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淑女の名を正す
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「横道に逸れてしまいましたわね。失礼いたしました――では、話を戻しますわ。」
アナスタシアは、まっすぐにローワン卿を見据えた。その声音は柔らかく、しかし逃げ道を与えない。
「ローワン卿。この王太子妃選考会が、いかなる意義をもって行われているのか、ぜひお聞かせくださいませ。
未熟ではありますが、学生である私ども四名にも納得できるよう……“この場の正当性”をご教授いただけますか?」
謁見の間の空気が、またひとつ張りつめる。
アナスタシアの視線は、まるで学園長を逃がさぬ檻のように、ひたとローワン卿へ向けられていた。
ローワン卿はゆるりと目を閉じ、顎髭を撫でながら答えた。
「……アナスタシア嬢よ。その問い、まことに真っ直ぐで、重いものじゃ。」
周囲がざわつく中、ローワン卿だけが湖面のように静かだった。
「わしはこれまで、貴賤にかかわらず、才ある若者に道を開くことこそ教育の務めと信じてきた。努力した者には、相応の機会を与えるべきじゃ。それは、理想で、最近まで実現は難しいと言われてきた。それが、いまの学園で実現された。アナスタシア嬢、そなたのおかげじゃのう。ありがたいことじゃ。」
温厚な声に、反論を許さぬ芯が宿る。
「……じゃが、本日の王太子妃選考会。学生であるお主らを、あのような形で人前に立たせたのは、教育者として本意ではなかった。」
重臣たちの肩がわずかに震える。
「わしは、王家と宰相より強い要請を受け、この場に学園の長として同席したにすぎぬ。
しかし、それでも――お主らの尊厳が損なわれたのも、また事実じゃ。」
ローワン卿はアナスタシアに優しい目を向けた。
「アナスタシア嬢よ。正しい問いを投げかけてくれたこと、感謝するぞ。学生の尊厳を守るは、わしの務めじゃからな。」
そして王へ向き直り、穏やかながら揺るぎない声で告げた。
「陛下。この形式は、若き令嬢方の心を傷つけるものじゃ。今後は改善されるよう、学園長として正式に進言いたす。」
その一言で、謁見の間は水を打ったように静まり返った。アナスタシアは胸の奥に温かいものが灯るのを感じた。
(……やはり、この方は“賢者ローワン”だった。)
次に、アナスタシアの目は、ローワン卿の隣に座る淑女教育担当教官――ジャネット・ガチノー伯爵夫人を見据えた。
「ジャネット先生、ご無沙汰しております。淑女教育の折は、お世話になりました。ところで――先ほど提出された主席審査官コーベリ伯爵の報告書にある“淑女教育に関する評価”ですが……あれは、先生がご担当なさった内容でよろしいのでしょうか?差し支えなければ、ご所見を伺いたく存じます」」
アナスタシアの問いに、ガチノー伯爵夫人は静かに頷いた。
「そうですか。では、ひとつお伺いしてもよろしいでしょうか?わたくしどもの淑女教育評価――正しい評価でしょうか? そこに“忖度”はございませんか?」
「……わ、わたくしは、生徒を平等に評価しております。それを、とやかく言われるのは失礼ではありませんか!」
ガチノー伯爵夫人は、幾分早口になり、顔を赤らめながら反論した。
「あら? 嫌ですわ、ジャネット先生。淑女とは思えない反応ですこと。“みっともない”ですわよ。ねえ、皆さま?」
アナスタシアが隣の候補者たちに同意を促すも、令嬢たちは緊張で固まっていた。
「先日、コーデリア・グローリー公爵令嬢が我が家を訪問した折、ご挨拶を受けましたの。十五歳とは思えないほどの、見事なカーテシーでしたわ。努力の跡が伺えて、胸が熱くなりました。
それが、『淑女教育評価B』ですって? まあ……わたくしの未熟な目では、理解できませんわね。」
「そして本日初めてお会いした、こちらのロクサーヌ・ベイドン伯爵令嬢。十四歳で『淑女教育評価S』でしたかしら?
