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番外編
紅芳と美花の縁談 ④
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突然、竹林にあらわれた魔獣は倒された。
かろうじて意識があった紅芳は、頭部と胴体をくっつけて立ち上がった。
ベルナールは意識を失ってしまったらしい。紅芳も、ふらつく身体を支えてもらいながら歩いた。
「ごめんなさいね。私まで支えてもらって」
「何をおっしゃいます。貴女様は、若君の命の恩人です。この命をかけてお守りします」
そう話す護衛だが、紅芳を警戒しているのが見てとれた。
無理もない。ベルナールが飛家の敷地内で殺されかけた。
しかも紅芳は普通の飛頭蛮ではないのだから。
(令息も意識が戻ったら警戒する。いえ、嫌われるかもね……)
想像すると、何故か胸が痛い。
紅芳は痛みを抱えながら、ボロボロになった身体を動かして歩いた。
◆◆◆◆◆
その後。紅芳とベルナールは別れて保護された。
本邸の部屋に移され治療を受ける。治癒魔法のおかげで、傷は全て消えた。
治療の間は疲労からほぼ寝ていたが、終わる頃には意識がはっきりしていた。
「紅芳様、なんと危険な目に。申し訳ございません。私がお側を離れたばかりに……」
涙目で新しい衣装を着せ、髪を整えてくれる黒珠に、心があたたかくなる。
「心配かけてごめん。黒珠のせいじゃないし、私は無事だよ。気を落とさないで」
「……はい。ご無事でなによりでした。ところで、例の調べものですが」
黒珠の報告に、紅芳は重い気持ちになった。
「やっぱり、あの人か」
◆◆◆◆◆
人心地がついたので、飛家当主であり父親の翔竜と、その側近たちによる事情聴取を受けることにした。
黒珠を伴い翔竜の執務室に入って席についた。低い卓の向こう、少し疲れた顔をした父が微笑む。
後で知ったが、オプスキュリテ辺境伯夫人から追及されて疲弊していたらしい。
「紅芳。久しいな。疲れているところを済まないが、全てを話して欲しい」
「かしこまりました」
紅芳は、ベルナールと会おうとしていた事以外は全て話した。
「そうか。わかった。紅芳、この度は良くやってくれた。オプスキュリテ辺境伯夫人と令息も、お前に深く感謝している」
「恐れ入ります」
「今回の事件だが、竹林の中に魔獣を入れた檻が複数見つかった。その内の一つが内側から破壊されていたので、お前たちを襲った魔獣はこの檻から出たのだろう」
「複数の魔獣がこの敷地内に……。いったい誰が、そのような事を?」
「護衛が犯行を自白した。全て自分で考えて行動したそうだ。
泰竜から美花の護衛を命じられた時から、この縁談に不満があったそうだ。
祖先の敵であるオプスキュリテ辺境伯令息と美花の縁談を壊し、あわよくば夫人と令息を暗殺するつもりだった。魔獣はそのため、魔獣討伐の際に確保した。
隙を見て魔獣をけしかけるはずが、自分が暴言を吐いたせいで出来なくなった。まさか魔獣が逃げ出し、紅芳を襲うとは思っていなかった。
本人はこう言っているが、多くの者が、護衛の元主家である藍家の意向と手引きがあったと考えている」
藍家は、事件を起こした護衛がかつて仕えていた家だ。
武人を多く輩出している名家で、飛家への対抗心が強い。
それも当然で、この都の統治は飛家当主翔竜が、都と国境の防衛を担当する将軍は翔竜の弟一家が担っている。
飛家を追い落とし、令嬢をベルナールの婚約者にするため、元藍家の護衛にこのような事件を起こさせた。そう考えるのは不自然ではない。
(だけど、それはおかしい)
「お前はどう思う?」
わざわざ紅芳に意見を聞くということは、違うと思っているのだろう。
「美花姉様の見方はいかがですか?」
「お前の想像通りだろうな」
(ああ、やっぱり。美花姉様も気づいたのね。この企てが上手くいった場合、誰が一番得をするか)
「藍家は無関係でしょう。藍家の権勢は増していますが、当家と対立するには足りていません。それに、今の御当主様は穏健なお方です。不必要な対立や争いは避けていらっしゃる。だからこそ、前妻様とお父様の婚姻が成立しました。
なにより例の護衛は、藍家と確執があり縁を切っています」
黒珠が調べてくれたのだ。
護衛が前妻の婚礼について来たのは、藍家の令息に理不尽な目に合わされたのが原因だという。だから、前妻が死に前妻の娘たちが他家に嫁いでからも、飛家から去らなかった。
「藍家は罪をなすりつけられる所だったのでしょう」
翔竜は頷いた。
「では、やはり護衛の独断か?」
「いいえ。あの護衛だけでは、中型魔獣を生け取りにして邸の竹林に潜ませることは出来ません。しかも複数いたとすればなおさらです。
