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「なんだよ!?あの黒い弾は?」
目の前には、野球のキャッチャーの様なプロテクターで身を守っている男が唯一立っているだけだ。床に岸本は片膝を突いている。動けそうなのは、その二人しかいない。残り数人はすでに床に転がっている。
後方では、笹川が扉を開けようともがいている。
「あの時の!?あの黒い弾に当たるな!焼け焦げるぞ!」
片膝を突いた岸本が僕に気付き、アドバイスを送ってきた。
あの黒い弾に当たるな?もちろんだ。あんな不気味な弾に当たりたくもない。
シュン!
おっと!黒犬の吐き出す黒い弾ばかりに集中していると、犬上のスケルトンが弓矢を放ってくる。スケルトンは中世ヨーロッパの様な鎧で身を固めている。いつもの骨折作戦が簡単に通じそうにない。
シュン!
僕を狙った弓矢を避けるが、足元の床に刺さった。おっと……バランスを崩した隙に黒い犬が僕を見た。と思った瞬間、目の前に黒い弾が熱を持って迫って来た……避けられない……
クソ!!入れ!!
避けられず、弾く事も出来ないと悟った僕は咄嗟に、肩掛けバックに収納する事を思い付いた。
成功だ!黒い弾が目の前から無くなり、黒犬もスケルトンも呆気に取られた様な表情をしている。
何かの間違いと言わんばかりに、黒犬は黒い弾を連弾で放ってきた。
もう大丈夫だ。僕は左手を前に出して、次々と黒い弾を収納していった。スケルトンの放つ弓矢も同じだ。
僕の肩掛けバックの収納能力の前に、ボス魔物は完全に無力化した。
「さぁ!こちらのターンだ!!」
鉄パイプを片手に、ジリジリと距離を近付ける。岸本もキャッチャーも笹川もすでに戦意喪失しており役に立たない。
どうせ単独だ。関係ない。
黒犬に近付くがデカイな……黒い弾が通用しないのに気付くと、黒犬は牙を剥き、爪で僕を切り裂こうと近接戦闘にシフトチェンジしてきている。
鉄パイプじゃ不利だ……ガス銃を取り出し、弾のある限り弾幕を浴びせる。
ダメだ……デカい黒犬には蚊が刺された程度か?スケルトンの鎧にはビクともしない……
火力が弱い……他にある武器といえば、バールと金属バットだ……いや?ある!
宝箱で見つけた片手剣だ。
鞘を抜き捨て、片手剣を構える。
切った事も剣を振った事もないだけどな……苦笑いを浮かべながら、黒犬の前脚を狙って斬りつけた。
なんの手応えもない。トマトや豆腐を斬るようだ。
ギャィィィーーン
雄叫びと共に、黒犬の前脚から鮮血が流れた。
目の前には、野球のキャッチャーの様なプロテクターで身を守っている男が唯一立っているだけだ。床に岸本は片膝を突いている。動けそうなのは、その二人しかいない。残り数人はすでに床に転がっている。
後方では、笹川が扉を開けようともがいている。
「あの時の!?あの黒い弾に当たるな!焼け焦げるぞ!」
片膝を突いた岸本が僕に気付き、アドバイスを送ってきた。
あの黒い弾に当たるな?もちろんだ。あんな不気味な弾に当たりたくもない。
シュン!
おっと!黒犬の吐き出す黒い弾ばかりに集中していると、犬上のスケルトンが弓矢を放ってくる。スケルトンは中世ヨーロッパの様な鎧で身を固めている。いつもの骨折作戦が簡単に通じそうにない。
シュン!
僕を狙った弓矢を避けるが、足元の床に刺さった。おっと……バランスを崩した隙に黒い犬が僕を見た。と思った瞬間、目の前に黒い弾が熱を持って迫って来た……避けられない……
クソ!!入れ!!
避けられず、弾く事も出来ないと悟った僕は咄嗟に、肩掛けバックに収納する事を思い付いた。
成功だ!黒い弾が目の前から無くなり、黒犬もスケルトンも呆気に取られた様な表情をしている。
何かの間違いと言わんばかりに、黒犬は黒い弾を連弾で放ってきた。
もう大丈夫だ。僕は左手を前に出して、次々と黒い弾を収納していった。スケルトンの放つ弓矢も同じだ。
僕の肩掛けバックの収納能力の前に、ボス魔物は完全に無力化した。
「さぁ!こちらのターンだ!!」
鉄パイプを片手に、ジリジリと距離を近付ける。岸本もキャッチャーも笹川もすでに戦意喪失しており役に立たない。
どうせ単独だ。関係ない。
黒犬に近付くがデカイな……黒い弾が通用しないのに気付くと、黒犬は牙を剥き、爪で僕を切り裂こうと近接戦闘にシフトチェンジしてきている。
鉄パイプじゃ不利だ……ガス銃を取り出し、弾のある限り弾幕を浴びせる。
ダメだ……デカい黒犬には蚊が刺された程度か?スケルトンの鎧にはビクともしない……
火力が弱い……他にある武器といえば、バールと金属バットだ……いや?ある!
宝箱で見つけた片手剣だ。
鞘を抜き捨て、片手剣を構える。
切った事も剣を振った事もないだけどな……苦笑いを浮かべながら、黒犬の前脚を狙って斬りつけた。
なんの手応えもない。トマトや豆腐を斬るようだ。
ギャィィィーーン
雄叫びと共に、黒犬の前脚から鮮血が流れた。
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