わたくしなど、十七年努力して、ようやく『評価S』でしたのに……恥ずかしい限りですわ。」
アナスタシアは目を伏せ、ゆるりと首を振った。
「ぜひ、ロクサーヌ・ベイドン伯爵令嬢に、美しいカーテシーを披露していただきたいと思いますの。わたくしにも、他の令嬢方にも、今後の励みになりますでしょう? ねえ、皆さん」
促されたコーデリア嬢とジュリエット嬢が小さく頷いた。
名指しされたロクサーヌは、真っ青な顔でガチノー伯爵夫人を見つめる。
「お待ちください!」夫人が慌てて声を上げた。
「十四歳のご令嬢に、このような場でカーテシーを披露させるなど、配慮に欠けます。今後、いくらでも機会はあるでしょう!」
ロクサーヌは必死に頷く。しかし――アナスタシアの追及は止まらない。
「あら、では――コーデリア様。先に披露してくださいます?」
コーデリアはすっと立ち上がり、王・王妃・王太子へ向けて、体幹がブレることのない、美しく優雅なカーテシーを披露した。
セザンヌ王妃が、思わず息を洩らす。
「コーデリア、見事です。年齢を思えば、どれほど努力したことか……素晴らしいわ」
努力の成果を認められ、コーデリアは目を潤ませ、深く微笑んだ。
果てしない努力の結果を、褒められたかった、認めてもらいたかった過去の自分が重なり、アナスタシアの胸も熱くなった。
アナスタシアはガチノー伯爵夫人を見据え、静かに告げた。
「それでは、ジャネット先生。先生のカーテシーを拝見してもよろしいかしら? まさか、拒否はなさらないですわよね?」
冷たい笑みを向けられ、夫人は身を震わせた。
アナスタシアは審査官に視線を送る。
「ご覧になりまして? わたくしどもの淑女教育評価を担当された方の、この反応を。――この方の下した評価に、いったいどれほどの意味があるのかしら?」
そして、重臣のクラーク・カークランド公爵へ向き直る。
「新興貴族ベイドン伯爵家は、カークランド公爵家の寄子。近々侯爵に叙爵予定……。そして、ジャネット・ガチノー伯爵夫人の夫、ガチノー伯爵は、公爵閣下の弟君でしたかしら?あら?そう言えば、主席審査官のケビン・コーベリ伯爵もカークランド公爵家の家門ですわね……。
まあ、すごい偶然ですこと――ロクサーヌ様の学園入学試験、再試験が必要かもしれませんわ。ねえ、ローワン卿?」
ローワン学園長は、横のジャネットに厳しい視線を向けていた。
「アナスタシア・ヴェルデン公爵令嬢」
カークランド公爵が怒りを押し殺し、声を絞り出す。
「邪推が過ぎる。妙な小説でも読んだのか? その発言、処罰の対象になり得ると知りたまえ」
「まあ。それは失礼いたしましたわ。ただ、あまりにも納得しかねる状況でしたので、つい……。
では最後に、ロクサーヌ様にカーテシーをご披露いただきましょう。それで皆さま、納得なさいますでしょう?」
カークランド公爵の威圧を含んだ異議にさえ、アナスタシアは一切動揺を見せない。その胆力に、謁見の間の空気が、凍りついた。
その瞬間――ロクサーヌが悲鳴を上げた。
「クラークおじ様! わたし、そんな美しいカーテシーなんてできません!ジャネットおばさま、助けてよぉ!」
十四歳の少女には耐えられない緊張と重圧。涙声で叫ぶ姿に会場が揺れた。
アナスタシアは冷たい眼差しで審査官を見た。
「この状況を作り出したのは、そちらの責任です。不正の事実は消えません。ですが――少女の心の傷には、然るべき対処をお願いいたします。彼女は“大人たちの被害者”ですから。」
王太子妃選考会の議場は、これ以上の続行は不可能と判断され、本日は解散となった。
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アナスタシアの視線は、まるで学園長を逃がさぬ檻のように、ひたとローワン卿へ向けられていた。
ローワン卿はゆるりと目を閉じ、顎髭を撫でながら答えた。
「……アナスタシア嬢よ。その問い、まことに真っ直ぐで、重いものじゃ。」
周囲がざわつく中、ローワン卿だけが湖面のように静かだった。
「わしはこれまで、貴賤にかかわらず、才ある若者に道を開くことこそ教育の務めと信じてきた。努力した者には、相応の機会を与えるべきじゃ。それは、理想で、最近まで実現は難しいと言われてきた。それが、いまの学園で実現された。アナスタシア嬢、そなたのおかげじゃのう。ありがたいことじゃ。」
温厚な声に、反論を許さぬ芯が宿る。
「……じゃが、本日の王太子妃選考会。学生であるお主らを、あのような形で人前に立たせたのは、教育者として本意ではなかった。」
重臣たちの肩がわずかに震える。
「わしは、王家と宰相より強い要請を受け、この場に学園の長として同席したにすぎぬ。
しかし、それでも――お主らの尊厳が損なわれたのも、また事実じゃ。」
ローワン卿はアナスタシアに優しい目を向けた。
「アナスタシア嬢よ。正しい問いを投げかけてくれたこと、感謝するぞ。学生の尊厳を守るは、わしの務めじゃからな。」
そして王へ向き直り、穏やかながら揺るぎない声で告げた。
「陛下。この形式は、若き令嬢方の心を傷つけるものじゃ。今後は改善されるよう、学園長として正式に進言いたす。」
その一言で、謁見の間は水を打ったように静まり返った。アナスタシアは胸の奥に温かいものが灯るのを感じた。
(……やはり、この方は“賢者ローワン”だった。)
次に、アナスタシアの目は、ローワン卿の隣に座る淑女教育担当教官――ジャネット・ガチノー伯爵夫人を見据えた。
「ジャネット先生、ご無沙汰しております。淑女教育の折は、お世話になりました。ところで――先ほど提出された主席審査官コーベリ伯爵の報告書にある“淑女教育に関する評価”ですが……あれは、先生がご担当なさった内容でよろしいのでしょうか?差し支えなければ、ご所見を伺いたく存じます」」
アナスタシアの問いに、ガチノー伯爵夫人は静かに頷いた。
「そうですか。では、ひとつお伺いしてもよろしいでしょうか?わたくしどもの淑女教育評価――正しい評価でしょうか? そこに“忖度”はございませんか?」
「……わ、わたくしは、生徒を平等に評価しております。それを、とやかく言われるのは失礼ではありませんか!」
ガチノー伯爵夫人は、幾分早口になり、顔を赤らめながら反論した。
「あら? 嫌ですわ、ジャネット先生。淑女とは思えない反応ですこと。“みっともない”ですわよ。ねえ、皆さま?」
アナスタシアが隣の候補者たちに同意を促すも、令嬢たちは緊張で固まっていた。
「先日、コーデリア・グローリー公爵令嬢が我が家を訪問した折、ご挨拶を受けましたの。十五歳とは思えないほどの、見事なカーテシーでしたわ。努力の跡が伺えて、胸が熱くなりました。
それが、『淑女教育評価B』ですって? まあ……わたくしの未熟な目では、理解できませんわね。」
「そして本日初めてお会いした、こちらのロクサーヌ・ベイドン伯爵令嬢。十四歳で『淑女教育評価S』でしたかしら?
わたくしなど、十七年努力して、ようやく『評価S』でしたのに……恥ずかしい限りですわ。」
アナスタシアは目を伏せ、ゆるりと首を振った。
「ぜひ、ロクサーヌ・ベイドン伯爵令嬢に、美しいカーテシーを披露していただきたいと思いますの。わたくしにも、他の令嬢方にも、今後の励みになりますでしょう? ねえ、皆さん」
促されたコーデリア嬢とジュリエット嬢が小さく頷いた。
名指しされたロクサーヌは、真っ青な顔でガチノー伯爵夫人を見つめる。
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「十四歳のご令嬢に、このような場でカーテシーを披露させるなど、配慮に欠けます。今後、いくらでも機会はあるでしょう!」
ロクサーヌは必死に頷く。しかし――アナスタシアの追及は止まらない。
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コーデリアはすっと立ち上がり、王・王妃・王太子へ向けて、体幹がブレることのない、美しく優雅なカーテシーを披露した。
セザンヌ王妃が、思わず息を洩らす。
「コーデリア、見事です。年齢を思えば、どれほど努力したことか……素晴らしいわ」
努力の成果を認められ、コーデリアは目を潤ませ、深く微笑んだ。
果てしない努力の結果を、褒められたかった、認めてもらいたかった過去の自分が重なり、アナスタシアの胸も熱くなった。
アナスタシアはガチノー伯爵夫人を見据え、静かに告げた。
「それでは、ジャネット先生。先生のカーテシーを拝見してもよろしいかしら? まさか、拒否はなさらないですわよね?」
冷たい笑みを向けられ、夫人は身を震わせた。
アナスタシアは審査官に視線を送る。
「ご覧になりまして? わたくしどもの淑女教育評価を担当された方の、この反応を。――この方の下した評価に、いったいどれほどの意味があるのかしら?」
そして、重臣のクラーク・カークランド公爵へ向き直る。
「新興貴族ベイドン伯爵家は、カークランド公爵家の寄子。近々侯爵に叙爵予定……。そして、ジャネット・ガチノー伯爵夫人の夫、ガチノー伯爵は、公爵閣下の弟君でしたかしら?あら?そう言えば、主席審査官のケビン・コーベリ伯爵もカークランド公爵家の家門ですわね……。
まあ、すごい偶然ですこと――ロクサーヌ様の学園入学試験、再試験が必要かもしれませんわ。ねえ、ローワン卿?」
ローワン学園長は、横のジャネットに厳しい視線を向けていた。
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カークランド公爵が怒りを押し殺し、声を絞り出す。
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では最後に、ロクサーヌ様にカーテシーをご披露いただきましょう。それで皆さま、納得なさいますでしょう?」
カークランド公爵の威圧を含んだ異議にさえ、アナスタシアは一切動揺を見せない。その胆力に、謁見の間の空気が、凍りついた。
その瞬間――ロクサーヌが悲鳴を上げた。
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十四歳の少女には耐えられない緊張と重圧。涙声で叫ぶ姿に会場が揺れた。
アナスタシアは冷たい眼差しで審査官を見た。
「この状況を作り出したのは、そちらの責任です。不正の事実は消えません。ですが――少女の心の傷には、然るべき対処をお願いいたします。彼女は“大人たちの被害者”ですから。」
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