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第三章 小鳥遊加恋
第28話 朝の教室にて
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翌日。
オレは目覚ましとともに起床すると――今日が授業の初日ということもあって――気持ち念入りに朝の準備をしてから、学校へと向かった。
電車に乗って高校最寄り駅まで行くと、そこからはスイミーのごとく同じ制服、同じ年ごろの集団の一員となって校舎を目指す。
昨日カラオケで仲良くなった細川たちや、おな中の知り合いには会わなかったので、まだ慣れない新しい通学路の景色を一人でぼんやり眺めながら歩いた。
桜の花びらが穏やかな日差しを浴びながら、春の風にひらひらと揺れている――そんなどこにでもある通学路を通って高校に着くと、校舎に入って、自分の教室へと入った。
「よっす、加賀見」
「おうっす、細川」
入り口近くの自席に座って熱心にスマホを操作していた細川と――パッと見ソシャゲの周回だな――男子同士の気楽な挨拶を雑にかわし、既にいくつかグループが形成されつつある教室を突っ切って自分の席へと向かう。
「修斗くん、おはよう」
すると、おな中で隣の席の夏美が朝の挨拶をしてきた。
昨日と比べて、おどおどした感じはかなり少なくなっている。
まだゼロではないが、今の方がだいぶ話しやすい。
「おはよう夏美」
オレも軽く手を上げてそれに応えた。
「今日から授業が始まるね」
「だな」
「昨日の夜に、1時間目の数学Iの教科書を見てみたんだけど、すっごく難しかったんだよね。大丈夫かなぁ」
「オレもちらっと見たんだけど、中学までとは全然違ってたな。正直、かなり難しそうだ」
「私、数学苦手だし、授業についていけるか不安だなぁ……」
真面目な夏美らしい、真面目な悩みを聞かされる。
「ま、それをわかるようにオレたちに教えてくれるのが高校なんだし、下手に構えないで普通にやってりゃなんとかなるだろ? 細川なんて全然気にせず、ソシャゲの周回をしてるしさ」
「あははは……」
オレが名前を出したからだろう、細川がスマホから顔を上げてオレを見た。
目が合ったので「よっ」ってな感じで軽く手を上げると、細川も同じように軽く手を上げてから、すぐにソシャゲの周回へと戻っていった。
なんて、新・高校生らしく、初めての授業について夏美とダベっていると、話の切れ目を律儀に待っていたのだろう、
「シュート、おっはよー♪ 今日も元気そうだねー♪」
夏美とは反対隣の席の加恋が、クラスメイト女子とのおしゃべりを中断して、明るい声で挨拶をしてきた。
夏美の方に少し向けていた身体を、加恋の方へと向ける。
容姿ガチャ勝ち組過ぎな可愛らしいフェイスが、愛らしい笑顔になってオレを見つめていた。
「おはよう加恋。そっちも朝から元気そうだな」
加恋に対して、どうにも合わなさそうな第一印象を覚えていたオレは、それだけ答えてサラッと加恋とのコミュニケーションを流そうとしたのだが。
加恋は「じゃあまた後でねー♪」とおしゃべりしていた女子に言うと、
「高校の勉強、難しそうだよねー。アタシもちょお不安なの~」
なぜかオレと夏美との会話にナチュラルに参加してきた。
オレは目覚ましとともに起床すると――今日が授業の初日ということもあって――気持ち念入りに朝の準備をしてから、学校へと向かった。
電車に乗って高校最寄り駅まで行くと、そこからはスイミーのごとく同じ制服、同じ年ごろの集団の一員となって校舎を目指す。
昨日カラオケで仲良くなった細川たちや、おな中の知り合いには会わなかったので、まだ慣れない新しい通学路の景色を一人でぼんやり眺めながら歩いた。
桜の花びらが穏やかな日差しを浴びながら、春の風にひらひらと揺れている――そんなどこにでもある通学路を通って高校に着くと、校舎に入って、自分の教室へと入った。
「よっす、加賀見」
「おうっす、細川」
入り口近くの自席に座って熱心にスマホを操作していた細川と――パッと見ソシャゲの周回だな――男子同士の気楽な挨拶を雑にかわし、既にいくつかグループが形成されつつある教室を突っ切って自分の席へと向かう。
「修斗くん、おはよう」
すると、おな中で隣の席の夏美が朝の挨拶をしてきた。
昨日と比べて、おどおどした感じはかなり少なくなっている。
まだゼロではないが、今の方がだいぶ話しやすい。
「おはよう夏美」
オレも軽く手を上げてそれに応えた。
「今日から授業が始まるね」
「だな」
「昨日の夜に、1時間目の数学Iの教科書を見てみたんだけど、すっごく難しかったんだよね。大丈夫かなぁ」
「オレもちらっと見たんだけど、中学までとは全然違ってたな。正直、かなり難しそうだ」
「私、数学苦手だし、授業についていけるか不安だなぁ……」
真面目な夏美らしい、真面目な悩みを聞かされる。
「ま、それをわかるようにオレたちに教えてくれるのが高校なんだし、下手に構えないで普通にやってりゃなんとかなるだろ? 細川なんて全然気にせず、ソシャゲの周回をしてるしさ」
「あははは……」
オレが名前を出したからだろう、細川がスマホから顔を上げてオレを見た。
目が合ったので「よっ」ってな感じで軽く手を上げると、細川も同じように軽く手を上げてから、すぐにソシャゲの周回へと戻っていった。
なんて、新・高校生らしく、初めての授業について夏美とダベっていると、話の切れ目を律儀に待っていたのだろう、
「シュート、おっはよー♪ 今日も元気そうだねー♪」
夏美とは反対隣の席の加恋が、クラスメイト女子とのおしゃべりを中断して、明るい声で挨拶をしてきた。
夏美の方に少し向けていた身体を、加恋の方へと向ける。
容姿ガチャ勝ち組過ぎな可愛らしいフェイスが、愛らしい笑顔になってオレを見つめていた。
「おはよう加恋。そっちも朝から元気そうだな」
加恋に対して、どうにも合わなさそうな第一印象を覚えていたオレは、それだけ答えてサラッと加恋とのコミュニケーションを流そうとしたのだが。
加恋は「じゃあまた後でねー♪」とおしゃべりしていた女子に言うと、
「高校の勉強、難しそうだよねー。アタシもちょお不安なの~」
なぜかオレと夏美との会話にナチュラルに参加してきた。
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