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友人と言う名のお世話役
子猫の名前
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「紫ちゃん、平気なの? 僕、先生を呼んでこようか」
そうだった。今の私は保健室に黄と一緒にいるんだった。
「いいえ、大丈夫。それよりその子の名前は決まったの? もしまだなら、私はボウ……」
「あっれー、聞き覚えのある声だと思ったらやっぱり紫記ちゃんか。そっちは蒼士の弟君だね?」
話の途中で遮られてしまった。
プライバシーはどこへやら。
仕切りのカーテンを豪快に開け、私達に話しかけてきたのは橙也だった。
彼はいつ、ここに来たのだろうか。
もしかして今の会話、聞かれてた?
「と、橙也、いつからここに?」
私は焦った。
いつもの気安さで黄と話していた。
余計なことを言っていなかっただろうか?
「んー? たった今。ちょっとだるいし寝とこうと思って。先にサボっていたのが紫記ちゃんだったとはね?」
「いえ……いや、僕はサボりじゃなくて足をくじいて」
「捻挫? その割にはベッドを占領しているし、授業も休んでいたようだけど?」
「そうか、そうかも。サボりと言われればそうだな」
私はハハ、と渇いた笑いを漏らした。
「ゆ……紫記は具合も悪かったんだ。寝ておくのは当然だろう?」
黄が私を庇ってくれた。
彼の手の中のボウ君もニャアと加勢をしてくれている。
「いや、別に。責めているわけではないよ? 俺も保健室で休もうとしていたんだし」
「そうか、だったら僕はそろそろ戻ろうかな」
話を聞かれていなくて良かった。
考えたことを口に出していたとは思えないけれど。長い付き合いで私の正体を知っている黄とは違い、橙也は友人だ。話を聞かれただけで性別がバレるとは思えないけど、用心するにこしたことはない。
「照れなくてもいいのに。ねぇ、ところで紫記ちゃんに質問があるんだけど」
「何だ?」
改まってなんだろう。
嫌な予感しかしない。
橙也は私に向かってゆっくりと疑問を口にした。
「ゆかりって誰のこと?」
耳にした瞬間、私は固まってしまった。
どうしよう! やはり黄との会話を聞かれていたのか。私の方も二人だけだと思っていたから、いつものように返事をしていた。入学したての黄は、未だに私のことを「紫ちゃん」と呼ぶ癖が抜けない。
橙也の目が私をじっと見ている。
まさか、彼は私の正体に気づいたの!?
何とかごまかせないものかと思って、私は辺りを見回した。そして、黄の手の中の子猫に目を留めると、慌てて橙也に言い訳する。
「えーっとぉ、ね、猫! この子の名前! 可愛らしいから『ゆかり』はどうかなって黄と話していたんだ。ね、黄!」
自分で自分の名前を褒めるのもどうかと思うけれど、この場合は仕方がないと思う。黄も私の迫力に負けて思わず頷いた。
「ふーん? 子猫の名前ね。でももしかしてその子、男の子じゃない?」
うん、知ってる。
だって本当の名前は『ボウ君』だもの。キャラクターの設定でも、ちゃんと男の子になっていたし。
「へーほーふーん。そうなんだ。全くわからなかったよ。橙也は猫に詳しいの?」
何とか話題を逸らさなければ。
棒読みだろうが何だろうが関係ない。
猫の話でごまかそう。
後で「やっぱり紫と呼ぶのは止めにした」と言えばいいんだし。
「どうかな。だけどゆかりっていい名前かもね。女性らしい響きだけれど、男性の色にも染まりそうだし。俺は好きだな」
「そ、そうか。ハハ、偶然だな。僕もだ」
どうして橙也のセリフは艶っぽく聞こえてしまうんだろう? 本人にその気がないとはいえ、ゲームでのお色気担当要員のセリフは危険だ。
「紫ちゃんは僕のだ!」
黄、もしかして話をややこしくしようとしている? 今、私が必死でごまかそうとしているの、わかってる?
「そ、そうだね。黄も猫が大好きだもんね」
「うん。でも紫ちゃんには敵わな……」
「どっわー、だーーっ。そ、そう、黄はこの子にもうメロメロだもんね」
私は話を遮った。
危ないよ、名前の話はもうやめよう。
「そんなに気に入ってんなら『ゆかり』で決定だな。あとは、猫――ゆかりちゃんを飼う場所か。寮や教室への持ち込みは禁止だし、かといってまだ小さいから外は危険だ。カラスに狙われないとも限らない」
意外にも、橙也は猫に詳しいようだった。そんな設定なかったけれど、まさか色々考えてくれるとは。紫記と桃華のイベントが、私が逃げ回っているせいでまさか橙也に移った? それならそれで嬉しい。器用な彼は何でも卒なくこなすから、問題ないはずだ。
「そうだな。でも橙也は休憩しに来たんだろ? 僕らで何とかするから、ここでゆっくり過ごせばいい」
「どうして? 子猫の住まい探しの方が楽しそうだ。部屋で飼うのが禁止でなければ、俺がゆかりちゃんと一緒に寝てあげてもいいんだけどね?」
「な……バ、バカなことを」
「ははーん。紫記ちゃん、ゆかりを俺に取られたくないの?」
何だろう、この羞恥プレイ。
橙也の中では、猫の名前はゆかりに決まったようだ。しかも橙也も相当の愛猫家みたい。ゆかりを子猫のことだと思い込んでいるせいで、恥ずかしいセリフをバンバン言ってくる。
ゆかり――紫は私の本名だ。だけどバラせない以上は、我慢するしかないのかも。
というより『ボウ君』ってどこで飼われていたっけ。紫記が桃華に「いい隠し場所がある」って案内していたのって確か――
「いい隠し場所がある。こっそり飼うなら旧校舎あたりがいいかな?」
橙也が私達に提案する。
そうそう、そこそこ!
学園もののお約束? で、こんなにセレブな学園なのになぜか旧校舎が木立の奥にでーんと残してある。使っていないしさっさと取り壊せばいいものを、ステンドグラスのハマった洋風の建物がそのまま放置してあるのだ。
確かにそこなら普段は誰も入らない。だけどこのセリフって、紫記のヒロインに対してのものだと思うんだけど。
「ぼ、僕もそこがいいと思っていた。ありがとう、参考になったよ。じゃあ黄、一緒に行こうか?」
私は言ってみた。
これ以上、橙也の近くにいるのは危険な気がする。
「僕はいいけど。でもゆか……紫記、捻挫なんでしょう? だったら無理だし僕が連れて行くよ」
「じゃあ、俺も。途中購買でミルクを買えばいいか。紫記ちゃん、どこに隠したか後で案内してあげるから。寂しがるなよ?」
「う……わかった」
さすがはマスコットキャラクターのボウ君。
ミルク、という言葉に反応したわけではないだろうけど、黄から橙也の手にすんなり移ると可愛くすりすりしている。
誰にでもすぐに懐いてしまうみたい。
ちょっと寂しいような気もする。
ヒロインと紫記との重要なシーンも、今回は黄と橙也に置き換えられているようだ。
ごめんね、黄。
ヒロイン並みに可愛いけど気をつけてね?
決して橙也に売り渡したわけじゃないから、それだけは信じて!
そうだった。今の私は保健室に黄と一緒にいるんだった。
「いいえ、大丈夫。それよりその子の名前は決まったの? もしまだなら、私はボウ……」
「あっれー、聞き覚えのある声だと思ったらやっぱり紫記ちゃんか。そっちは蒼士の弟君だね?」
話の途中で遮られてしまった。
プライバシーはどこへやら。
仕切りのカーテンを豪快に開け、私達に話しかけてきたのは橙也だった。
彼はいつ、ここに来たのだろうか。
もしかして今の会話、聞かれてた?
「と、橙也、いつからここに?」
私は焦った。
いつもの気安さで黄と話していた。
余計なことを言っていなかっただろうか?
「んー? たった今。ちょっとだるいし寝とこうと思って。先にサボっていたのが紫記ちゃんだったとはね?」
「いえ……いや、僕はサボりじゃなくて足をくじいて」
「捻挫? その割にはベッドを占領しているし、授業も休んでいたようだけど?」
「そうか、そうかも。サボりと言われればそうだな」
私はハハ、と渇いた笑いを漏らした。
「ゆ……紫記は具合も悪かったんだ。寝ておくのは当然だろう?」
黄が私を庇ってくれた。
彼の手の中のボウ君もニャアと加勢をしてくれている。
「いや、別に。責めているわけではないよ? 俺も保健室で休もうとしていたんだし」
「そうか、だったら僕はそろそろ戻ろうかな」
話を聞かれていなくて良かった。
考えたことを口に出していたとは思えないけれど。長い付き合いで私の正体を知っている黄とは違い、橙也は友人だ。話を聞かれただけで性別がバレるとは思えないけど、用心するにこしたことはない。
「照れなくてもいいのに。ねぇ、ところで紫記ちゃんに質問があるんだけど」
「何だ?」
改まってなんだろう。
嫌な予感しかしない。
橙也は私に向かってゆっくりと疑問を口にした。
「ゆかりって誰のこと?」
耳にした瞬間、私は固まってしまった。
どうしよう! やはり黄との会話を聞かれていたのか。私の方も二人だけだと思っていたから、いつものように返事をしていた。入学したての黄は、未だに私のことを「紫ちゃん」と呼ぶ癖が抜けない。
橙也の目が私をじっと見ている。
まさか、彼は私の正体に気づいたの!?
何とかごまかせないものかと思って、私は辺りを見回した。そして、黄の手の中の子猫に目を留めると、慌てて橙也に言い訳する。
「えーっとぉ、ね、猫! この子の名前! 可愛らしいから『ゆかり』はどうかなって黄と話していたんだ。ね、黄!」
自分で自分の名前を褒めるのもどうかと思うけれど、この場合は仕方がないと思う。黄も私の迫力に負けて思わず頷いた。
「ふーん? 子猫の名前ね。でももしかしてその子、男の子じゃない?」
うん、知ってる。
だって本当の名前は『ボウ君』だもの。キャラクターの設定でも、ちゃんと男の子になっていたし。
「へーほーふーん。そうなんだ。全くわからなかったよ。橙也は猫に詳しいの?」
何とか話題を逸らさなければ。
棒読みだろうが何だろうが関係ない。
猫の話でごまかそう。
後で「やっぱり紫と呼ぶのは止めにした」と言えばいいんだし。
「どうかな。だけどゆかりっていい名前かもね。女性らしい響きだけれど、男性の色にも染まりそうだし。俺は好きだな」
「そ、そうか。ハハ、偶然だな。僕もだ」
どうして橙也のセリフは艶っぽく聞こえてしまうんだろう? 本人にその気がないとはいえ、ゲームでのお色気担当要員のセリフは危険だ。
「紫ちゃんは僕のだ!」
黄、もしかして話をややこしくしようとしている? 今、私が必死でごまかそうとしているの、わかってる?
「そ、そうだね。黄も猫が大好きだもんね」
「うん。でも紫ちゃんには敵わな……」
「どっわー、だーーっ。そ、そう、黄はこの子にもうメロメロだもんね」
私は話を遮った。
危ないよ、名前の話はもうやめよう。
「そんなに気に入ってんなら『ゆかり』で決定だな。あとは、猫――ゆかりちゃんを飼う場所か。寮や教室への持ち込みは禁止だし、かといってまだ小さいから外は危険だ。カラスに狙われないとも限らない」
意外にも、橙也は猫に詳しいようだった。そんな設定なかったけれど、まさか色々考えてくれるとは。紫記と桃華のイベントが、私が逃げ回っているせいでまさか橙也に移った? それならそれで嬉しい。器用な彼は何でも卒なくこなすから、問題ないはずだ。
「そうだな。でも橙也は休憩しに来たんだろ? 僕らで何とかするから、ここでゆっくり過ごせばいい」
「どうして? 子猫の住まい探しの方が楽しそうだ。部屋で飼うのが禁止でなければ、俺がゆかりちゃんと一緒に寝てあげてもいいんだけどね?」
「な……バ、バカなことを」
「ははーん。紫記ちゃん、ゆかりを俺に取られたくないの?」
何だろう、この羞恥プレイ。
橙也の中では、猫の名前はゆかりに決まったようだ。しかも橙也も相当の愛猫家みたい。ゆかりを子猫のことだと思い込んでいるせいで、恥ずかしいセリフをバンバン言ってくる。
ゆかり――紫は私の本名だ。だけどバラせない以上は、我慢するしかないのかも。
というより『ボウ君』ってどこで飼われていたっけ。紫記が桃華に「いい隠し場所がある」って案内していたのって確か――
「いい隠し場所がある。こっそり飼うなら旧校舎あたりがいいかな?」
橙也が私達に提案する。
そうそう、そこそこ!
学園もののお約束? で、こんなにセレブな学園なのになぜか旧校舎が木立の奥にでーんと残してある。使っていないしさっさと取り壊せばいいものを、ステンドグラスのハマった洋風の建物がそのまま放置してあるのだ。
確かにそこなら普段は誰も入らない。だけどこのセリフって、紫記のヒロインに対してのものだと思うんだけど。
「ぼ、僕もそこがいいと思っていた。ありがとう、参考になったよ。じゃあ黄、一緒に行こうか?」
私は言ってみた。
これ以上、橙也の近くにいるのは危険な気がする。
「僕はいいけど。でもゆか……紫記、捻挫なんでしょう? だったら無理だし僕が連れて行くよ」
「じゃあ、俺も。途中購買でミルクを買えばいいか。紫記ちゃん、どこに隠したか後で案内してあげるから。寂しがるなよ?」
「う……わかった」
さすがはマスコットキャラクターのボウ君。
ミルク、という言葉に反応したわけではないだろうけど、黄から橙也の手にすんなり移ると可愛くすりすりしている。
誰にでもすぐに懐いてしまうみたい。
ちょっと寂しいような気もする。
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