81 / 93
慈愛の光と執着の気配
しおりを挟む
ルミナルア王国の改革が始まって三ヶ月。王都の喧騒を離れた北部の貧困村『エルダ』は、奇跡を目撃していた。
「――この種を、等間隔で。土に混ぜた肥料はローゼンタール直伝の配合ですわ」
焼け付く太陽の下、泥にまみれることを厭わず、アナスタシアは自ら土を弄っていた。銀髪は簡素にまとめられ、アメジストの瞳は真剣に大地を見つめている。
彼女が持ち込んだのは、母国ローザリアの関税撤廃によって安価に仕入れた緊急支援小麦、そして最新の農耕技術だった。
「お、お姉ちゃん、本当に芽が出るの?」
一人の痩せた少女が恐る恐る尋ねると、アナスタシアは優しく微笑み、その頬を撫でた。
「ええ、必ず。わたくしが約束しますわ。この大地は、あなたたちを見捨てたりしません」
その瞬間、雲の切れ間から射し込んだ一条の陽光が、彼女の銀髪を包み込み、まるで天上の光を宿したかのように煌めかせた。
「……銀紫の乙女様だ……」
「女神が……本当に、降りてきてくださった……!」
誰かの震える声を合図に、民衆は次々と膝を折り、涙を流しながら感謝と祈りを捧げ始める。
理屈でも、演技でもない。ただ“そう見えてしまった”という事実が、彼らの心を支配していた。
その光景はやがて、流浪の詩人たちによって語り継がれ、神話の一頁として後世に残されることになる。
神々しいまでに気高いアナスタシアの姿を目前にした者たちは、理由も分からぬまま、鳥肌の立つような戦慄を覚えていた。
バーナードでさえ、思わず膝を折り、祈りの形に手を合わせかける。
神など信じたことのない宵闇の鴉のキャリーですら、その瞬間ばかりは――理屈では説明できない“何か”を、否応なく信じさせられていた。
彼らにとって、豪華な王城に閉じこもる王族よりも、共に泥にまみれ、腹を満たしてくれるこの異国の令嬢こそが「真の主」であった。その熱狂的な支持は、瞬く間に「銀紫の革命」として国中に広まっていった。
その夜、宿営地で休息を取るアナスタシアの元に、キャリーが封書を届けた。
「アナスタシア様、サミュエル様からです」
懐かしい兄の筆致に、アナスタシアの心が解ける。
---------------------------
アナスタシアへ
お前にはいつも驚かされるよ。……リナリア王国の改革に尽力するとは、お前らしいのかもしれないね。
ライナスから、「一年後には結婚するぞ」と連絡が届いたよ。あいつは子供の頃からお前一筋だ。安心して幸せになりなさい。
……ただ、くれぐれも気をつけておくれ。お前は、権力のある奴を惹きつけるからな。何かあれば遠慮せず連絡しなさい。フランシーヌも可愛い義妹を心配しているよ。
愛する妹へ。兄・サミュエル
---------------------------
アナスタシアは思わず吹き出した。「一年後には結婚する」と勝手に宣言するライナスの、いかにも彼らしい傲岸さと執着に、胸の奥が熱くなる。
「ふふ ……本当に、ライナスは。わたくしの許可も取らずに」
だが、その独占欲こそが、今の彼女にとって唯一の安らぎだった。
農村での支持爆発を快く思わない女がいた。王太子妃カトリーヌである。
数日後、王城で開かれた祝勝夜会。カトリーヌは、アナスタシアに『王家伝来の国宝』である首飾りを授与する名目で、彼女を控室に誘い出した。
「アナスタシア様、あなたの功績は素晴らしいわ。……でも、これほど価値のあるものを、平民上がりのような汚れた格好で歩く令嬢が持っていて良いのかしら?」
カトリーヌが宝石箱を開けた瞬間、背後の侍女がわざとアナスタシアを突き飛ばした。床に散らばる大粒のサファイア。
「ああ! 王家の至宝を壊すなんて! これは国家反逆罪よ!」
カトリーヌの勝ち誇った笑みが浮かぶ。衛兵たちが踏み込み、アナスタシアを拘束しようとしたその時――。
「――お待ちください」
