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リリの現在と過去 1年前 破滅のはじまり①
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今日は王妃陛下の生誕祭。昼餐会、パレードと行事が進み、後は夜会を残すだけ。
シルビアお姉様と私は夜会に出席するため、一度ゴールドバンデッド公爵家に戻って着替えてから王城に来た。
「シルビアーナ様、少しお化粧直しをいたします」
「わかったわ」
今は、シルビアお姉様に割り当てられた控えの間で、クリスティアン殿下のお迎えを待ちつつ身嗜みの確認をしている。
昼餐会は、エデンローズ王国の伝統で王族と高位貴族だけが参加していた。だけど、夜会はちがう。国内はもとより、国内外の王侯貴族が多数参加する大規模な社交場だ。
わずかな隙も許されないので、念入りに身嗜みを確認し、整える。
うん。完璧。
「シルビアーナ様、本日も麗しゅうございます。青空を背に咲く白百合の優美さでございますわ」
「うふふ。ありがとう。リリたちのおかげね」
私の心からの賛辞に柔らかく微笑むシルビアお姉様。いくつもの感嘆の声が上がる。
わかる。私も溜息をついちゃったわ。だって素敵なんですもの!
シルビアお姉様のすらりとした肢体、気高く整ったお顔、所作の美しさはもちろん、お召し物も最高なの!
ドレスは青地に金糸と銀糸で刺繍され、肩やデコルテを出しすぎない清楚なデザイン。長い銀髪や胸元を飾るのは、ダイヤモンドとサファイア。
ああ!張り切ってデザインを選ぶお手伝いをした甲斐があった!
ちなみにクリスティアン殿下は滅多に贈り物をしない。王家から予算をもらって、シルビアお姉様のお好みでドレスや装飾品を用意しているの。
だからいつだって良くお似合いで素敵なの!
まあ、婚約者であるクリスティアン殿下の色を入れなければいけない事だけは不満だけど。
「リリ、貴女もとっても素敵ね。爽やかで、まるで水辺に咲くアイリスのようよ」
「恐れ入ります」
私は紫色の大人っぽいデザインのドレスを着て、トパーズの装飾でまとめている。首元までしっかり隠れているし、髪もきっちりまとめてほつれ一つなく、ヒールを履いて背丈を出している。
私の顔は幼く、身体は小柄で胸や尻が出ている。背伸びしたデザインじゃないと舐められるのだ。
そう、最近の夜会では私もお供している。目的はシルビアお姉様の護衛だ。
夜会であからさまに『護衛を担当しています』と、表すわけにはいかないので、男爵令嬢として参加しているけどね。
それにしても、シルビアお姉様を狙う不届き者は増える一方だ。
【完璧な令嬢】であるシルビアお姉様にお近づきになりたい。なんて人たちは可愛い方。
襲おうとしたり、身柄を攫おうとしたり、命を狙う者たちも多い。
理由は、陰謀、劣情、嫉妬、逆恨みなどなど。首謀者も、ゴールドバンデッド公爵家や王家の対立派閥、クリスティアン殿下を危険視している派閥、単純にシルビアお姉様を手に入れたい者たちなど様々。
夜会はいつも以上に人と接する。絶対に油断出来ない。
「リリ、今宵も頼みましたよ」
「お任せ下さいシルビアーナ様。この命にかえてもお守りいたします」
私にだけ聞こえる音量で、困ったように囁く。
「……そんな事言わないで」
私は何も言わず微笑んだ。
ごめんねシルビアお姉様。これだけは譲れないの。
これから先、何があっても私が貴女を守る。
◆◆◆◆◆
やがて開始時間が近づき、クリスティアン殿下がシルビアお姉様を迎えに来た。
「……」
少し目を見開き、シルビアお姉様をじっと見るクリスティアン殿下。
なんか視線が気持ち悪いな。などと思っていると、鼻で笑って見下しはじめた。
「また色気のないドレスだな。貧相な胸を隠したつもりか?」
このクソ馬鹿色ボケ王子が!最低!シルビアお姉様のお美しさが理解できないなんて!目と根性が腐ってる!
