199 / 566
異世界転生 10日目
第177話 おままごと
しおりを挟む
「つぎは、おままごと、する」
俺とウヅキの絵を描き終えたハヅキが――褒めてもらって満足げな表情を浮かべながら――次に提案したのは、これまた定番の女の子遊びだった。
「おねぇ、おかーさん」
「いいですよー」
「まなしー、おとーさん」
「お、いいぞ」
何気なく答えながら、しかし俺はハヅキの境遇へと思いをはせていた。
サクライ姉妹の両親は流行り病で早くに亡くなっている。
特に小さかったハヅキには両親の記憶はほとんどないことだろう。
ずいぶんと寂しい思いをしてきたはずだ。
「俺も同じように小さい頃に両親を亡くして祖父母に育てられたから、ハヅキの気持ちが実感として分かるんだよな……」
もちろんウヅキやグンマさんが十二分に代わりを担ってくれていたはずだ。
それでも、ハヅキが寂しくなかったわけがない。
どれだけ周りが誠実に心の隙間を埋めようとしてくれても、それでも心の隅っこがどうしても埋まってくれないのだから――。
「ふとした時に心の中の隙間を感じるんだよな……」
そんな、お父さんとお母さんになってほしいと言ったハヅキの姿を見て――、
「よし――っ!」
俺はぐっと気合いを入れた。
「見てろよハヅキ。俺が最高のお父さんを演じて、少しでもお前の心の隙間を埋めてやるからな……!」
問題は俺がお父さんになるどころか、それ以前に彼女すらいたことがないお父さんマジ童貞ってことだけど、
「そんなものは今の俺の燃えたぎる使命感の前には、吹けば飛んじゃう三匹の子豚のわらの家のごとし!」
そしてこんな時のためにあるのが数多のチートたちなわけで。
「演劇系S級チート『アカデミー主演男優賞』発動!」
俺は演じるというカテゴリーにおいて、最強無敵の絶対チートを惜しげもなく発動する。
「たかがおままごと、されどおままごとだ……!」
俺はハヅキのためならば、どんなことにも手を抜いたりはしない。
どんと来い、おままごと!
「よーしパパ、がんばっちゃうからなー!」
「さすがです、セーヤさん! いえ、さすがです、セーヤパパ!」
ウヅキも俺と同じようにやる気を見せていた。
うんうん、いいじゃないか。
女の子が普段は見せない心の隙間を、さりげなくそっと優しく埋めてあげる――。
こういうほっこり胸キュンなラブコメイベントを、心と心で触れ合う優しい時間を、俺は求めていたんだよ……!
――そう思ってた時期が俺にもありました。
「そして、ハヅキは、おいしゃさん」
「……は?」「……え?」
突然の言葉に、俺とウヅキの声が見事にハモった。
意味が解らず、2人して首をかしげてしまう。
「あの、ハヅキ? 今から俺たちは、おままごとをするんだよな? なんでお医者さんなんだ?」
俺が思わずそう聞いてしまったのも、無理のないことではなかろうか。
「いのちを、たすける、しごと、きょうみある」
「そ、そうか……」
「おとーさんと、おかーさんと、じょさんしさん」
「じょさんし……? あ、助産師ね……」
「では、おかーさん、ねてください」
助産師ハヅキに促され、ウヅキは仰向けで布団に寝ころんだ。
「おかーさん、あしを、あげて、ください」
ウヅキは言われるがままに、布団の両脇に用意されていた箱の上へと足を乗せる。
必然的に、
「えっと、あの……はぅ……」
今のウヅキは寝転がって足を上げて開脚する姿勢をとることになり――つまりスカートの中が丸見えになってしまっていた。
しかしハヅキ助産師の知的探究心はこんなものでは終わらなかった。
「では、ぬがします」
「え――っ?」
言うが早いか、ハヅキはためらうことなくウヅキのパンツを膝まで下ろしたのだ――!
「あ、あの!? これ大事なところが見えちゃってませんか!?」
「? みないと、わかりません」
「だってこれ、セーヤさんにも見えちゃいますよ!?」
「ありのまま、みます」
「いやさすがにそれはどうだろう……」
「とかいいながらセーヤさん!? すっごくまじまじと見ちゃってませんか!?」
「いやその……、はい……」
「はぅぅぅ……っ」
「ありのー、ままのー」
「おっけーハヅキ! さっきも言ったけどそれは本気でヤバいからやめような!」
「――むぐ」
俺はハヅキの口を押えてどうにか事なきを得たのだった。
そしてそんなやりとりをしている間。
ウヅキはずっとプルプルと震えながらも、ハヅキのためにと懸命に下半身丸出しの羞恥に耐えていた。
「上は全部服を着ているってのがまた、何とも言えないエロティズムを感じさせるんだよな……ごくり……」
その必死に恥ずかしさを我慢するウヅキの姿は、俺の嗜虐心をこれ以上なく刺激してきて――。
女の子を苛めて興奮するイケナイ性癖に、あやうく目覚めてしまいそうになる俺だった。
――その後。
俺がおとーさん、ウヅキがおかーさん、そしてハヅキが2人の子供という設定で、平和なおままごとをした。
甘えるハヅキを優しく可愛がってあげるウヅキは、まるで本当のお母さんであるかのように俺には思えたのだった――。
俺とウヅキの絵を描き終えたハヅキが――褒めてもらって満足げな表情を浮かべながら――次に提案したのは、これまた定番の女の子遊びだった。
「おねぇ、おかーさん」
「いいですよー」
「まなしー、おとーさん」
「お、いいぞ」
何気なく答えながら、しかし俺はハヅキの境遇へと思いをはせていた。
サクライ姉妹の両親は流行り病で早くに亡くなっている。
特に小さかったハヅキには両親の記憶はほとんどないことだろう。
ずいぶんと寂しい思いをしてきたはずだ。
「俺も同じように小さい頃に両親を亡くして祖父母に育てられたから、ハヅキの気持ちが実感として分かるんだよな……」
もちろんウヅキやグンマさんが十二分に代わりを担ってくれていたはずだ。
それでも、ハヅキが寂しくなかったわけがない。
どれだけ周りが誠実に心の隙間を埋めようとしてくれても、それでも心の隅っこがどうしても埋まってくれないのだから――。
「ふとした時に心の中の隙間を感じるんだよな……」
そんな、お父さんとお母さんになってほしいと言ったハヅキの姿を見て――、
「よし――っ!」
俺はぐっと気合いを入れた。
「見てろよハヅキ。俺が最高のお父さんを演じて、少しでもお前の心の隙間を埋めてやるからな……!」
問題は俺がお父さんになるどころか、それ以前に彼女すらいたことがないお父さんマジ童貞ってことだけど、
「そんなものは今の俺の燃えたぎる使命感の前には、吹けば飛んじゃう三匹の子豚のわらの家のごとし!」
そしてこんな時のためにあるのが数多のチートたちなわけで。
「演劇系S級チート『アカデミー主演男優賞』発動!」
俺は演じるというカテゴリーにおいて、最強無敵の絶対チートを惜しげもなく発動する。
「たかがおままごと、されどおままごとだ……!」
俺はハヅキのためならば、どんなことにも手を抜いたりはしない。
どんと来い、おままごと!
