
反応しないのも、無理はない」
しばらくの沈黙の後、学長は続ける。
「このテキストは、危険かつ貴重だ。
保管という名目で、大型図書室の重要テキスト項目に認定する」
教師が、静かに頷いた。
凪は、思わず一歩前に出る。
「……それって」
学長は、穏やかだが揺るがない声で告げた。
「君自身も、今後このテキストに触れることはできない」
その言葉は、凪の胸に深く突き刺さった。
魔法書が、遠ざかる。
自分の手から、引き剥がされていく感覚。
(……なんでだよ)
学長は、しばらく初版本――否、凪の持っていた魔法書から目を離さなかった。
やがて、低く告げる。
「……このテキストは、通常の重要指定では足りない」
教師が、静かに息を呑む。
学長は、棚から一枚の認定札を取り出し、魔法書の表紙に重ねた。
そこに浮かび上がった文字を、凪ははっきりと見てしまう。
――禁断の書。
「この書は、禁忌指定とする」
その言葉は、淡々としていたが、重かった。
「理由は伏せる。
だが一つだけ言えるのは――」
学長は、凪を真っ直ぐに見据える。
「今の君が扱えるものではない」
教師が無言で頷き、魔法陣を展開する。
禁断の書は、幾重にも封印を施され、光の檻に包まれていった。
「大型図書室最深部にて、厳重保管する」
光が収束し、書は消えた。
凪は、何も言えなかった。
胸の奥にあった“確かなもの”が、
音もなく奪われていく感覚だけが残る。
---
「……凪」
学長は、机の引き出しから一冊のテキストを取り出した。
真新しい表紙。
どこにでもある、ありふれた魔法書。
「君には、他の新入生と同じ
**初級マジカルテキスト『初めの書』**を渡す」
凪は、それを受け取った。
軽い。
あまりにも、軽い。
「今日は、これ以上の処分はない」
学長は続ける。
「クラスに戻りなさい。
君は、まだヒューリーワールドの生徒だ」
それは、救いの言葉だったはずなのに――
凪の胸は、少しも晴れなかった。
「……はい」
そう答えるのが、精一杯だった。
---
廊下を歩きながら、凪は何度も『初めの書』を見つめた。
(これで……いいんだよな)
みんなと同じ。
同じスタートライン。
それは、安心のはずだった。
けれど――
(さっきまで、俺は“禁断の書”を持ってたんだ)
理由も、意味も、何も知らされないまま。
ただ「触れてはいけない」と言われ、
遠ざけられた。
凪は、無意識に拳を握りしめていた。
――いつか。
なぜか、そう思った。
――いつか、あの書が必要になる時が来る。
理由は分からない。
だが、不思議と確信だけはあった。
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演習場に戻ると、あくあとデスくんが待っていた。
「凪くん! 大丈夫だった!?」
「呼び出されてから全然戻ってこなかったデス」
凪は、一瞬だけ言葉に詰まり、それから苦笑した。
「……色々あってさ」
胸に抱えた『初めの書』を、二人に見せる。
「とりあえず、これ使うことになった」
あくあは、少しだけ不安そうに眉をひそめたが、
すぐに笑顔を作った。
「そっか。じゃあ、また一緒に頑張ろ」
「初級からやり直しデスね」
その言葉に、凪は頷いた。
「ああ」
一度、全部失った。
それでも、歩くことは許された。
凪は、心の奥で静かに誓う。
――俺は、ティーチャーになる。
――そして、いつか必ず、あの書の意味を知る。
それが、
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