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第三章「約束」
第33話 待ち合わせ
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明けて翌日の日曜日。
「うわ、はっやっ!? まだ20分前だよ!? 絶対わたしのほうが先に来たと思ったのに!?」
「なんで早く来たのに、開口一番小言を言われにゃならんのだ」
まぁ約束の30分前、9時には到着していたからな。
「そ、そんなにわたしとので、デートを楽しみにしていてくれたんだね……えへへ、ちょっと嬉しいかも、でへっ」
マナカが小さな声で何事かつぶやいていた。
が、良く聞こえなかったので俺はスルーすることにした。
早く来たのは、入り口そばのフラミンゴは外からでも見ることができるからだ。
すらりと長い脚で片足立ちして休息をとる姿は実に美しく、どれだけ見ていても飽きるがくることはない。
そんなもん早く来た方が圧倒的にお得じゃないか。
ちなみにフラミンゴの和名は「ベニヅル」。
しかしツルとは姿がよく似ているというだけで遺伝的には全くの別種である。
「そんなに(わたしとのデート)楽しみだったんだねぇ。ユウトくんも可愛いところあるじゃん、にゅふっ」
「ああ、(動物園)楽しみだったんだよ。いいだろ別に。あと前にも言ったと思うが、男に可愛いってのは褒め言葉じゃないからな?」
「素直じゃないなぁ……まぁそんなことより――」
そんなことって、これは男のプライドにも関わる一大案件なんだが……。
「こほん……どうかな?」
ちょっとうつむきながら、はにかみ上目遣いで聞いてくるマナカ。
「うん、よく似合ってると思うぞ。清楚な白いワンピースが深窓の令嬢みたいだ。腰の黒い細ベルトがアクセントになってて、大人っぽくてすごく可愛い」
「んもう、女の子と会ったらまずは服装を褒めるのが基本だよ――って、あれ、褒められてる……?」
「……お前はなにを言ってるんだ?」
「えっと、ユウトくんが女の子のお洒落を褒めるって、正直すっごく意外だったというか……」
「あのな、お前は俺をなんだと思っているんだ。俺にだってそれくらいの心得はあるさ。実際よく似合ってるしな。ファッション誌の表紙になっても遜色ないんじゃないか。ストレートに可愛いぞ」
「わお、そういうこと面と向かって言えちゃう人なんだね。なんか、ユウトくんって意外と女の子と遊ぶのに慣れてたり?」
「……別にそう言うわけじゃない」
「えぇーほんとにぃ? あーやしい!」
少し言いよどむ俺に変に食いついてくるマナカ。
と、まるで話を変えるタイミングを見計らっていたかのように、
「おはよーマナカ」
クロがぴょこっと顔を出した。
「あ、クロちゃんおはよー」
「うんうん、今日もマナカは可愛いね」
「えへへ~ありがとう。クロちゃんも今日は毛並みがキュートだね」
「あ、わかる? 朝起きてネコ用シャンプーでオシャンティしてきたんだよね」
「あ、うちのマフィンも使ってるよ。リンスインシャプーのやつ」
「あ、一緒のかも、どこのメーカー?」
「えっとねぇ――」
10分後。
「やーん、さらさらのもふもふー」
「にゃははははは」
「ほれほれ、ここか、ここがええのんか? うりうり」
「あふぅ、そ、そこはらめぇ――」
なんか完全に俺をそっちのけで盛り上がっている2人(1人と1匹)だった。
っていうかこいつ、こっそりネコ用シャンプーなんて買ってたのか。
どうりで最近、モフ感が高かったわけだ。
その後しばらくきゃっきゃうふふと、俺を放置して盛り上がる2人(1人と1匹)。
「べ、別に疎外感なんて感じてないんだからね……」
1羽だけ、離れたところで片足立ちしているフラミンゴが妙に目に留まった、よく晴れた休日の朝だった。
「うわ、はっやっ!? まだ20分前だよ!? 絶対わたしのほうが先に来たと思ったのに!?」
「なんで早く来たのに、開口一番小言を言われにゃならんのだ」
まぁ約束の30分前、9時には到着していたからな。
「そ、そんなにわたしとので、デートを楽しみにしていてくれたんだね……えへへ、ちょっと嬉しいかも、でへっ」
マナカが小さな声で何事かつぶやいていた。
が、良く聞こえなかったので俺はスルーすることにした。
早く来たのは、入り口そばのフラミンゴは外からでも見ることができるからだ。
すらりと長い脚で片足立ちして休息をとる姿は実に美しく、どれだけ見ていても飽きるがくることはない。
そんなもん早く来た方が圧倒的にお得じゃないか。
ちなみにフラミンゴの和名は「ベニヅル」。
しかしツルとは姿がよく似ているというだけで遺伝的には全くの別種である。
「そんなに(わたしとのデート)楽しみだったんだねぇ。ユウトくんも可愛いところあるじゃん、にゅふっ」
「ああ、(動物園)楽しみだったんだよ。いいだろ別に。あと前にも言ったと思うが、男に可愛いってのは褒め言葉じゃないからな?」
「素直じゃないなぁ……まぁそんなことより――」
そんなことって、これは男のプライドにも関わる一大案件なんだが……。
「こほん……どうかな?」
ちょっとうつむきながら、はにかみ上目遣いで聞いてくるマナカ。
「うん、よく似合ってると思うぞ。清楚な白いワンピースが深窓の令嬢みたいだ。腰の黒い細ベルトがアクセントになってて、大人っぽくてすごく可愛い」
「んもう、女の子と会ったらまずは服装を褒めるのが基本だよ――って、あれ、褒められてる……?」
「……お前はなにを言ってるんだ?」
「えっと、ユウトくんが女の子のお洒落を褒めるって、正直すっごく意外だったというか……」
「あのな、お前は俺をなんだと思っているんだ。俺にだってそれくらいの心得はあるさ。実際よく似合ってるしな。ファッション誌の表紙になっても遜色ないんじゃないか。ストレートに可愛いぞ」
「わお、そういうこと面と向かって言えちゃう人なんだね。なんか、ユウトくんって意外と女の子と遊ぶのに慣れてたり?」
「……別にそう言うわけじゃない」
「えぇーほんとにぃ? あーやしい!」
少し言いよどむ俺に変に食いついてくるマナカ。
と、まるで話を変えるタイミングを見計らっていたかのように、
「おはよーマナカ」
クロがぴょこっと顔を出した。
「あ、クロちゃんおはよー」
「うんうん、今日もマナカは可愛いね」
「えへへ~ありがとう。クロちゃんも今日は毛並みがキュートだね」
「あ、わかる? 朝起きてネコ用シャンプーでオシャンティしてきたんだよね」
「あ、うちのマフィンも使ってるよ。リンスインシャプーのやつ」
「あ、一緒のかも、どこのメーカー?」
「えっとねぇ――」
10分後。
「やーん、さらさらのもふもふー」
「にゃははははは」
「ほれほれ、ここか、ここがええのんか? うりうり」
「あふぅ、そ、そこはらめぇ――」
なんか完全に俺をそっちのけで盛り上がっている2人(1人と1匹)だった。
っていうかこいつ、こっそりネコ用シャンプーなんて買ってたのか。
どうりで最近、モフ感が高かったわけだ。
その後しばらくきゃっきゃうふふと、俺を放置して盛り上がる2人(1人と1匹)。
「べ、別に疎外感なんて感じてないんだからね……」
1羽だけ、離れたところで片足立ちしているフラミンゴが妙に目に留まった、よく晴れた休日の朝だった。
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