アナスタシアは悠然と立ち上がり、床に落ちた宝石の一つを拾い上げた。
「カトリーヌ様、素晴らしいお芝居ですわ。ですが……これ、偽物ですわね?」
「なっ、何を……!」
「わたくしはローザリアで宝石の鑑定も叩き込まれました。このサファイア、屈折率が甘すぎますわ。本物の国宝は、今頃どこにあるのかしら? もしかして……カトリーヌ様、ご実家の借金返済のために、本物を横流しなさいました?」
アナスタシアのアメジストの瞳が、冷徹にカトリーヌを射抜く。
実は「宵闇の鴉」の情報網により、カトリーヌの実家が多額の負債を抱え、王家の宝を偽物とすり替えて売却していた事実は把握済みだったのだ。
「証拠なら、こちらに」
キャシーが影から現れ、売買記録の写しを提示した。
「そ、そんな……」
顔面蒼白になるカトリーヌ。
「貧困に苦しむ民を思いやれないなど、為政者として失格ですわね。わたくし、愚かで無能な存在が大嫌いですの。――見るだけで虫唾が走りますわ」
そこへ、騒ぎを聞きつけたエドワード王太子が駆けつけた。
「どうしたんだ、アナスタシア! ……何、カトリーヌ、君が宝を盗んだというのか!?」
「殿下、わたくしは……!」
カトリーヌが縋り付こうとするが、エドワードはそれを冷たく振り払い、アナスタシアの手を取った。
「やはり君は完璧だ、アナスタシア! 悪事を見破り、国を救う。ああ、君を王太子妃として迎え直すべきかもしれない……!」
「いいえ、殿下。わたくしの役目は、この国の『淀み』を掃除すること。あとの処分は、法に則ってお進めください」
アナスタシアは、崩れ落ちるカトリーヌに一瞥もくれず、背を向けた。
公爵邸に戻ったアナスタシアは、深いため息をついた。
「……もう、嫌になりますわ。王太子殿下はさらに執着を強めるし、王太子妃は自滅する。わたくし、ただ静かに国を整えたいだけなのに」
彼女は兄からの手紙をもう一度読み返し、ライナスの名前を指でなぞった。
「あの方を惹きつけるというお兄様の言葉……呪いか何かかしら。ライナス様、早くわたくしを連れ戻しに来て。……でないと、わたくし、この国を本当に乗っ取ってしまいそうですわ」
銀紫の乙女の噂は、もはやルミナルアの国境を越え、周辺諸国へと響き渡ろうとしていた。
______________
エール📣いいね❤️お気に入り⭐️応援よろしくお願いします🙇♀️
📢 連載中!ざまぁ系です❗️
🌹【愛を捨てます~夫は他の女を孕ませた~】
🌹【可哀想な令嬢?いいえ、私が選ぶ側です~悪役令嬢で上等よ~】
「――この種を、等間隔で。土に混ぜた肥料はローゼンタール直伝の配合ですわ」
焼け付く太陽の下、泥にまみれることを厭わず、アナスタシアは自ら土を弄っていた。銀髪は簡素にまとめられ、アメジストの瞳は真剣に大地を見つめている。
彼女が持ち込んだのは、母国ローザリアの関税撤廃によって安価に仕入れた緊急支援小麦、そして最新の農耕技術だった。
「お、お姉ちゃん、本当に芽が出るの?」
一人の痩せた少女が恐る恐る尋ねると、アナスタシアは優しく微笑み、その頬を撫でた。
「ええ、必ず。わたくしが約束しますわ。この大地は、あなたたちを見捨てたりしません」
その瞬間、雲の切れ間から射し込んだ一条の陽光が、彼女の銀髪を包み込み、まるで天上の光を宿したかのように煌めかせた。
「……銀紫の乙女様だ……」
「女神が……本当に、降りてきてくださった……!」
誰かの震える声を合図に、民衆は次々と膝を折り、涙を流しながら感謝と祈りを捧げ始める。
理屈でも、演技でもない。ただ“そう見えてしまった”という事実が、彼らの心を支配していた。
その光景はやがて、流浪の詩人たちによって語り継がれ、神話の一頁として後世に残されることになる。
神々しいまでに気高いアナスタシアの姿を目前にした者たちは、理由も分からぬまま、鳥肌の立つような戦慄を覚えていた。