それが出来るのは、ある程度の財力とこの邸の権力を持つ者だけでしょう」
もちろん翔竜ではない。こんな事件を起こしても恥と損にしかならない。
つまり。
「黒幕は泰竜お兄様だと思われます。
目的は二つ。美花姉様の縁談をつぶし、姉様が家から離れないようにすること。
藍家に罪をなすりつけて疑いの目をそらし、その間に証拠を始末することでしょう。
魔獣を用意していたのは、万が一、護衛の暴言を受けても美花姉様が婚約者に望まれた場合の備えです。
オプスキュリテ辺境伯令息を襲わせ、亡き者にするためでしょう。その場合は、オプスキュリテに帰る途上で襲わせていたと思われます」
野生の魔獣に襲われて死ぬことはよくある。いくら護衛がいるとしても、隙ができる瞬間はある。
「ふむ。証拠はあるか?」
「証拠ではありませんが……黒珠、先程知ったことをお話して」
「はい」
黒珠は、あの護衛が泰竜に大きな恩があることと、泰竜つきの家臣の一人に【獣使い】の血筋の者がいることを告げた。
【獣使い】とは、魔獣を操る術を持つ者を指す。ただし、自在に操れる実力者は一握りだ。
「その者も、魔獣を操れるのは目を合わせているわずかな間だけです。また、大人しくさせておく事しか出来ないそうです」
「だから、あの魔獣を邸の敷地内に置くしかなかったのでしょう。場所を竹林の奥にしたのは、滅多に人が入らないからです。魔獣を眠り薬かなにかで眠らせておけば、露見するのを防げる」
話しながら気づいた。
(護衛が暴言を吐いたのは、美花姉様が竹林に近づこうとした時だ。
ひょっとしたら、計画は魔獣で襲撃することだけで、暴言は美花姉様を魔獣から遠ざけるためだったのかな)
だとすればある意味、護衛として仕事をしたと言える。どうでもいいことだが。
「わかった。裏取りはこちらでやる。処罰はそれから決める。
紅芳、改めて良くやった。ゆっくり休め。
竹林がああなっては、離れでは落ち着かないだろう。本邸で……」
「いえ、私は離れの方が落ち着きますので」
翔竜は、悲しみと安堵の混じった複雑な顔で頷いた。
「……そうか。もう一つ話したいことがある故、明日も本邸に来てもらっていいか?」
「お話でしたら今からでも……」
「大事な話だ。休んでからの方がいい」
紅芳は釈然としなかったが、頷いた。
そして翌日。驚きで頭がポン!と、飛んだ。
文字通り飛んで天井にぶつかった。
ベルナールが、紅芳を婚約者に望んだと聞いたからだ。
かろうじて意識があった紅芳は、頭部と胴体をくっつけて立ち上がった。
ベルナールは意識を失ってしまったらしい。紅芳も、ふらつく身体を支えてもらいながら歩いた。
「ごめんなさいね。私まで支えてもらって」
「何をおっしゃいます。貴女様は、若君の命の恩人です。この命をかけてお守りします」
そう話す護衛だが、紅芳を警戒しているのが見てとれた。
無理もない。ベルナールが飛家の敷地内で殺されかけた。
しかも紅芳は普通の飛頭蛮ではないのだから。
(令息も意識が戻ったら警戒する。いえ、嫌われるかもね……)
想像すると、何故か胸が痛い。
紅芳は痛みを抱えながら、ボロボロになった身体を動かして歩いた。
◆◆◆◆◆
その後。紅芳とベルナールは別れて保護された。
本邸の部屋に移され治療を受ける。治癒魔法のおかげで、傷は全て消えた。
治療の間は疲労からほぼ寝ていたが、終わる頃には意識がはっきりしていた。
「紅芳様、なんと危険な目に。申し訳ございません。私がお側を離れたばかりに……」
涙目で新しい衣装を着せ、髪を整えてくれる黒珠に、心があたたかくなる。
「心配かけてごめん。黒珠のせいじゃないし、私は無事だよ。気を落とさないで」
「……はい。ご無事でなによりでした。ところで、例の調べものですが」
黒珠の報告に、紅芳は重い気持ちになった。
「やっぱり、あの人か」
◆◆◆◆◆
人心地がついたので、飛家当主であり父親の翔竜と、その側近たちによる事情聴取を受けることにした。
黒珠を伴い翔竜の執務室に入って席についた。低い卓の向こう、少し疲れた顔をした父が微笑む。
後で知ったが、オプスキュリテ辺境伯夫人から追及されて疲弊していたらしい。
「紅芳。久しいな。疲れているところを済まないが、全てを話して欲しい」
「かしこまりました」
紅芳は、ベルナールと会おうとしていた事以外は全て話した。
「そうか。わかった。紅芳、この度は良くやってくれた。オプスキュリテ辺境伯夫人と令息も、お前に深く感謝している」
「恐れ入ります」
「今回の事件だが、竹林の中に魔獣を入れた檻が複数見つかった。その内の一つが内側から破壊されていたので、お前たちを襲った魔獣はこの檻から出たのだろう」
