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第1部
30話 夏星の大宴 青空と星のドレス
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宮廷舞踏会【夏星の大宴】当日になりました。
私は朝から、シアンたちとアメティスト子爵家の侍女たちによって、お風呂で髪の一筋まで磨かれてから、着付けと化粧を施されました。
そして、生まれて初めて衣装も化粧も髪型も全て、自分で決めたのです。最近、ようやく自分の好みがわかってきたのです。
「……いま言ったようにしてもらいたいのだけど、どうかしら?」
シアンたちがにっこりと笑います。
「素晴らしいです。そのようにいたしましょう」
「ええ、後は私どもにお任せ下さい」
着るのはもちろん、アドリアン様がご用意してくださったドレスの中の一着です。
五着の中から私が選んだのは、ベルラインの青色のドレスでした。
ふわりと広がるスカート部分は、花びらのような形の薄い生地が、幾重にも重なっています。重なることで、アドリアン様の瞳の色のような鮮やかな青を生み出しているのです。
ウェストから上は、かっちりとした青色の生地に、銀糸の刺繍とダイヤのビーズが散りばめられています。
大きく開いた胸元から首筋にかけては銀糸と青糸のレースが、指先から肘までも同じレースのグローブで包みます。
「素敵……」
まるで、夏の青空に星を散りばめてドレスにしたかのよう。
シアンたちも同意します。
「ええ。素晴らしいドレスです。調整でビーズを足して頂いて正解でしたね」
「次はお髪を整えますね」
髪は編み込みのハーフアップにして、お義父様たちから頂いた銀とアメジストの髪飾りで止めています。あえて、この白い髪がよく見えるようにしてもらいます。
この三ヶ月、シアンたちが丁寧に手入れしてくれた私の髪。
ほんのりと薄紅の光沢を放っていて、とても美しいのです。
私の大好きなシアン、ニト、リルの努力をぜひ見て欲しいから。
「ああ!このままお化粧がなくても充分素敵です!」
シアンの言葉に、アメティスト子爵家の侍女たちも同意してくれました。
「ルルティーナ様の仰ったように、お化粧は薄めにしましょう」
それでも白粉を肌に乗せて、桃色の口紅で唇を彩るなどして頂くと、雰囲気が変わりました。
肌はより綺麗に、顔立ちは少しだけ大人っぽくなります。
「ルルティーナ様、いかがでしょうか?」
「大人っぽくて素敵よ。……これなら、アドリアン様の隣に立っても見劣りしないかしら」
「あら!当然ですよ!こんなにも綺麗なんですもの!」
「堂々となさいませ!……むしろあのヘタレ閣下が問題ですよ」
「シアンさん!不敬を許されているとはいえ、お口が過ぎてますわよ!……もどかしいお気持ちはわかりますが」
「?」
小声のやり取りに首を傾げつつ、装飾品をつけてもらいます。
装飾品は、銀とアメジストで出来た耳飾りです。髪飾りと対になっています。
他にも首飾りやブローチもセットでありますが、今回は髪飾りと耳飾りだけにしました。
私はどうやら、ゴテゴテと着飾るのは好きではないようなのです。また、色合いが薄いせいか似合いません。
ドレスによく合う青い靴を履きます。私が踊りやすいよう、ほとんどヒールがない靴です。
最後に姿見で全身を写します。しみじみと、アドリアン様に助けて頂く前と今では、別人のようだと感じます。
一番の変化は、背が急激に伸びたことでしょう。私の身体は、遅れた分を取り戻すように成長したのです。
流石に頭一つ分まではいきませんが、多少肉付きが良くなったことも相まって、かなり印象が変わりました。
お陰で、大人っぽいドレスも装飾品も似合っています。ホッと一息つきました。
「……悩んだ甲斐があったわ」
「ええ。良くお似合いです」
「うふふ。ありがとう。自分でもそう思うわ」
自分の好き嫌いや、似合う似合わないがわかっていくと、装いは悩ましくも楽しくなるものなのですね。
「では、皆様にもご覧頂きましょう。団長閣下もお着替えは終わっているはずですよ」
私はドキドキしながら、談話室に向かいました。
談話室のドアが開いた瞬間、何故かソファに座らず立っているアドリアン様と目が合って……私は固まりました。お義父様方が何か仰っていらっしゃいますが、なにも聞こえません。
だって、あまりにも素敵なんですもの!