「よーしパパ、がんばっちゃうからなー!」
「さすがです、セーヤさん! いえ、さすがです、セーヤパパ!」
ウヅキも俺と同じようにやる気を見せていた。
うんうん、いいじゃないか。
女の子が普段は見せない心の隙間を、さりげなくそっと優しく埋めてあげる――。
こういうほっこり胸キュンなラブコメイベントを、心と心で触れ合う優しい時間を、俺は求めていたんだよ……!
――そう思ってた時期が俺にもありました。
「そして、ハヅキは、おいしゃさん」
「……は?」「……え?」
突然の言葉に、俺とウヅキの声が見事にハモった。
意味が解らず、2人して首をかしげてしまう。
「あの、ハヅキ? 今から俺たちは、おままごとをするんだよな? なんでお医者さんなんだ?」
俺が思わずそう聞いてしまったのも、無理のないことではなかろうか。
「いのちを、たすける、しごと、きょうみある」
「そ、そうか……」
「おとーさんと、おかーさんと、じょさんしさん」
「じょさんし……? あ、助産師ね……」
「では、おかーさん、ねてください」
助産師ハヅキに促され、ウヅキは仰向けで布団に寝ころんだ。
「おかーさん、あしを、あげて、ください」
ウヅキは言われるがままに、布団の両脇に用意されていた箱の上へと足を乗せる。
必然的に、
「えっと、あの……はぅ……」
今のウヅキは寝転がって足を上げて開脚する姿勢をとることになり――つまりスカートの中が丸見えになってしまっていた。
しかしハヅキ助産師の知的探究心はこんなものでは終わらなかった。
「では、ぬがします」
「え――っ?」
言うが早いか、ハヅキはためらうことなくウヅキのパンツを膝まで下ろしたのだ――!
「あ、あの!? これ大事なところが見えちゃってませんか!?」
「? みないと、わかりません」
「だってこれ、セーヤさんにも見えちゃいますよ!?」
「ありのまま、みます」
「いやさすがにそれはどうだろう……」
「とかいいながらセーヤさん!? すっごくまじまじと見ちゃってませんか!?」
「いやその……、はい……」
「はぅぅぅ……っ」
「ありのー、ままのー」
「おっけーハヅキ! さっきも言ったけどそれは本気でヤバいからやめような!」
「――むぐ」
俺はハヅキの口を押えてどうにか事なきを得たのだった。
そしてそんなやりとりをしている間。
ウヅキはずっとプルプルと震えながらも、ハヅキのためにと懸命に下半身丸出しの羞恥に耐えていた。
「上は全部服を着ているってのがまた、何とも言えないエロティズムを感じさせるんだよな……ごくり……」
その必死に恥ずかしさを我慢するウヅキの姿は、俺の嗜虐心をこれ以上なく刺激してきて――。
女の子を苛めて興奮するイケナイ性癖に、あやうく目覚めてしまいそうになる俺だった。
――その後。
俺がおとーさん、ウヅキがおかーさん、そしてハヅキが2人の子供という設定で、平和なおままごとをした。
甘えるハヅキを優しく可愛がってあげるウヅキは、まるで本当のお母さんであるかのように俺には思えたのだった――。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!
霜月雹花
ファンタジー
神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。
神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。
書籍8巻11月24日発売します。
漫画版2巻まで発売中。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。
新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。
※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
……のはずだったのに。
呪いのような“女難の相”が炸裂し、
気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
どうしてこうなった!?
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生
西洋司
ファンタジー
妙齢の薬学者 聖徳晴子(せいとく・はるこ)は、絶世の美貌の持ち主だ。
彼女は思考の並列化作業を得意とする、いわゆる天才。
精力的にフィールドワークをこなし、ついにエリクサーの開発間際というところで、放火で殺されてしまった。
晴子は、権力者達から、その地位を脅かす存在、「敵」と見做されてしまったのだ。
死後、晴子は天界で女神様からこう提案された。
「あなたは生前7人分の活躍をしましたので、異世界行きのチケットが7枚もあるんですよ。もしよろしければ、一度に使い切ってみては如何ですか?」
晴子はその提案を受け容れ、異世界へと旅立った。
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる