ぽっちゃりおっさん異世界ひとり旅〜目指せSランク冒険者〜

ぽっちゃりおっさん

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上級冒険者

玉石

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 『貴方はくにどんじゃの?なぜ中身と外身が違うのかの?』

 僕の頭の中に声が響く。

 これは正直に言った方が良いと感じた。

 中身は、ぽっちゃりおっさんだが、異世界転生で外身は15歳の身体に生まれ変わった事を正直に告げた。

 『異世界転生とな?ではあの男の仲間ではないのか?』

 あの男?仲間と呼べるのは鍛冶屋のクロードくらいしか居ない。

 『お主の頭の中を全て見せて貰うぞ。良いか?お主を理解し、信用出来なければ、希望はない。』

 なんの事か分からないまま、勝手に話が進んでいく。

 頭の中を、勝手に見らているようだ。

 ぽっちゃりおっさんが前世で死んだ。

 老人により異世界転生をさせて貰い、この世に生まれ変わった。

 冒険者としてランクを上げていった。

 商会を引き継いだ。

 ドラゴンと出会い、ドラゴンを呼び出し共に旅をしている。

 僕の頭で物語のように、今までの冒険譚が流されていった。

 『あいつとは出逢っていないようじゃの。』

 「貴方は何?誰?ですか?」

 『そうか自己紹介をしてなかったか。ウィーヴィルがおったもんでお主を知った気でおったのじゃ。すまんの。我はドラゴン族の王ウシュルガムじゃ。我の身体は、老衰により朽ち果て、我の精神のみ、この玉石に封じ込めたのじゃ。そなたの転生と似た感じじゃの。』

 玉石の中に転生したという事か…?

 「ドラゴン族に何かあったのですか?古代都市アルテノンが朽ち果てている様子でしたが?」

 『話すと長くなるが…ウィーヴィルにも話して聞かそう……』

 ドラゴン族の王ウシュルガムは老衰のため、この世を去った。

 寿命が来るのを分かっていたドラゴン族は、秘宝である玉石にウシュルガムを転生させて知識や経験を後世に伝えるようにした。

 次の王となるドラゴンを決めるため、4匹の竜で争う儀式を行う予定であった。

 そこへ1人の男が現れた。

 人族が、標高の高い古代都市アルテノンに来る事はない。

 古代都市アルテノンを訪れた初めての人族であった。

 男は異世界転生したと言い、我々が知らない知識を数多く持っていた。

 人族にドラゴン族は興味津々であった。

 男は話も上手く魅力的であり、多くのドラゴンは魅了された。

 そのうちドラゴン族の王を決める儀式が行われた。

 4匹で争うのだが、通常は相手を殺める事はない。

 しかし1匹の竜が他の3匹を殺めたのだ。

 その1匹の竜は、人族の男に魅了されたドラゴンであった。

 魅了されたドラゴンと人族の男によるドラゴン族の抹殺が始まったのだ。

 最初は、長老など力の強い者を1匹ずつ暗殺していった。

 強きドラゴンが居なくなると男は正体をあらわにした。

 幼竜や年老いた竜も御構いなしに惨殺していった。

 異変に気付いた若きドラゴンが、玉石に転生した我と卵を宝物庫に隠した。

 知識はあるが、動く事が出来ない我と、孵る事が出来ない卵でこの世を憂いていた。

 何百年、何千年と宝物庫で待っていたようだ。





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