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悲しき顛末
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シリルの顔から血の気が引いていく。
心臓が握り潰されるような痛みに、胸を押さえた。
「護衛は何をしていた! アナスタシアを……アナスタシアを守れなかったというのか!」
「シリル殿下、落ち着いてください!」
宰相が止めるが、王子の瞳は理性を失いかけていた。
「落ち着いていられるか! 彼女は毒を飲み、婚約を失い、それでも国のために働いてきたんだぞ!
なのに……今度は命を……!」
拳が震え、今にも壁を殴り砕きそうな勢いだった。
「いますぐ軍を出す! 城下の全門を閉じろ、怪しい者は全員拘束する!」
シリルは扉へ向かおうとした。
その目は、暴走する直前の獣の色をしていた。
「殿下! 無闇に軍を動かせば、逆に犯人を刺激し、アナスタシア嬢の身が危険になります!」
宰相が肩を掴む。
「離せ! 俺は……っ、もう誰も失いたくないんだ!」
震える声。
第二王子ではなく、一人の少年としての叫びだった。
そこに、王が入室する。
「シリル。お前の怒りは理解する。だが焦るな。“冷静に怒れる王”であれ。」
その言葉に、シリルは歯を食いしばり、かろうじて立ち止まった。
◇◇◇
現場へ駆けつけたサミュエルは、泥と血が飛び散る地面で拳を握りしめた。
「アナスタシア……! なんで……よりによって君なんだ……!」
彼は冷静沈着な公爵家嫡男として知られていたが、今の顔は兄のものだった。
目を赤くし、震える息を整えられない。
「くそっ……!」
心を乱すまいとしても、無理だった。
一方、ライナスは完全にブチ切れていた。
「どこのクズが……!! アナスタシアを傷つけていいと思ったんだよ!!」
地面に転がった襲撃犯の武器を蹴飛ばし、怒りで呼吸が荒い。
「必ず見つける。拐った奴はぶっ殺す……絶対だ。」
その声には、公爵家嫡男の領域を超えた幼馴染の執念が滲んでいた。
「サミュエル公爵!これを……!」
護衛のひとりが震える手で差し出した。
サミュエルは受け取った瞬間、表情から血の気が引いた。
それは──
ロイド侯爵家の紋章が刻まれた、金のボタン。舞踏会服の袖につく種類のものだ。
「……これは、まさか。」
ライナスも覗き込み、目を見開く。
「嘘だろ……。ノーマン前学長のロイド侯爵家の……?」
空気が瞬時に凍りつく。
侯爵家直系の紋章入りボタンは、滅多に落とすものではない。
まして、一般の者が拾える代物でもない。
「わざと落としていった……? それとも、襲撃犯の衣服から……?」
サミュエルは眉をひそめる。
「いや……アナスタシアを狙う動機があいつらにはある。」
ライナスの声は低く、怒りが底に沈んでいた。
その頃。
薄暗い小屋の中で、アナスタシアは椅子に縛られながらも、
犯人たちを睨みつけていた。
「……あなた方、随分と手荒な歓迎ですこと。礼儀を知らない男は嫌われますわよ?」
犯人のひとりが怒鳴りつける。
「黙れ、姫サマ気取りが!」
「あら、“気取り”ではございませんわ。事実、姫同然に育っておりますので。」
首を傾げ、にっこり。
犯人たちは一瞬たじろぐ。
「お前はもう助からねぇんだよ! 公爵家も王宮も、お前には──」
「救援は来ますわよ。おそらく一時間以内に。」
アナスタシアは淡々と言い放つ。
「なっ……なんでだ!」
「護衛のあの子……脚が速いの。あと、わたくし、こういう事態に備えて“合図”を決めておりますの。」
犯人たちがざわつく。
――ふふん、なるほど。表向きの襲撃犯はただの駒。本当の黒幕は、もっと後ろに潜んでいる。あの行動パターン、配置、使われた印章……すべて、あの人物の仕業だ。
____あの人。
そう、ダグラス・ルヴァン学園顧問。
元王宮高官であり、王宮顧問でもある人物だ。今回、生徒会役員の資金汚職を調べるうちに、前学園長ノーマンの不正が浮かび上がった。そして、そこに現れたのが、有能で評判の高いルヴァン侯爵だった。
ただ、ひとつ、わからないことがある──。