アドリアン様の夜会用の礼服は、襟付きの裾の長いジャケットと、ズボンで構成されている優美なものです。
ジャケットには濃い青地に銀色の刺繍が施されています。首元には、銀と薄紅色の宝石で出来たブローチのついたクラバットを巻いていらっしゃいます。
ズボンは無地の白地で、長くたくましい脚を優美に包んでいます。
ジャケットの青色はアドリアン様の瞳の色ですが、もしやそれ以外は、私の白い髪と薄紅色の瞳をイメージしていらっしゃるのでしょうか?
流石にそれは思い上がりですよね?
いえ、もしそうなら嬉しいです。私もアドリアン様の瞳の色のこのドレスを選んだのですから。
でも、あの、今更ですがこれではまるで夫婦か婚約者同士の装いでは……?
ああ、それはともかく。
「はあ……アドリアン様、素敵すぎます……」
アドリアン様の麗しき貴公子姿の前には、塵のようなものです。
私はうっとりと見つめて、思わず口にしてしまいました。
「ルルティーナ!だらしのない顔をしない!」
お義母様が少し顔をしかめて、扇で私の手を優しく叩いて下さります。
「はっ!し、失礼しました!お義母様!お義父様!」
マーメイドラインの青紫色のドレスを着たお義母様と、同じ色を基調としたシンプルな夜会用礼装を着たお義父様。
お二人は生温かい笑みを浮かべます。
「まったく。我が家から一歩外に出たら、油断してはいけませんよ。……指導はこのくらいにしておくわ。ルルティーナ、とても素敵よ。耳飾りと髪飾りも良く似合っているわ」
「うんうん。ドレスがアドリアンの瞳の色なのは気に食わないが、最高に美しいぞ!」
「ありがとうございます。お義母様もお義父様もとっても素敵で……アドリアン様!?」
視界を掠めた光景にびっくりしました。
アドリアン様が。
「おいアドリアン、なんで泣いてるんだ。意味不明で怖いぞ」
「情緒不安定すぎよ。ねえシアン、アドリアン坊ちゃんは、本当に辺境でちゃんとやれているのかしら?」
「仕事はちゃんとできるんですよ。仕事は。ただやはり、ルルティーナ様が絡むと感情豊かですね。流石に涙を見せることは珍しいですが……」
そうです。アドリアン様がホロホロと涙をこぼされているのです。
そして、何かを呟いています。
「青空の女神か?それとも夜空の星が人の形をとったのか?いや、涼やかな雪の精霊にも……俺は夢を見ているのだろうか……はっ!」
お義父様が近づき、肘打ちを放ちました。
アドリアン様はビクともしませんでしたが、正気に返ったらしく涙を拭います。
「失礼しました。ルルティーナ嬢のあまりの美しさに理性が消えていたようです」
「気持ちはわかるけどな。お前、デカい図体で棒立ちになっていきなり泣くなよ。ちょっと怖いよ」
「怖……!?……うぅっ!確かに……返す言葉もございません」
「怖くなんてないですよ。美しいと言って頂けて、私は嬉しいです」
私は思わずそう口にしました。
「いや、怖いだろう。君があまりにも美しくて感動したとはいえ……。しかも、君に泣き顔を見られるのは二度目だな。俺は情け無いところばかりを見せているな……」
「情け無くなんてありません。アドリアン様が、とても素直で綺麗なお心をしているからだと思います。
それに、私だってアドリアン様に見惚れてしまいましたし、アドリアン様の情け無い姿だって、私は……」
「ルルティーナ嬢……」
私たちは自然と近づき、手を取り合いました。シアンの咳払いが聞こえるまで。
「コホン!いい雰囲気のところ申し訳ございませんが、出発時間ですよ!」
「っ!わ、わかった」
「わかりました……」
私たちは気まずく顔を合わせ、照れ笑いを浮かべます。
アドリアン様は右手を差し出して下さります。
「青空の女神のように美しいお嬢様。貴女をエスコートする栄誉を俺に頂けるでしょうか?」
「もちろんです。夜空の男神のように美しい騎士様」
こうして、私たちは宮廷舞踏会【夏星の大宴】に向かったのです。
外の光景は夕焼け色に染まりつつあります。その夕焼け色を背景に、私をエスコートするアドリアン様が微笑んで……私も嬉しくて笑みを浮かべます。
少し前にはお義母様とお義父様が。
私たちの背後には、私たちを見送るシアンたちが。