「さようでございますか。お迎え頂きありがとうございます」
シルビアお姉様はさらりと流してエスコートされるのを待つ。クリスティアン殿下は不機嫌そうに顔を歪め、なぜか私を見た。
「ふん。侍女のドレスまで地味でつまらん。まあ、顔立ちはいいな。身体もなかなか……」
にちゃっと笑うクリスティアン殿下。気色悪い!怖気で肌がぶつぶつになった!
「その胸は自前か?確かめてやろう」
しかもクリスティアン殿下の手が伸びてきた!
流石に避けようとすると、凛とした声が場を打つ。
「リリにお手を触れないで下さい」
クリスティアン殿下は驚いた様子でシルビアお姉様を見た。顔がさらにだらしなく崩れる。
「お、おお。なんだ?妬いているのか?珍しく可愛げがあるじゃないか」
一瞬、シルビアお姉様は虫を見るような目になった。
すぐに淑女の笑みで隠す。
「それはようございました。時間も近づいて参りましたので向かいましょう」
「ああ!私がエスコートしてやる!光栄に思うことだ!」
クリスティアン殿下の見えない角度で、シルビアお姉様の顔が一瞬だけ怒りと嫌悪に歪んだ。先ほどの眼差しといい、人前で感情を露わにするのは珍しい。
……私が手を出されそうで嫉妬してくれたのかな。なら嬉しいな。
「リリさん、大丈夫ですか?」
「ええ、私もそろそろ行きますね」
私は顔がにやけないよう気をつけて、心配してくれる侍女仲間たちに返事をした。
それにしても、クリスティアン殿下のあの反応はやっぱり……。馬鹿な人だ。
◆◆◆◆◆
エデンローズ王国の夜会では、まず子爵以下の下位貴族から入場する。
ブランカ男爵令嬢である私もその一人。エスコートは護衛騎士の一人。
彼は、ゴールドバンデッド公爵家の寄子にあたる子爵家の三男坊で、現在の身分は騎士爵だ。
「おお!ブランカ男爵令嬢!今宵もお美しい!」
にこやかな護衛騎士に笑顔を返してエスコートを受け、周りにはわからないよう仕事の話をする。
「ありがとうございます。グレイ様も凛々しゅうございますわね。
……今宵もたくさんの方々がいらっしゃいますが、ご挨拶のご予定は?」
(出席者が多いですが、刺客と不穏分子の数はいかがですか?)
事前に排除はしてるけど、全員は流石に無理だったのよね。
「家の者から『できれば挨拶した方がいい』と、言付けられたお三方だけです。気楽なものですよ」
(会場内に刺客と思われる者はいない。不穏分子は三人だが、それほど警戒する必要はないだろう)
護衛騎士は、指先の動きで誰か表す。あー。あのシルビアお姉様ファンの三人か。
「ご挨拶のついでに友人たちに会いに行きます。貴女は予定通り、ゴールドバンデッド公爵令嬢のお側に侍っていらして下さい。後で一曲踊って頂ければ嬉しいですが」
(我々は会場内で警戒を続ける。貴殿はいつも通り、シルビアーナ様の警護に集中してくれ。緊急事態時は援護を求める可能性がある。そのつもりでいてもらえると助かる)
「かしこまりました。お誘い頂ければ、いつでもお相手になります」
(了解いたしました。即応できるようにしておきます)
話しているうちに会場に入った。
広間は煌びやかなシャンデリアの光に照らされ、まるで昼のように明るい。
その後、中位貴族、上位貴族、他国からの客人、最後に王族が入場していく。
そして両陛下のご挨拶とファーストダンスが披露され、夜会が始まった。
「それではまた」
「ええ」
私と護衛騎士は、それぞれの仕事に取り掛かった。
私はシルビアお姉様の元に行く。シャンデリアの輝きを浴びるシルビアお姉様は、夢のように美しい。
かたわらのクリスティアン殿下も美形の部類だが霞む。あっという間にシルビアお姉様しか見えなくなる。
シルビアお姉様が、私に気づいた。
「リリ」
私にだけ見えるように柔らかく微笑み、名を呼ぶ。
ああ、この人を守りたい。改めて思った。
シルビアお姉様と私は夜会に出席するため、一度ゴールドバンデッド公爵家に戻って着替えてから王城に来た。
「シルビアーナ様、少しお化粧直しをいたします」
「わかったわ」
今は、シルビアお姉様に割り当てられた控えの間で、クリスティアン殿下のお迎えを待ちつつ身嗜みの確認をしている。
昼餐会は、エデンローズ王国の伝統で王族と高位貴族だけが参加していた。だけど、夜会はちがう。国内はもとより、国内外の王侯貴族が多数参加する大規模な社交場だ。
わずかな隙も許されないので、念入りに身嗜みを確認し、整える。
うん。完璧。
「シルビアーナ様、本日も麗しゅうございます。青空を背に咲く白百合の優美さでございますわ」
「うふふ。ありがとう。リリたちのおかげね」
私の心からの賛辞に柔らかく微笑むシルビアお姉様。いくつもの感嘆の声が上がる。
わかる。私も溜息をついちゃったわ。だって素敵なんですもの!