ルヴァン侯爵家は潤沢な資産を有しており、汚職や不正とは結びつかないはずだ。
しかも当主ダグラスは、整った顔立ちの優れた人格者。若い頃には婚約者もいたらしいが……四十代となった現在まで、独り身である。
さらに調べた結果、判明した事実──それは、
かつてダグラス・ルヴァン侯爵がマグノリア伯爵令嬢の婚約者であったということ。フィリップ陛下がマグノリアと恋仲になり、一方的に不貞を重ねて子を成したため、婚約は解消されることとなった。
マグノリアを深く愛していたダグラスにとって、それは計り知れない無念であった。
今回、マグノリアが幽閉されたことに心を痛め、納得できなかったダグラスは怒りに震えた。
さらに、セザンヌ妃殿下が正妃となると公式に発表されたことを受け、『それならば最初から、フィリップ陛下の婚約者だったセザンヌ公爵令嬢と婚姻すれば済んだ話ではないか』と憤った。
ルヴァン侯爵は、この混乱の中で自ら姿を現す。
縛られたアナスタシアを前に、そのロープをはずし、無礼を詫びた。
「すまなかったね。君も被害者の一人だったのにね......。」
整った美しい顔に、知的な雰囲気を漂わすルヴァン侯爵は、疲れの色が濃かった。
「これでは、マグノリアがあまりに気の毒でね……。彼女は噂されるような”下品な伯爵令嬢“ではなかったんだよ。清廉で純粋な少女だったんだ......。
まあ、君には、また、違った意見があるんだろうけどね。」
ダグラスの顔には、涙さえ滲んでいた。
「アナスタシア嬢、君には迷惑をかけたね。フィリップ陛下に痛手を与えるには、ローゼンタール王国からの粛清が一番手っ取り早いと思ったんだ。すまなかったね。
君に怪我をさせないようにとは、命令したんだが大丈夫だったかい?」
ダグラスの雰囲気は、どこか常人とは違う危うさが漂う。
「学園の運営費の不正流用は、ノーマン前学長の単独犯だ。私は、彼を主犯として利用したかっただけだからね。
チャールズ伯爵令息については、まあ、ダミーは複数いても構わないと思った程度さ。
……まあ、杜撰な計画だったよね。自暴自棄ってやつかな。
私の愛する女性を奪い、不幸にしたフィリップ陛下の心に、せめて一矢報いたかったんだよ。ふふふ。」
ダグラスは淡々と、まるで他人事のように語った。
「じきに救助が到着する。それまで、もう少し待ってくれるかい。」
そう言い置いて、隣室へと消えて行った。
王家の騎士団が到着し、アナスタシアの元へ駆けつけた。
彼らは迅速に現場を制圧し、アナスタシアの安否を確認する。
しかし、救助の安堵も束の間――隣室で思わぬ光景が目に飛び込んできた。
サヴォイ侯爵が倒れていた。服毒による自殺。
その手には、かつて婚約者であったマグノリア前王妃から贈られたであろう刺繍入りのハンカチが握られている。
その表情は安らかで、幼く、まるで幸福に包まれているかのようだった。
だがアナスタシアには、その裏に隠された深い絶望と無念が透けて見えた。
かつての自分も同じように、王族の横暴と一方的な婚約解消に心を引き裂かれたのだ――その痛みが、胸の奥に重くのしかかる。
アナスタシアは静かにその場に立ち尽くす。
「……哀しい最後ね。でも、彼の選んだ道……」
その言葉に、理性では抑えられない感情が滲み出る。頬を伝う熱い涙は、過去の自分と重なる悲しみの名残だった。
王族の思惑、個々の決断、権力の波――
すべてが、この国を取り巻く巨大な歯車の一部なのだと、彼女は改めて実感する。
だがその理解は、悲しみを和らげるものではない。痛みを知る者として、深く胸を締めつける。
アナスタシアの視線は、亡き侯爵の静かな表情を見つめていた。
つづく
______________
自分で書いたのに泣きそう……ダグラスのせつなさが胸に💔💦
い「エール📣」と「いいね❤️」で作者のやる気が爆上がりします🔥
心臓が握り潰されるような痛みに、胸を押さえた。
「護衛は何をしていた! アナスタシアを……アナスタシアを守れなかったというのか!」
「シリル殿下、落ち着いてください!」
宰相が止めるが、王子の瞳は理性を失いかけていた。
「落ち着いていられるか! 彼女は毒を飲み、婚約を失い、それでも国のために働いてきたんだぞ!