バーナードでさえ、思わず膝を折り、祈りの形に手を合わせかける。
神など信じたことのない宵闇の鴉のキャリーですら、その瞬間ばかりは――理屈では説明できない“何か”を、否応なく信じさせられていた。
彼らにとって、豪華な王城に閉じこもる王族よりも、共に泥にまみれ、腹を満たしてくれるこの異国の令嬢こそが「真の主」であった。その熱狂的な支持は、瞬く間に「銀紫の革命」として国中に広まっていった。
その夜、宿営地で休息を取るアナスタシアの元に、キャリーが封書を届けた。
「アナスタシア様、サミュエル様からです」
懐かしい兄の筆致に、アナスタシアの心が解ける。
---------------------------
アナスタシアへ
お前にはいつも驚かされるよ。……リナリア王国の改革に尽力するとは、お前らしいのかもしれないね。
ライナスから、「一年後には結婚するぞ」と連絡が届いたよ。あいつは子供の頃からお前一筋だ。安心して幸せになりなさい。
……ただ、くれぐれも気をつけておくれ。お前は、権力のある奴を惹きつけるからな。何かあれば遠慮せず連絡しなさい。フランシーヌも可愛い義妹を心配しているよ。
愛する妹へ。兄・サミュエル
---------------------------
アナスタシアは思わず吹き出した。「一年後には結婚する」と勝手に宣言するライナスの、いかにも彼らしい傲岸さと執着に、胸の奥が熱くなる。
「ふふ ……本当に、ライナスは。わたくしの許可も取らずに」
だが、その独占欲こそが、今の彼女にとって唯一の安らぎだった。
農村での支持爆発を快く思わない女がいた。王太子妃カトリーヌである。
数日後、王城で開かれた祝勝夜会。カトリーヌは、アナスタシアに『王家伝来の国宝』である首飾りを授与する名目で、彼女を控室に誘い出した。
「アナスタシア様、あなたの功績は素晴らしいわ。……でも、これほど価値のあるものを、平民上がりのような汚れた格好で歩く令嬢が持っていて良いのかしら?」
カトリーヌが宝石箱を開けた瞬間、背後の侍女がわざとアナスタシアを突き飛ばした。床に散らばる大粒のサファイア。
「ああ! 王家の至宝を壊すなんて! これは国家反逆罪よ!」
カトリーヌの勝ち誇った笑みが浮かぶ。衛兵たちが踏み込み、アナスタシアを拘束しようとしたその時――。
「――お待ちください」
アナスタシアは悠然と立ち上がり、床に落ちた宝石の一つを拾い上げた。
「カトリーヌ様、素晴らしいお芝居ですわ。ですが……これ、偽物ですわね?」
「なっ、何を……!」
「わたくしはローザリアで宝石の鑑定も叩き込まれました。このサファイア、屈折率が甘すぎますわ。本物の国宝は、今頃どこにあるのかしら? もしかして……カトリーヌ様、ご実家の借金返済のために、本物を横流しなさいました?」
アナスタシアのアメジストの瞳が、冷徹にカトリーヌを射抜く。
実は「宵闇の鴉」の情報網により、カトリーヌの実家が多額の負債を抱え、王家の宝を偽物とすり替えて売却していた事実は把握済みだったのだ。
「証拠なら、こちらに」
キャシーが影から現れ、売買記録の写しを提示した。
「そ、そんな……」
顔面蒼白になるカトリーヌ。
「貧困に苦しむ民を思いやれないなど、為政者として失格ですわね。わたくし、愚かで無能な存在が大嫌いですの。――見るだけで虫唾が走りますわ」
そこへ、騒ぎを聞きつけたエドワード王太子が駆けつけた。
「どうしたんだ、アナスタシア! ……何、カトリーヌ、君が宝を盗んだというのか!?」
「殿下、わたくしは……!」
カトリーヌが縋り付こうとするが、エドワードはそれを冷たく振り払い、アナスタシアの手を取った。
「やはり君は完璧だ、アナスタシア! 悪事を見破り、国を救う。ああ、君を王太子妃として迎え直すべきかもしれない……!」
「いいえ、殿下。わたくしの役目は、この国の『淀み』を掃除すること。あとの処分は、法に則ってお進めください」