こんな幸福な日が来るなんて、あの小屋にいた頃は想像もしなかった。
きっと一生、忘れられない光景になるのでしょう。
【夏星の大宴】で、どんな出来事が起ころうとも。
私は朝から、シアンたちとアメティスト子爵家の侍女たちによって、お風呂で髪の一筋まで磨かれてから、着付けと化粧を施されました。
そして、生まれて初めて衣装も化粧も髪型も全て、自分で決めたのです。最近、ようやく自分の好みがわかってきたのです。
「……いま言ったようにしてもらいたいのだけど、どうかしら?」
シアンたちがにっこりと笑います。
「素晴らしいです。そのようにいたしましょう」
「ええ、後は私どもにお任せ下さい」
着るのはもちろん、アドリアン様がご用意してくださったドレスの中の一着です。
五着の中から私が選んだのは、ベルラインの青色のドレスでした。
ふわりと広がるスカート部分は、花びらのような形の薄い生地が、幾重にも重なっています。重なることで、アドリアン様の瞳の色のような鮮やかな青を生み出しているのです。
ウェストから上は、かっちりとした青色の生地に、銀糸の刺繍とダイヤのビーズが散りばめられています。
大きく開いた胸元から首筋にかけては銀糸と青糸のレースが、指先から肘までも同じレースのグローブで包みます。
「素敵……」
まるで、夏の青空に星を散りばめてドレスにしたかのよう。
シアンたちも同意します。
「ええ。素晴らしいドレスです。調整でビーズを足して頂いて正解でしたね」
「次はお髪を整えますね」
髪は編み込みのハーフアップにして、お義父様たちから頂いた銀とアメジストの髪飾りで止めています。あえて、この白い髪がよく見えるようにしてもらいます。
この三ヶ月、シアンたちが丁寧に手入れしてくれた私の髪。
ほんのりと薄紅の光沢を放っていて、とても美しいのです。
私の大好きなシアン、ニト、リルの努力をぜひ見て欲しいから。
「ああ!このままお化粧がなくても充分素敵です!」
シアンの言葉に、アメティスト子爵家の侍女たちも同意してくれました。
「ルルティーナ様の仰ったように、お化粧は薄めにしましょう」
それでも白粉を肌に乗せて、桃色の口紅で唇を彩るなどして頂くと、雰囲気が変わりました。
肌はより綺麗に、顔立ちは少しだけ大人っぽくなります。
「ルルティーナ様、いかがでしょうか?」
「大人っぽくて素敵よ。……これなら、アドリアン様の隣に立っても見劣りしないかしら」
「あら!当然ですよ!こんなにも綺麗なんですもの!」
「堂々となさいませ!……むしろあのヘタレ閣下が問題ですよ」
「シアンさん!不敬を許されているとはいえ、お口が過ぎてますわよ!……もどかしいお気持ちはわかりますが」
「?」
小声のやり取りに首を傾げつつ、装飾品をつけてもらいます。
装飾品は、銀とアメジストで出来た耳飾りです。髪飾りと対になっています。
他にも首飾りやブローチもセットでありますが、今回は髪飾りと耳飾りだけにしました。
私はどうやら、ゴテゴテと着飾るのは好きではないようなのです。また、色合いが薄いせいか似合いません。
ドレスによく合う青い靴を履きます。私が踊りやすいよう、ほとんどヒールがない靴です。
最後に姿見で全身を写します。しみじみと、アドリアン様に助けて頂く前と今では、別人のようだと感じます。
一番の変化は、背が急激に伸びたことでしょう。私の身体は、遅れた分を取り戻すように成長したのです。
流石に頭一つ分まではいきませんが、多少肉付きが良くなったことも相まって、かなり印象が変わりました。
お陰で、大人っぽいドレスも装飾品も似合っています。ホッと一息つきました。
「……悩んだ甲斐があったわ」
「ええ。良くお似合いです」
「うふふ。ありがとう。自分でもそう思うわ」
自分の好き嫌いや、似合う似合わないがわかっていくと、装いは悩ましくも楽しくなるものなのですね。
「では、皆様にもご覧頂きましょう。団長閣下もお着替えは終わっているはずですよ」
私はドキドキしながら、談話室に向かいました。
談話室のドアが開いた瞬間、何故かソファに座らず立っているアドリアン様と目が合って……私は固まりました。お義父様方が何か仰っていらっしゃいますが、なにも聞こえません。
だって、あまりにも素敵なんですもの!