なのに……今度は命を……!」
拳が震え、今にも壁を殴り砕きそうな勢いだった。
「いますぐ軍を出す! 城下の全門を閉じろ、怪しい者は全員拘束する!」
シリルは扉へ向かおうとした。
その目は、暴走する直前の獣の色をしていた。
「殿下! 無闇に軍を動かせば、逆に犯人を刺激し、アナスタシア嬢の身が危険になります!」
宰相が肩を掴む。
「離せ! 俺は……っ、もう誰も失いたくないんだ!」
震える声。
第二王子ではなく、一人の少年としての叫びだった。
そこに、王が入室する。
「シリル。お前の怒りは理解する。だが焦るな。“冷静に怒れる王”であれ。」
その言葉に、シリルは歯を食いしばり、かろうじて立ち止まった。
◇◇◇
現場へ駆けつけたサミュエルは、泥と血が飛び散る地面で拳を握りしめた。
「アナスタシア……! なんで……よりによって君なんだ……!」
彼は冷静沈着な公爵家嫡男として知られていたが、今の顔は兄のものだった。
目を赤くし、震える息を整えられない。
「くそっ……!」
心を乱すまいとしても、無理だった。
一方、ライナスは完全にブチ切れていた。
「どこのクズが……!! アナスタシアを傷つけていいと思ったんだよ!!」
地面に転がった襲撃犯の武器を蹴飛ばし、怒りで呼吸が荒い。
「必ず見つける。拐った奴はぶっ殺す……絶対だ。」
その声には、公爵家嫡男の領域を超えた幼馴染の執念が滲んでいた。
「サミュエル公爵!これを……!」
護衛のひとりが震える手で差し出した。
サミュエルは受け取った瞬間、表情から血の気が引いた。
それは──
ロイド侯爵家の紋章が刻まれた、金のボタン。舞踏会服の袖につく種類のものだ。
「……これは、まさか。」
ライナスも覗き込み、目を見開く。
「嘘だろ……。ノーマン前学長のロイド侯爵家の……?」
空気が瞬時に凍りつく。
侯爵家直系の紋章入りボタンは、滅多に落とすものではない。
まして、一般の者が拾える代物でもない。
「わざと落としていった……? それとも、襲撃犯の衣服から……?」
サミュエルは眉をひそめる。
「いや……アナスタシアを狙う動機があいつらにはある。」
ライナスの声は低く、怒りが底に沈んでいた。
その頃。
薄暗い小屋の中で、アナスタシアは椅子に縛られながらも、
犯人たちを睨みつけていた。
「……あなた方、随分と手荒な歓迎ですこと。礼儀を知らない男は嫌われますわよ?」
犯人のひとりが怒鳴りつける。
「黙れ、姫サマ気取りが!」
「あら、“気取り”ではございませんわ。事実、姫同然に育っておりますので。」
首を傾げ、にっこり。
犯人たちは一瞬たじろぐ。
「お前はもう助からねぇんだよ! 公爵家も王宮も、お前には──」
「救援は来ますわよ。おそらく一時間以内に。」
アナスタシアは淡々と言い放つ。
「なっ……なんでだ!」
「護衛のあの子……脚が速いの。あと、わたくし、こういう事態に備えて“合図”を決めておりますの。」
犯人たちがざわつく。
――ふふん、なるほど。表向きの襲撃犯はただの駒。本当の黒幕は、もっと後ろに潜んでいる。あの行動パターン、配置、使われた印章……すべて、あの人物の仕業だ。
____あの人。
そう、ダグラス・ルヴァン学園顧問。
元王宮高官であり、王宮顧問でもある人物だ。今回、生徒会役員の資金汚職を調べるうちに、前学園長ノーマンの不正が浮かび上がった。そして、そこに現れたのが、有能で評判の高いルヴァン侯爵だった。
ただ、ひとつ、わからないことがある──。
ルヴァン侯爵家は潤沢な資産を有しており、汚職や不正とは結びつかないはずだ。
