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元騎士は旧友の甘い執着に堕ちて
6.裏切りの初夜
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昼前から始まった結婚式を兼ねたパーティーは夕方すぎになってやっと終わり、ジェイミーは最後に従兄たちと言葉を交わし、親族一同に見送られて、馬車でクリフォードの屋敷に向かった。屋敷に着くころにはとっぷりと日が暮れている。
もう少し早く帰れれば、屋敷の者たちとの顔合わせなどを済ませたうえで、寝仕度に入るところだが、今日はもう遅い。屋敷についたあとはすぐに湯あみを済ませ、髪や肌に香油を塗り込もうとするメイドたちの念入りな仕度を断り、最低限髪を乾かすだけに留め、寝間着に着替えたジェイミーは寝室へと直行した。
(疲れた……)
メイドたちを下がらせたジェイミーはベッドに横になり、一人ため息を吐く。ベッドサイドのランプはまだ灯されたままだったが、身体を起こして消そうという気になれない。
(今夜から、ここが私の部屋か)
寝転んだベッドは、生家のベッドよりも大きい。新品のベッドはなんだか落ち着かないが、これから慣れていくほかないだろう。身体は疲れていたが、明日から新しい生活が始まることもあってか、頭の中は考えごとで忙しく、なかなか寝付けそうになかった。
昼間は親族にずっと囲まれていたし、帰りの馬車でもメイドが付き添っていたしで、ジェイミーはクリフォードとふたりきりになる時間がなかった。そのせいで彼女はクリフォードが、どうして誓いの口づけをふりですませなかったのか、その真意について尋ねられていない。
(怪しまれないように、って言ってたけど……)
確かに、事前に想定していたよりも、誓いを見守る親族たちとの距離は近かった。もしふりで済ませれば、誰かにバレてしまっていたかもしれない。だから、クリフォードの言い分がわからないではない。
(だが、あんなに何度もする必要があったのか?)
唇を指で触れて思い返すと、頬が熱くなった。今世でも前世でも、誰かと口づけを交わしたことはない。記憶にある限り、二つの人生で初めてのキスだった。箱入りの令嬢であれば結婚式での誓いが初めての口づけになる、ということもあるのだろうが、何年も付き合いのある婚約者と結婚するのであれば、それが初めてになるというのは極めて珍しい事例だろう。ジェイミーはずっと、身持ちが硬すぎたがゆえに、あれが正真正銘、初めてだった。
(柔らかかったな……あんなに鍛えた身体でも、唇は……)
ふに、と人差し指で押すと、その唇をはまれた感触が蘇るようで、さらに頬が熱くなる。
(何を考えているんだ、私は!)
ばっと身体を起こして、ジェイミーは慌ててランプを消そうとベッドのふちに腰をかける。
(クリフォードだぞ。男なのに。……もう寝てしまおう)
ふるふると首を振って、ランプに手を伸ばそうとした瞬間だった。ガチャ、と音をたてて、扉が開く。
「なんだ、もう来てたのか、ジェイ」
「…………クリフォード?」
当然のように寝室に入ってきた彼は、後ろ手に扉を閉めると大股でベッドに近寄ってくる。
「初夜の新婦にしちゃ仕度が早いな」
「初夜?」
ぱちぱちと瞬きをしてから、ジェイミーは吹き出した。
「ああ、そうか。普通の夫婦は、結婚式の夜に初夜を迎えるものな。そのつじつま合わせにここに来てくれたのか?」
(律儀なやつだ。初夜をしてないとなれば私の立場が悪くなるからな)
そう得心して笑うジェイミーの隣に、クリフォードが無言で腰掛ける。ぎっ、とベッドが揺れたので隣を見れば、肩が触れあいそうなくらいに彼が近かった。背の高い彼は、すぐ隣だとやはり見上げる形になってしまう。
「そうだ。ウィルズ卿、今日はどうしてあんなに口づけたんだ。周りに納得させるためだって言ったって、あれはやりすぎだろう」
「ん。そりゃ、見せつけるためだな」
「見せつける?」
「そうだ」
すっとジェイミーの頬に、クリフォードの手が添えられてさらに上向かされる。
「お前は俺の女だとな」
「どういう……んっ!?」
眉間に皺を寄せたジェイミーの言葉を、クリフォードの唇で遮られた。ちゅ、とリップ音をたててあの誓いのときと同じようにくりかえし唇をついばまれる。
「やめ……っんぅっ」
ぬるり、と温かいものがジェイミーの口内に侵入する。それは舌だろうとすぐに察しがついたが、顎を固定されていて舌を噛んでやるのも、身体を離して口づけから逃げるのも叶わない。歯列をなぞった舌は、ジェイミーの小さな舌を探り当て、絡ませるようにして這いまわり、執拗に口内を犯してくる。
「んっんんっ!」
どんどんとクリフォードの胸を何度も叩いて抵抗するが、なかなかクリフォードは離してくれない。口を塞がれているから息苦しいが、それ以上にクリフォードの舌が這う感触で頭がいっぱいで、ジェイミーの息はどんどんと荒くなっていく。初めての深い口づけが、こんなにもあっさりと奪われている。それはジェイミーの意志とは関係なくだ。
(いやだ……!)
唇が誰の唾液で濡れているのかわからないほどに重ねられたあと、ようやくジェイミーの口は解放された。
「は、……な、にをするんだ!」
平手打ちをしようと振りかぶった手は簡単に捕まえられて、その掌に口づけを落とされる。毎日のように剣を振っていてなお、ジェイミーの腕は華奢だ。クリフォードの手に包まれてしまえば、その大きさの対比がよくわかる。口づけた手の指の間から覗いたクリフォードの目と視線がかちあって、反射的にジェイミーは逃げるように立ち上がった。だが、彼女の手はつかまれたままだ。
「なにって、お前がさっき言ったんだろう。初夜だ」
指を絡めて、今度は指先に唇を触れさせる。
「馬鹿なことを言うな! 私は男で」
「結婚を選んだのは誰だ?」
琥珀の瞳に射すくめられて、ジェイミーは言葉を失う。転生する前から知っているはずのクリフォードが、急に知らない男に映った。途端に、胸が詰まって落ち着かなくなる。
「結婚をした夫婦は初夜を迎える。その通りだな。お前だってわかっていてそれを着たんだろう?」
顎で示されて、ジェイミーは自身の姿を改めて確認する。それは寝間着だった。だが、ジェイミーが生家でいつも着ていたものではない。湯あみのあとにウィルズ家のメイドたちが用意したものだ。
肌が透けそうなほどに薄い薄織りの生地を使ったそのナイトウエアは、まるで夜会のドレスのように襟ぐりが深かった。そして胸の下に切り替えはたっぷりとギャザーを寄せてあり、太ももに向かって広がったデザインは、胸の大きさを強調するかのようである。胸元を止めるのはたった二つのリボンで、それを解けば、容易に脱げてしまう。そんなナイトウエアで透けそうな肌を、かろうじてナイトガウンを羽織って隠しているような有様だ。
「用意された服を着るのは当たり前だろう」
それがたとえ見たことのないデザインでも、わがままなど言っていられない。
「お前はもの知らずがすぎるな。それはな、女が男に抱かれるための服だ」
くん、っと手が引っ張られる。たったそれだけの動きで、ジェイミーの身体はやすやすとクリフォードの腕の中に納まった。何が起きたのか理解できないうちに彼女は膝に載せられ、再び唇を奪われる。
「互いに都合のいい結婚だからっていって、セックスをしなくてもいいと思ったか? 甘いな。お前は、昔からそうだ」
「んっ」
(昔から……?)
舌を差し込まれ、再び口内が犯される。ちゅるちゅるという唾液が行き来する音が、どうにも羞恥を煽った。
「しょ、やなんか、ふりだけでいいだろう!」
「こんな魅力的な妻を目の前にして、我慢しろというほうが酷だな」
ジェイミーはどうにか腕でクリフォードを押そうとするが、彼から離れることはできない。そもそもクリフォードなんかよりももっと細い男の力でさえ抗えないジェイミーが、体格に優れた彼に敵うわけがないのだ。
唇を繰り返し吸いながら、クリフォードはジェイミーの胸元のリボンに手をかける。
「やめろ! あなたはそんな……好きでもないやつを抱くような卑劣な男じゃないだろう!」
「ああ」
するる、ともったぶってリボンを引っ張っていたクリフォードの手が止まる。
「言ってなかったな。俺は、ジェイ、お前を愛している」
「……な、に?」
驚いて抗う手が止まった彼女の身体が、ベッドに押し倒された。はらりと髪がベッドに広がって、勢いでスカートの裾がめくりあがり、太もも近くまで露わになる。だが、隠すべき肌が曝け出されたことよりも、ジェイミーは言われた言葉の衝撃で呆然としていて、自身の服の状況に気づいてすらいない。
そんな彼女の身体に覆いかぶさるように、クリフォードがベッドに乗り上げてジェイミーを見下ろす。
(ああ……その服は、脱ぎやすいように。だから、ナイトガウン、なのか)
クリフォードが着ている腰のベルトを結んだだけのナイトガウン。それはいかにもこれから脱ぐための服だった。なぜかそんなことを頭の隅で考えたのは、もう彼女の思考がパンクしていたからだろう。
ガウンの結びを解きはしないで覆いかぶさったクリフォードが、ジェイミーの唇を再び奪う。
「確かに好きでもない女を抱く趣味はない。だが、愛しい妻を抱くのなら、問題ないだろ?」
そう告げた口が、そのまま首筋を這って、これから彼女を抱くのだと宣言した。
