ブラック社畜の俺、部屋でアニメを見ていたら説明もなしにドラゴンの跋扈する異世界に強制転移される。でも今は≪盾の聖女≫と元気に勇者やってます!
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
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第53話 死中に活! ≪プロテクション・ミラーリフレクタースタイル≫
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その研ぎ澄まされた感性でもって、俺の行動からズバリ意図を読み取ったミストルティアは、それはもう完璧なタイミングで攻撃をした。
かわせるはずがないタイミングだった。
だが大魔竜ドラグバーンはそれをかわし切った上に、お返しとばかりに反撃まで入れてみせたのだ。
『さて、続きといくとするか』
こともなげに言って、距離を取りながらブレスを放つ遠距離攻撃が再び始まる。
俺たちもなんとか接近戦に持ち込もうとするものの、俺もミストルティもダメージで動きが悪くなり始めていて、もはや全くといっていいほど追いきれなくなってしまっていた。
「くっ、この!」
「負けるもんかー!」
「ミストルティア、左から回り込めるか?」
「やってみる! うー、ごめん。ムリっぽい感じ……!」
『ほらほら、どうしたどうした? ハエが止まるような遅さだぞ? くくっ、そこだ! ドラグバーン・ブレス!』
あわやカウンターで放たれたブレスの直撃を受けそうになるも、空中で身をよじってなんとかかわしきる。
「マズいな、どんどん押し込まれてきてる……なんとかこの局面を打開しないとこのままズルズルいってしまう……!」
だが奴の空中機動についていけなくなった今、俺たちにはもう打つ手はない――。
俺の心にわずかに諦めが入りかけた時だった。
「勇者様、《ホーリー・ビーム》を撃ってください!」
弱りだした俺の心を鼓舞するような、リュスターナの凛とした声が戦場に響いた。
「だめだ! 《ホーリー・ビーム》はいくら撃ってもかわされるだけだ! ≪ホーリー・ビーム・ショットガンスタイル≫でも捉えきれないんだから!」
「お願いします勇者様!」
その切実な声と目が、何かを訴えかけていることに俺はすぐに気が付いた。
そうか。
なにか策があるんだなリュスターナ?
俺と視線が交わったリュスターナがこくんと頷いた。
もはや俺とミストルティアだけではこの状況を打破できない。
ならば一か八かでその策、乗らせてもらうぞ!
「おおぉぉぉっっっ! いくぞ! 限界突破! 超フルパワー≪ホーリー・ビーム≫!!」
俺はもう一度、今度は限界まで聖なる力を込めて≪ホーリー・ビーム≫を撃ち出した。
すると、
「≪プロテクション・コンバージスタイル≫!!」
ゲンブドラゴンを倒した時の、聖なる力を収束させる光の盾が出現する。
超フルパワー≪ホーリー・ビーム≫は≪プロテクション・コンバージスタイル≫を通過すると、収束して1本の細いビームに変化した。
≪ホーリー・ビーム・ピンポイントレーザー≫だ。
ゲンブドラゴンの防御すらいとも簡単に貫通するこの技なら、当たりさえすれば大ダメージは確定だ。
だが、どういうことだ?
拡散させても当たらないのに、収束させた1本の細いビームなんて簡単にかわされるだけのはず。
まさかリュスターナは危機的状況でテンパってしまっているのか?
だがそう思うと同時に、リュスターナがそんな簡単なことを分かっていないはずかないと思う俺がいた。
だとすれば必ずなにか意図があっての行動のはす。
ならば!
俺がやるべきことは、次に何が起こっても即座に対応できるように、神経を研ぎ澄ませて備えることだ!
『愚か者め! そんな細いビームに当たるとでも思ったか!』
大魔竜ドラグバーンは嘲るように言うと、 ≪ホーリー・ビーム・ピンポイントレーザー≫を悠々とかわしてみせた。
しかも余裕を見せつけるように、あえてギリギリでかわしやがる。
まさに絶望的なまでの力の差だ。
だがその行動が圧倒的強者ゆえの驕りであると。
勝利を確信したがゆえの慢心に他ならないと。
そう感じたのは俺の気のせいなのだろうか?
――いいや違う!
これは俺がリュスターナを信じているからこその!
リュスターナの機転がこの窮地を打開してくれると確信しているからこその!
死中に活路を見出さんとたかぶる精神が見せた、勝利への道しるべなのだ――!
そしてそれは現実となる!
「≪プロテクション・ミラーリフレクタースタイル≫!!」
リュスターナの鋭い声が聞こえ、≪ホーリー・ビーム・ピンポイントレーザー≫の進路上にキラキラと光を反射する鏡のような光の盾――≪プロテクション・ミラーリフレクタースタイル≫が出現したのだ。
そして≪ホーリー・ビーム・ピンポイントレーザー≫は≪プロテクション・ミラーリフレクタースタイル≫に当たると、
キィン――――ッ!
