異世界でひとりぼっちのSub ~拾ったDomを育てたら執着されてしまいました~

てんつぶ

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俺の目をみていて ※

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 神子――獣人族というものは、どうやら本当に魔力が多いらしい。
 エダールによりヨウスケは一瞬で自宅へ転移され、そのままベッドへと押し倒された。
「ちょ、ちょお前、エダール! こら……って、まったく……」
 性急すぎる男の手に、ヨウスケは制止の言葉を掛けようとしてやめた。自分だってこの男が欲しかったのだ。今更取り繕っても仕方がない。
 血で濡れていた服を剥ぎ取られ、またエダールも乾いた血で張りついた服を自ら脱いだ。
 ヨウスケはそのむき出しになった胸にそっと手のひらを当てる。刺された傷などどこにも残ってない。
「お前、魔法が使えたんだな。知らなかった」
 少し拗ねたようなその物言いに、エダールは言い訳のように言葉を重ねる。
「ヨウスケが使うのを見てたら、できるようになった。黙ってて、悪かった」
 ベッドの上で、ついに長年の片思いが実ったというのに、こんな所で機嫌を損ねたくはなかった。
「別に? つうか回復っつーの? 治癒が使えるのは単純に羨ましい。まーでも俺も魔力が増えたし――って、俺の魔力が増えたのって、やっぱお前が原因なのか?」
 ガバッとヨウスケが身体を起こすと、何やらエダールは顔を顰めた。ヨウスケは首を傾げるが、ベッドの上で雰囲気を遮ってまで聞くことではないのだと、本人だけが気付かない。
「多分。ヨウスケに命令した後は、少しスッキリするから。無意識に魔力を移してたのかもしれない」
「へえ~そっか。じゃああれか、この間一気に増えたのは初めて長めにプレイしたからで、――、え、おい、ちょ」
「もう、いいだろ」
 自分の仮説が合っていた嬉しさで、ヨウスケは色々と考えを巡らせた。
 それなのにエダールは再びヨウスケをベッドへと押し倒し、その思考の邪魔をするのだ。不満の声を上げたヨウスケの唇を、エダールが塞ぐ。
「ん……っ、ん、うぁ」
 普通の人間よりも少し長い舌が、ヨウスケの口の中を這い回った。
 上顎をくすぐられて身体を震わせると、エダールはその反応を見逃さず、しつこくそこをくすぐった。
「あ、あ……っ、ん、ふ、う……んっ」
 覚えの良い男は、ぐるりと歯列を舐め回し、逃げようとする舌を絡め取る。ざらりとしたお互いの舌が擦り合う事で、ヨウスケの身体におかしな熱が貯まっていった。
「ヨウスケ、目の下、隈が酷い。寝れてなかったのか」
「はあ……っ、ん、お前だって」
 至近距離すぎて焦点が合いづらい。見えた男の顔だって、ヨウスケの事を言えない位酷いものだった。
「ヨウスケ、抱きたい。でも、命令もしたい。両方したい。いいか」
 ストレートなその言葉に、ときめかなかったと言えば嘘になる。
 DomとSubのプレイに、性行為は必須ではない。だが日本はその二つを混ぜる者は多い。どちらも本能に則った快楽であり、相乗効果で満たされるのだ。
 それをエダールが知っていて提案したのかはわからない。だがヨウスケに、それを断る理由が無かった。
「ん……。いい、けど」
 素直になれないヨウスケの、これが精一杯の同意だ。
「ヨウスケ、じゃあ『服を脱いで足を開いてくれ』」
「っ」
 嫌ならセーフワードを使って良い。エダールの瞳はそう告げてくれている。無理強いをするつもりはないのだと。
 ヨウスケは汚れたズボンを脱ぎ、欲を向ける男の前で床に落とした。
 そしてゆっくりと両足を左右に開くと、まだ力の無い陰茎がそこに見える。
 エダールは無言でじっとそこを見つめた。尻の間、その窄まりまで全部見られているのだろう。まるで視線に犯されているようで、ヨウスケはあまりの羞恥に身の置き場が無い。
 ひくり、と後孔が収縮した。
「おい。恥ずかしいんだ、けど。何か言えよ……っ」
「上手だ、ヨウスケ。全部見せてくれて、ありがとう」
「うん……」
 褒めるように膝頭にキスをされた。そのまま膝の間に割りいるようにしてエダールは身体
を滑り込ませる。
「……いいか?」