もう少し早く帰れれば、屋敷の者たちとの顔合わせなどを済ませたうえで、寝仕度に入るところだが、今日はもう遅い。屋敷についたあとはすぐに湯あみを済ませ、髪や肌に香油を塗り込もうとするメイドたちの念入りな仕度を断り、最低限髪を乾かすだけに留め、寝間着に着替えたジェイミーは寝室へと直行した。
(疲れた……)
メイドたちを下がらせたジェイミーはベッドに横になり、一人ため息を吐く。ベッドサイドのランプはまだ灯されたままだったが、身体を起こして消そうという気になれない。
(今夜から、ここが私の部屋か)
寝転んだベッドは、生家のベッドよりも大きい。新品のベッドはなんだか落ち着かないが、これから慣れていくほかないだろう。身体は疲れていたが、明日から新しい生活が始まることもあってか、頭の中は考えごとで忙しく、なかなか寝付けそうになかった。
昼間は親族にずっと囲まれていたし、帰りの馬車でもメイドが付き添っていたしで、ジェイミーはクリフォードとふたりきりになる時間がなかった。そのせいで彼女はクリフォードが、どうして誓いの口づけをふりですませなかったのか、その真意について尋ねられていない。
(怪しまれないように、って言ってたけど……)
確かに、事前に想定していたよりも、誓いを見守る親族たちとの距離は近かった。もしふりで済ませれば、誰かにバレてしまっていたかもしれない。だから、クリフォードの言い分がわからないではない。
(だが、あんなに何度もする必要があったのか?)
唇を指で触れて思い返すと、頬が熱くなった。今世でも前世でも、誰かと口づけを交わしたことはない。記憶にある限り、二つの人生で初めてのキスだった。箱入りの令嬢であれば結婚式での誓いが初めての口づけになる、ということもあるのだろうが、何年も付き合いのある婚約者と結婚するのであれば、それが初めてになるというのは極めて珍しい事例だろう。ジェイミーはずっと、身持ちが硬すぎたがゆえに、あれが正真正銘、初めてだった。
(柔らかかったな……あんなに鍛えた身体でも、唇は……)
ふに、と人差し指で押すと、その唇をはまれた感触が蘇るようで、さらに頬が熱くなる。
(何を考えているんだ、私は!)
ばっと身体を起こして、ジェイミーは慌ててランプを消そうとベッドのふちに腰をかける。
(クリフォードだぞ。男なのに。……もう寝てしまおう)
ふるふると首を振って、ランプに手を伸ばそうとした瞬間だった。ガチャ、と音をたてて、扉が開く。
「なんだ、もう来てたのか、ジェイ」
「…………クリフォード?」
当然のように寝室に入ってきた彼は、後ろ手に扉を閉めると大股でベッドに近寄ってくる。
「初夜の新婦にしちゃ仕度が早いな」
「初夜?」
ぱちぱちと瞬きをしてから、ジェイミーは吹き出した。
「ああ、そうか。普通の夫婦は、結婚式の夜に初夜を迎えるものな。そのつじつま合わせにここに来てくれたのか?」
(律儀なやつだ。初夜をしてないとなれば私の立場が悪くなるからな)
そう得心して笑うジェイミーの隣に、クリフォードが無言で腰掛ける。ぎっ、とベッドが揺れたので隣を見れば、肩が触れあいそうなくらいに彼が近かった。背の高い彼は、すぐ隣だとやはり見上げる形になってしまう。
「そうだ。ウィルズ卿、今日はどうしてあんなに口づけたんだ。周りに納得させるためだって言ったって、あれはやりすぎだろう」
「ん。そりゃ、見せつけるためだな」
「見せつける?」
「そうだ」
すっとジェイミーの頬に、クリフォードの手が添えられてさらに上向かされる。
「お前は俺の女だとな」
「どういう……んっ!?」
眉間に皺を寄せたジェイミーの言葉を、クリフォードの唇で遮られた。ちゅ、とリップ音をたててあの誓いのときと同じようにくりかえし唇をついばまれる。
「やめ……っんぅっ」
ぬるり、と温かいものがジェイミーの口内に侵入する。それは舌だろうとすぐに察しがついたが、顎を固定されていて舌を噛んでやるのも、身体を離して口づけから逃げるのも叶わない。歯列をなぞった舌は、ジェイミーの小さな舌を探り当て、絡ませるようにして這いまわり、執拗に口内を犯してくる。
「んっんんっ!」
どんどんとクリフォードの胸を何度も叩いて抵抗するが、なかなかクリフォードは離してくれない。口を塞がれているから息苦しいが、それ以上にクリフォードの舌が這う感触で頭がいっぱいで、ジェイミーの息はどんどんと荒くなっていく。初めての深い口づけが、こんなにもあっさりと奪われている。それはジェイミーの意志とは関係なくだ。
(いやだ……!)