アドリアン様の夜会用の礼服は、襟付きの裾の長いジャケットと、ズボンで構成されている優美なものです。
ジャケットには濃い青地に銀色の刺繍が施されています。首元には、銀と薄紅色の宝石で出来たブローチのついたクラバットを巻いていらっしゃいます。
ズボンは無地の白地で、長くたくましい脚を優美に包んでいます。
ジャケットの青色はアドリアン様の瞳の色ですが、もしやそれ以外は、私の白い髪と薄紅色の瞳をイメージしていらっしゃるのでしょうか?
流石にそれは思い上がりですよね?
いえ、もしそうなら嬉しいです。私もアドリアン様の瞳の色のこのドレスを選んだのですから。
でも、あの、今更ですがこれではまるで夫婦か婚約者同士の装いでは……?
ああ、それはともかく。
「はあ……アドリアン様、素敵すぎます……」
アドリアン様の麗しき貴公子姿の前には、塵のようなものです。
私はうっとりと見つめて、思わず口にしてしまいました。
「ルルティーナ!だらしのない顔をしない!」
お義母様が少し顔をしかめて、扇で私の手を優しく叩いて下さります。
「はっ!し、失礼しました!お義母様!お義父様!」
マーメイドラインの青紫色のドレスを着たお義母様と、同じ色を基調としたシンプルな夜会用礼装を着たお義父様。
お二人は生温かい笑みを浮かべます。
「まったく。我が家から一歩外に出たら、油断してはいけませんよ。……指導はこのくらいにしておくわ。ルルティーナ、とても素敵よ。耳飾りと髪飾りも良く似合っているわ」
「うんうん。ドレスがアドリアンの瞳の色なのは気に食わないが、最高に美しいぞ!」
「ありがとうございます。お義母様もお義父様もとっても素敵で……アドリアン様!?」
視界を掠めた光景にびっくりしました。
アドリアン様が。
「おいアドリアン、なんで泣いてるんだ。意味不明で怖いぞ」
「情緒不安定すぎよ。ねえシアン、アドリアン坊ちゃんは、本当に辺境でちゃんとやれているのかしら?」
「仕事はちゃんとできるんですよ。仕事は。ただやはり、ルルティーナ様が絡むと感情豊かですね。流石に涙を見せることは珍しいですが……」
そうです。アドリアン様がホロホロと涙をこぼされているのです。
そして、何かを呟いています。
「青空の女神か?それとも夜空の星が人の形をとったのか?いや、涼やかな雪の精霊にも……俺は夢を見ているのだろうか……はっ!」
お義父様が近づき、肘打ちを放ちました。
アドリアン様はビクともしませんでしたが、正気に返ったらしく涙を拭います。
「失礼しました。ルルティーナ嬢のあまりの美しさに理性が消えていたようです」
「気持ちはわかるけどな。お前、デカい図体で棒立ちになっていきなり泣くなよ。ちょっと怖いよ」
「怖……!?……うぅっ!確かに……返す言葉もございません」
「怖くなんてないですよ。美しいと言って頂けて、私は嬉しいです」
私は思わずそう口にしました。
「いや、怖いだろう。君があまりにも美しくて感動したとはいえ……。しかも、君に泣き顔を見られるのは二度目だな。俺は情け無いところばかりを見せているな……」
「情け無くなんてありません。アドリアン様が、とても素直で綺麗なお心をしているからだと思います。
それに、私だってアドリアン様に見惚れてしまいましたし、アドリアン様の情け無い姿だって、私は……」
「ルルティーナ嬢……」
私たちは自然と近づき、手を取り合いました。シアンの咳払いが聞こえるまで。
「コホン!いい雰囲気のところ申し訳ございませんが、出発時間ですよ!」
「っ!わ、わかった」
「わかりました……」
私たちは気まずく顔を合わせ、照れ笑いを浮かべます。
アドリアン様は右手を差し出して下さります。
「青空の女神のように美しいお嬢様。貴女をエスコートする栄誉を俺に頂けるでしょうか?」
「もちろんです。夜空の男神のように美しい騎士様」
こうして、私たちは宮廷舞踏会【夏星の大宴】に向かったのです。
外の光景は夕焼け色に染まりつつあります。その夕焼け色を背景に、私をエスコートするアドリアン様が微笑んで……私も嬉しくて笑みを浮かべます。
少し前にはお義母様とお義父様が。
私たちの背後には、私たちを見送るシアンたちが。
こんな幸福な日が来るなんて、あの小屋にいた頃は想像もしなかった。
きっと一生、忘れられない光景になるのでしょう。
【夏星の大宴】で、どんな出来事が起ころうとも。
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