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【編入初日は出会いイベントてんこ盛りですね】
やっぱり家族はありがたいなあ
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アウレウスと謎の会話の会話をした後に、馬車は家に着いた。
玄関前に止められた馬車から私が降りると、そこには既にメイドのリーンが待っていてくれた。それが何だか嬉しくて、自然と口角が上がる。
「おかえりなさいませ、お嬢様」
「ただいま、リーン」
リーンに抱き着きながら言う。いつもなら速攻で腕をひっぺがしてくるのに、今日のリーンはされるがままだった。
「アウレウス様も送迎ありがとうございました」
私に抱きつかれたままのリーンの言葉に振り返ると、アウレウスがわざわざ馬車から降りてきていた。
「とんでもありません」
私がこうするのは当然です、という言葉が顔に貼り付けてあるかのようだ。
「ではまた明日お会いしましょう」
「うん、また明日」
アウレウスは会釈すると、再び馬車に乗り込んで、すぐに馬は教会へと向かって走り出した。挨拶のためだけに、降りてきたの? あれ毎日やるつもりなのかな。
「こう申し上げるのは何ですが、アウレウス様は変わった方ですね」
アウレウスがいなくなった瞬間に、ベリっと私の腕を剥がしてリーンが言う。
「判る、何だろね」
私の言葉に、リーンはジトっとした目を向けた。
「これだからお嬢様は……」
「えっ」
「ヒラルド様たちがお待ちですよ。入りましょう」
「あ、うん」
リーンの言葉の意味を尋ねる前に促されたので、彼女と一緒に家に入る。
「クレア! おかえり、問題はなかったかい? 怪我もないかな? 迷子にはならなかったかい?」
馬車の音を聞きつけたのだろう、玄関ホールに繋がる階段を降りてきたヒラルドお兄様が迎えに着てくれた。
「ただいま戻りました。お兄様は大袈裟ね、何にも問題は……」
いつものように過剰な心配をしてくるお兄様に軽口で応えようとして、止まる。
グランツとの出会いイベントはあっさりと問題なくできたけど、対策バッチリしてたのにバシレイオスには亜麻色の髪がバレちゃったし、ルーナ先生は何か怖いし、おまけにアウレウスは何か言ってたし……問題のない一日、とは言えなかったかなあ……
「何を黙っているんだい? もしかして、何かとんでもないことが」
「いいえ、何でもございませんわ、お兄様ったら心配性なんですから」
「お前がそんな口調になる時は、大体何かある時だからね」
流石ヒラルドお兄様、理解していらっしゃる。
「本当に何でもないのよ。大丈夫、ちょっと慣れない授業で疲れちゃったのはあるけど」
「そうかい……? クレアはすぐに無茶をするからね。困ったことがあったら、立ち行かなくなる前に、きちんと相談するんだよ?」
私の手を取って心配そうに言うヒラルドお兄様に、自然と笑みがこぼれる。
「ありがとう、お兄様」
ヒラルドお兄様に抱き着く。
「クレア、帰ってきたの?」
食堂の方から、お父様とお母様も出てきた。
「学園はどうだった?」
「ほらほら、そんな所に立っていないで、食事にしよう」
お父様とお母様も、私を迎えに来てくれたみたい。お父様はいつもならこの時間は、まだ仕事で外に出ている時間なんだよね。何にも言わないけど私の学園初日だからって、わざわざ帰ってきてくれていたみたい。
私の家族、みんな優しいっていうか、私に甘いなあ。ちょっと照れくさいけど、ありがたい。
『はぁれむ・ちゃんす』のゲームの世界には、ヒロインに家族なんて出てこなかった。エンディングとオープニング以外はずっと学園の中だけでストーリーは進んでたから。
でも私には家族がいる。
前世の記憶がはっきりと蘇ったのは、ついこの間だけど、やっぱりこの世界は私にとってゲームじゃなくて、現実なんだよね。ゲームストーリーに戻そうとする強制力のようなものが働いてるのは気になるけど、ゲームならルート次第で逆ハーレムはちゃんと回避できるからきっと大丈夫。
学園で攻略対象の好感度を上げないように立ち回るのは疲れるかもしれないし、悪役令嬢ポジションのテレンシアたちを闇落ちさせられないでいられるかは、私の頑張り次第だと思うから、頑張っていこう。誰にも死んで欲しくないもんね。