シルビアお姉様のすらりとした肢体、気高く整ったお顔、所作の美しさはもちろん、お召し物も最高なの!
ドレスは青地に金糸と銀糸で刺繍され、肩やデコルテを出しすぎない清楚なデザイン。長い銀髪や胸元を飾るのは、ダイヤモンドとサファイア。
ああ!張り切ってデザインを選ぶお手伝いをした甲斐があった!
ちなみにクリスティアン殿下は滅多に贈り物をしない。王家から予算をもらって、シルビアお姉様のお好みでドレスや装飾品を用意しているの。
だからいつだって良くお似合いで素敵なの!
まあ、婚約者であるクリスティアン殿下の色を入れなければいけない事だけは不満だけど。
「リリ、貴女もとっても素敵ね。爽やかで、まるで水辺に咲くアイリスのようよ」
「恐れ入ります」
私は紫色の大人っぽいデザインのドレスを着て、トパーズの装飾でまとめている。首元までしっかり隠れているし、髪もきっちりまとめてほつれ一つなく、ヒールを履いて背丈を出している。
私の顔は幼く、身体は小柄で胸や尻が出ている。背伸びしたデザインじゃないと舐められるのだ。
そう、最近の夜会では私もお供している。目的はシルビアお姉様の護衛だ。
夜会であからさまに『護衛を担当しています』と、表すわけにはいかないので、男爵令嬢として参加しているけどね。
それにしても、シルビアお姉様を狙う不届き者は増える一方だ。
【完璧な令嬢】であるシルビアお姉様にお近づきになりたい。なんて人たちは可愛い方。
襲おうとしたり、身柄を攫おうとしたり、命を狙う者たちも多い。
理由は、陰謀、劣情、嫉妬、逆恨みなどなど。首謀者も、ゴールドバンデッド公爵家や王家の対立派閥、クリスティアン殿下を危険視している派閥、単純にシルビアお姉様を手に入れたい者たちなど様々。
夜会はいつも以上に人と接する。絶対に油断出来ない。
「リリ、今宵も頼みましたよ」
「お任せ下さいシルビアーナ様。この命にかえてもお守りいたします」
私にだけ聞こえる音量で、困ったように囁く。
「……そんな事言わないで」
私は何も言わず微笑んだ。
ごめんねシルビアお姉様。これだけは譲れないの。
これから先、何があっても私が貴女を守る。
◆◆◆◆◆
やがて開始時間が近づき、クリスティアン殿下がシルビアお姉様を迎えに来た。
「……」
少し目を見開き、シルビアお姉様をじっと見るクリスティアン殿下。
なんか視線が気持ち悪いな。などと思っていると、鼻で笑って見下しはじめた。
「また色気のないドレスだな。貧相な胸を隠したつもりか?」
このクソ馬鹿色ボケ王子が!最低!シルビアお姉様のお美しさが理解できないなんて!目と根性が腐ってる!