唇が誰の唾液で濡れているのかわからないほどに重ねられたあと、ようやくジェイミーの口は解放された。
「は、……な、にをするんだ!」
平手打ちをしようと振りかぶった手は簡単に捕まえられて、その掌に口づけを落とされる。毎日のように剣を振っていてなお、ジェイミーの腕は華奢だ。クリフォードの手に包まれてしまえば、その大きさの対比がよくわかる。口づけた手の指の間から覗いたクリフォードの目と視線がかちあって、反射的にジェイミーは逃げるように立ち上がった。だが、彼女の手はつかまれたままだ。
「なにって、お前がさっき言ったんだろう。初夜だ」
指を絡めて、今度は指先に唇を触れさせる。
「馬鹿なことを言うな! 私は男で」
「結婚を選んだのは誰だ?」
琥珀の瞳に射すくめられて、ジェイミーは言葉を失う。転生する前から知っているはずのクリフォードが、急に知らない男に映った。途端に、胸が詰まって落ち着かなくなる。
「結婚をした夫婦は初夜を迎える。その通りだな。お前だってわかっていてそれを着たんだろう?」
顎で示されて、ジェイミーは自身の姿を改めて確認する。それは寝間着だった。だが、ジェイミーが生家でいつも着ていたものではない。湯あみのあとにウィルズ家のメイドたちが用意したものだ。
肌が透けそうなほどに薄い薄織りの生地を使ったそのナイトウエアは、まるで夜会のドレスのように襟ぐりが深かった。そして胸の下に切り替えはたっぷりとギャザーを寄せてあり、太ももに向かって広がったデザインは、胸の大きさを強調するかのようである。胸元を止めるのはたった二つのリボンで、それを解けば、容易に脱げてしまう。そんなナイトウエアで透けそうな肌を、かろうじてナイトガウンを羽織って隠しているような有様だ。
「用意された服を着るのは当たり前だろう」
それがたとえ見たことのないデザインでも、わがままなど言っていられない。
「お前はもの知らずがすぎるな。それはな、女が男に抱かれるための服だ」
くん、っと手が引っ張られる。たったそれだけの動きで、ジェイミーの身体はやすやすとクリフォードの腕の中に納まった。何が起きたのか理解できないうちに彼女は膝に載せられ、再び唇を奪われる。
「互いに都合のいい結婚だからっていって、セックスをしなくてもいいと思ったか? 甘いな。お前は、昔からそうだ」
「んっ」
(昔から……?)
舌を差し込まれ、再び口内が犯される。ちゅるちゅるという唾液が行き来する音が、どうにも羞恥を煽った。
「しょ、やなんか、ふりだけでいいだろう!」
「こんな魅力的な妻を目の前にして、我慢しろというほうが酷だな」
ジェイミーはどうにか腕でクリフォードを押そうとするが、彼から離れることはできない。そもそもクリフォードなんかよりももっと細い男の力でさえ抗えないジェイミーが、体格に優れた彼に敵うわけがないのだ。
唇を繰り返し吸いながら、クリフォードはジェイミーの胸元のリボンに手をかける。
「やめろ! あなたはそんな……好きでもないやつを抱くような卑劣な男じゃないだろう!」
「ああ」
するる、ともったぶってリボンを引っ張っていたクリフォードの手が止まる。
「言ってなかったな。俺は、ジェイ、お前を愛している」
「……な、に?」
驚いて抗う手が止まった彼女の身体が、ベッドに押し倒された。はらりと髪がベッドに広がって、勢いでスカートの裾がめくりあがり、太もも近くまで露わになる。だが、隠すべき肌が曝け出されたことよりも、ジェイミーは言われた言葉の衝撃で呆然としていて、自身の服の状況に気づいてすらいない。
そんな彼女の身体に覆いかぶさるように、クリフォードがベッドに乗り上げてジェイミーを見下ろす。
(ああ……その服は、脱ぎやすいように。だから、ナイトガウン、なのか)
クリフォードが着ている腰のベルトを結んだだけのナイトガウン。それはいかにもこれから脱ぐための服だった。なぜかそんなことを頭の隅で考えたのは、もう彼女の思考がパンクしていたからだろう。
ガウンの結びを解きはしないで覆いかぶさったクリフォードが、ジェイミーの唇を再び奪う。
「確かに好きでもない女を抱く趣味はない。だが、愛しい妻を抱くのなら、問題ないだろ?」
そう告げた口が、そのまま首筋を這って、これから彼女を抱くのだと宣言した。
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