一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
文字の大きさ
大中小
154 / 175
第8章 深まりゆく関係
第152話 優香、ツイスターマイスターの境地へ――!
しおりを挟む
「じゃあ次はおねーちゃん、右手を赤に」
「赤から赤……うん、えいっ!」
同じ部位&同じ色が出た場合は、今触っているサークルとは別のサークルを触らなければならない。
優香は隣の赤サークルに触り直した。
優香の右手が赤サークルを移動したことで、腰のあたりに斜めに覆いかぶさっていた優香が、俺と正面から抱き合うような体位へと移行する。
片足を上げた逆四つん這い体位で、下から見上げる俺と。
四つん這い体位で、それに上から覆いかぶさる優香だ。
「じゃあ次はおねーちゃん、右足を浮かせてください」
「右足を浮かせてっと……」
「蒼太おにーちゃん、左足を下ろしてください」
「ふぅ、これは助かった……」
再び逆四つん這いの体勢になると、俺はホッと一息をついた。
この体勢はこの体勢でまだしんどいけれど、片足を浮かせている状態よりははるかにマシだ。
肉体的にも、精神的にも。
「では次はおねーちゃん、左足を浮かせてください」
「左足を浮かせてって、またぁ!?」
優香が素っ頓狂な叫び声を上げた。
しかしそれもそのはず。
優香はまたもや、両足浮かせチャレンジに挑まなくてはならなくなったからだ。
「運命はいつも残酷なんです」
「あはは、相変わらず美月ちゃんは難しい言葉を知ってるなぁ」
「これは、たんにドラマの受け売りです」
「受け売りって言葉自体も、結構難しいぞ? いろいろ知ってて偉いな」
「えへへ、蒼太おにーちゃんに、褒められちゃいました」
美月ちゃんのなんともおませなセリフに、優香の行動を待って手持無沙汰の俺が妙に感心していると、
「でも、どうしようかなぁ。蒼太くんが下にいるから、さっきみたいにカエルさんのポーズはできないし……」
優香が途方に暮れたようにつぶやいた。
「蒼太おにーちゃんにおねーちゃんが乗っかれば、足を上げられませんか?」
「蒼太くんに乗っかる? ええっと、さすがにそれはまずいというか――」
「ダメなんですか?」
美月ちゃんが不思議そうに小首をかしげた。
「だって、ねぇ? 蒼太くんを土台にしたら迷惑がかかっちゃうもん」
優香が苦笑いしながら眼下の俺に視線を向ける。
優香の言うとおりで、逆四つん這いになっている俺に上半身を乗っけたら、それこそ完全に抱き合うような格好になってしまう。
優香が躊躇するのも当然だった。
「ええ~、そんなぁ……」
しかし俺が優香になにかしら答える前に、美月ちゃんが切なくも悲しい声を上げた。
なんとなく、昔、近所に住んでいたワンコが、ご主人様との大好きな『取ってこい遊び』を終える時の、物悲しい声に似ている気がした。
冷静に考えれば、俺は優香とのこれ以上の接触を避けるために、ここは俺の勝ちとしてゲームの幕引きを図るべきだろう。
だけど美月ちゃんのしょんぼり声が、俺のお兄ちゃん心――いわゆる庇護欲――を激しく刺激してやまなかった。
なんていうかこう、天使のように可愛い美月ちゃんのお願いなら、何でも聞いてあげたくなる気持ちが、強く働いてしまうのだ。
なにより俺はツイスターマイスター蒼太。
不戦勝で勝って喜ぶことなど――ないっ!!
「やれるだけやってみるなら、俺のほうは問題ないぞ?」
俺の口は自然とそう告げていた。
「えっと、そう……?」
「やるだけやってみないか? さっきもだけど、やっぱりやらないで負けるのはゲームとして面白くないって美月ちゃんが思うことには、俺もほぼほぼ同意だからさ」
「蒼太くんが構わないなら……うん、やってみようかな? 私もここまできて、最後が不戦敗なのはちょっと悔しいし」
優香の瞳から逡巡の色が消え、気高き姫騎士のごとき勝利を求めるツイスターマイスターの顔になる。
ふふっ、優香。
今日一でいい表情をしてるぜ?
