55 / 58

第54話 決着の時 ーツインブレード・ピンポイント・フルパワーアタックー

しおりを挟む
『ぐ、グファ!? なにぃッ!? 一体どこから撃たれたのだ!? クッ、あれか! あの鏡で光のビームを反射させたのだな!?』

「おいおい、気付くのが遅いってーの」

 俺が不敵に笑う前で、致命傷ではないものの背中にレーザーが直撃し大ダメージを受けたドラグバーンが大きく体勢を崩す。

 さぁ来たぞ!
 これ以上ない絶好のチャンスが巡って来た!
 ここが最初で最後の勝負どころだ――!

 大魔竜ドラグバーンが始めて見みせたその決定的な隙を見逃すような俺とミストルティアではない!

 俺たちは一瞬のアイコンタクトで意志を通じ合わせると、全くの同じタイミングで互いの全力の一撃を叩き込む!

「必殺! ≪アルティメット・ソード≫!!」
 限界まで威力を上げた超絶フルパワーの渾身の一撃と!

「喰らえ! ≪ドラゴンバスター≫!!」
 こちらも同じく限界まで力を込めた全力全開の一撃!

「「ツインブレード・ピンポイント・フルパワーアタック!!!!!!!!!!」」

 俺とミストルティアの超絶無双・最強同時攻撃が、体勢を崩して無防備になっていた大魔竜ドラグバーンの身体に突き刺さった!

 力を振り絞った超絶の一撃を、同じ場所を寸分たがわぬ同時攻撃で狙う――ツインブレード・ピンポイント・フルパワーアタックが大魔竜ドラグバーンに炸裂する!

『ぐおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーっっっ!! バカなぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!!!!』

 勇者と竜姫が心を合わせたことで今や100倍、いや10000倍の超威力となったツインブレード・ピンポイント・フルパワーアタックは、大魔竜ドラグバーンの身体を上下真っ二つに二分割した!

『バカな、我が……最強たる竜魔王たる我が敗れるなどと……』

 さらには聖なる光が大魔竜ドラグバーンの2つに分かたれた巨体を焼き清めていく。

「なんで負けたかまだ分かっていないようだな。なら冥土の土産にお前の敗因を教えてやる」
『敗因だと……?』

「大魔竜ドラグバーン。お前は最後まで一人で、そして孤独だった。四天王がまだ1体残っているにもかかわらず、助けにすら来ないのがその証拠だ。自分の強さに溺れ他者を力で支配するしかできなかったお前は、結局最後まで一人で孤独に戦うしかなかったんだ」

『グッ……』

「だが俺には信頼する仲間がいた。リュスターナとミストルティアがいてくれたからこそ、こうやって格上のお前を倒すことができたのさ。これが仲間――人間の持つ絆の力だ!」

『くくっ、ほざけ……我は孤高なるドラゴンの王……脆弱なる人間と違い、仲間などは持たぬ……』

「そうか」
 結局、最後まで分かりあえなかったな。

「ミストルティア、実の父親に最後に何か言ってやることはないか?」
「んー、特には?」

「ほんとドライだなぁ、ドラゴンは……」

「あ、もしかしておにーんさん心配してるの? ボクが飽きちゃったらポイって捨てられるとか思っちゃってる? むふふ、なら安心して。おにーさんは特別の特別だから♪ 死ぬときはちゃんと看取ってあげるからね♪」

「死ぬとか看取るとか、縁起でもないこと言うなよな。せっかく大魔竜ドラグバーンを倒したってのにテンション下がるだろ」

「もうおにーさんってば、照れなくていいってば♪」
 ミストルティアがバシバシと俺の背中を叩いてくる。

「どこが照れてるんだよ、どこが……あとそんなに強く叩かれると痛いんだが……」
 ドラゴンのコミュニケーションは時々強すぎて困る……(主に物理的な意味で)。

 と、そこへ勝利の立役者であるリュスターナがふよふよと低速で飛びながらやってきた。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

「え、俺なんかしました?」無自覚チート《概念編集》で石ころを魔石に、なまくらを聖剣に書き換えて、国を追われた聖女様と世界を救う

黒崎隼人
ファンタジー
◆◇◆完結保証◆◇◆ ◆◇◆毎日朝7時更新!◆◇◆ 「え、俺なんかしました?」 ごく普通の大学生、朝霧 海(あさぎり かい)が迷い込んだのは、剣と魔法が息づく異世界エーテルディア。右も左も分からぬままモンスターに襲われた彼を救ったのは、聖なる光を操る謎の美少女、ルミナだった。 彼女は言った。『あなた、一体何者なの?』と。 カイ自身も知らない、触れたモノの”理”を書き換えるチート能力《概念編集(リアライター)》。 「ただの石」が「爆ぜる魔石」に? 「なまくらの剣」が「伝説級の聖剣」に!? 無自覚に規格外の力を振るうカイは、やがて国を追われる訳ありの少女ルミナと共に、巨大な陰謀に立ち向かう運命に巻き込まれていく。 これは、一人の平凡な青年が、大切な人を守るために世界の理すら書き換えて最強へと至る、王道異世界ファンタジー!

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした

新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。 「もうオマエはいらん」 勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。 ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。 転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。 勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

処理中です...