人生5周目!!5度目の人生はマッタリ冒険者になります。

ぽっちゃりおっさん

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ユートピア村

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 「ノア君、大丈夫です。私はあなたの敵ではありません。まずはあなたと話がしたいのです。」

 スラリとした男は、未だにキョロキョロとしている。僕の気配は感じているが、どこに居るのかまでは分かっていない様だ。

 「私からは何も危害を加えません。加えようとしても、ノア君には、効かないでしょう?私もこの国最強の魔法使いと言われる男です。ノア君の実力が、桁違いなのは、充分に分かっています。まずは姿を見せて下さい。」

 この男を信用して良いものなのか?しかし、僕に敵うはずもないだろう。油断だけはしない様に、姿を見せてみるか……

 僕は隠蔽いんぺいの魔法を解き、姿を現した。念のため気配察知と探索は発動したままにしている。

 「ああ!やはり居ましたか!私はこの国最強の魔法使いと言われ、現在この特別魔法学校の校長をしている、アルギルス・モンテギューと申します。あなたはカフマン・ノア君で間違いないですね?」

 「はい。」

 「おお!ようやくお会い出来ました。ここでは他の生徒の目もありますので、校長室までおいで下さい。」

 スラリとした男の後について校長室にやってきた。

 「お掛けください。まずは簡単に自己紹介をさせて頂きましょうか?私はこの国の王宮魔術師団団長をしていました。が、国王陛下の直々の依頼により、瓦礫がれきとなった特別魔法学校の調査に来たのです。調査によると、学校を燃やし尽くした魔法は火魔法レベル10のバーニングサンではありませんか?一発発動するのに魔力1万以上を消費すると言われるこの魔法を操れる者など居ません。私も先帝賢者様の文献を読んだ程度の事しか知る術はありませんでした。」

 先帝賢者様と呼ばれるのが1度目の僕の人生なんです……

 「最強の魔法使いと言われる私の魔力でも、とても発動する事は出来ない魔法です。しかし、調査で私は聞き及びました。学校のテストであなたが、バーニングサンの魔法を発動したという情報を!」

 この男はちょこちょこ最強の魔法使いアピールをしてくるな……

 「入学したばかりの、当時わずか6歳の子供が発動出来る者が居ない魔法を発動したと……誰がその様な事を信じるでしょうか?ゲルパルト第3皇子の言葉でなければ、誰も信じなかったでしょう。しかし国王陛下もあなたの圧倒的な魔力を知ってしまったのです。」

 まずいな……

 「そこで国王陛下は考えました。あなたの犯した罪を不問にする。その代わり国家を守る大役を担って貰いたいと。」

 うわ……面倒くさい話になってきた……

 
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