 何がとも聞かないエダールに、ヨウスケは顔を背けて無言で頷く。今まで無かった甘い雰囲気に、まだ慣れないのだ。その上男同士で、ヨウスケが女役で。
 まだ殻を破れないでいるヨウスケに、エダールは静かに命令した。
「ヨウスケ『俺の目を見てて。逸らさないで』」
「う、ん」
 見るのも、見られるのも、恥ずかしいのだ。エダールのその宝石のような瞳は、自分の内側まで全て見透かされそうで怖い。そしてその輝きの奥には、自分に向かう欲望の火が灯っている。
 そう、確かに欲を感じているのだ。Domが――エダールが、自分に。
 ヨウスケの背筋にゾクゾクと電流が駆け上がる。
「指、入れていくから」
「ん」
 男の指が、硬く閉ざされた窄まりに触れる。温かなぬくもりが一瞬そこに与えられ、ヨウスケは小さな声を上げた。
「ちょ……、お前、魔法使っただろ」
「浄化と、ぬめりを足すやつ。ヨウスケの本棚に入ってた本に書いてあった」
「あーもう……。あれかぁ」
 色々押しつけられた本のうちの一つだ。そもそも世の中の魔法使いとヨウスケの決定的な違いは、詠唱や呪文など不要という一点に限る。イメージをそのまま奇跡の力として叶えることができる、ヨウスケにとって正しくそれは「魔法」だった。
 だがどうやら目の前の男も、全く同じタイプらしい。
 感じた事のない、とろりとした液体が窄まりから零れてくる。
「いいっちゃいいんだけど、さあ。今度からは言って……俺が恥ずか死ぬ……」
「分かった」
 まだ堅い蕾に、ゆっくりとエダールの指が入っていく。きつく窄まったその中は、熱くうねって指を締め付ける。そこをぐるりと広げながら、ゆっくりと抽挿していくと、エダールの魔法によって湿らされた肉筒は、クチュリと隠微な音を立てた。
 まるで女性器にでもされたようで、ヨウスケは泣きたい気分になった。
 育てた子供に何をさせているんだろうと言う背徳感も相まって、クチュクチュと響く音に耳を塞ぎたくなる。体内に埋められる指が増えていく。
「う、う……あ」
 痛くはない、だが異物感が激しくて、羞恥心がもの凄い。ヨウスケの陰茎が、身体の中心でくたりと芯を失っている。
 また今度にしたい。もっと自分の心の準備が出来たときに。
「エダール、……う、あっ!?」
 後孔を丹念に弄っていたエダールが、ヨウスケの陰茎に手を伸ばした。エダールはそのままそれを上下に扱き、つるりとした先端を口に含んだ。
「えだ、ある……っ、う、っくぅ……」
 柔らかなヨウスケのそれはエダールの口の中できつく吸われ、徐々に質量を増していく。遊ぶように舌でくぼみをつつかれ、そしてべろりと舐め回された。
 その舌の穴には指がいやらしく動き、グチュグチュと激しい音を立てている。
 淫らな水音がヨウスケの耳を犯し、そしてエダールと交わされる視線からは、絶えず男の欲望が流れ込む。
「は、あ、あっ、んう、んっ」
「きもひ、いいか? 『教えて』……大きくなってきた」
「っ、いい、……はぁっ、きもち、い……っ」
 端正な男の顔が己の陰茎を含んで歪み、唇からはそれがヌメヌメと出入りを繰り返している。あまりに淫猥な光景に、ヨウスケは倒れそうになる。
「やらし、んだけど……っ、お前、なんか慣れて、ねぇか……あっ、や……っ」
「イきそうか? いい、一度イって」
 尻穴を広げ、かき混ぜられる。違和感しかなかったそこが、陰茎に与えられる刺激と相まって不思議な感覚を呼び起こさせた。腹の奥に溜まる奇妙なそれが、快感なのだと気付いた時には、ヨウスケはもう絶頂がすぐ目の前にあった。
「う、ばか……っ、あ、は……っ、あ、ああ……!」
 目の前がチカチカと点滅する。だけどヨウスケはエダールから目を離すこと無く、瞬きを忘れて目の前の快楽を追った。陰茎をエダールの喉奥で扱かれ、体内に埋め込まれた指は射精のスイッチを押した。
「あ、あ、くっ、あ……っ! えだー、る、見るな、見ない、で! あっ、 イく、イ、イっく、うああ、あああ……っ!」
 腰が浮き上がり、爪先がピンと伸びた。双球から押し上げられた快感は、狭い管を通り一気に先端から噴き上がる。
「あ、あ、あ……っ」
 ビクビクと震える腰を、エダールの腕が支えた。勢いよく溢れた白濁は、エダールの喉に叩きつけられ嚥下されていった。その飲み下す口の中の動きに、ヨウスケはまた快感を拾った。
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