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第五章「プラスとマイナス」
第48話 愛園マナカとカーネリアン=アルマミース
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「えー、でわでわ改めまして☆ 私の名前はカーネリアン=アルマミースです☆ ここで研究をする傍ら、女の子向けファッションブランド『アルマミース』の社長兼デザイナーをしております☆ 親しみを込めてリアンと呼んでくれて構いませんよ☆」
「博士はちょっと変な人だけど、流体金属分野では天才と言われる第一人者なんだ。理論を製品に落とし込む能力は他の研究員の追随を許さない超すごい人――らしいぞ」
本人がそう言っているだけでなく、俺がこーしてほしいあーしてほしいと出す要望をしっかりと反映させてくれるからな。きっとすごいはず。知らないけど。
「変な人とは失礼ですね☆ マイナスにではなく個性的、とちゃんとプラスに評価してください☆ いつも言ってるでしょう、私はプラスが好きなのです☆」
「へいへい」
「あ、あの、わたし愛園マナカです。こちらこそよろしくお願いします。それであのですね! カーネリアン=アルマミースってあのメインデザイナーのカーネリアン=アルマミースですか!? 『アルマミース』の服はシンプルさと可愛さのバランスがすごく良くて、わたし大好きなんです!」
「そのカーネリアン=アルマミースで間違いないですよ☆ こんな美少女に褒められて実に光栄です☆ これから、ぜひぜひよろしくお願いしますね☆」
「ちなみに生まれも国籍も第一言語も正真正銘の日本人だ。本名は――」
「あーあー聞こえなーい☆」
「小学生かよ……」
子供のように両手で耳を防いで知らんぷりをする島村練子、25歳。
とても成人とは思えない仕草であった。
知らんぷりする25歳児は放っておいて、俺はマナカに向き直った。
「前にマナカが『アルマミース』の話をしていたのを思い出してさ。ちょうど別件で用があったんで、せっかくだから連れてきたってわけだ。どうだ、びっくりしてくれたか?」
「うん、色んな意味でびっくりだよ。まさかアルマミースの社長兼デザイナーさんがすごい科学者さんで、しかもユウトくんと知り合いだなんて」
「よしよし、喜んでもらえたようで何よりだ」
「でもでも、二人はどうやって知り合ったんですか? あまり接点がなさそうなんですけど」
「ユウトには昔、身辺警護を頼んだことがあるのです☆ 年代の近い護衛が必要でして、その時引き受けてくれたのが彼でした☆」
「あ、そういうことなんですね。ちょっと納得です。ユウトくんってすっごく強いですもんね!」
「彼の強さは本物です――が、危ういところも見られるので、できれば見守ってあげてくださいね☆」
「任されました!」
「いやなんで俺がマナカに見守られないといけないんだよ? 逆だろ、どう考えても」
極めてまっとうな意見だったはずなのに、しかしなぜか示し合わせたかのように両方からスルーされてしまう俺の発言。
初対面のくせにこいつら仲いいな……。
「それにしても、あのお子ちゃまユウトがまさか女の子を連れてくるとはねぇ☆」
「俺はもう子供じゃない」
「そういう返しがまさに子供なのですよ☆」
「ぐっ……」
「えーと、ユウトくんってば同年代と比べて結構大人っぽくないですか? 頼れるなぁって結構思うこともあって。あと服を褒めてくれたり可愛いとか割とストレートに言うところも、ちょっと他の男子とは違うなって」
「その辺は聞くも涙、語るも涙☆ 私が苦労に苦労を重ねて教育しましたので☆ でもまだ今はそうするものだと教えられたから、そうしているだけなのです☆ 女の子を褒めるよりも、動物園でペンギンを見て我を忘れてはしゃぐのが本来の性分ですから☆」
「確かに時々、妙に子供っぽいところもあるような……」
「そんなお子ちゃまユウトがですよ?☆ まさかこんな可愛いガールフレンドを連れてくるなんて、隔世の感ここに極まれりというものです☆」
「ガールフレンドなんて、そんな、てれりこ」
「まったく、照れる姿もどうしようもなく可愛いですね☆ このこの☆」
「あははは、くすぐったいです」
じゃれあう二人。
すっかり打ち解けたようで何よりだ、うん――話のネタが俺でなければ手放しに喜べたんだけどな。
「博士はちょっと変な人だけど、流体金属分野では天才と言われる第一人者なんだ。理論を製品に落とし込む能力は他の研究員の追随を許さない超すごい人――らしいぞ」
本人がそう言っているだけでなく、俺がこーしてほしいあーしてほしいと出す要望をしっかりと反映させてくれるからな。きっとすごいはず。知らないけど。
「変な人とは失礼ですね☆ マイナスにではなく個性的、とちゃんとプラスに評価してください☆ いつも言ってるでしょう、私はプラスが好きなのです☆」
「へいへい」
「あ、あの、わたし愛園マナカです。こちらこそよろしくお願いします。それであのですね! カーネリアン=アルマミースってあのメインデザイナーのカーネリアン=アルマミースですか!? 『アルマミース』の服はシンプルさと可愛さのバランスがすごく良くて、わたし大好きなんです!」
「そのカーネリアン=アルマミースで間違いないですよ☆ こんな美少女に褒められて実に光栄です☆ これから、ぜひぜひよろしくお願いしますね☆」
「ちなみに生まれも国籍も第一言語も正真正銘の日本人だ。本名は――」
「あーあー聞こえなーい☆」
「小学生かよ……」
子供のように両手で耳を防いで知らんぷりをする島村練子、25歳。
とても成人とは思えない仕草であった。
知らんぷりする25歳児は放っておいて、俺はマナカに向き直った。
「前にマナカが『アルマミース』の話をしていたのを思い出してさ。ちょうど別件で用があったんで、せっかくだから連れてきたってわけだ。どうだ、びっくりしてくれたか?」
「うん、色んな意味でびっくりだよ。まさかアルマミースの社長兼デザイナーさんがすごい科学者さんで、しかもユウトくんと知り合いだなんて」
「よしよし、喜んでもらえたようで何よりだ」
「でもでも、二人はどうやって知り合ったんですか? あまり接点がなさそうなんですけど」
「ユウトには昔、身辺警護を頼んだことがあるのです☆ 年代の近い護衛が必要でして、その時引き受けてくれたのが彼でした☆」
「あ、そういうことなんですね。ちょっと納得です。ユウトくんってすっごく強いですもんね!」
「彼の強さは本物です――が、危ういところも見られるので、できれば見守ってあげてくださいね☆」
「任されました!」
「いやなんで俺がマナカに見守られないといけないんだよ? 逆だろ、どう考えても」
極めてまっとうな意見だったはずなのに、しかしなぜか示し合わせたかのように両方からスルーされてしまう俺の発言。
初対面のくせにこいつら仲いいな……。
「それにしても、あのお子ちゃまユウトがまさか女の子を連れてくるとはねぇ☆」
「俺はもう子供じゃない」
「そういう返しがまさに子供なのですよ☆」
「ぐっ……」
「えーと、ユウトくんってば同年代と比べて結構大人っぽくないですか? 頼れるなぁって結構思うこともあって。あと服を褒めてくれたり可愛いとか割とストレートに言うところも、ちょっと他の男子とは違うなって」
「その辺は聞くも涙、語るも涙☆ 私が苦労に苦労を重ねて教育しましたので☆ でもまだ今はそうするものだと教えられたから、そうしているだけなのです☆ 女の子を褒めるよりも、動物園でペンギンを見て我を忘れてはしゃぐのが本来の性分ですから☆」
「確かに時々、妙に子供っぽいところもあるような……」
「そんなお子ちゃまユウトがですよ?☆ まさかこんな可愛いガールフレンドを連れてくるなんて、隔世の感ここに極まれりというものです☆」
「ガールフレンドなんて、そんな、てれりこ」
「まったく、照れる姿もどうしようもなく可愛いですね☆ このこの☆」
「あははは、くすぐったいです」
じゃれあう二人。
すっかり打ち解けたようで何よりだ、うん――話のネタが俺でなければ手放しに喜べたんだけどな。
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