「さようでございますか。お迎え頂きありがとうございます」
シルビアお姉様はさらりと流してエスコートされるのを待つ。クリスティアン殿下は不機嫌そうに顔を歪め、なぜか私を見た。
「ふん。侍女のドレスまで地味でつまらん。まあ、顔立ちはいいな。身体もなかなか……」
にちゃっと笑うクリスティアン殿下。気色悪い!怖気で肌がぶつぶつになった!
「その胸は自前か?確かめてやろう」
しかもクリスティアン殿下の手が伸びてきた!
流石に避けようとすると、凛とした声が場を打つ。
「リリにお手を触れないで下さい」
クリスティアン殿下は驚いた様子でシルビアお姉様を見た。顔がさらにだらしなく崩れる。
「お、おお。なんだ?妬いているのか?珍しく可愛げがあるじゃないか」
一瞬、シルビアお姉様は虫を見るような目になった。
すぐに淑女の笑みで隠す。
「それはようございました。時間も近づいて参りましたので向かいましょう」
「ああ!私がエスコートしてやる!光栄に思うことだ!」
クリスティアン殿下の見えない角度で、シルビアお姉様の顔が一瞬だけ怒りと嫌悪に歪んだ。先ほどの眼差しといい、人前で感情を露わにするのは珍しい。
……私が手を出されそうで嫉妬してくれたのかな。なら嬉しいな。
「リリさん、大丈夫ですか?」
「ええ、私もそろそろ行きますね」
私は顔がにやけないよう気をつけて、心配してくれる侍女仲間たちに返事をした。
それにしても、クリスティアン殿下のあの反応はやっぱり……。馬鹿な人だ。
◆◆◆◆◆
エデンローズ王国の夜会では、まず子爵以下の下位貴族から入場する。
ブランカ男爵令嬢である私もその一人。エスコートは護衛騎士の一人。
彼は、ゴールドバンデッド公爵家の寄子にあたる子爵家の三男坊で、現在の身分は騎士爵だ。
「おお!ブランカ男爵令嬢!今宵もお美しい!」
にこやかな護衛騎士に笑顔を返してエスコートを受け、周りにはわからないよう仕事の話をする。
「ありがとうございます。グレイ様も凛々しゅうございますわね。
……今宵もたくさんの方々がいらっしゃいますが、ご挨拶のご予定は?」
(出席者が多いですが、刺客と不穏分子の数はいかがですか?)
事前に排除はしてるけど、全員は流石に無理だったのよね。
「家の者から『できれば挨拶した方がいい』と、言付けられたお三方だけです。気楽なものですよ」
(会場内に刺客と思われる者はいない。不穏分子は三人だが、それほど警戒する必要はないだろう)
護衛騎士は、指先の動きで誰か表す。あー。あのシルビアお姉様ファンの三人か。
「ご挨拶のついでに友人たちに会いに行きます。貴女は予定通り、ゴールドバンデッド公爵令嬢のお側に侍っていらして下さい。後で一曲踊って頂ければ嬉しいですが」
(我々は会場内で警戒を続ける。貴殿はいつも通り、シルビアーナ様の警護に集中してくれ。緊急事態時は援護を求める可能性がある。そのつもりでいてもらえると助かる)
「かしこまりました。お誘い頂ければ、いつでもお相手になります」
(了解いたしました。即応できるようにしておきます)
話しているうちに会場に入った。
広間は煌びやかなシャンデリアの光に照らされ、まるで昼のように明るい。
その後、中位貴族、上位貴族、他国からの客人、最後に王族が入場していく。
そして両陛下のご挨拶とファーストダンスが披露され、夜会が始まった。
「それではまた」
「ええ」
私と護衛騎士は、それぞれの仕事に取り掛かった。
私はシルビアお姉様の元に行く。シャンデリアの輝きを浴びるシルビアお姉様は、夢のように美しい。
かたわらのクリスティアン殿下も美形の部類だが霞む。あっという間にシルビアお姉様しか見えなくなる。
シルビアお姉様が、私に気づいた。
「リリ」
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