しかも当主ダグラスは、整った顔立ちの優れた人格者。若い頃には婚約者もいたらしいが……四十代となった現在まで、独り身である。
さらに調べた結果、判明した事実──それは、
かつてダグラス・ルヴァン侯爵がマグノリア伯爵令嬢の婚約者であったということ。フィリップ陛下がマグノリアと恋仲になり、一方的に不貞を重ねて子を成したため、婚約は解消されることとなった。
マグノリアを深く愛していたダグラスにとって、それは計り知れない無念であった。
今回、マグノリアが幽閉されたことに心を痛め、納得できなかったダグラスは怒りに震えた。
さらに、セザンヌ妃殿下が正妃となると公式に発表されたことを受け、『それならば最初から、フィリップ陛下の婚約者だったセザンヌ公爵令嬢と婚姻すれば済んだ話ではないか』と憤った。
ルヴァン侯爵は、この混乱の中で自ら姿を現す。
縛られたアナスタシアを前に、そのロープをはずし、無礼を詫びた。
「すまなかったね。君も被害者の一人だったのにね......。」
整った美しい顔に、知的な雰囲気を漂わすルヴァン侯爵は、疲れの色が濃かった。
「これでは、マグノリアがあまりに気の毒でね……。彼女は噂されるような”下品な伯爵令嬢“ではなかったんだよ。清廉で純粋な少女だったんだ......。
まあ、君には、また、違った意見があるんだろうけどね。」
ダグラスの顔には、涙さえ滲んでいた。
「アナスタシア嬢、君には迷惑をかけたね。フィリップ陛下に痛手を与えるには、ローゼンタール王国からの粛清が一番手っ取り早いと思ったんだ。すまなかったね。
君に怪我をさせないようにとは、命令したんだが大丈夫だったかい?」
ダグラスの雰囲気は、どこか常人とは違う危うさが漂う。
「学園の運営費の不正流用は、ノーマン前学長の単独犯だ。私は、彼を主犯として利用したかっただけだからね。
チャールズ伯爵令息については、まあ、ダミーは複数いても構わないと思った程度さ。
……まあ、杜撰な計画だったよね。自暴自棄ってやつかな。
私の愛する女性を奪い、不幸にしたフィリップ陛下の心に、せめて一矢報いたかったんだよ。ふふふ。」
ダグラスは淡々と、まるで他人事のように語った。
「じきに救助が到着する。それまで、もう少し待ってくれるかい。」
そう言い置いて、隣室へと消えて行った。
王家の騎士団が到着し、アナスタシアの元へ駆けつけた。
彼らは迅速に現場を制圧し、アナスタシアの安否を確認する。
しかし、救助の安堵も束の間――隣室で思わぬ光景が目に飛び込んできた。
サヴォイ侯爵が倒れていた。服毒による自殺。
その手には、かつて婚約者であったマグノリア前王妃から贈られたであろう刺繍入りのハンカチが握られている。
その表情は安らかで、幼く、まるで幸福に包まれているかのようだった。
だがアナスタシアには、その裏に隠された深い絶望と無念が透けて見えた。
かつての自分も同じように、王族の横暴と一方的な婚約解消に心を引き裂かれたのだ――その痛みが、胸の奥に重くのしかかる。
アナスタシアは静かにその場に立ち尽くす。
「……哀しい最後ね。でも、彼の選んだ道……」
その言葉に、理性では抑えられない感情が滲み出る。頬を伝う熱い涙は、過去の自分と重なる悲しみの名残だった。
王族の思惑、個々の決断、権力の波――
すべてが、この国を取り巻く巨大な歯車の一部なのだと、彼女は改めて実感する。
だがその理解は、悲しみを和らげるものではない。痛みを知る者として、深く胸を締めつける。
アナスタシアの視線は、亡き侯爵の静かな表情を見つめていた。
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