14 / 88
第2章 リエナと過ごす日常生活

第14話 学校の授業で無双する。

しおりを挟む
 始業式の翌日から、高校の授業が本格的に始まった。

 体感で5年ぶりとなる学校でのお勉強だったんだけど、女神アテナイの加護を受けている俺にとって、高校の授業はベリーイージーだった。

 例えば数学の授業では、

(えっとこの場合は……
 …………
 ……
 ……よって合同となる。証明終わり、っと)

 全員で解いてみるように言われた教科書の証明問題を見て、瞬時に解き方を理解した俺は。
 特に考える間もなくパパっとノートに証明を書き込んでいった。

 これが女神アテナイに与えられた、全ての言語を即時理解する最上位スキル『神意広達』の力だった。

 女神アテナイは異世界『オーフェルマウス』の総合神となる前は、元々は愛と知の女神だったらしい。
 だからその加護を受けた俺は、英語だろうが数学だろうが、日本語を読み書きするのとまったく同じ感覚で直感的に理解することができるのだ。

 単純に言葉の意味を理解できるようになるだけじゃない。
 言葉や数式への理解力が格段に向上しているため、数学も教科書をペラペラとめくって軽く眺めただけで、すべて完璧に頭に入ってしまうのだ。

(このチートスキルは学歴社会で生きる学生にとって文字通り最強チートだよな。常時発動してて俺の意思じゃオンオフできないから、ズルしてるって感覚もあんまりないし)

 これはもう俺に与えられた天賦の才能として、ありがたく使わせてもらおう。

 俺は数学に限らず、英語、国語、古文・漢文、化学、世界史etc...全教科を余裕しゃくしゃくでクリアさせてもらった。


 だがしかし。

 数学なんて目じゃないくらいに、元勇者の俺がぶっちぎりで無双したのが体育の授業だった。

 2学期前半の体育は、主に体育館でのバスケットボールだ。
 今日はコートを2面取って、片方は男子、もう片方では女子の試合形式の授業が行われていた。

 3チームずつ作って、ローテーションで2チームが対戦、1チームが休憩がてら審判をする。

 そしてうちのクラスにはバスケ部で1年生の夏からレギュラーを獲った、爽やかイケメンの伊達くんがいた。
 そんなわけで俺のチームメンバーは端から勝つのを諦めていたんだけど、俺だけは違った。

(戦闘用の勇者スキルはいっさい使わず、純粋な身体能力だけで勝負する――!)

 というか俺の身体能力を大きく強化する『女神の祝福ゴッデス・ブレス』なんかを使った日には、20メートルとか軽く跳んじゃうからな。
 自陣からダンクシュートしに行けるとか、さすがにそれはまずい。

 俺は伊達くんとマン・ツー・マンでマッチアップすると、この5年で鍛え上げた身体能力をいかんなく発揮して勝負を挑んだ。

「甘い! 右だ!」
 実戦で鍛え上げた超絶反射神経でドリブルを簡単に止めると、

「よっと!」
 抜群の跳躍力で放たれたシュートをブロックする。

 さらには、

「もらった!」
 駆け引きを読み切って鋭い出足でパスカットしてターンオーバーすると、一気にドリブルで敵陣に持ち込み、

「おおぉぉ──っ!」

 フリースローラインから大跳躍のエアウォークで中空を駆けると、そのまま豪快なダンクシュートを叩き込んだ!


 とまぁ一事が万事そんな具合で。
 試合は俺の大活躍によって下馬評を覆した俺たちチームの圧勝に終わったのだった。

 試合後、伊達くんがぽかーんと口を開けて俺を見つめていた。

 そして遠巻きに試合を見ていた女子たちは、自分たちの試合そっちのけでワイワイと盛り上がっていた。

「ねぇねぇ、伊達くんて1年でバスケ部のレギュラーになったんでしょ? その伊達くんにバスケで勝っちゃう織田くんってマジすごくない!?」
「ヤバいよね~」

「うんうん! 織田くんが運動神経こんなに良かったって知らなかったし!」

「しかも私気付いたんだけど、織田くんってかなり細マッチョだよね?」
「2学期に入ってから明るくて爽やかだし」

「あれ? 織田くんって結構良くない?」
「だよねー」

「ねぇねぇリエナさん。織田くんとは5年前から仲良しなんだよね? 織田くんがどんな人か教えてよ?」
「あ、私も知りたーい!」
「私も私もー!」

「そうですね……勇者様は大変な思いをして悪い王を倒し、私の故郷を滅びの危機から救ってくれたとても強いお方なんです」

「ふんふん。あれだけ運動能力が高いんだもんね。リエナさんの故郷くらい救っちゃうかもだよねー」
「いやいや、今さらっと王を倒したとか言ってるけど、私らと同い年の高校生だよね? それってガチですごくない?」

「だから高校の体育くらい楽勝なのかぁ」
「私、運動苦手だからすごく憧れちゃうかも」

「そんなすごい人なのに、勇者様は偉ぶったところが全然なくて誰に対しても優しいんです」

「たしかに1学期はあんなに凄い男子だなんて素振り、全然見せなかったもんね」
「すっごい物静かだったような」
「よく1学期の間、隠し通せてたよね?」
「能ある鷹は爪を隠すってやつかぁ」
「あ、私は気付いてたよ? オーラを感じてたから」
「「「「嘘つけ!」」」」

「あはは……」

「こら女子! 織田がすごいからって、男子の方ばっかり見てるんじゃない! 今は授業中だ、ちゃんとそっちも試合をしろ! 減点するぞ! あとあまり留学生を困らせるんじゃないぞ!」

「「「「はーい、すみませんでした~!」」」」

 リエナに質問タイムをして盛り上がっていた女子たちが、体育の先生に怒られて再び試合を再開する。

 そして体育の先生は女子を静かにさせると、休憩がてら審判をしていた俺のところまでやってきた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜

サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。 父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。 そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。 彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。 その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。 「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」 そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。 これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。

A級パーティーを追放された黒魔導士、拾ってくれた低級パーティーを成功へと導く~この男、魔力は極小だが戦闘勘が異次元の鋭さだった~

名無し
ファンタジー
「モンド、ここから消えろ。てめえはもうパーティーに必要ねえ!」 「……え? ゴート、理由だけでも聴かせてくれ」 「黒魔導士のくせに魔力がゴミクズだからだ!」 「確かに俺の魔力はゴミ同然だが、その分を戦闘勘の鋭さで補ってきたつもりだ。それで何度も助けてやったことを忘れたのか……?」 「うるせえ、とっとと消えろ! あと、お前について悪い噂も流しておいてやったからな。役立たずの寄生虫ってよ!」 「くっ……」  問答無用でA級パーティーを追放されてしまったモンド。  彼は極小の魔力しか持たない黒魔導士だったが、持ち前の戦闘勘によってパーティーを支えてきた。しかし、地味であるがゆえに貢献を認められることは最後までなかった。  さらに悪い噂を流されたことで、冒険者としての道を諦めかけたモンドだったが、悪評高い最下級パーティーに拾われ、彼らを成功に導くことで自分の居場所や高い名声を得るようになっていく。 「魔力は低かったが、あの動きは只者ではなかった! 寄生虫なんて呼ばれてたのが信じられん……」 「地味に見えるけど、やってることはどう考えても尋常じゃなかった。こんな達人を追放するとかありえねえだろ……」 「方向性は意外ですが、これほどまでに優れた黒魔導士がいるとは……」  拾われたパーティーでその高い能力を絶賛されるモンド。  これは、様々な事情を抱える低級パーティーを、最高の戦闘勘を持つモンドが成功に導いていく物語である……。

神眼の鑑定師~女勇者に追放されてからの成り上がり~大地の精霊に気に入られてアイテム作りで無双します

すもも太郎
ファンタジー
 伝説級勇者パーティーを首になったニースは、ギルドからも放逐されて傷心の旅に出る。  その途中で大地の精霊と運命の邂逅を果たし、精霊に認められて加護を得る。  出会った友人たちと共に成り上がり、いつの日にか国家の運命を変えるほどの傑物となって行く。  そんなニースの大活躍を知った元のパーティーが追いかけてくるが、彼らはみじめに落ちぶれて行きあっという間に立場が逆転してしまう。  大精霊の力を得た鑑定師の神眼で、透視してモンスター軍団や敵国を翻弄したり、創り出した究極のアイテムで一般兵が超人化したりします。  今にも踏み潰されそうな弱小国が超大国に打ち勝っていくサクセスストーリーです。  ※ハッピーエンドです

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~

Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」 病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。 気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた! これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。 だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。 皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。 その結果、 うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。 慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。 「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。 僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに! 行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。 そんな僕が、ついに魔法学園へ入学! 当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート! しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。 魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。 この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――! 勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる! 腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

処理中です...