優香もついにツイスターマイスターの境地へと達したようだな。
もはやなにも言うまい。
さぁ、ともに最高のツイスターをプレイしようじゃないか!
「赤から赤……うん、えいっ!」
同じ部位&同じ色が出た場合は、今触っているサークルとは別のサークルを触らなければならない。
優香は隣の赤サークルに触り直した。
優香の右手が赤サークルを移動したことで、腰のあたりに斜めに覆いかぶさっていた優香が、俺と正面から抱き合うような体位へと移行する。
片足を上げた逆四つん這い体位で、下から見上げる俺と。
四つん這い体位で、それに上から覆いかぶさる優香だ。
「じゃあ次はおねーちゃん、右足を浮かせてください」
「右足を浮かせてっと……」
「蒼太おにーちゃん、左足を下ろしてください」
「ふぅ、これは助かった……」
再び逆四つん這いの体勢になると、俺はホッと一息をついた。
この体勢はこの体勢でまだしんどいけれど、片足を浮かせている状態よりははるかにマシだ。
肉体的にも、精神的にも。
「では次はおねーちゃん、左足を浮かせてください」
「左足を浮かせてって、またぁ!?」
優香が素っ頓狂な叫び声を上げた。
しかしそれもそのはず。
優香はまたもや、両足浮かせチャレンジに挑まなくてはならなくなったからだ。
「運命はいつも残酷なんです」
「あはは、相変わらず美月ちゃんは難しい言葉を知ってるなぁ」
「これは、たんにドラマの受け売りです」
「受け売りって言葉自体も、結構難しいぞ? いろいろ知ってて偉いな」
「えへへ、蒼太おにーちゃんに、褒められちゃいました」
美月ちゃんのなんともおませなセリフに、優香の行動を待って手持無沙汰の俺が妙に感心していると、
「でも、どうしようかなぁ。蒼太くんが下にいるから、さっきみたいにカエルさんのポーズはできないし……」
優香が途方に暮れたようにつぶやいた。
「蒼太おにーちゃんにおねーちゃんが乗っかれば、足を上げられませんか?」
「蒼太くんに乗っかる? ええっと、さすがにそれはまずいというか――」
「ダメなんですか?」
美月ちゃんが不思議そうに小首をかしげた。
「だって、ねぇ? 蒼太くんを土台にしたら迷惑がかかっちゃうもん」
優香が苦笑いしながら眼下の俺に視線を向ける。
優香の言うとおりで、逆四つん這いになっている俺に上半身を乗っけたら、それこそ完全に抱き合うような格好になってしまう。
優香が躊躇するのも当然だった。
「ええ~、そんなぁ……」
しかし俺が優香になにかしら答える前に、美月ちゃんが切なくも悲しい声を上げた。
なんとなく、昔、近所に住んでいたワンコが、ご主人様との大好きな『取ってこい遊び』を終える時の、物悲しい声に似ている気がした。
冷静に考えれば、俺は優香とのこれ以上の接触を避けるために、ここは俺の勝ちとしてゲームの幕引きを図るべきだろう。
だけど美月ちゃんのしょんぼり声が、俺のお兄ちゃん心――いわゆる庇護欲――を激しく刺激してやまなかった。
なんていうかこう、天使のように可愛い美月ちゃんのお願いなら、何でも聞いてあげたくなる気持ちが、強く働いてしまうのだ。
なにより俺はツイスターマイスター蒼太。
不戦勝で勝って喜ぶことなど――ないっ!!
「やれるだけやってみるなら、俺のほうは問題ないぞ?」
俺の口は自然とそう告げていた。
「えっと、そう……?」
「やるだけやってみないか? さっきもだけど、やっぱりやらないで負けるのはゲームとして面白くないって美月ちゃんが思うことには、俺もほぼほぼ同意だからさ」
「蒼太くんが構わないなら……うん、やってみようかな? 私もここまできて、最後が不戦敗なのはちょっと悔しいし」
優香の瞳から逡巡の色が消え、気高き姫騎士のごとき勝利を求めるツイスターマイスターの顔になる。
ふふっ、優香。
今日一でいい表情をしてるぜ?
優香もついにツイスターマイスターの境地へと達したようだな。
もはやなにも言うまい。
さぁ、ともに最高のツイスターをプレイしようじゃないか!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる