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3章 対なる聖者
2.聖なる角 1
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試合が終わっても、ルシフは立ち上がることが出来なかった。それに対して少年は疲れたそぶりを見せない。
子供だとはいえ、あそこまで暴れた後だ。全く疲れないとなるとスタミナがあるとみて間違いないだろう。
それに、見た目も5歳児だろう。レヴィアから聞いた地角の聖者の特徴にあっている。
息を切らしたままのルシフは少年の方を見た。
「なあ?」
少年はルシフの声に気が付き応答する。
「どうしたの?」
「お前、角とかないよな?」
角、その言葉を聞いたとき少年は凄い勢いで取り乱し、すぐさま否定した。
「……っ!? そんなものあるわけないでしょ!! 僕は普通の人間だよ!!」
その様子はかえって怪しかったが、彼の頭を見ても角は見当たらないし、聖者特有のオーラも感じない。
確かに強いとはいっても、子供にしては強いということだ。聖者の力には遠く及ばない。
「悪い、お前のフードが角に見えたようだ」
ルシフは適当に誤魔化す。普通の相手ならそんな言葉で誤魔化されることはない。
だが、何かを隠したいも思っているなら別だ。相手も誤魔化しに乗るだろう。
「うん、そういう見間違いもあるよね!」
少年はルシフの思惑通り話に乗る。やはり何かを隠している可能性が高い。だが、それを探るのは容易くないし、知ったところで何か変わるわけでもない。
触らぬ神に祟りなしだ。もし、ルシフが少年の正体を暴き彼が聖者だったとするなら、レヴィアの事がバレるだけでは済まないだろう。
「お前はこの街の者じゃないよな?」
ルシフは適当に話題をあげる。
「うん。ここよりもずっと北にある街から来たんだ」
「北と言えば……王都か?」
「うーん、もっと北」
少年は街の入口の遥か彼方を見て、そう言った。だが、王都よりも北となるとその距離は1000キロメートル以上離れている所から来た事になる。
「王都より北となると雪の街ノースランドぐらいしかないが、まさかそんな遠くから来た訳でもないだろ?」
この国で、街の外を1000キロメートルも移動することなど普通の人間には出来ない。歩けたとしても、魔物か小悪魔または悪魔達に殺されるだろう。普通の人間にはそんなことは出来まい。
「そう、正にそのノースランドから歩いて…………いや間違えた、護衛付きの馬車に乗って来たんだよ」
少年は訂正こそしたものの、歩いて来たのは間違いないとルシフは考えていた。彼の服や靴の汚れ具合からかなりの長距離を歩いて移動したとしか思えなかったからだ。
しかし、少年が本当のことを言わないということには、何か深い訳があるのだろう。
ルシフは、少年が度々吐くボロを全てわざと見逃した。
「そう言えば、自己紹介がまだだったね。僕はハ…………!」
少年はついに自爆した。自分から自己紹介を切り出しておいてボロをだしたのだ。
もちろん、それも華麗にスルーするルシフ。
「そうだな、じゃあ俺から自己紹介するぞ! 俺は、生まれも育ちもこの港街だ。この教会で生まれ、姓はセラ、名はルシフ、人呼んで働かざる男ルシフと発する。
皆様共々潮・聖歌高鳴る港街に本住まい罷りあります。以後お見知り置きを!!」
ルシフは言い切った。少年に少しでも時間をやるために長い口上で自己紹介した。
「カッコイイ!! 僕もそれやりたい!!」
人の気遣いにも気付かず、少年は目をキラキラと輝かせひたすらルシフの真似をしようとしている。
その中で、聖者やハムートという言葉が聞こえた気がするが、何も聞こえなかった振りをするルシフであった。
「とにかく! お前にはそんな自己紹介はまだ早い!! さっさと名前を教えろ」
少年よりも誤魔化すのに必死になるルシフだが、もはやどうやっても誤魔化せる気がする。
「そうだね、僕はアリサ=オコーネル。この辺じゃ知られて居ないかもだけど、オコーネル伯の末娘だよ。」
ルシフは安堵した。彼女は架空の設定まで作ってきちんと素性を隠せるようだ。
(…………ん? 彼女、末娘? いやいや、それは流石に設定の盛り過ぎだろう。どう見たって男の子にしか見えない……)
もはや、ルシフの思考を止めることなど誰にも出来ない。
「ちょっと待て!! 末娘だと? ハムートは男の筈だろうが!!」
ルシフの叫びにアリサはキョトンとした。
「ハムート?」
彼女は状況がイマイチ掴めないようだ。それを見たルシフも状況がよくわからくなった。
「……いや、お前ハムートだろ?」
「ああ、お兄ちゃんの知り合いなんだね?」
「ああ、お兄ちゃんの知り…………は? お兄ちゃん!?」
(何を言ってるんだこの子は……お兄ちゃん?)
ルシフの頭は混乱してしまった。
「僕はアリサ、聖者ハムートの妹だよ」
彼女はそう言ったが、ルシフは納得出来ていない。今までにあったボロの数々は見逃したとしても、現実としてあったものだ。
それは、見逃すとかそんな話ではない。
「ちょっとまってくれ! 納得出来ないお前はハムートだろ!? レヴィアを探しに来たんじゃないのか!?」
余りにも大きな衝撃に、レヴィアの名前をついだしてしまう。それに反応するかの様にアリサはピクッと一瞬震えた。
次の瞬間にはアリサから白い光が溢れだしていた。
光は3秒程で消え去り、ルシフの目も少しずつ慣れて来た時、彼女の頭に捻れた悪魔の様な角が二本生えていることに気が付いた。
その角からは正気が溢れ、今にも襲いかかって来そうな勢いだ。
なにより、アリサはさっきまでと違い、聖者の気配を纏っている。そして明らかに成長しており、その姿はまさに成人したアリサそのものだった。
(まさか、ハムートか!? だが、さっきまではそんな気配微塵も感じ無かったのになぜだ?)
ルシフの思考は間に合わない。
「妹が世話になったね、ぜひお礼をしたいと思っていたよ。でもね、レヴィア様のことを知っているなら別だ。
悪魔、お前も死にたくはないだろう? さっさとレヴィア様の居場所を吐くんだ!」
性格や話し方すら、さっきまでとはまるで別人で恐ろしい目つきでルシフを睨む。
「……お前がハムートか? まさか二重人格だとは思わなかった」
ルシフの言葉にハムートはケタケタ笑う。
「二重人格だと!? これは笑い草だな、私のことを妹のもう一つの人格だとでも思っているのか?」
「……違うのか?」
「違うとも、私は15年前に死んでいるのだ。妹の人格な訳がないだろう」
ルシフは瞬時に記憶をたどり、一つの出来事を思い出した。それは、北の地で起きた悲劇。その忌み嫌われた名前で呼ぶのであれば『アダマースの惨劇』という事件のことだ。
「まさか!?」
「そのまさかだ、私は妹に憑依して生きながらえた霊体なのだよ。この聖なる角のお陰でな……。おしゃべりはもういいだろう、さっさとレヴィア様の居場所を吐くんだ!!」
凶悪な表情でアリサの可愛い顔が台無しになる。ハムートは怒り狂って我を忘れている。
「レヴィアにあってどうするつもりだ?」
「うるさい、お前は聞かれた事にだけ答えろ!!」
何を言っても同じ答えが返ってくる。ルシフには手段を選んでいられない。ハムートのプレッシャーはルシフの精神を蝕んでいく。
「あと、10秒で話さないならお前を殺す・・・。」
その言葉には本当の殺意が籠っていた。そして、ハムートはカウントを始めた。
「10.9.8.7…………」
ルシフにとっては考えている時間すら惜しい、なにより自分に対してハムートは最低でもアリサの二倍は強くなる。勝ち目などない、そう考えている内にもカウントは進む。
「6.5.4……」
もうカウントは半分を切っている。ルシフにとっては掛け替えのない大切な寿命だ。もう覚悟を決めるしか無いだろう。
「3.2.1」
これは死んだなと思い目を瞑るルシフ。
だが、いくらまっても(待ってはいないが)0のカウントがない。
先程までの殺気が無くなっている事に気が付いたルシフは目を開ける。
そこに居たのは本来の姿をしたアリサだった。
子供だとはいえ、あそこまで暴れた後だ。全く疲れないとなるとスタミナがあるとみて間違いないだろう。
それに、見た目も5歳児だろう。レヴィアから聞いた地角の聖者の特徴にあっている。
息を切らしたままのルシフは少年の方を見た。
「なあ?」
少年はルシフの声に気が付き応答する。
「どうしたの?」
「お前、角とかないよな?」
角、その言葉を聞いたとき少年は凄い勢いで取り乱し、すぐさま否定した。
「……っ!? そんなものあるわけないでしょ!! 僕は普通の人間だよ!!」
その様子はかえって怪しかったが、彼の頭を見ても角は見当たらないし、聖者特有のオーラも感じない。
確かに強いとはいっても、子供にしては強いということだ。聖者の力には遠く及ばない。
「悪い、お前のフードが角に見えたようだ」
ルシフは適当に誤魔化す。普通の相手ならそんな言葉で誤魔化されることはない。
だが、何かを隠したいも思っているなら別だ。相手も誤魔化しに乗るだろう。
「うん、そういう見間違いもあるよね!」
少年はルシフの思惑通り話に乗る。やはり何かを隠している可能性が高い。だが、それを探るのは容易くないし、知ったところで何か変わるわけでもない。
触らぬ神に祟りなしだ。もし、ルシフが少年の正体を暴き彼が聖者だったとするなら、レヴィアの事がバレるだけでは済まないだろう。
「お前はこの街の者じゃないよな?」
ルシフは適当に話題をあげる。
「うん。ここよりもずっと北にある街から来たんだ」
「北と言えば……王都か?」
「うーん、もっと北」
少年は街の入口の遥か彼方を見て、そう言った。だが、王都よりも北となるとその距離は1000キロメートル以上離れている所から来た事になる。
「王都より北となると雪の街ノースランドぐらいしかないが、まさかそんな遠くから来た訳でもないだろ?」
この国で、街の外を1000キロメートルも移動することなど普通の人間には出来ない。歩けたとしても、魔物か小悪魔または悪魔達に殺されるだろう。普通の人間にはそんなことは出来まい。
「そう、正にそのノースランドから歩いて…………いや間違えた、護衛付きの馬車に乗って来たんだよ」
少年は訂正こそしたものの、歩いて来たのは間違いないとルシフは考えていた。彼の服や靴の汚れ具合からかなりの長距離を歩いて移動したとしか思えなかったからだ。
しかし、少年が本当のことを言わないということには、何か深い訳があるのだろう。
ルシフは、少年が度々吐くボロを全てわざと見逃した。
「そう言えば、自己紹介がまだだったね。僕はハ…………!」
少年はついに自爆した。自分から自己紹介を切り出しておいてボロをだしたのだ。
もちろん、それも華麗にスルーするルシフ。
「そうだな、じゃあ俺から自己紹介するぞ! 俺は、生まれも育ちもこの港街だ。この教会で生まれ、姓はセラ、名はルシフ、人呼んで働かざる男ルシフと発する。
皆様共々潮・聖歌高鳴る港街に本住まい罷りあります。以後お見知り置きを!!」
ルシフは言い切った。少年に少しでも時間をやるために長い口上で自己紹介した。
「カッコイイ!! 僕もそれやりたい!!」
人の気遣いにも気付かず、少年は目をキラキラと輝かせひたすらルシフの真似をしようとしている。
その中で、聖者やハムートという言葉が聞こえた気がするが、何も聞こえなかった振りをするルシフであった。
「とにかく! お前にはそんな自己紹介はまだ早い!! さっさと名前を教えろ」
少年よりも誤魔化すのに必死になるルシフだが、もはやどうやっても誤魔化せる気がする。
「そうだね、僕はアリサ=オコーネル。この辺じゃ知られて居ないかもだけど、オコーネル伯の末娘だよ。」
ルシフは安堵した。彼女は架空の設定まで作ってきちんと素性を隠せるようだ。
(…………ん? 彼女、末娘? いやいや、それは流石に設定の盛り過ぎだろう。どう見たって男の子にしか見えない……)
もはや、ルシフの思考を止めることなど誰にも出来ない。
「ちょっと待て!! 末娘だと? ハムートは男の筈だろうが!!」
ルシフの叫びにアリサはキョトンとした。
「ハムート?」
彼女は状況がイマイチ掴めないようだ。それを見たルシフも状況がよくわからくなった。
「……いや、お前ハムートだろ?」
「ああ、お兄ちゃんの知り合いなんだね?」
「ああ、お兄ちゃんの知り…………は? お兄ちゃん!?」
(何を言ってるんだこの子は……お兄ちゃん?)
