『帰還勇者のRe:スクール(学園無双)』~リエナIf~異世界を救って帰還したら聖女がついてきたのでイチャコラ同棲して面倒をみようと思います。
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
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第1章 異世界を救った勇者、リエナと共に現実世界に帰還する。
第2話 異世界を救った勇者、リエナと共に現実世界に帰還する。(2)
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浮遊感がなくなり目を開けるとそこは5年前までは見慣れた、けれどここ5年はまったく見ることがなかった、懐かしさでいっぱいの実家の自分の部屋だった。
しかし俺のすぐ傍には、本来ここにいてはならないはずの人間がいる。
もちろんリエナだ。
「リエナ……お前、なんでいきなりついてきたんだよ?」
「えへへへ」
「えへへへ、じゃないからな? だいたいリエナが急にいなくなったらリエナのお母さんが悲しむだろ?」
異世界転移の術式は、古代の神術や禁術に精通し『若き天才神官』と名高いリエナしか扱うことができない。
しかも非常に高難度で、使えるタイミングがかなり限定されるのだそうだ。
さらにはこっちの世界では女神アテナイの加護が薄くなるため、使い手であるリエナがこっちの世界に来てしまうと、もう異世界転移の術式は使うことができないらしい。
「もう会えなくなってしまうのは辛いですけど……ですがこうやって勇者様についていくかもしれないことは、お母さんにはあらかじめ伝えてありましたので問題はありません」
「さすがリエナ、相変わらず用意周到だな……」
旅なんてしたことがなかった俺を、手取り足取り5年間サポートしてくれた実績は伊達じゃなかった。
「お母さんからは『最後のお別れの瞬間にあなたが本当にしたいと思ったことをしなさい』と言われたんです」
「ははっ、それはまたリエナのお母さんらしいな」
リエナのお母さんは大司祭という女神アテナイ教団のかなり偉い立場の人だった。
俺は教団本部に行った時くらいしか会ったことはなかったんだけど。
色んな人から頼られる面倒見のいい人で、偉ぶったところなんて全然ない素晴らしい人格者だったのだ。
あの人ならリエナの背中を優しく後押しすることだろう。
「それで別れの瞬間に、やっぱり私は勇者様と一緒にいたいなって思ったんです。だから勝手ながら一緒に来ることにしました」
「そうか……リエナがそこまでの決意で選んだんなら、俺はもう何も言わないよ。ようこそ、俺の住む世界へ」
「初めまして、勇者様の世界さん」
「ははっ、なんだよその珍妙な挨拶は」
世界に挨拶したリエナを見て俺は思わず笑ってしまう。
「もう、じゃあなんて言えばいいんですか」
そんな俺に可愛らしくむくれて見せるリエナ。
俺はリエナと笑い合いながら、そう言えばとすぐ近くの机の上にあったスマホを確認した。
表示は202X年9月1日7時15分。
「これって俺が異世界転移した日だな。まったく時間が経過していないってことか?」
「あ、そうなんですね」
しかもよくよく自分の身体を見回してみると、
「身体も5年前に戻っているのか? いや、当時は帰宅部のヒョロもやしだったはずなのに、かなりガッシリと筋肉がついてるから、知識や身体スペックは勇者のままで。なのに肉体年齢だけ5歳くらい若返っているみたいだな」
「はい、たしかに勇者様が急に幼くなった気がします」
「そういうリエナも、かなり若返ってるぞ? 多分5年前に出会った時のリエナの姿だ」
「え、本当ですか?」
リエナが自分の顔をペタペタ触ったりし始めた。
「ごめんな、俺の部屋には鏡ないんだよな。玄関に姿見があるから後でそこで確認してくれ。でも若返ってるのは間違いない。お互い知識や経験はそのままで、5年前の年齢に戻ってるのかも」
「あまりに都合がよすぎる状況……おそらくですが偉大なる女神アテナイが、世界救済のお礼として気を利かせてサービスしてくれたのではないかと」
「こんな不思議なことができるとしたら女神アテナイくらいだもんな。最後の最後で素敵なプレゼントをもらったと、ここはありがたく受け取っておくとするか」
「ですね」
それにいきなり20歳の姿で現れたら両親も驚くだろうしな。
