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学童期
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「僕は、カフマン・ノアだ。兄が2人と姉は1人居る。父親は[オッフェンベルグ]の街で商会を営んでいる。」
「[オッフェンベルグ]だって!?あんなに遠くから来たのか!それじゃ王都や特別魔法学校の事など知るはずがないな。これからは僕が色々教えてあげるよ。知っての通り僕は、カールハインツ・ゲルパルトだ。この国の第3皇子だ。そんなに畏まらなくて大丈夫だぞ。何せこの先何年も学友となるのだからな。」
ゲルパルトは相変わらず、人の会話に割り込んでくる。
クラウディアは、皇子が居ないかのように、話を進めてくる。
「[オッフェンベルグ]なの!?あの辺りはいい所ね。最近あの辺で美味しいお菓子が流行ってたわね。1度私も頂いたけど、とても美味しかったわ!」
「あ、それウチの商会の商品だよ。果物飴って言うんだ。今じゃ街中で製造して、街の名物になってるんだ。」
「僕は、食べた事ないな。献上品に上がるには、まだ知名度が足りなったのかな?」
ゲルパルトは、どの会話にも食いついてくる。心の強さに、僕は逆に感心し始めていた。
「もう、ゲルパルトはいつもそう!今は私がノア君と話しているの!あなたは入って来ないで!」
皇子様にはっきりものを言うクラウディアに、僕は驚いた。
「2人は知り合いなの?」
「そりゃ王族と公爵だからね。親戚みたいなものよ。ゲルパルトは小さい頃からワガママなの。」
「そんな事ない!せっかく新しく学友が増えるのに、クラウディアは少し気を遣えよ。」
なんだ!2人は小さい頃からの幼馴染なのか!2人のやりとりに僕はホッコリした。
「2人は仲が良いんだね!」
「「仲良くない!」」
2人同時に、反論の声をあげた。
それを聞いていた周りは、笑い声に包まれた。
最初は、嫌な奴かと思っていたゲルパルト皇子の印象が変わり、好感度が上がっていた。
僕達3人は、A組に選ばれていた。成績順にA組、B組、C組と分けられている。
「この12人がA組に選抜された。私は君達の担当教官となるスターン・フレンドだ。君達は、勇者の素質や、賢者の素質など才能に恵まれた者達だ。しかしいくら才能があっても、努力をしないと輝かしい才能も錆び付いてしまう。日々、切磋琢磨して才能を磨いていく事を願っている。それでは、みんなこれから一緒に頑張ろう。」
担当教官も名前通り、厳しくも優しい感じがしていた。
魔法学や、薬剤学様々な授業が始まった。
知った内容の授業ばかりであったが、贔屓目で見てもこのクラスの生徒は筋が良い。
「[オッフェンベルグ]だって!?あんなに遠くから来たのか!それじゃ王都や特別魔法学校の事など知るはずがないな。これからは僕が色々教えてあげるよ。知っての通り僕は、カールハインツ・ゲルパルトだ。この国の第3皇子だ。そんなに畏まらなくて大丈夫だぞ。何せこの先何年も学友となるのだからな。」
ゲルパルトは相変わらず、人の会話に割り込んでくる。
クラウディアは、皇子が居ないかのように、話を進めてくる。
「[オッフェンベルグ]なの!?あの辺りはいい所ね。最近あの辺で美味しいお菓子が流行ってたわね。1度私も頂いたけど、とても美味しかったわ!」
「あ、それウチの商会の商品だよ。果物飴って言うんだ。今じゃ街中で製造して、街の名物になってるんだ。」
「僕は、食べた事ないな。献上品に上がるには、まだ知名度が足りなったのかな?」
ゲルパルトは、どの会話にも食いついてくる。心の強さに、僕は逆に感心し始めていた。
「もう、ゲルパルトはいつもそう!今は私がノア君と話しているの!あなたは入って来ないで!」
皇子様にはっきりものを言うクラウディアに、僕は驚いた。
「2人は知り合いなの?」
「そりゃ王族と公爵だからね。親戚みたいなものよ。ゲルパルトは小さい頃からワガママなの。」
「そんな事ない!せっかく新しく学友が増えるのに、クラウディアは少し気を遣えよ。」
なんだ!2人は小さい頃からの幼馴染なのか!2人のやりとりに僕はホッコリした。
「2人は仲が良いんだね!」
「「仲良くない!」」
2人同時に、反論の声をあげた。
それを聞いていた周りは、笑い声に包まれた。
最初は、嫌な奴かと思っていたゲルパルト皇子の印象が変わり、好感度が上がっていた。
僕達3人は、A組に選ばれていた。成績順にA組、B組、C組と分けられている。
「この12人がA組に選抜された。私は君達の担当教官となるスターン・フレンドだ。君達は、勇者の素質や、賢者の素質など才能に恵まれた者達だ。しかしいくら才能があっても、努力をしないと輝かしい才能も錆び付いてしまう。日々、切磋琢磨して才能を磨いていく事を願っている。それでは、みんなこれから一緒に頑張ろう。」
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