ルシフの頭は混乱してしまった。
「僕はアリサ、聖者ハムートの妹だよ」
彼女はそう言ったが、ルシフは納得出来ていない。今までにあったボロの数々は見逃したとしても、現実としてあったものだ。
それは、見逃すとかそんな話ではない。
「ちょっとまってくれ! 納得出来ないお前はハムートだろ!? レヴィアを探しに来たんじゃないのか!?」
余りにも大きな衝撃に、レヴィアの名前をついだしてしまう。それに反応するかの様にアリサはピクッと一瞬震えた。
次の瞬間にはアリサから白い光が溢れだしていた。
光は3秒程で消え去り、ルシフの目も少しずつ慣れて来た時、彼女の頭に捻れた悪魔の様な角が二本生えていることに気が付いた。
その角からは正気が溢れ、今にも襲いかかって来そうな勢いだ。
なにより、アリサはさっきまでと違い、聖者の気配を纏っている。そして明らかに成長しており、その姿はまさに成人したアリサそのものだった。
(まさか、ハムートか!? だが、さっきまではそんな気配微塵も感じ無かったのになぜだ?)
ルシフの思考は間に合わない。
「妹が世話になったね、ぜひお礼をしたいと思っていたよ。でもね、レヴィア様のことを知っているなら別だ。
悪魔、お前も死にたくはないだろう? さっさとレヴィア様の居場所を吐くんだ!」
性格や話し方すら、さっきまでとはまるで別人で恐ろしい目つきでルシフを睨む。
「……お前がハムートか? まさか二重人格だとは思わなかった」
ルシフの言葉にハムートはケタケタ笑う。
「二重人格だと!? これは笑い草だな、私のことを妹のもう一つの人格だとでも思っているのか?」
「……違うのか?」
「違うとも、私は15年前に死んでいるのだ。妹の人格な訳がないだろう」
ルシフは瞬時に記憶をたどり、一つの出来事を思い出した。それは、北の地で起きた悲劇。その忌み嫌われた名前で呼ぶのであれば『アダマースの惨劇』という事件のことだ。
「まさか!?」
「そのまさかだ、私は妹に憑依して生きながらえた霊体なのだよ。この聖なる角のお陰でな……。おしゃべりはもういいだろう、さっさとレヴィア様の居場所を吐くんだ!!」
凶悪な表情でアリサの可愛い顔が台無しになる。ハムートは怒り狂って我を忘れている。
「レヴィアにあってどうするつもりだ?」
「うるさい、お前は聞かれた事にだけ答えろ!!」
何を言っても同じ答えが返ってくる。ルシフには手段を選んでいられない。ハムートのプレッシャーはルシフの精神を蝕んでいく。
「あと、10秒で話さないならお前を殺す・・・。」
その言葉には本当の殺意が籠っていた。そして、ハムートはカウントを始めた。
「10.9.8.7…………」
ルシフにとっては考えている時間すら惜しい、なにより自分に対してハムートは最低でもアリサの二倍は強くなる。勝ち目などない、そう考えている内にもカウントは進む。
「6.5.4……」
もうカウントは半分を切っている。ルシフにとっては掛け替えのない大切な寿命だ。もう覚悟を決めるしか無いだろう。
「3.2.1」
これは死んだなと思い目を瞑るルシフ。
だが、いくらまっても(待ってはいないが)0のカウントがない。
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