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回想・身代りの花嫁は25歳年上の海軍士官に溺愛される
十話『初めての女?』
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義孝は芸者遊びをしない。
海兵は何ヶ月も艦の中におり、娯楽も快楽もない。
いわゆる、禁欲生活である!
ゆえに、海兵は士官になると、歓楽街(吉原or遊郭)で性欲を満たしたりする。
海軍が寄港すると、街は海軍様々になる。羽振りがよく、大所帯で来る。食欲(性欲)も半端なく、見世が儲かるのだ。
ただし、若い士官は修行中であり、遊郭などの花街に出入りは禁止されていて・・・。
士官になったとて、お金はあまりないので先輩からの奢りが無いと、まず無理である。
「やれやれ、着く前から芸者の話か」
若い士官が、佐官と話している内容に、義孝と杉田中佐は苦笑いした。
「仕方ありませんよ。彼らはまだ、異性との会話すら許されませんから」
「・・・そう言えば、そうだな」
「大佐は最初に花街に行ったのは、何歳ですか?」
「私か?」
皆が、聞き耳を立てている。
「さて、幾つだったかなぁ?」
「あはは」
義孝とて、遊郭に行ったことが、無いわけではない。ただし、それは彼の希望ではなく、上官が『男にしてやる』と余計な気を回したからだ。
その当時、義孝の『○体験』を担ったのは、初めて見世に出た遊女・君菊だった。
彼女はその後、幼なじみと再会を果たし、この料亭『白木』
の女将である。
「久しぶりです、時東さん」
「ああ、久しぶり」
「懐かしいですね、時東さんと二十年前に」
「あはは」
君菊は『お静』と本名に改め、芸者達を娘のように大切にしていた。
「ご結婚、おめでとう」
「ありがとう、お静さん」
二十年前、水揚げという形で義孝と一夜を過ごした。しかし、義孝はお静を抱かなかった。
「ありがとう、時東さん。お陰で、きれいな体で旦那に嫁げました」
「・・・」
「時東さんの奥さんなら、その方は絶対に、幸せです!」
お静と話しは尽きない。
あのあと、お静は『海神』の最初の女と噂された。
「ふふ、箔が付きましたね」
「いや、お陰でうるさく言われなくなりました」
お互いに、利益はあった。
「時東はん、結婚したって・・ほんま?」
「え?」
「こら、あんたらお客様は」
「おかあさん、時東はんが結婚しはったて」
「それが、どないやの?はよ、席にもどりな!」
お静にどやされ、泣く泣く芸者が宴に戻る。
「やれやれ」
「すみません、ほな、ゆっくり休んでいて下さいましね」
「ああ、ありがとう」
義孝は女遊びをしない。
お静は別室に案内した。
「さて、花さんに返事を書くか」
見事な満月に、花を思う。
夜道を優しく、明るくする、月明かりのようだと手紙に書いた。
✣✣✣✣✣
「え?月明かり?やだぁ」
ぽぽ、と頬を染める。
「私が月明かりなら、義孝さんは陽だまりですよ?」
優しい愛で、包んでくれる義孝は冬の陽だまり。
「大好き、義孝さん」
月を見上げ、微笑んだ。
海兵は何ヶ月も艦の中におり、娯楽も快楽もない。
いわゆる、禁欲生活である!
ゆえに、海兵は士官になると、歓楽街(吉原or遊郭)で性欲を満たしたりする。
海軍が寄港すると、街は海軍様々になる。羽振りがよく、大所帯で来る。食欲(性欲)も半端なく、見世が儲かるのだ。
ただし、若い士官は修行中であり、遊郭などの花街に出入りは禁止されていて・・・。
士官になったとて、お金はあまりないので先輩からの奢りが無いと、まず無理である。
「やれやれ、着く前から芸者の話か」
若い士官が、佐官と話している内容に、義孝と杉田中佐は苦笑いした。
「仕方ありませんよ。彼らはまだ、異性との会話すら許されませんから」
「・・・そう言えば、そうだな」
「大佐は最初に花街に行ったのは、何歳ですか?」
「私か?」
皆が、聞き耳を立てている。
「さて、幾つだったかなぁ?」
「あはは」
義孝とて、遊郭に行ったことが、無いわけではない。ただし、それは彼の希望ではなく、上官が『男にしてやる』と余計な気を回したからだ。
その当時、義孝の『○体験』を担ったのは、初めて見世に出た遊女・君菊だった。
彼女はその後、幼なじみと再会を果たし、この料亭『白木』
の女将である。
「久しぶりです、時東さん」
「ああ、久しぶり」
「懐かしいですね、時東さんと二十年前に」
「あはは」
君菊は『お静』と本名に改め、芸者達を娘のように大切にしていた。
「ご結婚、おめでとう」
「ありがとう、お静さん」
二十年前、水揚げという形で義孝と一夜を過ごした。しかし、義孝はお静を抱かなかった。
「ありがとう、時東さん。お陰で、きれいな体で旦那に嫁げました」
「・・・」
「時東さんの奥さんなら、その方は絶対に、幸せです!」
お静と話しは尽きない。
あのあと、お静は『海神』の最初の女と噂された。
「ふふ、箔が付きましたね」
「いや、お陰でうるさく言われなくなりました」
お互いに、利益はあった。
「時東はん、結婚したって・・ほんま?」
「え?」
「こら、あんたらお客様は」
「おかあさん、時東はんが結婚しはったて」
「それが、どないやの?はよ、席にもどりな!」
お静にどやされ、泣く泣く芸者が宴に戻る。
「やれやれ」
「すみません、ほな、ゆっくり休んでいて下さいましね」
「ああ、ありがとう」
義孝は女遊びをしない。
お静は別室に案内した。
「さて、花さんに返事を書くか」
見事な満月に、花を思う。
夜道を優しく、明るくする、月明かりのようだと手紙に書いた。
✣✣✣✣✣
「え?月明かり?やだぁ」
ぽぽ、と頬を染める。
「私が月明かりなら、義孝さんは陽だまりですよ?」
優しい愛で、包んでくれる義孝は冬の陽だまり。
「大好き、義孝さん」
月を見上げ、微笑んだ。
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