錬KING 〜目指せ!魔道具製造してガッポリ生活〜

ぽっちゃりおっさん

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 僕はクルゴンとマリさんを伴い、商業者ギルドを訪ねた。

 「こんにちは。今月の売り上げ報告に来たのですが?」

 「ナカムラケイタ様ですね。どうぞ奥の応接室までご案内します。」

 応接室で待っているとドアを開けて一人の男が入ってきた。

 「ナカムラケイタ様、売り上げ報告ありがとうございます。今ギルドマスターのランドルフが応対中なので、私が参りました。」

 「アレクさん!ご無沙汰しています。叙勲パーティーの時は大変お世話になりました。」

 「いえいえ。私もナカムラケイタ様の叙勲パーティーに関われて光栄でした。あの後も貴族達が、我も我もと宿泊されていたので大変だったでしょう?」

 「あれから毎日ずっと誰かしら宿泊していますよ(笑)僕だけではとても相手出来ませんでした。が、今僕の家に仕えてくれている方達の協力でなんとかやっています。ここについて来ているのが執事というか番頭というか、僕の右腕になってくれているクルゴンと言います。以後よろしくお願いします。」

 クルゴンは控えめに、サッと足を引き挨拶した。

 「それでは早速ですが売り上げ帳簿を拝見させて頂いてのよろしいでしょうか?」

 「マリさん、売り上げ帳簿を出して。」

 几帳面なマリさんは、3店舗各店の毎日の売り上げ、人件費や経費などをきちんとまとめてくれている。

 「それでは拝見させて頂きます。」

 アレクは、マリさんから帳簿を受け取ると一文字一文字をしっかり確認しながら読み進んでいる。

 「ふむふむ……なるほど……」

 僕は帳簿を見ているアレクを観察していた。顔にホクロが多いな……1、2、3、4……結構ある!アゴのホクロからは毛が生えている。

 僕は一人で笑いを堪えていた。するとクルゴンが僕の背中をトントンを押す。どうも僕の様子を見ていたようだ。

 「ごめんごめん!他に気が散ってたよ。」

 「ん?どうかされましたか?いやー丁寧な帳簿ですね。見た限りなんの問題もありません。ケイタ様良い従業員をお持ちですね。」

 問題なしとの言葉にマリさんは安堵した様子だ。

 「アレクさんありがとうございます。マリさんお疲れ様でした。褒められましたね。ありがとう。」

 マリさんは、はにかんでいた。

 「それでは、人件費等経費を差し引いた利益が金貨8838枚ですね。現在はAランクですので、税率10%ですが残り金貨119枚を納めて頂いた時点でSランクに昇格致します。Sランクからは税率5%となりますので……えっーと……合計で金貨501枚と銀貨40枚となります。」

 先月より売り上げが増えているのに、納める税金は半分以下になっている!

 「先月よりだいぶ税率が安くなってるのですが、間違いではないですよね?」

 アレクは再度計算している。

 
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