人生を斜交いに生きた男 実話

人生を斜交いに生きた男 実話 ４１

１人暮らしで、今は訳ありで自分の部屋に帰らず兄貴と姉の家に同居していると、会社の上司と不倫関係にあり、別れたいが同じ会社なので別れ方で悩んでいたのだ。そのストレス解消としてパチンコをする様になったのだ。
　「本気で別れる気なら話を付けるが」
　「勿論本気ょ、唯空手が上段級なので」
　「それは逆に大丈夫だし。段持ちは下手に使えば犯罪になるし」
　「えぇそうなんだ。あんたより７歳年上よ！！」
　大丈夫⁈上手く捌けるのと　疑いの目が
　神戸の○○デパートの眼鏡売り場の店長なのよ
　「それでも良ければ私の部屋に移ってくる？」
　これは私にとっては　渡りに船　だったので直ぐにアパートを解約して彼女と同居する事に。駅から７分位で４階建てで１２世帯の　こぢんまりしたマンション。２ＤＫの　間取りだ。私は大した荷物もなかったので身一つで移った。少し落ち着いてからタンスを開けると、ブランド物の服が３０着程、それも全て彼女がカードで買ってあげたとの事でびっくり。此処１年は彼女の　部屋で着替えて外に飲み歩いて別口の女漁りをし、奥さんの家には月に１、２度しか帰らず殆どは他の女か、空振りの時に渋々彼女の　部屋に帰って来るので、それも深夜２時ごろとか。この上司の悪知恵は他に男を作らせない為にと室内犬マルチーズを買ってきて外出し辛いようにしていたのだ。その作戦は一応は上手くいっていたが、私と出会って状況が変わったのだ。普通の男ならこういう状況なら関わりを避けて逃げるだろうが、私は別に失う物が無いので全く怖い物はなく早く話を付けたかったのだ。
　１ヶ月位経った日の夕方、７時ごろにチャイムが鳴ったので彼女が出ると上司が、然し玄関に見掛けない男物靴を見て部屋に上がらず、すごすごと帰って行ったが、１２分後に電話が、彼女が出ると上司で彼女だけと話したがるので私が代わり
　「一回ちゃんと話しをしたいので、外では何なので部屋で待ってますので　よろしく」
　彼女にも
　「此処は大事だから覚悟大丈夫か？」
　念を押すと
　「大丈夫ョ」
　よしと　腹を括った。
　７分位で上司が来て、部屋に上がり始めての対面。スラッとした背格好で歌手の五木ひろしに似て、一瞬男同士の火花とお互いの値踏みがチカチカと。　　　続く