だから俺としては女神アテナイのこの配慮には感謝せざるを得なかった。
確認ついでに俺は軽く精神を集中させて言霊を紡ぐ。
「女神アテナイよ、俺に邪悪を退けし勇者の力を――『女神の祝福』」
すると俺の全身をうっすらとした白銀のオーラが覆っていき、同時に身体の中には強大な勇者の力が駆け巡っていく。
しかし俺のすぐ傍には、本来ここにいてはならないはずの人間がいる。
もちろんリエナだ。
「リエナ……お前、なんでいきなりついてきたんだよ?」
「えへへへ」
「えへへへ、じゃないからな? だいたいリエナが急にいなくなったらリエナのお母さんが悲しむだろ?」
異世界転移の術式は、古代の神術や禁術に精通し『若き天才神官』と名高いリエナしか扱うことができない。
しかも非常に高難度で、使えるタイミングがかなり限定されるのだそうだ。
さらにはこっちの世界では女神アテナイの加護が薄くなるため、使い手であるリエナがこっちの世界に来てしまうと、もう異世界転移の術式は使うことができないらしい。
「もう会えなくなってしまうのは辛いですけど……ですがこうやって勇者様についていくかもしれないことは、お母さんにはあらかじめ伝えてありましたので問題はありません」
「さすがリエナ、相変わらず用意周到だな……」
旅なんてしたことがなかった俺を、手取り足取り5年間サポートしてくれた実績は伊達じゃなかった。
「お母さんからは『最後のお別れの瞬間にあなたが本当にしたいと思ったことをしなさい』と言われたんです」
「ははっ、それはまたリエナのお母さんらしいな」
リエナのお母さんは大司祭という女神アテナイ教団のかなり偉い立場の人だった。
俺は教団本部に行った時くらいしか会ったことはなかったんだけど。
色んな人から頼られる面倒見のいい人で、偉ぶったところなんて全然ない素晴らしい人格者だったのだ。
あの人ならリエナの背中を優しく後押しすることだろう。
「それで別れの瞬間に、やっぱり私は勇者様と一緒にいたいなって思ったんです。だから勝手ながら一緒に来ることにしました」
「そうか……リエナがそこまでの決意で選んだんなら、俺はもう何も言わないよ。ようこそ、俺の住む世界へ」
「初めまして、勇者様の世界さん」
「ははっ、なんだよその珍妙な挨拶は」
世界に挨拶したリエナを見て俺は思わず笑ってしまう。
「もう、じゃあなんて言えばいいんですか」
そんな俺に可愛らしくむくれて見せるリエナ。
俺はリエナと笑い合いながら、そう言えばとすぐ近くの机の上にあったスマホを確認した。
表示は202X年9月1日7時15分。
「これって俺が異世界転移した日だな。まったく時間が経過していないってことか?」
「あ、そうなんですね」
しかもよくよく自分の身体を見回してみると、
「身体も5年前に戻っているのか? いや、当時は帰宅部のヒョロもやしだったはずなのに、かなりガッシリと筋肉がついてるから、知識や身体スペックは勇者のままで。なのに肉体年齢だけ5歳くらい若返っているみたいだな」
「はい、たしかに勇者様が急に幼くなった気がします」
「そういうリエナも、かなり若返ってるぞ? 多分5年前に出会った時のリエナの姿だ」
「え、本当ですか?」
リエナが自分の顔をペタペタ触ったりし始めた。
「ごめんな、俺の部屋には鏡ないんだよな。玄関に姿見があるから後でそこで確認してくれ。でも若返ってるのは間違いない。お互い知識や経験はそのままで、5年前の年齢に戻ってるのかも」
「あまりに都合がよすぎる状況……おそらくですが偉大なる女神アテナイが、世界救済のお礼として気を利かせてサービスしてくれたのではないかと」
「こんな不思議なことができるとしたら女神アテナイくらいだもんな。最後の最後で素敵なプレゼントをもらったと、ここはありがたく受け取っておくとするか」
「ですね」
それにいきなり20歳の姿で現れたら両親も驚くだろうしな。
だから俺としては女神アテナイのこの配慮には感謝せざるを得なかった。
確認ついでに俺は軽く精神を集中させて言霊を紡ぐ。
「女神アテナイよ、俺に邪悪を退けし勇者の力を――『女神の祝福』」
すると俺の全身をうっすらとした白銀のオーラが覆っていき、同時に身体の中には強大な勇者の力が駆け巡っていく。
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