「複数の魔獣がこの敷地内に……。いったい誰が、そのような事を?」
「護衛が犯行を自白した。全て自分で考えて行動したそうだ。
泰竜から美花の護衛を命じられた時から、この縁談に不満があったそうだ。
祖先の敵であるオプスキュリテ辺境伯令息と美花の縁談を壊し、あわよくば夫人と令息を暗殺するつもりだった。魔獣はそのため、魔獣討伐の際に確保した。
隙を見て魔獣をけしかけるはずが、自分が暴言を吐いたせいで出来なくなった。まさか魔獣が逃げ出し、紅芳を襲うとは思っていなかった。
本人はこう言っているが、多くの者が、護衛の元主家である藍家の意向と手引きがあったと考えている」
藍家は、事件を起こした護衛がかつて仕えていた家だ。
武人を多く輩出している名家で、飛家への対抗心が強い。
それも当然で、この都の統治は飛家当主翔竜が、都と国境の防衛を担当する将軍は翔竜の弟一家が担っている。
飛家を追い落とし、令嬢をベルナールの婚約者にするため、元藍家の護衛にこのような事件を起こさせた。そう考えるのは不自然ではない。
(だけど、それはおかしい)
「お前はどう思う?」
わざわざ紅芳に意見を聞くということは、違うと思っているのだろう。
「美花姉様の見方はいかがですか?」
「お前の想像通りだろうな」
(ああ、やっぱり。美花姉様も気づいたのね。この企てが上手くいった場合、誰が一番得をするか)
「藍家は無関係でしょう。藍家の権勢は増していますが、当家と対立するには足りていません。それに、今の御当主様は穏健なお方です。不必要な対立や争いは避けていらっしゃる。だからこそ、前妻様とお父様の婚姻が成立しました。
なにより例の護衛は、藍家と確執があり縁を切っています」
黒珠が調べてくれたのだ。
護衛が前妻の婚礼について来たのは、藍家の令息に理不尽な目に合わされたのが原因だという。だから、前妻が死に前妻の娘たちが他家に嫁いでからも、飛家から去らなかった。
「藍家は罪をなすりつけられる所だったのでしょう」
翔竜は頷いた。
「では、やはり護衛の独断か?」
「いいえ。あの護衛だけでは、中型魔獣を生け取りにして邸の竹林に潜ませることは出来ません。しかも複数いたとすればなおさらです。
それが出来るのは、ある程度の財力とこの邸の権力を持つ者だけでしょう」
もちろん翔竜ではない。こんな事件を起こしても恥と損にしかならない。
つまり。
「黒幕は泰竜お兄様だと思われます。
目的は二つ。美花姉様の縁談をつぶし、姉様が家から離れないようにすること。
藍家に罪をなすりつけて疑いの目をそらし、その間に証拠を始末することでしょう。
魔獣を用意していたのは、万が一、護衛の暴言を受けても美花姉様が婚約者に望まれた場合の備えです。
オプスキュリテ辺境伯令息を襲わせ、亡き者にするためでしょう。その場合は、オプスキュリテに帰る途上で襲わせていたと思われます」
野生の魔獣に襲われて死ぬことはよくある。いくら護衛がいるとしても、隙ができる瞬間はある。
「ふむ。証拠はあるか?」
「証拠ではありませんが……黒珠、先程知ったことをお話して」
「はい」
黒珠は、あの護衛が泰竜に大きな恩があることと、泰竜つきの家臣の一人に【獣使い】の血筋の者がいることを告げた。
【獣使い】とは、魔獣を操る術を持つ者を指す。ただし、自在に操れる実力者は一握りだ。
「その者も、魔獣を操れるのは目を合わせているわずかな間だけです。また、大人しくさせておく事しか出来ないそうです」
「だから、あの魔獣を邸の敷地内に置くしかなかったのでしょう。場所を竹林の奥にしたのは、滅多に人が入らないからです。魔獣を眠り薬かなにかで眠らせておけば、露見するのを防げる」
話しながら気づいた。
(護衛が暴言を吐いたのは、美花姉様が竹林に近づこうとした時だ。
ひょっとしたら、計画は魔獣で襲撃することだけで、暴言は美花姉様を魔獣から遠ざけるためだったのかな)
だとすればある意味、護衛として仕事をしたと言える。どうでもいいことだが。
「わかった。裏取りはこちらでやる。処罰はそれから決める。
紅芳、改めて良くやった。ゆっくり休め。
竹林がああなっては、離れでは落ち着かないだろう。本邸で……」
「いえ、私は離れの方が落ち着きますので」
翔竜は、悲しみと安堵の混じった複雑な顔で頷いた。
「……そうか。もう一つ話したいことがある故、明日も本邸に来てもらっていいか?」
「お話でしたら今からでも……」
「大事な話だ。休んでからの方がいい」
紅芳は釈然としなかったが、頷いた。
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