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元騎士は旧友の甘い執着に堕ちて
5.狂い始めた歯車
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ほどなくしてジェイミーとクリフォードの結婚の準備は整った。もともとジェイミーの母は、彼女の婚礼の準備を今か今かと待ち構え、婚礼衣装を密かに仕立てていたらしい。加えて、父のほうもクリフォードとの縁談を進めないかと彼に持ちかけていただけあって、決まったあとの行動は早かった。
そうして通常であれば婚約して一年はかかる婚礼の準備を、わずか一月たらずで整えたジェイミーたちは、結婚することになったのだ。
注目されることを嫌がるジェイミーの希望で、結婚式はごく親しい者たちだけが呼ばれることになった。
今は結婚の誓いをたてる前に、儀式を執り行う司祭が到着するのを待ちながら、パーティーホールで集まった面々と話をしているところだ。その話の中心には、婚礼衣装に身を包んだジェイミーと、同じく礼装のクリフォードがいる。
清楚さを演出するための婚礼衣装は純白で、その肌はほとんど露出がない。とかしつけただけで結い上げていない髪を彩るのは花冠で、ごく素朴な印象なのにそれが彼女にはよく似合っている。いつもの物憂げな表情が今は薔薇色に輝いていて、普段が月の女神なら、今はさながら妖精のようで、集まった親族は誰もがため息をついて彼女を称賛した。その横で、クリフォードは事務的な笑みを浮かべて、花嫁が家族に話しかけられているのを見守っている。
「しかし、あんなに小さかったジェイミーがこんなに綺麗になるなんてなあ」
そう発言したのは、従兄のオリヴァーだ。
「わたくし、お兄様と最後にお会いしたのは一昨年だったと思うのだけれど。今と変わらないはずだわ」
「そうかあ? もっともっと小さかったような気がするけどなあ?」
じっと彼女を見つめて、オリヴァーはわざと難しい顔をする。
「もう!」
そんな彼の肩を軽く叩いて、ジェイミーはくすくすと笑う。
「全く。お前たちは、俺よりも兄妹らしいな?」
呆れた声をあげたのはジェイミーの兄のニールだった。そう言う彼もオリヴァーと肩を組んでずいぶんと親しげだ。
「そりゃあ、僕にとってもジェイミーは大切な妹だからね、ニール。ああ、ニールお兄様、って呼んだほうがいい?」
「気持ち悪いからやめろ」
聞いていた家族は笑い出す。
年ごろになったジェイミーに対して、性的な目を向けないのは家族を除けばクリフォードだけ、というのは厳密にいえば嘘になる。たった一人だけ、ジェイミーに対する態度が変わらない男がいた。それが従兄のオリヴァーである。
「はは。ずっと一緒に暮らしてたってのに、手厳しいなあニールは」
「ずっと一緒にいたからだろ、図々しい」
それというのも、オリヴァーは家庭の事情で、一昨年までずっと一緒に暮らしていた。物心つく前から一緒に過ごしていたので、オリヴァーにとってもジェイミーにとっても、兄妹のようなものだ。だからジェイミーも彼のことを『お兄様』と呼んで親しんでいる。
「あ、そうだ、ジェイミー。小さいころは僕と結婚する! って言ってくれてたの覚えてる?」
「わたくし、そんなこと言ってませんわ」
「ええ? 言ってたよ~」
すぐに断じたジェイミーに対し、オリヴァーは食い下がる。
「本当のこと話してるふうに嘘をつかないでくださいませ。オリヴァーお兄様はすぐそうやってからかうんですから」
「あれ、バレた?」
「当たり前だろ、誰がお前と結婚なんて約束するんだ。お前がジェイミーの婚約者なんかになったら、俺は全力で邪魔するぞ。俺はウィルズ卿だから、安心してジェイミーを嫁がせられるんだ」
「うむ。ウィルズ卿だからジェイミーを任せられるな」
重々しく横やりを入れたのは、ジェイミーの父である。
「酷くない? 僕ってば信用なさすぎない?」
「お兄様の日頃の行いではありませんか?」
「ええ? でも、ジェイミーは僕がからかっても、なんだかんだ言って僕を許してくれるよね?」
「それは……」
その理由を一瞬考えてから、ジェイミーは言葉に詰まり、ちらりとクリフォードを見る。
(ニールのからかい方がクリフォードに似ていて、それでつい許してしまう、だなんて。言えるわけがない)
子どものころからずっと、懐かしい旧友に会ったような気がしてニールにはついつい気を許しがちだったのだ。今ではそのクリフォード本人と結婚することになっているのだが。
「お兄様ですから、仕方なく、です」
つん、と顔を背けてジェイミーが言えば、周囲で聞いていた家族はみんな笑った。ただ一人、口元だけを笑ませて、瞳の奥に冷えた炎をたたえたクリフォードを除いて。
「司祭様がいらっしゃいましたよ」
「ああ、では誓いの儀式をしようか」
「はい」
メイドからの声がけで一同はがやがやとしながらも司祭を迎えた。そうして、司祭の前に並んだジェイミーとクリフォードは向かい合い、司祭に促されて誓いの言葉を告げる。
「新婦は宣誓を」
「ジェイミー・レノンはクリフォード・ウィルズを……」
『夫にする』
その一言を口にしようとしたジェイミーの胸が跳ねる。
(違う)
「伴侶とし、生涯を共にすることをここに誓います」
きっとこの言葉が正しい、とそう思い、ジェイミーは誓う。男女の仲でなく、過去の親友と共に過ごすにしては歪だが、ジェイミーにとってはしっくりくる表現だった。その誓いに司祭は頷き、次はクリフォードに目を向ける。
「新郎は宣誓を」
「クリフォード・ウィルズはジェイミー・レノンを妻とし、病めるときも健やかなるときも、死してなお永遠の愛を捧げ、生涯を共にするとここに誓う」
彼の宣誓に、周囲が小さくどよめく。それは古い宣誓の言葉で、離婚もできないし、伴侶に先だたれたとしても一切の後添えを求めないという厳格な誓いだ。
(こんなこと言うの、聞いてない……!)
ぎょっとしたジェイミーに対し、目の合ったクリフォードはいたずらっぽくウィンクする。
(皆が集まっているときに、こんなたちの悪い冗談を)
内心では盛大にため息を吐いたが、ジェイミーは表面ではクリフォードに微笑み返す。
「では、誓いの口づけを」
司祭に促されて、クリフォードがジェイミーの肩に両手を添えた。それに合わせてジェイミーは口づけしやすいように、クリフォードを見上げたが、今の彼女はなんの緊張もなかった。
(宣誓の口づけは、ふりで済ませてくれると言っていたな)
つい先ほど悪戯を仕掛けられたばかりだが、これから伴侶となる男への絶大な信頼によって落ち着いてジェイミーは目を閉じる。そんな彼女の様子に、クリフォードはふっと口元を笑ませた。
それは、すぐそばにいる司祭にさえ聞き取れないような、小さな声だった。
「怪しまれないように、口づけするぞ」
「……っ!」
驚いて目を見開いたときには、ジェイミーの唇には、クリフォードのそれが重なっている。
「んっ」
肩に添えられていた腕は、背中を滑って腰を抱き寄せ、反射的に離れようとしたジェイミーを拘束して唇が追いかけてくる。上唇をはまれ、下唇をついばんで、軽くリップ音が漏れる口づけを何度か繰り返される。その音はもちろん周囲に届くほどの大きさではないが、ジェイミーの耳にはやけに響いて、いやらしく感じられた。
「んん……!」
唇をあけまい、とジェイミーが抵抗をしようとしたところで、ようやくクリフォードの顔が離れる。こんなふうに熱烈な誓いの口づけは、恋愛結婚の新郎新婦では珍しくはない。だから司祭は落ち着いたものだが、集まっていた親族たちは少なくない動揺が広がっている。そして一番戸惑っているのは、ジェイミー本人である。
「ここに誓いはなされ、二人は新たな家族となりました。祝福の拍手を」
両手を広げた司祭の合図で、親族たちは拍手をしはじめる。それに合わせてクリフォードはジェイミーの腰に手を添えたまま、にこやかに彼らに手を振っていた。
(……動揺してはだめだ)
にっこりと微笑んで、ジェイミーもそれに倣う。唇を奪われた衝撃に、胸はまだ早鐘を打っていたが、淑女の微笑みを貼り付けて、なんとかジェイミーは式を乗り越えたのである。
そうして通常であれば婚約して一年はかかる婚礼の準備を、わずか一月たらずで整えたジェイミーたちは、結婚することになったのだ。
注目されることを嫌がるジェイミーの希望で、結婚式はごく親しい者たちだけが呼ばれることになった。
今は結婚の誓いをたてる前に、儀式を執り行う司祭が到着するのを待ちながら、パーティーホールで集まった面々と話をしているところだ。その話の中心には、婚礼衣装に身を包んだジェイミーと、同じく礼装のクリフォードがいる。
清楚さを演出するための婚礼衣装は純白で、その肌はほとんど露出がない。とかしつけただけで結い上げていない髪を彩るのは花冠で、ごく素朴な印象なのにそれが彼女にはよく似合っている。いつもの物憂げな表情が今は薔薇色に輝いていて、普段が月の女神なら、今はさながら妖精のようで、集まった親族は誰もがため息をついて彼女を称賛した。その横で、クリフォードは事務的な笑みを浮かべて、花嫁が家族に話しかけられているのを見守っている。
「しかし、あんなに小さかったジェイミーがこんなに綺麗になるなんてなあ」
そう発言したのは、従兄のオリヴァーだ。
「わたくし、お兄様と最後にお会いしたのは一昨年だったと思うのだけれど。今と変わらないはずだわ」
「そうかあ? もっともっと小さかったような気がするけどなあ?」
じっと彼女を見つめて、オリヴァーはわざと難しい顔をする。
「もう!」
そんな彼の肩を軽く叩いて、ジェイミーはくすくすと笑う。
「全く。お前たちは、俺よりも兄妹らしいな?」
呆れた声をあげたのはジェイミーの兄のニールだった。そう言う彼もオリヴァーと肩を組んでずいぶんと親しげだ。
「そりゃあ、僕にとってもジェイミーは大切な妹だからね、ニール。ああ、ニールお兄様、って呼んだほうがいい?」
「気持ち悪いからやめろ」
聞いていた家族は笑い出す。
年ごろになったジェイミーに対して、性的な目を向けないのは家族を除けばクリフォードだけ、というのは厳密にいえば嘘になる。たった一人だけ、ジェイミーに対する態度が変わらない男がいた。それが従兄のオリヴァーである。
「はは。ずっと一緒に暮らしてたってのに、手厳しいなあニールは」
「ずっと一緒にいたからだろ、図々しい」
それというのも、オリヴァーは家庭の事情で、一昨年までずっと一緒に暮らしていた。物心つく前から一緒に過ごしていたので、オリヴァーにとってもジェイミーにとっても、兄妹のようなものだ。だからジェイミーも彼のことを『お兄様』と呼んで親しんでいる。
「あ、そうだ、ジェイミー。小さいころは僕と結婚する! って言ってくれてたの覚えてる?」
「わたくし、そんなこと言ってませんわ」
「ええ? 言ってたよ~」
すぐに断じたジェイミーに対し、オリヴァーは食い下がる。
「本当のこと話してるふうに嘘をつかないでくださいませ。オリヴァーお兄様はすぐそうやってからかうんですから」
「あれ、バレた?」
「当たり前だろ、誰がお前と結婚なんて約束するんだ。お前がジェイミーの婚約者なんかになったら、俺は全力で邪魔するぞ。俺はウィルズ卿だから、安心してジェイミーを嫁がせられるんだ」
「うむ。ウィルズ卿だからジェイミーを任せられるな」
重々しく横やりを入れたのは、ジェイミーの父である。
「酷くない? 僕ってば信用なさすぎない?」
「お兄様の日頃の行いではありませんか?」
「ええ? でも、ジェイミーは僕がからかっても、なんだかんだ言って僕を許してくれるよね?」
「それは……」
その理由を一瞬考えてから、ジェイミーは言葉に詰まり、ちらりとクリフォードを見る。
(ニールのからかい方がクリフォードに似ていて、それでつい許してしまう、だなんて。言えるわけがない)
子どものころからずっと、懐かしい旧友に会ったような気がしてニールにはついつい気を許しがちだったのだ。今ではそのクリフォード本人と結婚することになっているのだが。
「お兄様ですから、仕方なく、です」
つん、と顔を背けてジェイミーが言えば、周囲で聞いていた家族はみんな笑った。ただ一人、口元だけを笑ませて、瞳の奥に冷えた炎をたたえたクリフォードを除いて。
「司祭様がいらっしゃいましたよ」
「ああ、では誓いの儀式をしようか」
「はい」
メイドからの声がけで一同はがやがやとしながらも司祭を迎えた。そうして、司祭の前に並んだジェイミーとクリフォードは向かい合い、司祭に促されて誓いの言葉を告げる。
「新婦は宣誓を」
「ジェイミー・レノンはクリフォード・ウィルズを……」
『夫にする』
その一言を口にしようとしたジェイミーの胸が跳ねる。
(違う)
「伴侶とし、生涯を共にすることをここに誓います」
きっとこの言葉が正しい、とそう思い、ジェイミーは誓う。男女の仲でなく、過去の親友と共に過ごすにしては歪だが、ジェイミーにとってはしっくりくる表現だった。その誓いに司祭は頷き、次はクリフォードに目を向ける。
「新郎は宣誓を」
「クリフォード・ウィルズはジェイミー・レノンを妻とし、病めるときも健やかなるときも、死してなお永遠の愛を捧げ、生涯を共にするとここに誓う」
彼の宣誓に、周囲が小さくどよめく。それは古い宣誓の言葉で、離婚もできないし、伴侶に先だたれたとしても一切の後添えを求めないという厳格な誓いだ。
(こんなこと言うの、聞いてない……!)
ぎょっとしたジェイミーに対し、目の合ったクリフォードはいたずらっぽくウィンクする。
(皆が集まっているときに、こんなたちの悪い冗談を)
内心では盛大にため息を吐いたが、ジェイミーは表面ではクリフォードに微笑み返す。
「では、誓いの口づけを」
司祭に促されて、クリフォードがジェイミーの肩に両手を添えた。それに合わせてジェイミーは口づけしやすいように、クリフォードを見上げたが、今の彼女はなんの緊張もなかった。
(宣誓の口づけは、ふりで済ませてくれると言っていたな)
つい先ほど悪戯を仕掛けられたばかりだが、これから伴侶となる男への絶大な信頼によって落ち着いてジェイミーは目を閉じる。そんな彼女の様子に、クリフォードはふっと口元を笑ませた。
それは、すぐそばにいる司祭にさえ聞き取れないような、小さな声だった。
「怪しまれないように、口づけするぞ」
「……っ!」
驚いて目を見開いたときには、ジェイミーの唇には、クリフォードのそれが重なっている。
「んっ」
肩に添えられていた腕は、背中を滑って腰を抱き寄せ、反射的に離れようとしたジェイミーを拘束して唇が追いかけてくる。上唇をはまれ、下唇をついばんで、軽くリップ音が漏れる口づけを何度か繰り返される。その音はもちろん周囲に届くほどの大きさではないが、ジェイミーの耳にはやけに響いて、いやらしく感じられた。
「んん……!」
唇をあけまい、とジェイミーが抵抗をしようとしたところで、ようやくクリフォードの顔が離れる。こんなふうに熱烈な誓いの口づけは、恋愛結婚の新郎新婦では珍しくはない。だから司祭は落ち着いたものだが、集まっていた親族たちは少なくない動揺が広がっている。そして一番戸惑っているのは、ジェイミー本人である。
「ここに誓いはなされ、二人は新たな家族となりました。祝福の拍手を」
両手を広げた司祭の合図で、親族たちは拍手をしはじめる。それに合わせてクリフォードはジェイミーの腰に手を添えたまま、にこやかに彼らに手を振っていた。
(……動揺してはだめだ)
にっこりと微笑んで、ジェイミーもそれに倣う。唇を奪われた衝撃に、胸はまだ早鐘を打っていたが、淑女の微笑みを貼り付けて、なんとかジェイミーは式を乗り越えたのである。
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