「うん、お腹すいちゃった」
私は元気いっぱいに応えて、皆と一緒に食堂へと移動した。
玄関前に止められた馬車から私が降りると、そこには既にメイドのリーンが待っていてくれた。それが何だか嬉しくて、自然と口角が上がる。
「おかえりなさいませ、お嬢様」
「ただいま、リーン」
リーンに抱き着きながら言う。いつもなら速攻で腕をひっぺがしてくるのに、今日のリーンはされるがままだった。
「アウレウス様も送迎ありがとうございました」
私に抱きつかれたままのリーンの言葉に振り返ると、アウレウスがわざわざ馬車から降りてきていた。
「とんでもありません」
私がこうするのは当然です、という言葉が顔に貼り付けてあるかのようだ。
「ではまた明日お会いしましょう」
「うん、また明日」
アウレウスは会釈すると、再び馬車に乗り込んで、すぐに馬は教会へと向かって走り出した。挨拶のためだけに、降りてきたの? あれ毎日やるつもりなのかな。
「こう申し上げるのは何ですが、アウレウス様は変わった方ですね」
アウレウスがいなくなった瞬間に、ベリっと私の腕を剥がしてリーンが言う。
「判る、何だろね」
私の言葉に、リーンはジトっとした目を向けた。
「これだからお嬢様は……」
「えっ」
「ヒラルド様たちがお待ちですよ。入りましょう」
「あ、うん」
リーンの言葉の意味を尋ねる前に促されたので、彼女と一緒に家に入る。
「クレア! おかえり、問題はなかったかい? 怪我もないかな? 迷子にはならなかったかい?」
馬車の音を聞きつけたのだろう、玄関ホールに繋がる階段を降りてきたヒラルドお兄様が迎えに着てくれた。
「ただいま戻りました。お兄様は大袈裟ね、何にも問題は……」
いつものように過剰な心配をしてくるお兄様に軽口で応えようとして、止まる。
グランツとの出会いイベントはあっさりと問題なくできたけど、対策バッチリしてたのにバシレイオスには亜麻色の髪がバレちゃったし、ルーナ先生は何か怖いし、おまけにアウレウスは何か言ってたし……問題のない一日、とは言えなかったかなあ……
「何を黙っているんだい? もしかして、何かとんでもないことが」
「いいえ、何でもございませんわ、お兄様ったら心配性なんですから」
「お前がそんな口調になる時は、大体何かある時だからね」
流石ヒラルドお兄様、理解していらっしゃる。
「本当に何でもないのよ。大丈夫、ちょっと慣れない授業で疲れちゃったのはあるけど」
「そうかい……? クレアはすぐに無茶をするからね。困ったことがあったら、立ち行かなくなる前に、きちんと相談するんだよ?」
私の手を取って心配そうに言うヒラルドお兄様に、自然と笑みがこぼれる。
「ありがとう、お兄様」
ヒラルドお兄様に抱き着く。
「クレア、帰ってきたの?」
食堂の方から、お父様とお母様も出てきた。
「学園はどうだった?」
「ほらほら、そんな所に立っていないで、食事にしよう」
お父様とお母様も、私を迎えに来てくれたみたい。お父様はいつもならこの時間は、まだ仕事で外に出ている時間なんだよね。何にも言わないけど私の学園初日だからって、わざわざ帰ってきてくれていたみたい。
私の家族、みんな優しいっていうか、私に甘いなあ。ちょっと照れくさいけど、ありがたい。
『はぁれむ・ちゃんす』のゲームの世界には、ヒロインに家族なんて出てこなかった。エンディングとオープニング以外はずっと学園の中だけでストーリーは進んでたから。
でも私には家族がいる。
前世の記憶がはっきりと蘇ったのは、ついこの間だけど、やっぱりこの世界は私にとってゲームじゃなくて、現実なんだよね。ゲームストーリーに戻そうとする強制力のようなものが働いてるのは気になるけど、ゲームならルート次第で逆ハーレムはちゃんと回避できるからきっと大丈夫。
学園で攻略対象の好感度を上げないように立ち回るのは疲れるかもしれないし、悪役令嬢ポジションのテレンシアたちを闇落ちさせられないでいられるかは、私の頑張り次第だと思うから、頑張っていこう。誰にも死んで欲しくないもんね。
「うん、お腹すいちゃった」
私は元気いっぱいに応えて、皆と一緒に食堂へと移動した。
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