ショートストーリーまとめ

てんつぶ

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シェイカー 20220503

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「ふぁー!こんなん女の子おちるしかなやろ!なんで家にシェイカーあんの!?シャカシャカやれちゃうん?」
「まあ、バイト先がカフェバーなんで。はい、先輩どーぞ」
「ふあああ!これドラマでしか見た事ないグラスや!家にないやろ普通!」
「ショートグラスです。練習用に」
「さくらんぼ!やばいめっちゃウケる!あーお前こうやってサークルの子達食ってるのか!羨ましい·····イケメン死ねや」
「文句言うなら飲まなくて良いですけど。全く、二次会蹴ってうちで飲み直したいって言ったの先輩でしょ」
「飲む飲む!·····あーうまー」
「ショートグラスは一口で飲む用じゃないんですけど」
「ええやん。マスターお代わり」
「誰がマスターや。全く·····作りますよ、作ればいいんでしょ。同じので良いですか?」
「うん。甘くてうまいなコレ。あれや···あれ、酒にも花言葉みたいなのあるんやろ?これにもあんの」
「ありますよ。『青春』」
「おお」
「あとは『高校からの片想い』」
「割と具体的やな。そんないくつもあるもんなんか」
「そうですね、あとは『先輩は俺の気持ちに気づかないフリをする』·····ですね」
「·····」
「酔ったフリして、俺の部屋に来る意味、分かってます?」
「·····だって」
「お代わり、どうぞ」
「·····だってお前、俺といるのに女の子持ち帰るやんいっつも」
「まあ、そうですね」
「俺の事好きなんちゃうん」
「高校の時に笑って流されましたからね」
「だだだだって!あんなん嘘や思うやんか·····俺みたいなんに·····そんな」
「今でも好きですよ」
「嘘やん···やったら女の子持ち帰らへんやん···」
「押してダメなら引いてみろって、知ってます?」
「やめろや恋愛上級者。こっちは初心者やで」
「こっちも初心者ですよ。·····初恋をこんだけ拗らせてんねんで。いい加減、俺と付き合ってくださいよ」
「だって、だってな」
「あーうるさいな。グダグダグダグダ、何が不安やねん」
「だ、だってお前モテるやん」
「ですね。諦めてください」
「あと、女の子の友達も多いし」
「ですね。諦めてください」
「おれ、男やん」
「知ってますけど。だから?」
「け、結婚とかできひん」
「そこまで考えてたんですか?寧ろ凄いですね」
「お、お前な!?お、俺はお前の一生を考えてだな!?」
「気楽に考えて良いんですよ先輩。言い寄ってくるイケメンの後輩とちょっと遊んでやろー位で良いんですよ」
「自分でイケメン言うなや。あとそんなん出来るんけないやろ」
「·····そう言うとこ、好きですよ先輩」
「う、うるさいわ」
「じゃあ、今夜は覚悟して来てくれたんですか。俺んちに来るってことは、そう言う事ですよね」
「よ、酔っ払ってるから、来ただけで」
「ふうん?ノンアルしか飲んでへんかったやん。あとこれ、カルピスですけど」
「·····っ、はあ!?」
「シェイカーで作るカルピス、結構美味いですよね」
「も、もー·····お前なんやの·····」
「カルピス、部活終わってからよく飲んでたじゃないですか先輩。俺はこれを飲む度にあの頃の先輩を思い出します」
「今の俺を思い出せや」
「嫉妬ですか先輩」
「うるさい·····」
「はいはい·····どうしますか、そろそろ帰りますか」
「·····もう終電ないやん·····泊めろ」
「ふ、ふ·····ですね、終電無いですもんね·····。それが返事でいいんですか」
「もーうるさい·····」
「先輩のアパート、徒歩五分ですけど」
「うるさいうるさい」

おわり
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