アナスタシアは、崩れ落ちるカトリーヌに一瞥もくれず、背を向けた。
公爵邸に戻ったアナスタシアは、深いため息をついた。
「……もう、嫌になりますわ。王太子殿下はさらに執着を強めるし、王太子妃は自滅する。わたくし、ただ静かに国を整えたいだけなのに」
彼女は兄からの手紙をもう一度読み返し、ライナスの名前を指でなぞった。
「あの方を惹きつけるというお兄様の言葉……呪いか何かかしら。ライナス様、早くわたくしを連れ戻しに来て。……でないと、わたくし、この国を本当に乗っ取ってしまいそうですわ」
銀紫の乙女の噂は、もはやルミナルアの国境を越え、周辺諸国へと響き渡ろうとしていた。
______________
エール📣いいね❤️お気に入り⭐️応援よろしくお願いします🙇♀️
📢 連載中!ざまぁ系です❗️
🌹【愛を捨てます~夫は他の女を孕ませた~】
🌹【可哀想な令嬢?いいえ、私が選ぶ側です~悪役令嬢で上等よ~】
1,425
あなたにおすすめの小説
いくら政略結婚だからって、そこまで嫌わなくてもいいんじゃないですか?いい加減、腹が立ってきたんですけど!
夢呼
恋愛
伯爵令嬢のローゼは大好きな婚約者アーサー・レイモンド侯爵令息との結婚式を今か今かと待ち望んでいた。
しかし、結婚式の僅か10日前、その大好きなアーサーから「私から愛されたいという思いがあったら捨ててくれ。それに応えることは出来ない」と告げられる。
ローゼはその言葉にショックを受け、熱を出し寝込んでしまう。数日間うなされ続け、やっと目を覚ました。前世の記憶と共に・・・。
愛されることは無いと分かっていても、覆すことが出来ないのが貴族間の政略結婚。日本で生きたアラサー女子の「私」が八割心を占めているローゼが、この政略結婚に臨むことになる。
いくら政略結婚といえども、親に孫を見せてあげて親孝行をしたいという願いを持つローゼは、何とかアーサーに振り向いてもらおうと頑張るが、鉄壁のアーサーには敵わず。それどころか益々嫌われる始末。
一体私の何が気に入らないんだか。そこまで嫌わなくてもいいんじゃないんですかね!いい加減腹立つわっ!
世界観はゆるいです!
カクヨム様にも投稿しております。
※10万文字を超えたので長編に変更しました。
【完結】私が誰だか、分かってますか?
美麗
恋愛
アスターテ皇国
時の皇太子は、皇太子妃とその侍女を妾妃とし他の妃を娶ることはなかった
出産時の出血により一時病床にあったもののゆっくり回復した。
皇太子は皇帝となり、皇太子妃は皇后となった。
そして、皇后との間に産まれた男児を皇太子とした。
以降の子は妾妃との娘のみであった。
表向きは皇帝と皇后の仲は睦まじく、皇后は妾妃を受け入れていた。
ただ、皇帝と皇后より、皇后と妾妃の仲はより睦まじくあったとの話もあるようだ。
残念ながら、この妾妃は産まれも育ちも定かではなかった。
また、後ろ盾も何もないために何故皇后の侍女となったかも不明であった。
そして、この妾妃の娘マリアーナははたしてどのような娘なのか…
17話完結予定です。
完結まで書き終わっております。
よろしくお願いいたします。
婚約者チェンジ? 義理の妹は公爵令嬢の地位もチェンジされました』 ~三日で破談、家ごと褫奪の末路です~
ふわふわ
恋愛
「お姉様の婚約者、私がいただきますわ。だって“公爵令嬢”ですもの」
義理の妹コンキュはそう言って、王太子との婚約を奪いました。
父はそれを容認し、私は静かに受け入れます。
けれど――
公爵令嬢とは“地位”ではなく、“責任”の継承者。
王宮で礼儀も実務も拒み、「未来の王太子妃」を名乗った義妹は、わずか三日で婚約破棄。
さらに王家への不敬と統治能力の欠如が問題視され、父の監督責任が問われます。
そして下されたのは――家ごとの褫奪。
一方で私は、領地を守り、帳簿を整え、静かに家を支え続ける。
欲しがったのは肩書。
継いだのは責任。
正統は叫びません。
ただ、残るだけ。
これは、婚約を奪われた公爵令嬢が
“本当に継がれるべきもの”を証明する物語。
手放してみたら、けっこう平気でした。
朝山みどり
恋愛
エリザ・シスレーは伯爵家の後継として、勉強、父の手伝いと努力していた。父の親戚の婚約者との仲も良好で、結婚する日を楽しみしていた。
そんなある日、父が急死してしまう。エリザは学院をやめて、領主の仕事に専念した。
だが、領主として努力するエリザを家族は理解してくれない。彼女は家族のなかで孤立していく。
恋人に夢中な婚約者に一泡吹かせてやりたかっただけ
棗
恋愛
伯爵令嬢ラフレーズ=ベリーシュは、王国の王太子ヒンメルの婚約者。
王家の忠臣と名高い父を持ち、更に隣国の姫を母に持つが故に結ばれた完全なる政略結婚。
長年の片思い相手であり、婚約者であるヒンメルの隣には常に恋人の公爵令嬢がいる。
婚約者には愛を示さず、恋人に夢中な彼にいつか捨てられるくらいなら、こちらも恋人を作って一泡吹かせてやろうと友達の羊の精霊メリー君の妙案を受けて実行することに。
ラフレーズが恋人役を頼んだのは、人外の魔術師・魔王公爵と名高い王国最強の男――クイーン=ホーエンハイム。
濡れた色香を放つクイーンからの、本気か嘘かも分からない行動に涙目になっていると恋人に夢中だった王太子が……。
※小説家になろう・カクヨム様にも公開しています
前世の旦那様、貴方とだけは結婚しません。
真咲
恋愛
全21話。他サイトでも掲載しています。
一度目の人生、愛した夫には他に想い人がいた。
侯爵令嬢リリア・エンダロインは幼い頃両親同士の取り決めで、幼馴染の公爵家の嫡男であるエスター・カンザスと婚約した。彼は学園時代のクラスメイトに恋をしていたけれど、リリアを優先し、リリアだけを大切にしてくれた。
二度目の人生。
リリアは、再びリリア・エンダロインとして生まれ変わっていた。
「次は、私がエスターを幸せにする」
自分が彼に幸せにしてもらったように。そのために、何がなんでも、エスターとだけは結婚しないと決めた。
言いたいことはそれだけですか。では始めましょう
井藤 美樹
恋愛
常々、社交を苦手としていましたが、今回ばかりは仕方なく出席しておりましたの。婚約者と一緒にね。
その席で、突然始まった婚約破棄という名の茶番劇。
頭がお花畑の方々の発言が続きます。
すると、なぜが、私の名前が……
もちろん、火の粉はその場で消しましたよ。
ついでに、独立宣言もしちゃいました。
主人公、めちゃくちゃ口悪いです。
成り立てホヤホヤのミネリア王女殿下の溺愛&奮闘記。ちょっとだけ、冒険譚もあります。
『婚約破棄された公爵令嬢は、王と交わらない道を選ぶ』
ふわふわ
恋愛
婚約者である王太子アルベルトから、一方的に婚約破棄を告げられた公爵令嬢エレノア。
だが彼女は、涙も復讐も選ばなかった。
「婚約は、役目でしたもの。終わったのなら、それで結構ですわ」
王宮を去ったエレノアは、領地に戻り、
干渉しない・依存しない・無理をしない
ただそれだけを軸に、静かに領地運営を始める。
一方、王となったアルベルトもまた、
彼女に頼らないことを選び、
「一人の判断に依存しない国」を作るための統治に身を投じていた。
復縁もしない。
恋にすがらない。
それでも、二人の選択は確かに国を安定へと導いていく。
これは、
交わらないことを選んだ二人が、
それぞれの場所で“続けられる世界”を完成させる物語。
派手なざまぁも、甘い溺愛もない。
けれど、静かに積み重なる判断と選択が、
やがて「誰にも壊せない秩序」へと変わっていく――。
婚約破棄から始まる、
大人のための静かなざまぁ恋愛ファンタジー
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる