【完結】悪役令嬢に仕立てあげられそうですが、私は絵を描きたいだけなんです。

ぴえろん

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ローラとユリア

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レインの反対を押し切った私は、味方無しの状況でローラと二人きりになった。

ローラは部屋の鍵もかけてしまったから、余計に孤立を感じる。


一人だと、少しだけ怖いけど、でも。

こうでもしないと教えてくれないのなら、仕方がない。


「ローラ、お願い教えて、本当のあなたのことを。」


ローラに対しての、私の第一声はそれだった。

聞きたいことが色々ある中で、最初に出てきた言葉がそれだった。


ローラは、こちらに目を合わせようとはせず、ずっとバルコニーの外を見つめている。

まるで、空気のように扱われているらしい。

何かローラの興味を引くような事を言わないと、相手にしてもらえないようだ。

何か・・・そうだ。

苦し紛れに思いついたことは、自分の秘密を明かす事だった。


「私もね、言っていないことが有るの。私は本当のユリアじゃないから。」


ローラはきっと、姉のユリアと何か確執があるのだろうから、そのユリアの中身が違うと知ったら驚くはず。

いやでも、もし戯言だと思われたら・・・。


そう考えながらローラの方を見ると、私と違って落ち着き払っていた。

しかし、少しは興味を持ってくれたのか、視線は私の方に向いている。


「し、信じられないかもしれないけど、本当なの!私はユリアじゃないの!」

私がそう訴えると、ローラは大きく息を吐いた。


「そんなこと、最初から知っているわ。だって本物のユリアは、私が殺したんだから。」


二人の間を、冷たい風が吹き抜けていく。

ちょっと待って。


ローラは今、何と言ったの?


「えっ・・・・。」

私の口から、情けない声が漏れた。


「だから、本物のユリアは私が殺したの。」


ローラが面倒くさそうにしながら、再び同じ言葉を吐いた。


「ど、どうして、そんなことを・・・。」

震えながらそう聞くと、ローラはさも可笑しいように笑いながら言った。


「それはもちろん、貴女の魂を入れるためよ。」


理解が追い付かなかった。

目の前にいる女は、まるで黒幕のように笑っている。


何も分からない私に、更に追い詰めるようにローラは言った。


「貴女の魂がこの世界に来るようにお願いをしたの。

貴女は、私の前世の姉の魂だから。」


ローラの言っている事はほとんど意味が分からないが、一つだけ理解できた。


「ローラが私をこの世界に呼んだってこと・・・!?」

驚きのあまり、つい声を上げてしまう。

ローラは、そんな私を見て愉快そうに笑った。


「そうよ。悪魔に頼んだの、貴女の魂を連れてきてほしいってね。」

そんな、そんなはずない。

私はあの日、死のうとして。

そうしたら突然、天使のような少年が現れて、それで・・・。


あれは幻覚じゃなかったんだ。

でも、あの少年は自分の事を悪魔ではなく、神と言っていたのに。

一体どういう事なの?


それに、ローラが仕切りに言っている、私が前世の姉っていうのは、一体何の事なの?


混乱する私に、ローラが歌うように美しい声で言った。


「貴女は死ぬの。この国のみんなと一緒にね。


私の歌声で死ねるなんて、幸せでしょう?」



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