甲高い反射音を放ちながら、勢いそのままに跳ね返って大魔竜ドラグバーンを背後から狙い撃った!!
かわせるはずがないタイミングだった。
だが大魔竜ドラグバーンはそれをかわし切った上に、お返しとばかりに反撃まで入れてみせたのだ。
『さて、続きといくとするか』
こともなげに言って、距離を取りながらブレスを放つ遠距離攻撃が再び始まる。
俺たちもなんとか接近戦に持ち込もうとするものの、俺もミストルティもダメージで動きが悪くなり始めていて、もはや全くといっていいほど追いきれなくなってしまっていた。
「くっ、この!」
「負けるもんかー!」
「ミストルティア、左から回り込めるか?」
「やってみる! うー、ごめん。ムリっぽい感じ……!」
『ほらほら、どうしたどうした? ハエが止まるような遅さだぞ? くくっ、そこだ! ドラグバーン・ブレス!』
あわやカウンターで放たれたブレスの直撃を受けそうになるも、空中で身をよじってなんとかかわしきる。
「マズいな、どんどん押し込まれてきてる……なんとかこの局面を打開しないとこのままズルズルいってしまう……!」
だが奴の空中機動についていけなくなった今、俺たちにはもう打つ手はない――。
俺の心にわずかに諦めが入りかけた時だった。
「勇者様、《ホーリー・ビーム》を撃ってください!」
弱りだした俺の心を鼓舞するような、リュスターナの凛とした声が戦場に響いた。
「だめだ! 《ホーリー・ビーム》はいくら撃ってもかわされるだけだ! ≪ホーリー・ビーム・ショットガンスタイル≫でも捉えきれないんだから!」
「お願いします勇者様!」
その切実な声と目が、何かを訴えかけていることに俺はすぐに気が付いた。
そうか。
なにか策があるんだなリュスターナ?
俺と視線が交わったリュスターナがこくんと頷いた。
もはや俺とミストルティアだけではこの状況を打破できない。
ならば一か八かでその策、乗らせてもらうぞ!
「おおぉぉぉっっっ! いくぞ! 限界突破! 超フルパワー≪ホーリー・ビーム≫!!」
俺はもう一度、今度は限界まで聖なる力を込めて≪ホーリー・ビーム≫を撃ち出した。
すると、
「≪プロテクション・コンバージスタイル≫!!」
ゲンブドラゴンを倒した時の、聖なる力を収束させる光の盾が出現する。
超フルパワー≪ホーリー・ビーム≫は≪プロテクション・コンバージスタイル≫を通過すると、収束して1本の細いビームに変化した。
≪ホーリー・ビーム・ピンポイントレーザー≫だ。
ゲンブドラゴンの防御すらいとも簡単に貫通するこの技なら、当たりさえすれば大ダメージは確定だ。
だが、どういうことだ?
拡散させても当たらないのに、収束させた1本の細いビームなんて簡単にかわされるだけのはず。
まさかリュスターナは危機的状況でテンパってしまっているのか?
だがそう思うと同時に、リュスターナがそんな簡単なことを分かっていないはずかないと思う俺がいた。
だとすれば必ずなにか意図があっての行動のはす。
ならば!
俺がやるべきことは、次に何が起こっても即座に対応できるように、神経を研ぎ澄ませて備えることだ!
『愚か者め! そんな細いビームに当たるとでも思ったか!』
大魔竜ドラグバーンは嘲るように言うと、 ≪ホーリー・ビーム・ピンポイントレーザー≫を悠々とかわしてみせた。
しかも余裕を見せつけるように、あえてギリギリでかわしやがる。
まさに絶望的なまでの力の差だ。
だがその行動が圧倒的強者ゆえの驕りであると。
勝利を確信したがゆえの慢心に他ならないと。
そう感じたのは俺の気のせいなのだろうか?
――いいや違う!
これは俺がリュスターナを信じているからこその!
リュスターナの機転がこの窮地を打開してくれると確信しているからこその!
死中に活路を見出さんとたかぶる精神が見せた、勝利への道しるべなのだ――!
そしてそれは現実となる!
「≪プロテクション・ミラーリフレクタースタイル≫!!」
リュスターナの鋭い声が聞こえ、≪ホーリー・ビーム・ピンポイントレーザー≫の進路上にキラキラと光を反射する鏡のような光の盾――≪プロテクション・ミラーリフレクタースタイル≫が出現したのだ。
そして≪ホーリー・ビーム・ピンポイントレーザー≫は≪プロテクション・ミラーリフレクタースタイル≫に当たると、
キィン――――ッ!
甲高い反射音を放ちながら、勢いそのままに跳ね返って大魔竜ドラグバーンを背後から狙い撃った!!
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